カテゴリー「ラジオ」の6件の記事

2007.09.16

スークのバッハ

Bach: Sonatas & Partitas  Josef Suk
41cyah0fdxl_aa240_ 今日は23日のコンサートの練習で東京へ。途中パンクの現場を通りまして、妙に緊張。
 で、ちょうどその頃カーラジオから鳴っていたのが、この演奏でした。それが感動的だったんですよ〜。スークの無伴奏初めて聴きましたけど、いいですねえ。素晴らしいバッハでした。これはNHK-FMの「20世紀の名演奏」という番組でかかったものです。
 1970年代の録音でしょうか。スークは当時、今の私くらいの年齢だったのではないでしょうか。そういう意味でもすごいなあ。ここまでバッハと純粋に向かい合えるかなあ、今の自分。無理だ(当たり前)。
 で、で、さっそく脱線してしまいますが、この前の番組「ミュージックメモリー」も面白かったっす。平尾昌晃さんがゲストで、いわゆる歌謡曲の皆さんが民謡とどう関わったかを紹介する番組でした。以下のような曲が紹介されました。

「五木の子守唄」(晴海洋子)
「五木の子守唄ロック」(平尾昌晃)
「津軽じょんがら節」(寺内タケシとブルージーンズ)
「ロック“おてもやん”」(平尾昌晃)
「おてもやん」(ザ・ピーナッツ)
「おてもやん」(市丸)
「さのさ」(江利チエミ)
「江差追分」(三橋美智也)
「南国土佐を後にして」(ペギー葉山)
「ロック“島原地方の子守唄”」(平尾昌晃)

 昨日の記事ではありませんが、古いものと新しいものを組み合わせる難しさと面白さですねえ。もちろん純正民謡の方々からは、「こんなの民謡じゃない!」と言われたことでしょう。しかし、そこに生まれる化学反応と言いますか、そういう新しい世界はそれなりにすごい。みんなとにかく上手いし。
 そして、いきなりですが、スークです。久々にモダン楽器によるバッハをじっくり聴きました。自分も一時期オリジナル楽器原理主義者みたいになってたんですが、この無伴奏に関しましては、なかなか感動する古楽器盤がなかった。以前紹介したエレーヌ・シュミットのが一番良かったかな。それでも、なんとなく物足りないような気がしてたんです。
 で、よく考えてみますと、バッハの無伴奏ってものすごく抽象的な作品でして、晩年の作品もそうですけれど、バッハ自身はもう楽器がどうこうとか、そういう次元を超えた作曲をしてるんですね。もちろん、無伴奏に限らず「制約」という意味では楽器は意味はありましたが、それはあくまでもバッハにとって「積極的な制約」であって、まあ和歌とか俳句の形式みたいなもんですかね、「不自由の中の自由」のためのものなんですね。
 特にご存知の通り、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータは、ヴァイオリン1本でフーガをやったり、もうメチャクチャな発想の作品なんです。そうした制約の中での挑戦を楽しんでいたフシがあります。もちろん実際演奏できるわけですけれど、おそらくバッハの頭の中ではパイプオルガンのような音が、いやなんだかわかりませんがとっても抽象的な音が鳴り響いていたんじゃないでしょうか。
 今回、スークの演奏を聴いてそんなことを思いました。もしかすると、バッハ自身はバロック・ヴァイオリンによる演奏よりスークの演奏の方が好きかもしれない。それほどスークの演奏は抽象度が高まっていました。もうバロックの語法がどうとか、そんな次元の音楽じゃない気がしたんですね。
 スークはまるでパイプオルガンのようにヴァイオリンを鳴らしています。ある意味非常に平坦な音を出している。ロマンチックなところから、つまりヴァイオリン的なところから、とっても遠いところで演奏している。もう、とにかくバッハの書いた楽譜をできるだけ忠実に音にしようとしている。この表現はバロック・ヴァイオリンでは絶対ムリです。
 これもまた、古いものと新しいものの幸福な出会いの一つの例なのかもしれません。もちろんオリジナル主義というのも価値がありますけれど、あまりそこにしがみついているのもいかがなものか。とりあえず私たちは「今」の人であるわけですし。昨日のコンサートでもそういうことが語られてましたし、平尾さんもそういうことを言っていました。もともと日本人はその両方のやり方を自然に共存させるのが得意な民族ですしね。古いものそのものを愛でるのと、どんどん新しいものを取り入れるのと。
 今日聴いたのはパルティータの2番、有名なシャコンヌを含む作品でした。そのシャコンヌが本当にすごかった。ゆったりしたテンポで一つ一つの音符を非常にていねいに具現化していました。久々にこの曲のすごさを体感できた気がします。ぜひスークの演奏で全曲聴いてみたいですね。フーガの楽章なんかすごそうだなあ。さっそく探してみます。

