カテゴリー「文学・言語」の1000件の記事

2025.05.12

古文訳J-POP(有隣堂しか知らない世界)

 梨での学校のお仕事。

 理事長先生とお話している中、こんな私立高校の先生がいるということで紹介いただいたのがこちら。

 これは面白い!

 これに似たこと授業でやったことありますが、自分でちゃんと歌うことはありませんでした。歌下手なんで。

 似たことというのは、日本の歌の中に残る古語を探すという授業です。童謡や唱歌、校歌などはもちろん、いわゆるJ-POPにも多くの古語が混入しています。ユーミンとか桑田佳祐とかに始まる潮流です。

 あと、現代語の古文訳も時々授業でやってました。自分の好きな曲の歌詞を古文に直すとか。あと短歌を作らせる時に、現代語の散文で書きたいことを書いて、それを古文の七五調にするとか。

 こちら折橋先生は実際に古文訳して歌っちゃうわけですから、きっと生徒にもウケることでしょう。

 一部文法的にツッコミどころがないでもないですが、まあそれを言うのはここでは野暮ですからやめときます。

 

 

 ちなみに、この有隣堂の公式チャンネル、全体に面白いのですが、特にワタクシ的にはこちらのシリーズがツボでした(再生回数伸びないらしいが)。

 

| | コメント (0)

2025.05.10

「ドアを閉めます」(名鉄)

Img_0090 崎で特別編セミナー。なんかすごいことになりました。やっぱりあの耀わん(友人所有)は強い!

 岡崎をはじめ愛知県に行くことが大変多く、JRのほかに名鉄に乗る機会も増えました。

 今日は行きは東海道本線、帰りは名鉄を利用しました。写真は豊橋駅。東海道本線から見る名鉄2200系です。

 さて、名鉄と言えば、いつも気になるのが自動音声アナウンスの「ドアを閉めます(ご注意ください)」です。

 全国的に圧倒的に多いのは「ドアが閉まります」です。開く方は100%「ドアが開きます」で、「ドアを開きます」とか「ドアを開けます」ということはない。

 東京だと京急で「ドアを閉めます」をよく聞きますけれど、あれは実際に車掌がワイヤレスマイクで言っているので、ある意味正しい表現です。自分の意思で対象の事物を動かすのですから、他動詞「閉める」を使うべきです。これを「ドアが閉まります」というと、ちょっと無責任な感じがしますよね。

 では自動音声の場合はとなると、ちょっと事情が変わります。

 自動音声は神の声なので(笑)、たしかに客観的に現象を見ている感じがする。だから自動詞「閉まる」を使うと。しかし名鉄では、神が「閉めます!」ときっぱり言う。これはなかなか説得力があります。

 愛知の人に駆け込み乗車が多いとは思いませんが、あのように「神」にきっぱり言われると、関東人なんかけっこうビビって自重するような気がします。

 安全のためには、そのくらい強く言うのがいいのかと。まあとにかく、「ドアを閉めます」を聞くと、愛知に来たなという気がするのでした。

 

| | コメント (0)

2025.05.01

能『杜若』

Img_9938 岡二日目。大本のギャラリーを訪問し、ゆっくりお作品を鑑賞。母と伊都能売観音さまを引き合わせることができました。

 と思ったら、なんとギャラリーに知り合いが数人!それも最近お会いした人たち。

 最近そういうことが多いのですが、なんの示し合わせもなく、いろいろなところで知人とばったり会うのです。全国で。

 さて、時節柄、万祥池のカキツバタが満開でした。美しい。

 大本さんと言えば、万祥殿にある立派な能舞台も有名です。能をやってきた次女もその素晴らしさに感動しておりました。

 芸術を宗教の母とする大本さんでは、能も大変重要な修行の一つです。ちょうど二日後に「大本みろく能」が行われるところでした。

 能も流派がいくつかありますが、大本さんではその流派が皆仲良く集まります。象徴的ですね。

 ということで、今日は能「杜若」を鑑賞いたしましょう。

 

| | コメント (0)

2025.04.28

追悼 大宮エリーさん

Img_5210 梨で学校のお仕事の日。

 残念なニュースが。尊敬する大宮エリーさんがご病気でお亡くなりになったと…。若すぎる。惜しすぎる。

 最初にエリーさんを意識したのは、大好きな「サラリーマンNEO」でした。すごい脚本家がいるなと。

 写真は2019年、初めてお会いした時のもの。私主催の忘年会に来てくれた時です。本当にマルチなお仕事をされている方で、私にとっては本当に憧れの方。お手本となるような方でした。

