カテゴリー「旅行・地域」の1108件の記事

2018.02.14

「無鉄砲」とは?

 大入試講座で2011年の国語第四問を指導しました。いつも書いているように、本当に東大の問題を解くのは面白い。いい問題です。対策をするだけでも生徒は大きく成長します。
 で、今日取り上げた2011年の第四問ですが、今福龍太の「風聞の身体」から、アイヌの長老のカタリに関する文章でした。
 丸腰でヒグマと戦う武勇伝。私も生で聞いたことがあるカタリです。そう、もう12年も記事になるんですね、秋田の山村で長老たちの武勇伝大会に参加した時のことをこちらに書きましたっけ。
 やっぱり、秋田の山奥にはアイヌ的な文化が残っているんですね。地名なんかも完全にアイヌ系ですし、顔つきもアイヌかロシアという…。
 武勇伝というカタリは、それが嘘だろうと大げさだろうと、そんな真偽に関する野暮な考察はどうでもいいのでして、上の記事にも書きましたとおり、カタリ自身が「祭」の「場」になっているということの方が重要です。あの時は私もまた、その場に居合わせ、場を演出する「マレヒト(客人)」だったというわけですね。神事に参加していたわけだ。
 さて、こちら東大の問題のカタリですが、ここで面白かったのは「無鉄砲」という言葉です。まあ、とにか面白いので、皆さんも読んでみてください。問題は解かなくて結構です(笑)。

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 なるほど、「無鉄砲」という言葉は、面白いですね。字面どおりで解釈するなら、非武装中立(笑)。結果として無茶ということになりますね。自衛軍ぐらいは持たないとと。
 たしかに、丸腰という非武装こそが、最強の武勇伝になりますよね。国際関係、防衛においても実はそうなのかもしれないと思ってしまいました。
 本文にもある漱石の坊っちゃんの「無鉄砲」は、たしかにストレートに非武装丸腰という意味ではありませんよね。どちらかというと「有鉄砲」的なイメージ。ケンカばっかりしてる。けっこう武器持ってますよ(笑)。
 それこそ、近代的な意味においては、鉄砲を持たずに強敵に臨むことは無茶でしょう。しかし、縄文的に言うと、その逆ということもあり得る。
 日本が誇る?平和憲法の意味というのも、近代的、現代的な価値観だけでは計り知れません。なにしろ、昭和天皇のご発案なのですから。
 そのあたりについては、仲小路彰が非常に深い考察を行っています。いつか皆さんの目にも触れることになるでしょう。お楽しみに。
 さあ、「無鉄砲」の未来的な意味はどうなっていくのでしょう。

