カテゴリー「文化・芸術」の1406件の記事

2017.08.20

第31回都留音楽祭 最終日(都留と古楽の因縁)

晴信ゆかりの栖雲寺(甲州市)に残る「十字架を抱いた菩薩像」
Th_img_0_m うとう、30年以上続いた都留音楽祭が終わる日が来てしまいました。
 ここまで盛大に、盛会に、誰しもが大満足で終われることは、実に幸せなことです。
 先生方、アシスタント、ボランティアの皆さん、ホールスタッフの皆さん、そして何と言っても遠方から毎年おいでになってくださった受講生の皆さん、本当にありがとうございました。
 最終回とはいえ、特にいつもと変わらず、また来年ね〜という雰囲気で終わったのは、実に都留音楽祭らしかったと思います。たぶん、何かの形で、皆さん再会できると感じていらっしゃるのでしょう。それほどに、まるで家族のような、まさにアットホームな音楽祭でした。
 大学受験失敗という偶然(必然?)を経て、どういうわけか大好きな古楽の祭典に第1回から関わり、ここ都留が古楽の聖地と言われるまでになる、その歴史を中からじっくり体験できたのは、本当に私の人生にとって最高の運命的邂逅でした。
 今日も受講生コンサート、そしていつまでも続くフリーコンサートと、実に充実した感動的な1日でしたが、特に個人的に感慨深かったのは、フリーコンサートで、有村先生指揮合唱クラスの演奏でジョスカン・デ・プレの「千々の悲しみ」が披露されたことです。
 そう、私が30年以上抱いてきた、「なんで都留で古楽なんだろう」という純粋かつ難解な疑問への、ワタクシ的な解答がそこにあったからです。
 先日、こちらの記事で紹介したように、なんとあのキリシタン大名の有馬晴信は、甲斐国都留郡谷村藩(まさに都留文科大学やうぐいすホールのあるところ)に「島流し」になり、そしてそこで斬首の刑に処されているんですね。
 晴信は、天正遣欧少年使節を派遣したその人です。使節の中には晴信のいとこ千々石ミゲルもいました。ミゲルはヨーロッパで音楽を学び、鍵盤楽器の名手となって帰国しました。そして聚楽第で豊臣秀吉に西洋音楽を演奏して聞かせました。
 その時演奏されたのがジョスカンの「千々の悲しみ」だと言われています。
 その後、ミゲルは棄教し、晴信は岡本大八事件に連座して都留に配流、切腹を命じられます。最後まで信仰を捨てなかった晴信はキリスト教で禁止されている自害はせず、十字架の前で悄然として斬首されたと言います。
 きっとその時、以前千々石ミゲルから直接聞いたジョスカンの「千々の悲しみ」が頭の中で静かに流れていたのではないでしょうか。
 そのことを、今回の音楽祭の初日に有村音楽監督に申し上げ、ぜひとも「千々の悲しみ」を演奏してほしいとお願いしましたところ、なんと「その曲をやるつもりで楽譜を持ってきた」とおっしゃるではないですか。有村先生は、晴信のエピソードはご存知なかったので、全くの偶然と言えば偶然でした。
 そして、合唱クラスで練習をしてくださり、最終日に実際に演奏してくださったのです。400年の時を超えて流れる「千々の悲しみ」。この地に眠る有馬晴信は、どんな気持ちで聴いたのでしょう。
 まさか、400年後にこの地で日本人によって「千々の悲しみ」が生演奏されるなどとは夢にだに思わなかったでしょう。いや、晴信やミゲルが、私たち古楽人をこの都留に招いたのかもしれませんね。霊界というのは、そういうものだと私は信じています。
 そういう意味も含めて、この「千々の悲しみ」は感動的でした。最後の最後に間に合ってよかった…考えてみますと、「千々」と「千々石」も不思議な符合ですよね。
 晴信やミゲルのことは、イエズス会の宣教師によってヨーロッパに伝えられ、当時のジャポニスムの流行もあって、いくつかの戯曲として創作されたようです。時はまさにバロック音楽全盛期。当然、音楽劇(バロック・オペラ)として上演されたこともあるでしょう。
 もしかして、処刑のシーンもあったりするのでしょうか。そうだとすると、私たちの全く知らないところで、「都留」がそのまんま「バロック音楽」になっていたということです。
 もうこれは偶然ではありませんよね。あまりにピンポイントすぎます。
 そんな奇跡的なストーリーを知っていただいた上で、「千々の悲しみ」をお聴きください。
 400年以上前から、音楽に関わってくれたすべての人に感謝して、この音楽祭の幕を閉じたいと思います。ありがとうございました。