Amazon Bach: Sonatas & Partitas

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2006.04.27

タモリ 『第一回テーブル・ゲーム世界選手権大会(於青森)』

B00005gi5o01_ou09_pe0_scmzzzzzzz_ 天才タモリ再臨!むか〜し聴いた衝撃が数十倍になって帰ってきました。四半世紀ぶりくらいかなあ。大学生の頃誰かの下宿でレコードを聴いた記憶があります。
 今度例の「歌謡曲バンド」が初ライヴやります。お稲荷さん春の大祭で奉納演奏です。あと1ヶ月しかない、早く練習せねば、ということで、メンバーが耳コピ用音源のカセットを送ってきてくれまして(耳コピにはやっぱカセットが一番)、その中にオマケとして入っていたのです!この天才芸が。
 もう、こんなことされたら、耳コピなんてやってる場合じゃなくなっちゃいますよ〜。ホント超久々にカセットの音に耳を澄ましました。そして涙涙。爆笑以前に感激です。
 ご存知の方もいらっしゃると思いますが、これは70年代、デビュー以前及びデビュー当時のタモリが得意とした「物まね」ならぬ「言まね」ネタであります。中国人と北朝鮮人(韓国人じゃないな)、アメリカ人及び日本人がテーブル・ゲーム(麻雀)をしている様子を模写…いや正確には模写ではないな、贋造…でもない、とにかくそれらしく演じているんですね。もちろん、その中国語やハングルや英語はニセモノです。いかにも中国語らしく、ハングルらしく、英語らしく聞こえるわけですが、実際はメチャクチャ。で、最後はケンカになる。
 で、やっぱり私やカミさんが一番はまったのは、日本語ですね。日本語はある意味ホンモノです。そう、青森弁。いや、正確に言うと、青森の人が標準語で難しいことをしゃべろうとしている。いや、もっと正確に言うと…

寺山修司

なんです!
 ある意味、日本語が一番メチャクチャになってる。最もホンモノらしいはずなのに、最もニセモノっぽくなってる。寺山の言語スタイルというのは確かに独特です。青森の人が標準語彙で話そうとする時点で、もうすでに外国語世界に足を踏み入れている(とカミさんは申しております)。たとえば太宰はそこまでだった。しかし、寺山はそこをさらに突き抜けます。難解な哲学用語や文学用語を、さも難解なように高尚なように多用するのです。それが、彼の意識だったのか無意識だったのかは、正直私にはまだわかりません。しかし、事実としてそれが彼の作風、彼のイメージになったことは確かです。寺山は壮大な実験に成功した。
 タモリの寺山マネは寺山トリビュートCDやテレビ番組でも聴いたことがありますけれど、もう最高っすね。寺山の実験を最も客観的に観ていたのは、あるいはタモリだったのかもしれません。当時圧倒的な人気を誇っていた彼の実験の本質を、こうして見破ってしまった上に、さらにその先にまで進んでしまった。演劇性をさらなる演劇性で破壊し再構築してしまった。おそるべき天才です。森田の実験もまた成功した。
 最近の司会者タモリしか知らない世代には、ちょっと信じられない芸でしょうね。当時のタモリには、赤塚不二夫宅に居候していた頃のある種鬱屈した輝き、内に向かう爆縮力がありました。とても大衆向きの芸ではなかった。彼はテレビに殺されたんだと思います。あるいは経済システムに。今のタモリはすっかり大人になってしまいました。
 このテーブル・ゲームが収録されているのがデビュー・アルバムです。上の写真ですね。今やなかなか手に入らないレア盤になってしまいました。その後のアルバムもそうですが、かなりギリギリな芸が満載ですからね。このアルバムもCD化された時、多少編集が施されたと聞きました。ましてやテレビでは本当のタモリは出せませんね。彼自身が社会に編集されてしまったということでしょうか。
 あっ、そうそうこのテーブル・ゲーム芸、ネットで聞けるんですよ!!ぜひぜひ聞いてみて下さい。メチャクチャなはずなのにしっかりとストーリーが見えてくるから不思議です。あと、やっぱりこれってラジオ文化ですよね。北京放送、平壌放送、極東放送(FEN)、そしてラジオドラマ。耳を傾ける。耳を澄ます。想像をふくらます。いい時代でしたね。

