カテゴリー「歴史・宗教」の1000件の記事

2023.05.24

『基礎科学としての情報〜エントロピーと生命、超次元複雑性と生成AIの未来と私達』 Dr.苫米地

 

 日の「神奈川大学 情報学部開設記念シンポジウム 2023」での苫米地英人さんの講演の様子がアップされました。

 昨日までの流れで言うと、トンデモに見える(失礼)苫米地さんこそ向こう側の本質(モノ)をよく理解されており、その言語化(コト化)には当然限界があるので、私たち凡夫には怪しく見えてしまうのでした。

 もちろん、彼自身それをビジネス的に売りにしているところもあると思いますが(笑)。

 この講演での話、私のセミナーでの話に非常に近いですね。ただ頭の良さがあまりに違うので、表現方法はかなり違っています。それはしかたないことですし、それぞれにお役目があるのでしょう。

 仏教に興味を持っているところも似ていますし、時間が未来から流れてくるという考えもほとんど同じです。

 また、エントロピーが増大する物理空間と、減少する知識(意識)空間の両方合わせて「宇宙」であり、それが物質と意識、モノとコト、現象と存在、星と生命の相互関係であると、私も考えています(感じています)。

 それを明らかにするのがAIの役目であり、また登場理由(人間からすると発明理由)に違いありません。

 おそらく高城剛さんと同様、苫米地さんも私と同郷(同星)なのでしょう。お会いして懐かしい未来の話ができる日を楽しみにしております。

| | コメント (0)

2023.05.22

木内鶴彦さんとナオキマンの対談

 

 日は尊敬する老師さまと3時間半の歓談。素晴らしい時間を過ごさせていただきました。

 禅も極めると、やはり「想定外こそ真実」というところに至るのですね。私もかなり想定外の僥倖に恵まれている方だと思っていましたが、う〜む上には上がいらっしゃる。

 つまり宇宙的な視点になっていらっしゃるのですね。そう感じました。自我、自分の意思、想定ではなく、宇宙の意思や霊的な意識によって自分が動かされているという感覚。そして安心。おそらくブッダの悟りの本質もそこにあるのでしょうね。

 宇宙的・霊的な視点ということでは、この方の宗教とは違う角度からのお話も面白い。

 以前、ご著書『生き方は星空が教えてくれる』を紹介いたしました、木内鶴彦さんです。

 この方のお話をぶっ飛んだトンデモ話と受け取るか、つまり否定し拒否するか、なるほど面白いと捉えるかによって、その人の人生も大きく変わると思います。

 こちらも老師さまと同様、次元が違うとはいえ多少は似たような体験・記憶を持っている私は、当然共感する立場をとります。

 いつか木内さんとも歓談をしたいですね。きっと盛り上がると思います。

 ナオキマンさんもさすがの反応ですね。彼の偏らない調査力、思考力、表現力は素晴らしいと思います。

| | コメント (0)

2023.05.17

英語の語源が身につくラジオ(堀田隆一)

Th_-20230519-125911 近は全国を旅することが多く、移動の時間に「音声」を聞くこと機会が増えました。

 その中で最もたくさん聞いているのが、英語史研究者である堀田隆一先生の「英語の語源が身につくラジオ」です。

 英語全然ダメな私ですので、意外に思われる方も多いかと思います。

 正直、このラジオを聞いても英語がしゃべれるようにはなりません。そういう目的ではなく…これは私の嗜好なのですが、とにかく何語でも語源とか歴史的変遷とかに「萌える」のですよ。

 いちおう日本語が専門なので、そちらの方は今までもずっと勉強してきました。一方で、英語となると、若い時はなんとか日常会話くらいできるようになりたいと人並みに本を買ったりラジオを聞いたりしましたが、どうしてもある一線を越えて上達することはありませんでした。

 それが逆に気になったんです。なんで英語ってこんなに「例外」が多いんだ?特に表記と発音の矛盾が甚だしすぎる。例外たちにも規則性がなかなか見当たらないし…。

 それが、この堀田先生のラジオで実に明快になった。そう、つまり英語史、英国史を知ると、なんでこんなに複雑なことになってしまったのかが分かるのです。

 で、自分の英語に対する嫌悪感が、決して自分のせいではなく、英語、英国自身に原因があるということで救われたような気がしたわけです(笑)。

 まあとにかく、ノルマンやらバイキングやらゲルマンやら、いろいろな民族に占領され、言語も変化させられたと。これじゃあ、しかたないなと。

 もちろん、英国がヨーロッパ辺境の地であって、日本の東北地方のように、文法も音韻もかなり「訛っている」ということもありますが、そこにさらに多言語が流入してきているので、たしかに混沌としますよね。