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2018.02.13

自動車が本当に「自動」になる日

Th_nvidiaam24 日、AI研究の最先端を行く学者さんとお話する機会がありました。いろいろなお話をしたのですが、一番盛り上がったのは自動運転について。
 私たちシロウトは、いわゆる職人技という部分に関しては、AIは人間には敵わないだろうと思いがちですが、実際は全く逆なようですね。
 とにかく私たちが時間をかけて勉強を重ね習得してきたコトこそAIが得意なのであると。なるほど、考えてみればそのとおりでしょう。
 一方で、技術ではない、そうですねえ、あえて言えば知恵のようなモノ。たとえば想定外の事態に瞬時に対応するようなセンスというのは、なかなかAIには難しい。まあ、私たちが想定外だと感じるモノのほとんどは、過去のビッグデータに含まれる既知のコトなんだそうですけど。なるほど。
 車の運転というのは、道路というインフラや交通ルールのデザインさえしっかりすれば、かなり規則的なコトであり、そういう意味では、AIの最も得意とする分野の一つです。
 逆に言うと、現在私たちが半分カンにまかせて、けっこう死と隣り合わせで行なっている「運転」を、そのままAIに任せると、これはけっこう大変。それこそカンに頼るようなモノ性が高いからです。
 ですから、完全自動運転、つまりレベル5の自動運転を可能にするためには、インフラ、ルールのリ・デザインが非常に重要となるでしょう。
 私たちが今まで当たり前だと思ってきたこと、あるいはずいぶん効率化したと思ってきたことの中には、実は大きなムダがあったりする。それを最先端のテクノロジーが簡単に軽減してくれるというのが、これからの世の中の大きな変革のあり方になります。
 私も自分で自動車を運転して、いろいろなところに移動しています。通勤にも使っていますし、東京や横浜との行き来にも自動車を使いますから、年間にしますと、2万キロ以上車で移動していることになります。平均速度を40キロで計算しても、実に500時間を運転に費やしていることになります。
 私は運転という「スポーツ」自体が好きで、それをすることによってストレス解消をしている部分もありますから、決してムダな時間とは言い切れません。また、かつてはゆっくり音楽を聴いたり、あるいは最近ではネット動画の討論番組をまとめて聴いたりもしているので、それはそれなりに有意義な時間を使っているとも言えます。
 まあ、自動車とは言うのもの、全然自動ではなく、ほとんど手動ですし、オートマによってオートマ化したのはギアチェンジだけですよね。かなりの部分で自分のエネルギーを運転につぎ込んでいる。
 しかし、これが全て自動運転になったら、500時間の自由な時間、より有意義に使える時間が確保できるということです。
 本を読んだり、映画を観たり、楽器の練習をしたり。ま、日常の自由時間と同じく、ムダにゲームをしたり、食べたり飲んだりして昼寝したりするだけになるかもしれませんが(笑)。
 そっか、たしかに今の「手動運転」には「寝てはいけない」という最強の条件があるので、案外有意義な時間を創出しているのかもしれませんな。
 強制的に睡眠を妨げる、命がけで眠気と戦うという意味では、今の手動運転には大きな意味があるのかもしれませんね。
 そんな笑い話的な昔話が語られるようになるのは、そんなに遠い未来のことではないと考えます。少子高齢化、人口減少が避けられない日本は、そしてある程度道路が整備され、また国土が狭い日本は、実はこの部分で世界の先駆けとなるべきなのではないでしょうか。
 もちろん、個人レベルでのムダの排除だけではなく、物流という巨大産業にも革命が起きます。いくら世の中がデジタル化、情報化しても、残念ながら物質をどこかに伝送することはできないので、おそらくあと千年は物流の業界はなくならないでしょう。
 自動運転が実用化すると、たしかに現在の物流関係、あるいは交通関係の運転手さんたちの職は失われるでしょう。しかし、それは時代の流れの中での必然であり、その人たちにはまた違った、ある意味もっと楽な仕事をしてもらうことになるでしょう。
 自動車、列車、飛行機、ドローンなどによる物流が自動化することによる経済効果は非常に大きい。人件費は言うまでもなく、渋滞などによるさまざまなムダも劇的に軽減し、結果として私たちは豊かになることでしょう。
 国家レベルでのイノベーションに期待します。

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2018.02.01

NEWセーブ90 (水道管凍結防止ヒーター用節電器)