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2017.08.19

第31回都留音楽祭 4日目

歌謡曲バンド「山口組」
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 留音楽祭も佳境を迎えようとしています。4日目ともなると、いよいよ「終わり」が見えてきてしまいますね。ちょっとセンチメンタルになる瞬間が増えました。
 個人的な話になりますが、大学4年の時以来ずっと自分の人生の中心にあった音楽祭ですからね。30年超えますから、人生の半分以上。いろいろなことが思い出されます。
 都留音楽祭と言えば、昨日の海外講師コンサートも目玉の一つですが、参加者の楽しみとしては、また違った次元で(?)クロージング・パーティーも欠かせませんよね。これは本当に世界一と言っていいレベルの高さ(笑)。
 これぞ参加してくださった方のみが体験できる特別な「場」なので、このブログを読んでくださる方には伝わらないのがとっても残念です。
 今年もまた私もいろいろやらせていただきました。かつては私の宴会芸と言えば「お琴ブラザーズ」でしたが、今や解散状態で再結成のメドも立たないということでして、実は昨日のフリーコンサートでちょっとやらせていただきました。
 かつて琴2面でやらせていただいたクープランの「恋のうぐいす」を、「恋のうぐいすホール」という形で編曲(?)しなおしまして演奏いたしました。かなり面白かったのではないかと思います…(自分としては)。
 ということで、今回をもっていよいよ都留名物のパーティーも「最終回」。全体を記録してはありますが、とても外には出せない高尚な(?)内容ですので、これもまた、参加者の皆さんの心の中の思い出にしていただくしかありませんね。
 やはり、「場」、「ライヴ」というのが、音楽のみならず、さまざまなパフォーマンスにとっては重要であります。
 ただ、ほんの少し、その雰囲気を感じていただくために、パーティー(宴会)担当のつのだたかし先生と私の打ち合わせメモを特別にご覧いただきましょう(初期稿なので、実際の演目とは違います)。
 本当に最終回にふさわしい、31回の歴史の中でも最高の大宴会、パフォーマンス大会となりました。海外講師を含む先生方、そして受講生が、まったく同じ次元に上がって(下がって?)の至芸の数々。これぞ古楽界のよき雰囲気、人間関係を象徴していると思います。皆さん、特に先生方、本当にありがとうございました。超一流は軽々と壁を超え、そして聖俗をスイッチできるということを、身をもって教えていただきました。

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2017.08.18

第31回都留音楽祭 3日目

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 留音楽祭の3日目。3日目と言えば、恒例の海外講師コンサート。
 今年は最終回ということもありまして、世界を代表する素晴らしい歌手お二人においでいただいています。まず、ソプラノのロベルタ・マメリ。そして、テノールのルーファス・ミュラー。今まで大変お世話になり、そしてそれぞれの素晴らしすぎるリサイタルに何度も感動させていただいたお二人です。
 今年はなんと、そのお二人と、そして日本を代表する歌手であるメゾ・ソプラノの波多野睦美さんの三人が共演するという、まさに夢のまた夢のコンサートが実現いたしました。いやあ、夢でも実現しそうにない組み合わせです。
 そして、それが本当に夢でもありえないような至福の時間となったのです。
 本当に初めてです。コンサート中に「このまま死ぬんじゃないか」と思ったのは。神の声を聴いたというか…いや、マメリさんにも申し上げましたが、「天国のささやき」を聴いてしまったと…そんな感じでした。
 三人とも弱音(微音)のコントロールが神がかりでした。そして、それら三神のささやきが共鳴しあい、より微細な世界へ私たちを誘う。
 ああ、なるほど、神の世界は広大かと思いきや、実は極微なんですね。ミクロがマクロ。無限小が無限大というような感じなんですね。
 歌ってすごいなあ…あらためて思いました。そして、音楽はたしかに私たち人間が高次元宇宙(神)につながる方法なのだなあと感じました。
 歌詞の世界も重要ですが、それだけとれば、それはあくまでもこの3次元的世界に刻印された情報にすぎません。しかし、それが音楽に乗ると、突然高次元の宇宙意識の世界につながるわけですから、本当に不思議ですね。
 そういう意味において、たしかに私たち人類にとって、音楽は進化への道標となるわけで、まさに「No Music No Life」ですね。
 それにしても本当に幸せな時間でした。この三人のリサイタルでありながら、大ホールは空席が多かったのは残念といえば残念ですが、逆に言うと、あのうぐいすホールの素晴らしい残響がフルに生かされたわけで、そういう意味においても、大変贅沢なコンサートであったと思います。
 生きていてよかった。大学受験に失敗して都留に来てよかった。心からそう思える瞬間の連続でした。人生とは面白いものですね。
 プログラムを載せておきます。マメリさんもおっしゃってました。パーセルの「ダイドーとイニーアス」はすごい作品だと。歌い手も特別な精神状態に追い込まれるということでした。