 文法的な「訛り」は比較的「単純化」の方向に行ったので、それは国際語としてまあ適格と言えましょう。しかし、やはり発音とスペルの乖離はなんとかしたいですね〜。

 というわけで、このラジオを聞くことによって、勝手に溜飲を下げているワタクシでありました。

| | コメント (0)

2023.05.14

Style2030 賢者が映す未来〜竹倉史人 (BS-TBS)

Th_4902_32155_ep3 「偶を読む」の著者であり、友人でもある人類学者(独立研究者)竹倉史人さんが出演した番組を観ました。

 一昨年、昨年と富士山の麓に来ていただき、濃〜い合宿などいたしました。また、東京でも何度か飲む機会がありました。楽しすぎるんですよ、彼と話していると。

 けっこう同じ感覚で生きているのですが、私は彼のような勇気がないので(笑)なるべく目立たないようにしています。

 その点、竹倉さんは本当に批判を恐れず表舞台で頑張っておられますね。頼もしい!

 ある意味彼の嫌う「常識」とか、あるいはここでも語っている「存在」とは、ワタクシ的には「コト」世界であり、その補集合たる「モノ」世界、すなわち「現象」「変化」「非常識」こそ、感動や発見や驚きの源泉であるのです。

 「コト」しか認めないアカデミックな世界、いやいや「〜らしさ」を強要してくるこの現代社会において、私たちは本当に行きづらいですね。とはいえ、だからこそ「戦う」面白さを体験できているのかもしれませんから、まあ感謝ですね。

 こちらこちらでしばらく観ることができます。皆さんもぜひご覧ください。

 そして、こちらのグラレコもわかりやすくていいですね。グラフィックは言語よりも「モノ」的ですから。 

| | コメント (0)

2023.05.07

『オスカー・ピーターソン ジャズ界の革命児』 バリー・アヴリッチ監督作品

Th_81bixbpgtal_ac_ul400_ 日は東京にて、あるジャンルの名ピアニストといきなりセッションをしました。

 彼は言うまでもなく、いちおう私もアンサンブル経験だけは豊富なので(逆にソロ経験は皆無)、最初からお互いアドリブで楽しく合わせることができました。

 うん、やっぱりアンサンブルは楽しい!

 というわけで、世界一のソロ奏者にして、世界一のアンサンブルの達人、オスカー・ピーターソンについて今日も書きます。

 昨日紹介したアルバムを深く楽しむためには、この映画を見ておきたいところ。

 どういう歴史の上に、あの天国的なトリオ演奏が実現したのか。

 音数は多いが、しかし余白も感じさせる彼のピアノ。

 そして、絶対に他人の邪魔をしないどころか、共演者を至福に導く「愛のアンサンブル」能力。

 本当に彼は「演奏するため」「表現するため」だけに生まれてきたような人ですね。

 昨日も記した、戦後間もないころのJ.A.T.P.の来日の映像も出てきます。プロデューサー、ノーマン・グランツが流暢な日本語で挨拶している!

 そして、1964年のあのトリオでの来日についても触れられています。そして、あのアルバムの最後に演奏された「Hymn To Freedom(自由への賛歌)」の物語。それを知って聞くのと知らないで聞くのとでは、あまりに音楽の価値が違う。

 脳卒中からの復帰。復帰後の生き方がそのまま音になっている。障害や衰えも受け入れ、それらさえも味わいに変えてしまう「素直さ」。

 人間オスカー・ピーターソンの魅力がよく分かる映画ですよ。インタビューに答えるメンバーがまたすごい。それだけでもオスカーの才能と魅力がよく分かるというものです。

Amazon オスカー・ピーターソン ジャズ界の革命児

| | コメント (0)

2023.05.05

バブル崩壊前夜…日興証券のCM(1990)「インベストメント・テクノロジー」

 