Th_51s7gjbkcbl 日、マイナス20度まで気温が下がった日に、台所の水道が出なくなりました。今まで20年間、凍結したことがなかったし、ほかの水道は問題なかったので、む?これは?と思い確認すると…予想通りでした。
 2004年にこちらの記事で紹介した、水道管凍結防止ヒーター用節電器「節電太郎」の一つが故障していたのです。
 その記事にあるとおり、極寒地の我が家では、フツーにヒーターを稼働させると、なんと1ヶ月の電気料金が10万円になってしまいます(!)。それを90%節約してくれるスグレモノが節電太郎くんでした。
 そんな太郎くんも20歳。たしか耐用年数が10年となっていたと記憶していますから、本当によく頑張ってくれたと思います。ちなみに太郎くんは3台稼働中でして、今回故障した1台以外の2台はいまだにバリバリに節約してくれています。本当に9割カットになるんですよ。1万円ちょっとですむ。
 ワンシーズン約30万円の節約ですから、20年で600万円!?すごいなあ。
 というわけで、故障した太郎くんを新品と交換しようと思ったら、あらまあ、もう絶滅していたんですね、太郎くん。で、ライバルの?NEWセーブ90を急遽購入いたしました。
 とりあえず、凍結してしまった水道管はヒーター直結して溶かし(なんと5時間かかった)、そしてAmazonから翌日届いた新人NEWセーブ90くんを接続しまして、いつもの節電生活に戻りました。
 今回壊れた太郎くんは1口タイプでしたので、3000円弱。あと2口タイプ二つ使っているのですが、それもそろそろ寿命かと思うので、来シーズンには全部新人に交換しようかな。水道管破裂させちゃうと大変ですから。
 3台、全部合わせても1万円ちょっとですから、めちゃくちゃコストパフォーマンスが高い製品です。寒冷地にお住まいの方は必須アイテムでしょう。
 なのに、なんで各社参入しないんでしょうね。ぜったい需要あると思うんですが。やっぱりローカル製品だからかなあ。普通はヒーターなしで水をチョロチョロだしておけば済むのか。こんな極寒地は、山梨、長野、北海道くらいなのかなあ。
 どうせなら、北欧とか、ロシアとかに売れば儲かりそうな気もしますね(笑)。

Amazon NEWセーブ90

テムコ株式会社公式

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2018.01.28

モハンマド・レザー・ロトフィのケマンチェ演奏

Mohammad-Reza Lotfi
Th_101ab5001c8c4912ab47346b8e5e1831 日の「イランの子守歌」からの流れ。
 イランはかつてのペルシャ。ペルシャ音楽は奈良時代に日本にも伝わっていました。正倉院に楽器がありますよね。
 また、あのあたりの音楽や楽器が西に行って、ヨーロッパの音楽になりました。ペルシャの音楽の音階は、世界的にも珍しくペンタトニック(5音)を中心とした微分音階ではなく、いわゆるドレミファソラシの7音を基礎とした微分音階です。
 違う言い方をすると、世界に広がった7音の音階の起源はペルシャ付近にあるというのが、私の考え方です。
 そんなペルシャ音楽の伝統を継いでいるのがイランの音楽。イラン音楽といえば、数年前に亡くなった大御所モハンマド・レザー・ロトフィですね。彼はいろいろな楽器を演奏しますが、擦弦楽器であるケマンチェもものすごく上手い。
 いちおう擦弦楽器をやってる者からしますと、やはり、ボウイングだけでなく、左手の音程感覚というか、微調整がすごい。音を揺らすにしても、ヴァイオリニストなどにありがちな、貧乏ゆすり…いやいや、やたらなヴィブラートとは違いますよ(笑)。
 私もケマンチェやってみたいなと思いました。買っちゃおうかな。そんなに高くないんですよね。
 日本では胡弓が同じタイプの楽器です。弓の角度を変えるのではなく、楽器を回す。あるいは、弓は膝で固定して、楽器を揺らして演奏することもある。ヴァイオリン弾きやチェロ弾き、ガンバ弾きには考えられない奏法でしょう。
 また、左手の弦の押さえ方もヴァイオリンなどとは違います。それについては、明日にでも書きましょうかね。
 ケマンチェも最近では金属弦を使うそうですが、これは絹糸でしょうか。シルクロードですから、やっぱりシルクを張りたいところですね。
 もう少し古いタイプの楽器なら自作もできそうです。老後ヒマになったら作ってみましょうか。

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2018.01.23

草津白根山噴火(ほか)