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 あっ、それから、ある意味お恥ずかしい話なんですが、ルーファスさんの歌と小倉さんのフォルテピアノのおかげで、人生で初めてシューベルトっていいなあと思いました!


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2017.08.17

第31回都留音楽祭 2日目

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 年の(最終回)都留音楽祭が本格的に始まりました。
 午前中は個人レッスン。今日は私は小倉貴久子先生のフォルテピアノのレッスンを少し聴講。これぞ高次元音楽というべき、実に魅力的なレッスン。受講生の真剣な眼差しも印象に残りました。
 そしてお昼にはフリーコンサート。ずっと司会を務めてきた私は、ここ数年はその一部を若者に譲っております。今日は小倉先生の娘さんが担当。ものすごく上手。あとで小倉先生とともに「そっちの道に進んだら?」などと、本気とも冗談ともとれる会話をいたしました(笑)。
 ちなみに今日は私と有村夫人の誕生日でして、声楽の皆さんが即興で素晴らしいハッピーバースデーを歌ってくださりました。半世紀以上生きておりますが、今までで最も感動的なお祝いをしていただきました。感謝です。ありがとうございました。
 午後の前半はアンサンブル中心のワークショップ。今年はヴァイオリン受講者が多く、そのレベルも非常に高いので、ヴィヴァルディ、コレルリなどの合奏協奏曲を演奏。私もヴィオラで参加させていただきました。実に楽しいですね。明日はチェロの武澤くんも加わるということで、ここだけの楽団にするのはもったいないくらいですね。フリーコンサートで披露いたしましょう。
 午後の後半は全体アンサンブル。今年はモンテヴェルディのマドリガーレ。これがすごい。今日初めて全体を音にしてみたのですが、まあ、まるで現代音楽のように新鮮で過激な音楽ですよ。やっぱりモンテヴェルディは天才だ。YouTubeの音源をちょっと聴いてみてください。
 これはアレッサンドリーニによる小編成の演奏です。半音進行と不協和音の構造がよく分かりますね。

 指揮者の有村音楽監督の説明にもありましたように、様々なコントラストを強調し、ドラマチックな表現を多用して、いわゆるバロック時代を招来した超天才モンテヴェルディの、そのまた円熟期の作品ということで、演奏していても鳥肌が立ちます。
 たった三日間、4時間ほどのレッスンでどこまで完成度を高めるか。最終日の発表が楽しみです。それにしても、こんなすごい曲を私たちアマチュアを中心に具現化できるなんて、それこそ夢のような話ですね。この音楽祭の魅力の一つでしょう。

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2017.08.16

第31回都留音楽祭 1日目

 よいよ最終回の都留音楽祭が始まりした。思えば30年以上、日本の古楽界をリードし、また自分の夢をたくさん叶えてくれもしたこの音楽祭。本当に終わってしまうのでしょうか。不思議な感じがします。
 というのは、音楽祭自体は今回も例年同様にたくさんの参加者がありますし、最終回とはいえ、特にいつもと変わったプログラムがあるわけでもなく、実に淡々と始まったからです。
 第1回から運営側として携わってきた私自身もまた通常運行。
 たしかにこうして全盛期に潔く終わる方がいいのかも…あえてそんなふうに思ってみるのですが、そんな感慨もやはりうたかたのようにすぐに消えてしまうのでした。
 さて、そんなわけで、このブログでの報告もいつもどおりということにいたします。
 音楽祭初日は恒例となった講師陣コンサートです。かつては4日目に行われていた講師陣コンサートですが、1日中レッスンをしつつ、受講生のリクエストにこたえてフリーコンサートで演奏し、夜は宿で深夜まで飲み、そしてパーティーでの出し物の練習をし、そのうえ講師陣コンサートのリハを重ねる…となると、さすがにタフな講師の皆さんもかなりきつい(年々高齢化するわけでもありまして)…ということでいつからか初日のウェルカムコンサートということになりました。
 これは本当に受講生にとってはぜいたくすぎる話でありまして、これから自分が教えてもらう超一流の先生方が、最高の演奏で自分たちを迎えてくれるわけですからね。それは俄然やる気になります。
 今回もまた、本当に素晴らしすぎる演奏の連続でした。毎年書いているように、こんなぜいたくなコンサート、ここでしか聴けません。
 また、都留のうぐいすホールの響きのよさも特筆すべきです。受講生中心の少人数の聴衆もあいまって(もったいない!)、さらにホールの残響が生き、古楽演奏にベストな空間となっているのです。まさに至福の時空。
 皆様に音をお届けできないのが残念ですが、写真とプログラムを御覧になりながら、想像の翼を広げて下さい。