 日の富田靖子さんの記事と、ちょっと前の数学者シリーズの合わせ技記事を書きます。

 時はバブル崩壊前夜1990年。日興証券の30秒CMです。

 日本を代表する数学者の一人、広中平祐さんと富田靖子さんが登場します。

 

 富田 「先生、明日のことって見えますか?」

 ナレーション 「数学も科学も、投資に活かせる時代になりました。リスクを少なく、リターンを確かに。日興のIT(インベストメント・テクノロジー)」

 富田 「よくわかんないけど、すごいな。日興のIT」

 

 いろいろ象徴的な会話ですよね。最初の質問に広中さんは答えません。そしてゴミ箱にゴミを投げる。そして入る。それを二度見する。

 結局賭けだったわけですよ、この時代の投資は。数学も科学も投資に活かせず、このあと日本はバブル経済の崩壊を迎え、そして失われた30年が現在まで続きます。

 富田さんの「よくわかんないけど…」が実は正解でした。まさにバブル経済は「よくわかんないけど」日本全体が祭り状態でした。

 そんな「よくわかんなんけど」豊かな時代の到来を予感させる富田靖子さんのCMがあります。たぶん86年。明治のプチクレープのCM2本。

 「お金さえ出せば、おいしいものが何でも食べられるなんて、ちょっと怖い気がするな…」

 「おいしいものを、好きな時、好きなだけ食べられるなんて、本当はすごいことだよね…」

 う〜ん、彼女は(私たちは)ある意味悟っていたのでしょうか。

 

| | コメント (0)

2023.05.02

『ビューティフル・マインド』 ロン・ハワード監督作品

 

Th_61iqsecgql_ac_ul400_ 学者ネタが続いてスミマセン。

 やっぱり数学は大の苦手だけれど、数学者は大好きだなあ。

 天才数学者の大変さはこの映画を観れば分かりますよね。

 この映画が公開された時、主人公のジョン・ナッシュは存命でした。彼はこの映画を観て、事実に基づいているが「芸術的」と評しました。

 客観性を重んじる数学者としての姿勢があり、幻覚に悩まされ続けた病人としての視点があり、しかしその両者ともに本人にとってはフィクションではないということを「芸術」という言葉で表したのでしょう。

 その後、事実は小説よりも奇なりということで、アーベル賞受賞の帰途、ナッシュは愛するパートナーと一緒に交通事故で亡くなりました。

 ワタクシの「モノ・コト論」で言うなら、数学者はモノをコト化する仕事を最も純粋な形で行っている人種です。

 マコト(宇宙の真理)を求めるからこそ、人間社会というマガゴトの嘘くささが見えてしまい、そこに迎合できない。それを社会側は「障害(コミュ障)」と呼び、「病気(統合失調症)」と呼ぶ。

 数学者たちは、「意識」たる「コト」を極めた「数字」「数式」をもって宇宙の記述しようとします。面白いのは、「数字」「数式」という、「コトの端」「文法」が非常にシンプルであるということです。

 一般的な言語としての「言の葉」は、それぞれの人や共同体や風土の「モノ」をまとっているため、結局マコト(真理)の描写ができません。

 一方、数字や数式は非生物的であるからこそ、はっきりとした輪郭線を持ち、結果として、それ自身以外の「モノ」世界を逆説的に表象することができます。

 同様にコトを追究する人間のモノ性が鮮明になるから、それが「人間的魅力」や「物語」になりうるわけですね。

 「何もたしかに言えないということはたしかに言える」

 「わからないが信じる」

 「愛という方程式」

 この映画でセリフとして語られる言葉は、そうしたモノとコトの関係と葛藤を見事に表現してくれていると感じました。

 良い映画です。

Amazon ビューティフル・マインド

| | コメント (0)

2023.04.30

中田敦彦がラマヌジャンとペレルマンを解説!