Th_afr1801230056p1 日の大雪から一夜明けて、今度は草津白根山噴火のニュースが入ってきました。
 まさに天変地異。日本の自然環境はある意味厳しい。
 天変地異の地異に関して言えば、今日は草津白根山の噴火だけでなく、アラスカ方面でM7.9の大規模な地震があったり、フィリピンのマヨン山が噴火したりと、環太平洋火山帯が非常に活発に活動した感じがしました。
 そういう意味では、ここ富士山も他人事ではありません。今回の白根山も、あの御嶽山も、ほとんど前兆がなく、登山者やスキー客が被災することになりました。
 地震よりは火山の噴火の方が格段に予知しやすいというのが、学会での常識だったと思いますが、どうもそうとも言えなくなってきました。やはり、自然は人間にとって認知制御可能な「コト」ではなくて、不随意な「モノ」なのだなあと、つくづく感じます。
 ですから、奈良時代の日本語などでは、自然自体を「もの」と呼び、また神霊や妖怪のことをも「もの」と呼んだのでありました。納得ですね。
 我が家は富士山の中腹にあります。かつての噴火口もすぐ近くにあります。いちおう地下シェルターはありますが、いざとなったらそんなもの気休めにもならないでしょう。その時はその時と覚悟して、日々の自然の恵みを享受するしかありません。
 ある意味それが日本人らしい、いや人間らしい生き方なのかもしれませんね。
 フィリピンのマヨン山、ルソン冨士とも呼ばれていました。富士山同様、美しい円錐形の成層火山です。
 比較的活動が活発な火山ですが、今回はその歴史の中でもかなり規模の大きな噴火になりそうです。富士山に住む者として、まさに他山の石としなければならないですね。

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2018.01.22

「もののけ姫」と同和問題 (古谷経衡)

Th_663 日の西部邁さん自死の衝撃が残っています。
 やはり残念です。誰かがツイートしていました。右翼は自死するが左翼は自死しない。殺し合いはするけれど。
 まあそんなに単純な話ではないけれども、人間の命をどう捉えるかというのが、左右を分ける一つの視点であったこともたしかです。
 西部さんが何かの本で批判していた歴史学者網野善彦さんも、若かりし頃は山梨県の山村工作隊の一員でした。
 右、左で言いますと、どちらかというと左と言われる歴史学者網野善彦さん。実は今日は網野さんの誕生日です。生誕90年にあたります。
 私は網野さんについて、このブロクで何度か取り上げてきました。若い頃、網野史観に大変な影響を受けましたからね。また網野さんの甥っ子である中沢新一さんからも多くを学んできました(『僕の叔父さん 網野善彦』参照)。
 実際、山梨県の郡内地方という特殊地域(?)に住み、富士山をめぐる信仰と生活に触れると、網野さんが実際に体験したであろう「普通の歴史」への違和感を感じざるをえません。
 地元の人は、おそらくあまりに日常なので気にならないかもしれませんね。私は外様、マレビトですから、嫌というほど、いや好きになってしまうほど感じています。
 西部さんは、たしか網野さんが「敗戦後、日本という国名を考え直す必要があった」と言ったことに対して怒っていたと記憶しています。網野さんのその言葉は、そのままの意味ではなく、「日本」という国名の成立事情を考慮せず、無批判にそれを受け入れている日本人に対する皮肉としてそう言ったのだと思うのですが。まあ、保守陣営に対する挑戦的な揶揄なんでしょうね。
 私はそんな網野さんの姿勢も好きでした。学会ではずいぶんいろいろと批判されましたが、逆に庶民のレベル、すなわち芸術や芸能、サブカルチャーなどに多大な影響を与えたことは結果として良かった。なにしろ、研究対象が庶民であり、被差別民であり、芸能者であったわけですからね。
 さて、そんな網野史観の影響を受けた作品として最も有名なのは、宮崎駿さんの「もののけ姫」ですね。私も以前、こちらにちょこっと書きました。
 最近メディアで大活躍の若手批評家、古谷経衡さんも、網野史観ともののけ姫の関係について以前語っていました。今日はその動画を紹介しましょう。
 西部さんの死。古谷さんの活躍。保守系批評も大きな転換点を迎えているように感じます。