↓アルルカン組曲(構成トーマス・ベアード)
ダンス:浜中康子 トーマス・ベアード
ヴァイオリン:渡邊慶子 伊藤誠
ヴィオラ・ダ・ガンバ:福沢宏 武澤秀平
チェンバロ:岡田龍之介
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↓スペインのフォリア(ギニョン)
ヴァイオリン:渡邊慶子 宮崎桃子
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↓スペインのフォリア(マレ)
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↓トリオ・ソナタト長調(バッハ オルガン・トリオの編曲版)
チェンバロ:岡田龍之介 平野智美
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↓組曲ホ短調(オトテール)
ヴィオラ・ダ・ガンバ:福沢宏 武澤秀平
チェンバロ:山縣万里
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↓Songs(ダウランド)
メゾ・ソプラノ:波多野睦美
リュート:つのだたかし
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↓変奏曲ヘ短調(ハイドン)
フォルテピアノ:小倉貴久子
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2017.08.14

【討論】これでいいのか?政治と宗教(チャンネル桜)

 田から12時間かけて富士山に帰って来ました。東北道や関越道は大渋滞ですので、日本海回り、山形、新潟、長野を経由するいつものコースをゆっくり走ってきました。
 なにしろ12時間も時間がありますから、車内では高校野球をラジオで聞いたり、いろいろな音楽を聞いたり歌ったり。そして、家族が寝ているスキを狙って(?)1.7倍速で聞いたのが、この討論。
 いやあ、実に面白かった。まあ最も興味のあるテーマですしね。そして、島田さんや上祐さんが参加している。すごいなチャンネル桜。水島先輩。
 彼らか参加したことにいろいろ批判もあるかもしれませんが、私の感覚としては、やはりお二人は重要なことをおっしゃっていると思いましたよ。
 そう、以前こちらにも書きましたとおり、オウム真理教事件は自分にとっては他人事ではないのです。他人事のように一方的に糾弾したり、忌避したりできません。
 彼らが(おそらく)そうであるように、自分たちなりの方法で、そこを乗り超えないと未来的真理には近づけないのです。
 …というわけで、時間があまりないので細かいことは書きませんが、とにかく面白いので、ぜひ聴いてみてください。それにしても、「政治=まつりごと」と誰も言わなかったのは意外といえば意外でした。核心すぎるのかな。

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2017.08.12

鎌鼬美術館(羽後町田代)