 忘年会後も時々連絡を取り合って、私にアドバイスくれる時も、逆に私がアドバイスさせていただくこともありました。

 レベルは違えど、お互いマルチな宇宙人ということで、不思議な共鳴のある関係だったと思います。

 コロナ後は私も忙しく、なかなかお会いする機会がありませんでした。最近では私も縁のある妙心寺の塔頭で襖絵の展覧会をやっていました。行きたかったけれど行けなかった。

 ただただ残念です。僭越ながら、少しでも御遺志を継ぐことができればと思っています。

 御冥福をお祈りいたします。

| | コメント (0)

2025.04.25

国語便覧(第一学習社)

 阪市内で中級セミナー。

 今朝こんなネットニュースが。

国語便覧、突如SNSで注目 まさかの過去最速完売「情報量えげつない」「これぞ教養」「コスパ最強」の声

 やっと世間が気づいたか。私はこのブログでも20年近く前に「第一学習社」の「国語便覧」をおススメしていたんですよ!

 我ら国語教員にとっては、便覧は良き教材であり、どこの便覧が一番いいか、各社から送られてくる見本、献本をけっこう隅々まで見るのですよ。

 で、ワタクシ的には第一学習社が一番いいなと思って採用してきたのです(最近現場では使っているのか分かりませんが)。ちなみに次にいいなと思っていたのが「浜島書店」版。

Img_9878 今も仕事場の机の上に、いつでも開けるように置いてあります。こんなふうに。「2024年度用 審査用見本」とありますね。

 昔より高くなったとはいえ、この情報量と質で約1000円(税込み)はたしかに安すぎる! 大人の教養書としては最高ですね。

 何よりグラフィック的に楽しいので、ふとめくって、ふと眺めて、ふと読み始めるという使い方にぴったり。

 考えてみると、自分の高校時代、数学の時間とかに国語便覧を読み漁ってたっけな。読んだページに印をつけて、3年間で全部読み終わった記憶があります。

 教科書よりも早く時代に適応しているのも良い。各社競って、日本語や文学についての最新トピックを取り入れようとしますからね。

 かつてセールスの方に聞いたことがあるのですが、便覧に関しては(も)、各社がお互いのものをよく読んである意味真似るので結果として似たものになるとのこと。まあそうなんでしょうね。

あとは、教科書も全般に言えることなのですが、だんだん大型化している。そして、一部デジタル化している。この第一学習社版も、QRコードで専用ページに飛んで、動画などを参照することができるようになっています。

 というわけで、私からもあらためておススメいたします。

 ところで、なんで国語だけ「便覧」なのでしょうね。あとはだいたい「資料集」なのですが。

| | コメント (0)

2025.04.18

家康公遺言(岡崎城)

Img_9842

 知岡崎城の中の巽閣で中級セミナー。言うまでもなく岡崎城は家康が生まれた城。

 家康とのご縁を作ってくれた仲間たちとワイワイ楽しみました。去年の1月、ここでセミナーやってから、本当にいろいろなことが動きまして…。

 城内、龍城神社横にある「家康公遺言」碑。これ、いいこと書いてありますよね。

 

わが命旦夕に迫るといへども

将軍斯くおはしませば天下の

こと心安し

されども将軍の政道その理に

かなはず 億兆の民艱難する

こともあらんには たれにて

も其の任に変らるべし

天下は一人の天下に非ず天下は

天下の天下なり たとへ他

人天下の政務をとりたりとも

四海安穏にして万人その仁恵

を蒙らばもとより 家康が本

意にしていささかも うらみ

に思ふことなし

 

 軽く現代語訳してみましょうか。

私の命がいよいよという時になったとしても、将軍がしかるべくいらっしゃれば天下のことは安心である。しかし、将軍の政治がその理にかなわず、多くの人民が苦しむことがあったとしたら、誰でもその将軍職を取って代わることができるべきである。天下は将軍一人の天下ではない。天下(人民)の天下である。たとえ他人(徳川家以外)が政務を執ったとしても、世界が平和であり、万人がその為政者の仁恵を受けるのならば、もとよりそれが家康の本意であり、少しも恨みに思うことはない。

 

 結果として二百数十年後、(天海や家康が予知したとおり)徳川家から天皇家にその権力が移り、そして最終的に人民(国民)にその主権が戻って来ることになりました。感慨深いものがあります。

| | コメント (0)

2025.04.02

綾小路きみまろ『爆笑スーパーミニライブ』

 津2日目。中級編セミナー。会場のカレー屋さんのカレーも美味しかった!