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2018.01.18

追悼 夏木陽介さん

Th_que12100881957 た昭和の男が一人旅立ちました。
 私の世代ですと、パリダカで三菱チームを率いているイメージがあるはずですが、私はたまたま大学時代に深夜の再放送で「青春とはなんだ」にはまっていたので、やはり野々村先生の熱血イメージが強烈です。
 「青春とはなんだ」は昭和40年から41年にかけての放送です。つまり私は1歳か2歳ということで、全くリアルタイムではありません。高校を卒業したばかりの大学生の私にとっては、前時代の、ある意味古き良き時代の高校の風景という感じでした。それが新鮮だった。
 実は、一緒にはまっていた友人と、「これって山梨ロケじゃない?」と予感し、番組をVHSビデオに録ってですね、いろいろなシーン、たとえば商店街の風景なんかを分析したんですよ。あと、山の形とか。
 結果、これは山梨県の勝沼や塩山の付近じゃないかということになり、車でロケ地探しをしたりしました。駅は勝沼駅、駅前の商店街のシーンは塩山駅付近と特定できました。
 学校のシーンは、塩山高校か日川高校かなと当時は思っていましたが、今、インターネットで調べると、日川高校だったようですね。まあ、ラグビーですからね。
 夏木さんがメインではありませんが、この動画を観てください。原作は石原慎太郎さん。役者陣もすごいですね。

 う〜ん、背景の山の感じだと、塩山高校ではないかとも。ビデオを引っ張り出して観てみようかと思います。
 何年か前に、BSで同窓会的な番組をやっていました。山梨の勝沼付近にもいらしていました。相変わらずダンディーでお元気そうだったのに、とても残念です。

 ご冥福をお祈りします。青春よ永遠なれ!

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2017.12.27

大野雄二作曲 『小さな旅(のテーマ)』

Th_637898a982844830b18e4b0991882c60 さな旅「三ツ峠」の録画を観ていたら、横で上の娘が「ルパン三世のテーマ」の各種アレンジを聴きながら「かっこいい!」を連発していたので、「この曲とこの曲はおんなじ人が作ったんだよ」と教えてやりました。めちゃくちゃ驚いていました。
 和製ジャズ、フュージョン、そしてアニメやドラマ、映画などのテーマ曲と言ったら、「W大野」さんですよね。
 大野雄二さんと大野克夫さん。時々、どっちがどっちだっけ?となる(笑)。そのたびにウィキ調べたりして。
 それほどお二人の残した名曲たちは、同じようなイメージで私たちの心に刻まれているのです。
 自分のためにもごく簡単にまとめてみましょう。
 大野雄二…ルパン三世のテーマ、小さな旅のテーマ。
 大野克夫…太陽にほえろ!のテーマ、名探偵コナンのテーマ。
 もちろん、ほかにもた〜くさん名曲はありますが、これだけでもお二人すごいですよね。お二人のすごいところは、ジャズ、フュージョンという様式の中に、日本的な情緒あふれるメロディーを乗せたところです。歌詞はなくとも、美しい歌があるということです。
 で、今日はあらためて「小さな旅」のテーマを聴いてみましょう。まずはテレビ尺。

 この曲の魅力はなんと言ってもその旋律でありますが、そのハーモナイゼーション、そしてオーケストレーションもお見事です。
 実は長尺バージョンもあります。

 これをお聴きになるとわかりますが、後半の展開もいいですよね。これは歌詞をつけて歌ってみたくなる。まさに歌心あふれる佳曲です。
 と、実は正式に歌詞をつけたバージョンがあるんです。ご存知でしたか?岩崎宏美さんが1986年に出しました。
 「なぜ」のところは、このバージョンが出る前から、絶対「なぜ」だと思っていたら、本当に「なぜ」だった。不思議だなあ。

 ちなみにこの動画も貴重ですよ。コーラスが…。
 最後に作曲者自身によるジャズピアノバージョン。これまたすごい。さすが大野雄二さん。

 こういう名曲をどういうふうに作るんでしょうね。W大野さんたち、やはり、先に映像作品があって、そこからイメージするのでしょう。それってすごいですよね。特にこの小さな旅のテーマは、みごとすぎるほどに「旅情」を表現しています。旅の出会いと別れの切なさが、プチ転調や偽終止にうまく表現されていると思います。
 ああ、日本人で良かったなあ。