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 うやく訪問することができました。素晴らしい美術館でした。感無量です。
 伝説の舞踏家土方巽。若い頃彼の大ファンだった私が、まさか美術館設立に(ほんのちょっとですが)関わることになろうとは。
 というか、それ以前に、まさか自分の嫁さんのお母さんの実家前が、あの「鎌鼬」の撮影場所だったとは…。
 そのあたりの驚きの連続は、こちらからお読みください。まったく人生とは不思議なものです。
 そんな舞踏の聖地、写真の聖地に、本当に素敵な美術館ができました。設立に尽力されたお二人の地元の方とも春に、そして今日もお話させていただきましたが、やはり「場」というのはとても重要です。「場」には「魂」が記録されるのです。
 それはおそらく7次元的意識の世界が、5次元的情報の世界、3次元的物質世界に投射されるということなのだと思います。
 歴史的な作品が生まれた場、その「リアル」を超えるのは難しい。別の場所にいくらお金をかけて資料を集めてもだめです。そこには「魂」が刻印されていないからです。
 土方を研究するある外国人舞踏家は、それこそ義母の実家の前の田んぼの泥を体に塗りつけて舞ったといいます。それはたしかに正しい。50年の時を超えても、そこには間違いなく「魂」が生きていると思うからです。
 鎌鼬の撮影場所ともなった、旧長谷山邸の蔵を改装して作られた鎌鼬美術館。そこに土方がいるかのような「リアル」さを体験できました。
 もちろん、貴重な展示物や美しい田代紹介のビデオも素晴らしかったのですが、やはり、その「体感」ですね。これぞ本当の聖地、メッカであると感じました。
 昨秋の開館以来、冬期は休館、基本土日のみ開館にも関わらず、すでに世界中から1000人以上の人が、この知られざる山村を訪れたとのこと。
 慶應義塾大学という中央と、地元の協力体制、愛情、行動力が、このような遺産を現代に、そして未来に甦らせたのだとも感じました。
 今、富士山麓のいくつかの遺産の保存、顕彰に携わっていますが、なるほど、こういう形を取るのが一番だなと痛感しました。そちらも頑張らねば。
 どうそ、皆さんも、この美術館を中心とした村全体を舞台に、今に生きる土方巽、そして細江英公の魂を体験してみてください。
 私も秋田を訪問したおりには、必ず訪れたいと思います。関係者の皆さん、本当にありがとうございました。
 最後に…ワタクシ的に最も感激したのは、写真集鎌鼬のために撮影され、しかしボツになった、多くの写真をペタ焼きの形でたくさん見ることができたことです。それはまたまた実にリアルな作品群でありました。
 公開することを前提に許可をいただき写真を撮らせていただいたので、どうぞご覧ください。

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『鎌鼬 田代の土方巽』 (慶應義塾大学出版会)

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2017.07.30

シルクセンター@横浜

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 前も紹介しましたが、昨日演奏会の合間に再び訪問いたしましたので、ここに紹介します。
 一昨日、本当に不思議すぎるご縁で、シルクに関する大きな大きな前進を実感することができましたことを、その時に直観しましたとおり、高松宮妃喜久子さまにご報告感謝申し上げてきました。

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 そう、横浜のシルクセンター内にあるシルク博物館には、喜久子さまの揮毫になる、かつての「シルクギャラリー」にあった「絹の道」の看板や壁飾が展示されているのです。

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 昭和39年(私が生まれた年です)の東京オリンピックを中心に何年間か、「日本の絹を世界の女性に」というコンセプトで作られた高輪光輪閣の「シルクギャラリー」。それについては、今調査してまとめているところですので、近いうちにどこかで発表できると思います。

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 見事な「有栖川流」の文字ですよね。高松宮家は有栖川流の祭祀や芸道を継承しました。有栖川家に続き、高松宮家も断絶してしまったので、現在それを継いでいるのは秋篠宮家とうかがっております。
 少し話がそれますが、競馬の高松宮記念に関係して「シルクロードステークス」というのがありますが、この名称は高松宮家とシルクロードとの深い関係をさりげなく示しています。
 シルクギャラリー(財団名シルクロード・ソサエティ)に関わっていたのが、表面上は川添浩史(象郎)ら。裏には当然山中湖の仲小路彰がいました。そのコミュニティーの一角で重要な地位にあった建築家の坂倉準三。コルビュジェの弟子である彼がこのシルクセンターの設計を担当しました。たしかにこれぞモダニズムというべき、斬新かつ実用的な建物ですね。今でも新しさを感じます。

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 シルクセンターの完成は昭和34年。シルクギャラリーもその頃に始まりました。当時の仲小路の文献を読むと、シルクロード、聖徳太子、絹が一つのキーワードになっていることがわかります。
 仲小路独特の歴史思想の一つである、「日本に世界の文物が集合し、そこで純化・高度化して、それがまた世界に戻っていく」という発想の一つの象徴としてシルクがあったのでしょう。そしてそうした役割を果たす日本人の理想像としての聖徳太子。
 そんなわけで、シルクと富士山の関係も非常に重要になってくるわけですが、一つ山梨関係で面白いことがありますので、少し脱線しますが紹介しておきます。
 横浜のシルクセンターに刺激されたのが、山梨県でも昭和35年に県の団体施設として「山梨シルクセンター」を開設しました。それを引き継ぎ、株式会社にしたのが辻信太郎さん。そうです、今や日本が世界に誇る企業となった「サンリオ」の前身が「山梨シルクセンター」だったのです。
 ある意味、辻信太郎さんが、キャラクター・ビジネスの分野において、仲小路彰の夢を実現したということですね。その後、ご存知のとおり、日本のシルク産業は斜陽の一途をたどるわけですが、そこからあのキティちゃんが生まれ、世界中で愛されているというのは面白い事実です。
 辻信太郎さん、今年90歳になられますが、まだまだ現役で頑張っておられます。辻さんの独特の平和思想も、どこか仲小路彰につながるような気がします。歴史の「綾」というのは実に面白いですね。