第一回テーブル・ゲーム世界選手権大会(於青森) mp3

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2005.03.31

さらば、BS5ch独立音声

765gyt 夜、みちのくから帰ってきました。こちらは、あまりに春めいていてびっくり。富士山麓の残雪も一気にとけていました。あらためて東北地方の冬の長さと厳しさを実感します。
 さて、春と言えば別れと出会いの季節。特に今日は3月31日ですから、日本人にとっては大きな節目の日です。というわけで、今日は実に哀しい別れがありました。
 つい先ほど、午後10時をもって、BS5chの独立音声放送が終了いたしました。
 BSアナログ5chはご存知の通りWOWOWであります。WOWOWもけっこう危ないと言われていますが、その陰で淋しくその寿命を全うした…いやいや、全然全うじゃないな、最後は誰からも見捨てられて、生き延びることさえ許されなかった悲しい放送とは…。
 以下Wikiからコピペです。
 『衛星デジタル音楽放送株式会社(えいせいデジタルおんがくほうそうかぶしきがいしゃ)は、1990年、日本衛星放送株式会社(現:株式会社WOWOW)の子会社として設立。1991年に、「セントギガ」というチャンネル名で衛星放送による有料音楽放送を開始した。BSアナログ5ch(PCM)、BSデジタルラジオ333ch、BSデジタルデータ633ch、636chで音楽放送をしていたが、不況のあおりと業者間の競争の激化などに伴い、2001年秋に倒産した。その後、ワイヤービーに買収され、ワイヤービー衛星音楽放送事業部門の「Club COSMO」となったが、2003年10月1日、同部門の営業権を別会社のワールド・インディペンデント・ネットワークス・ジャパン(WINJ)に譲渡した』
 セント・ギガ時代は本当にお世話になりました。初期のタイド・テーブルにのっとった完全なる環境音楽時代も良かった。その後のランキングとアルバム丸がけ時代はもっと良かった。月600円で毎日様々なジャンルのニューアルバムを4枚ずつ聴けたんですから。本当に勉強になりました。私の音楽の視野(聴野)をものすごく拡げてくれました。それが…、ワイヤービーやらWINJやら、本当に訳の分からん会社に翻弄、陵辱されて、現在の情けない姿に。そして、ついに今日のこの日を迎えたわけです。
 と言うわけで、夜10時、この不運の放送の最期を看取り、いや聴き取りました。しばらく波の音が流れ、それがフェイドアウトして無音になる。何のアナウンスもない。ノイズのない沈黙。様々な思いが去来する…と思いきや、突然曲が始まるではありませんか!あれっ奇跡の復活?もう10時過ぎてるはず…。と思ったら10秒ほどして、ブチッとその曲は寸断され、その後本当の沈黙が。
 あ〜あ、最後の最後まで何やってんだか。往生際が悪いというか、いたちの最後っ屁というか、醜悪なる蛇足というか、悲しき断末魔というか…。迷走を続けた非運の武将の壮絶なる最期でありました。
 BSデジタル333chWINJは5月にリニューアルだと言っています。蝦夷地へ渡って新しい伝説を生むんでしょうか。しまいには大陸まで渡っちゃったりして。

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2005.01.03

アイライク演歌ベリーストロング(NHK-FM)

tyddfi すごい番組でした。さすがNHK!
 こんな番組を新年早々にオンエアするとは全く知りませんでした。たまたま、実家から自宅に帰る途中、カーラジオをつけると…。「アイライク演歌ベリーストロング!」という雄叫びが。
 聞かなかった人のためにメニューをどうぞ。


司会 湯浅学
ゲスト 横山剣(クレージーケンバンド)・秘密博士(とエンペラーズ)・サワサキヨシヒロ!
特別ゲスト 冠二郎

オンエア曲
「ワンダーワールド」 (神長瞭月)
「赤城の子守唄」 (東海林太郎)
「酒は涙か溜(ため)息か」 (藤山一郎)
「お富さん」 (春日八郎)
「骨まで愛して」 (城卓矢)
「チャンチキおけさ」 (三波春夫)
「涙の連絡船」 (都はるみ)

  <以下3曲スタジオライブ>
「 炎 」        (冠二郎と秘密博士とエンペラーズ)
「そして、神戸」     (冠二郎と秘密博士とエンペラーズ)
「シンボルロック」    (冠二郎と秘密博士とエンペラーズ)

「ユーヴ・ゴット・マイ・マインド・メッスド・アップ」  (ジェームス・カー)
「昔の名前で出ています」           (小林旭)
「自分ひとりでなんとかするよ」   (アレマイユ・アシュテ)
「さざんかの宿」               (大川栄策)
「オンリー・ザ・ストロング」   (サリド・フィート・パク)