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2017.12.16

吉井和哉☓志村正彦 『ザ・ビートルズを語る』

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 日の記事にもこの二人の名前が登場していました。
 志村正彦くんが急逝する2ヶ月ほど前に、実はこの二人の対談が実現していました。雑誌「WHAT'S IN」のビートルズ特集コーナー内での対談です。
 この前の東京ドームのあと、この対談のことをふと思い出して、ヤフオクで落札しました。あの当時は立ち読みで済ませてしまっていたので。
 あらためて8年ぶりに読んでみて、なんとも言えない気持ちになりました。
 ビートルズに対する二人の評価はなるほど当たり前と言えば当たり前の内容でしたが、中盤での吉井さんのこの部分がなんとも胸に突き刺さったのです。

 最近よく考えるんですけど、ロックとか、もうできないんですよ、オレ。
ー何をおっしゃっているのですか?
 いやいや、やっぱロックって仕事にならないんですよ。僕が今やってるのはロックまがいのものであって、本当の意味の、真のロックをやっちゃうと、死んじゃうと思うんです。それを教えてくれたのが、ストーンズとビートルズだと僕は思っていて、ロックに取り憑かれて、死と直面しながらも続けていかざるを得ない人たちと、ロックに取り憑かれてあっという間に終わって、その後に苦しめられる人たち。そのふたつの対称ですね。僕なんか15年ぐらいで中途半端に壊してしまったから、もうロックではないんです。

 この対談の数ヶ月後、本当に死んでしまった志村くんと、長い年月をかけて復活し、またロックをやり始めた吉井さん…。
 今思えば、たしかにフジファブリックの「CHRONICLE」は志村くんの真のロックでした。ある種の違和感を叩きつけられたファンは正直動揺しました。耳当たりのいい音楽ではなく、切ないまでの魂の叫び。
 この対談、そして志村くんの死から5年ほど経って、志村くんが生まれ育ったまさにその場所で、私は吉井さんとそのことについて語り合いました。
 もう一つの富士山(その8) 李良枝 『富士山』に書いたように、富士吉田市下吉田は夭逝の天才を生む(ある意味命を奪う)不思議なトポスです。
 そのことを聞いた吉井さんが、ちょっと怖そうな表情をしたのを思い出します。たぶん本気で死の匂いを嗅ぎつけたのでしょう。この対談のことも思い出したに違いありません。
 その後、彼はそのトポスから逃げるように「復活」に向かっていきました。ロックと命。生と死。「復活」を遂げた吉井和哉はいったいどんな命との闘いを見せてくれるのでしょう。志村くんもきっと吉井さんの復活を喜んでいると思います。

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2017.11.16

宇垣一成揮毫「機神社」扁額

Th_img_0205 日のシルクサミット実現のきっかけとなった、下吉田機神社での不思議なできごと。まさかこんな展開となるとは思いませんでした。
 その時は徳富蘇峰の「経天緯地」について書きましたが、今になって「機神社」の扁額こそが、宇垣一成の揮毫であったことに気づきました。
 社内にたしかに「扁額揮毫 陸軍大将 宇垣一成閣下」という札がありましたからね。単純に私が「成」の草書体を知らなかったために、扁額のサインを読めなかったということです。
 宇垣一成は、知る人ぞ知る和平派陸軍人であり、総理大臣になりそこねた人物です。よく言われるように、あの時(昭和11年、12年)宇垣が総理大臣になっていたら、あの戦争が起きなかった…とは言えませんが、かなり歴史は変わっていたでしょう。
 宇垣は和平派であったということで、戦後もマッカーサーらのお気に入りとなりました。
 また、かの仲小路彰とも懇意の仲でした。仲小路が宇垣を叱責し、宇垣が恐縮したというエピソードが伝わっています。そのあたりについては、また後日書きますね。
Th_mig 忙しいので、今日はここまで。あっそうそう、TBSの人気女子アナ宇垣美里さんて、宇垣一成のご親戚らしいですよ。
 それにしても、なんで、こんな田舎の小さな神社に、偉人宇垣一成の書があるんでしょうね。徳富蘇峰との関係も調べる必要がありそうです。

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