シルクセンター公式

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2017.07.28

シルクのご縁(ネットワーク)

Th__20170730_84041 日はシルク関係で素晴らしい出会いがありました。ある意味「再会」なのですが、このタイミングでの完璧なご縁にお互い感激いたしました。
 先日、皇后さまが皇居内の養蚕所でお育てになった「小石丸」の繭糸を使って修復された、国宝級絵巻「春日権現験記絵」のことがニュースになっていましたね。天皇・皇后両陛下がご覧になったと。
 今日お会いした方との間でも、皇室と養蚕、絹のことが話題になりました。そして、富士山、宮下文書、徐福、仲小路彰のことも。
 貞明皇后、高松宮妃喜久子さまから、その長く深い歴史と伝統を伝承された皇后さま。その霊的な本質について完璧な理解をされているものと思われます。
 以前書きました「皇太子さまの御正体山登山」も養蚕と関わっているとも言えます。御正体山は養蚕の神としても信仰されていましたから。
 貞明皇后と出口王仁三郎(綾部)の関係、そして、綾部と言えば郡是(グンゼ)ですね。郡是と言えば川合信水。川合信水と言えば西桂、富士吉田です。そこに徳富蘇峰も関わってくる。
 こうしたある種霊的なネットワークが、実は養蚕、絹織物のネットワークと重なっていることが分かります。そのあたりについて今後も研究していこうと思っています。
 今日の出会いはまさにそうした未来的活動の助けとなる幸運でありました。その方ともしみじみと語り合いましたが、本当に「動かされている」と感じます。
 そして、たまたま、いや必然的に、明日は横浜開港記念館でコンサートに出演します。横浜港とシルクの関係は言うまでもありません。
 会場のすぐ近くに、仲小路彰のアドバイスによって彼の盟友坂倉準三が設計した「シルクセンター」があります。そして、そこには、これまた仲小路彰の発案によって高松宮殿下、喜久子妃殿下がお作りになった「シルクギャラリー」に関する国内唯一の展示物があります。
 今日の素晴らしい出会いをコーディネートしてくださった、ゆかりの皆さまにお礼をすべく、明日は必ず「シルクセンター」を訪れようと思います。
 不思議だなあ。本当に。なぜ私がシルクと結びついたのか。
 

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2017.07.20

祝! ギャラクシー賞受賞

Th_img_0367 当に嬉しい限りです!我が中学校を舞台とした水曜日のダウンタウン「先生のモノマネプロがやったら死ぬほど子供にウケる説」が放送批評懇談会のギャラクシー賞月間賞を獲得いたしました!
 正直獲れたらいいなあと期待していたのですが、そんな妄想が実現してしまいました。Yahooニュースのトップにも『ダウンタウン「神回」に賞』というタイトルで上がっていてビックリ&エキサイト。

「水曜日のダウンタウン」神回“先生モノマネ”がギャラクシー賞月間賞受賞

 ADさんやエハラさんら、いろいろな方から電話やメッセージをいただき祝福していただきました。とはいえ、もちろんこれは番組に与えられる賞です。芸人さんやスタッフの栄誉であります。私は心から祝意と賛意を贈りたいと思います。おめでとうごさいます。
 収録当日のことはこちらに、放送日のことはこちらに書きました。そこに書いてあることが全てであり、様々な「プロ」の方々が本校の良さを上手に引き出してくれたことに間違いはありません。
 生徒たちにとっても最高の思い出、学習の場となりました。そこに加えてギャラクシー賞…こんな幸運、幸福はありませんね。本当にご縁に感謝です。
 もしワタクシが今回の神回受賞に貢献したことがあるとしたら、まあ(勇気をもって)「オファーを受けた」ことでしょうかね(笑)。中間テストの二日前でしたが、「生徒にとってテストは何度もあるけれど、こんな機会は一生に一回あるのが奇跡」と考えての判断でした。
 放送をご覧になってない方はこちらからどうぞ。

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