 私のセミナーは「漫談」のようだとよく言われます。たしかに毒舌(愛あるディスり)がたくさんありますしね。悪口を笑顔で言い合えるのが本当の友情ですから。

 というわけで、漫談の心の師匠は綾小路きみまろさんです。

 私の話のオーディエンスもマダムが多いですからね。マダムの笑いのツボを押さえることはとても重要です。

 とはいえ、さすがにここまで直接的に「女性性」をディスることはできません(笑)。ここまでの境地になるには、まだまだ修行が必要です。

 私はどちらかというと「女性性」というより、「人間性」…一般的な意味でのそれではなく、「人間」の「サガ」…をディスりまくりますからね。

 まあ、よく聴いていると、きみまろさんも「女性」だけでなく「男性」をもかなりディスっていますよ。つまり、彼も「人間性」を面白おかしくおちょくっているのです。

 ここまで、日常のマイナスを笑いに変えるとお互いスカッとしますよね。もう、どうでもよくなる。これでいいのだ!と。

 尊敬しております。

 

| | コメント (0)

2025.03.17

最低漫画をめぐる田中圭一と岡田斗司夫の最高漫才

 しく体調を崩し学校のお仕事をお休み。喉が痛くて微熱があるので風邪だと思います。

 久しぶりにYouTubeでいろいろ見ていて、面白かった(元気が出た)ものを紹介いたします。

 明日から大阪なので、大阪人のノリについて行けるように、しかしコテコテの大阪弁だと今の体調的に厳しいので(笑)、これを見ました。冒頭に標準語をしゃべる大阪人の話が出てきて興味深いですね。

 尊敬する天才お二人の爆笑(しかし鋭い)漫才をお楽しみください。世阿弥から続く「ものまね」論としても面白い。いやあ、楽しそう。悪意、毒舌って愛だなあ。

 明日までには元気になります!大阪待ってろよ!

 

 

| | コメント (0)

2025.03.07

東龍 純米酒 『龍瑞』(東春酒造株式会社)

Img_9374 古屋は守山でセミナー。

 参加者にJR東海の女性運転士の方がおられて大感動。嬉しくて泣いてしまった(笑)。特急の運転もされるとのこと。かっこいい!

 毎日全国の美味しい日本酒をいただいているわけですが、ここ守山のお酒も美味しかった!

 比較的安価なお酒ですが、のどごしが滑らかで米の味が活きていて気に入りました。

 「東龍」は「あずまりゅう」、「龍瑞」は「りょうずい」と読みます。「龍瑞」とは「龍が現れる兆し」のこと。

 スピ界隈では「龍」がはやっていますが、本当にみんな分かって言ってるのかなあ…日本における「龍」とは、火と水が出会って生じる「水蒸気」のことです。

 たとえば、富士山北麓の「剗の海(せのうみ)」に、貞観の噴火の青木ヶ原溶岩流が流れ込んで生じた、巨大な水蒸気の渦のことを「龍」と言ったわけです。

 何億トンもの水に800度の溶岩が何億トンも流れ込むのですから、それはそれはとんでもない風景になったことでしょう。すさまじい上昇のエネルギーです。

 それが、中国の伝説の生き物「龍」と重なって今に至るということです。つまり、火と水のような対照的なものの衝突と融合のエネルギーを「龍」と称したと考えるのが自然ですね。

 このお酒を飲みながらそんな話をしました。

| | コメント (0)

2024.08.19

いかりや長介と立川談志の対話

 

 日学校の先生方に対する研修の講師を務めます。そこでもある意味厳しく言うつもりですが、学校の先生たちって全然「しゃべりの勉強」をしないんですよ。しゃべりのプロであるべきなのに。まず自分のしゃべりを録音して反省したりすることもない。

 今はYouTubeの時代ですから、本当に簡単に良きサンプルから学ぶことができます。人気YouTuberの語り口も、予備校の先生の授業も、落語も漫才も演劇も、いくらでも勉強できる。

 というわけで、今日も勉強しましょう(笑)。

 昨日は九州人の洒脱な会話を楽しみましたが、今日は江戸っ子の二人の軽妙な会話です。いかりや長介さんと立川談志さん。二人の天才による贅沢な教材です。

 江戸っ子のテンポと間がよ〜く分かりますよね。早口でも間があれば聞き取りやすい。あと表情、手振り身振り。

 それにしてもこの二人の天才の会話、本当に貴重ですよね。今はお二人、向こうでこんな調子で話していることでしょう。若かりし爆笑問題も勉強になっただろうなあ。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