  <以下6曲リミックス>
「浪曲子守歌 リミックス:サワキヨシヒロ!」 (一節太郎)
「釜山港へ帰れ リミックス:サワキヨシヒロ!」(増位山)
「おやじの海 リミックス:サワキヨシヒロ!」 (村木賢吉)
「まつり リミックス:高野政所(レオパルドン)」 (北島三郎)
「酒よ リミックス:DJ Sota.s」   (吉幾三)
「酒と泪と男と女 リミックス:サワサキヨシヒロ!」     

「女のみち」  (ぴんからトリオ) <宮史郎氏所蔵の自主制作盤>
「女のみち O’LE!」  (宮史郎)

 いやはや、ぶっとびすぎです。特にスタジオライヴのすさまじさ。もうめちゃくちゃでした。エンペラーズにとってはいつものノリでしょうけど、バリバリロックですから。冠二郎さんもすっかりはじけて、正直ヘタになってました(笑)。
 あと、リミックスですね。笑えました。ん?笑っていいんですよね?まじめに作ったんでしょうか?結局不明でした。
 しかし、演歌の歴史についての概説は実に勉強になりました。へえ〜の連続(演歌が演説歌だったとは…)。いろいろな新しい音楽の影響を受けつつ、今の演歌ができあがっているわけですね。なるほど、これはワールド・ミュージックですな。実際、エチオピアのアレマイユ・アシュテなんか演歌以上の演歌って聞こえました。
 いやあ、面白い番組でした。再放送しないかな。久々にエアチェックしたいですね。

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2004.10.03

AFN米軍放送(旧FEN極東放送)

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 最近AM810kHzを聞いています。久しぶりです。なにしろFENがAFNになったことすら知らなかったのですから。恥ずかしい。中学高校時代はよく聞いていました。ビルボードのヒットチャートをチェックするのが主な目的でした。だから、英語を聞いていたというより、音楽を聴いていたという方が正確ですね。
 最近は主に車の中で聞いています。私は英語は得意ではありませんし、得意になる必要もないので、勉強という次元で聞いているのではありません。だいいち、ほとんど分かりません。たまに知っている単語が耳にひっかかるだけです。では、なぜ今ごろ思い出したように聞いているのか。
 それは、やはり音楽を聴きたいからです。日本のFM局では絶対かからない、生のアメリカ音楽…カントリーであったり、ジャズであったり、ソウルであったり…が聴けるからです。それから、うるさい日本語のDJがない(もちろんうるさい英語のDJはありますが、意味がわからないので頭を通過してくれます)、AMの音質が耳に心地よい、こんなこともドライブのBGMには適しています。
 日本のFMは多局化してからというもの、本当に低レベルになってしまいました。だいたいエンハンスかけすぎですよ。ボコボコシャンシャンうるさすぎです。私が年取ったということですかね。そういえば、エアチェックという文化も今ではすっかり歴史的風習になってしまいましたね。カセットにエアチェック。大切な儀式でしたが。
 参考文献 Amazon AFNガイド (2004)アルク地球人ムック

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2004.07.08

NHKラジオ ラジオ深夜便 『こころの時代』

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 最近なぜか4時に起きています。高校時代以来ですから、もう二十数年ぶりのことです。4時といえば、ラジオ深夜便ですね。なんて、まるで老人のようですが。もうそろそろ自分も人生後半戦。折り返し地点はたぶん過ぎていると思いますので、まあよしとしましょう。しかし、こういう素晴らしい番組が、なぜゴールデンではなく早朝なのでしょう。前々からいろいろな人に、いいよ、いいよ、と聞かされてきましたが、たしかに面白いですね。
 今日は、浜松医科大学名誉教授の高田明和さんによる「脳と心の健康法」でした。なかなか刺激的でした。「言霊」「呼吸法」「坐禅」…宗教者のような発言が相次ぎました。しかし、これが真理なんだと思います。
 いつかも書きましたが、科学と宗教はグルっと回って、同じ点に着地するんじゃないでしょうか。そうなると、理系も文系もありません。外と内もありません。やっぱり般若心経は正しいのですね。そういう意味で、自分は「グルっ」の道程のどこまで行けるか、楽しみでもあります。
 だいぶ、話がそれましたが、とにかくこのラジオ深夜便には、そのグルっ(私は文系、内側向きです)の道を進むためのヒントを与えてくれそうです。やっぱり「朝起きは三文の徳」みたいです。

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