Th_-20230502-100733 日の続きです。

 ラマヌジャンはじめ天才数学者の人生、大好きです。

 このブログでも、たとえばポアンカレ予想を証明したペレルマン(ペレリマン)について、15年ほど前にこんな記事を書きました。

 『数学者はキノコ狩りの夢を見る〜ポアンカレ予想・100年の格闘〜』

 ほかにも17年前(!)には、こんな記事も書いています。

 『天才の栄光と挫折−数学者列伝』 藤原正彦

 とにかく、世間から隔絶された異常な天才たちが魅力的すぎるのですね。

 そんな中でも、上記のラマヌジャン、ペレルマンは特にぶっ飛んだ天才だと思います。数学苦手な自分からかけ離れているから魅力を感じるのか、ある意味変人として近いからなのか…。

 その二人の魅力と業績について上手に中田のあっちゃんが解説してくれていますので、ぜひご覧ください。

 

| | コメント (0)

2023.04.29

テレ東BIZ「橋本幸治の理系通信【傑作選】」

Th_srinivasa_ramanujan__opc__1 の日は富士山合宿1日目。12時間近くずっと講義(?)しておりました。

 参加者(聴講者)は理系、文系、アート系、スポーツ系、本当にいろいろな分野のエキスパートがいっぱい。

 中でも、今回は大学で量子力学やロボット工学を研究されている方々との会話が楽しかったなあ。

 やはり理系の醍醐味はですね、西洋近代科学の作法を突き詰めていくと、結局人間の霊性に行き当たるところでしょう。ですから、結果として人間を輝かすことになる。

 そう、AIや量子コンピュータやロボットは人間の敵ではない。生命という宇宙の神秘的存在は至高の逸品なのです。

 というわけで、ここでは理系動画を紹介します。テレ東BIZ「橋本幸治の理系通信【傑作選】」です。

 もう3年〜1年前の「最先端」ですが、ワクワクしますよね。これら全てが人間を輝かす技術です。

 たとえばAIが発達すればするほど、ラマヌジャンのすごさ、崇高さが鮮明になってくる。ラマヌジャンは間違いなく未来の情報にアクセスできますが、AIは過去の情報にしかアクセスできません。

 違う言い方をしますと、ラマヌジャンはインドの女神ナマギーリから一足飛びに(証明なく)「結論」を教えてもらうことができましたが、AIにはそれができないのです。

 ですから、AIはラマヌジャン「ぽい」ことはできますが、ラマヌジャンを超えるどころか、そこに追いつくことさえできません。

 では、テクノロジーとはなんなのか。そう、テクノロジーは、人間を物質的(肉体的)な桎梏から解放してくれる存在なのです。

 文系も理系も、そのルートは違えど、最終目標は人間の霊性の再発見とその解放なのでした。

 

| | コメント (0)

2023.04.25

若者との対話 in 石和・甲府

Th_img_2213 の日は朝から夕方まで、石和で開催された山梨県私学の新任教員の研修に、司会と指導員として参加。

 昨日の野狐禅の話じゃありませんが、私のような普通ではない教師だった人間が新人教育とかしていいんですかね?

 夕方のニュースでも取り上げられ、写真のごとく偉そうなことを言っているシーンが流れました。また地獄が近くなっているかも(笑)。

 若い先生方、偉いですよ。まじめだし、コミュ力あるし。私の新任時代なんて…。まだまだ学校も捨てたものではない。頑張ってもらいたいですね。

 というわけで、石和でも朝から夕方までずっとしゃべっていたわけですが、実はそのあとまた夜中の2時までずっとしゃべっていたのでした。

Th_img_2216 夜は夜で、18時から甲府の若者たち対象のセミナー…いや飲み会があったのです。ほとんど初めましての20代から40代の皆さん(知り合いの主催者はまさかの風邪で欠席)でしたが、まあ盛り上がる盛り上がる。

 元はといえば、3月に甲府で講演した時の懇親会の席で、隣にいたグループの方と話したことがきっかけで今回の謎の会合になったわけで、まあ不思議な縁ですよね。

 皆さん非常に意識が高く、感度がよく、そして志が高い。未来を見据え、地元愛に溢れた、本当に魅力的な方々でした。

 そして、これは最近よくあることですが、初めましてな感じがしないんですよね。昔から知っていたような。世代も地域も超えて一瞬でつながるんですよ、最近。

 正直、そういう方々って学校教育からはあまり学んでいないんですよね。どちらかというと、学校的な価値観から外れているかもしれません。

 そんなわけで、この日の18時間くらいは前半と後半でかなり矛盾があり、それがまた面白かったし、そういうことを同時に体験できるのもなかなか稀有なことなので、今の生活は有り難いことだなと感じた次第です。

 これからも両方の世界を大切にしながら、二元論、二項対立ではなく両方を股にかけて、楽しく多くの若者たちと交流していきますよ。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