カテゴリー「心と体」の1000件の記事

2024.08.20

【戸塚宏】令和の今、体罰を語る

 日は山梨の私学研修で講師を務めさせていただきました。新時代の生徒指導ということで、20世紀的な軍隊教育からの脱却を前提にいろいろお話させていただきました。

 当然、体罰や暴言、恫喝や威圧、無視や差別などの精神的攻撃も否定しました。それは時代の流れとして当然のことではありますが、一方で前時代のあの教育手法が完全に間違っていたとか、意味がなかったとか、そんなふうには思っていません。

 時代によって解釈や価値観が変化するのは当たり前です。百年も経てば評価が180度変わることもがいくつもあることは、歴史を勉強していれば分かります。ものごとはそんなに単純ではありません。

 ある意味無垢な進歩史観から、まるで前時代の人間が愚かであったかのような言い方をする革新主義者もいますし、その反対に「今どきの若者は」に代表されるような間違った保守主義者もいます。

 かと思うと、今日も例としてお話しましたが、今やっている甲子園の抱える軍隊性についてはどちら派も看過してしまったり、まあ非常に人間の価値判断はいい加減なものであります。ノスタルジーなどの感情が論理を超えてしまうわけですね。

 さて、では皆さん。皆さんはこの炎上している動画を見て、どのようにお感じになりますか。私は一概に肯定も否定もできないのです。かなり複雑な感情になりつつ、冷静に分析するのですが、それでもやはり一つの結論にはたどり着けていません。

 人が複数死ぬ事件を起こした人が語っているという前提は一旦外してみてください。その上で、彼の語っていることをどう解釈、判断しますか。

 

 

 

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2024.08.17

全日本プロレス祭 アリーナ立川立飛大会

 

Img_7104 の日は還暦の誕生日でした。記念に次女とプロレス観戦。これが素晴らしいプレゼントとなりました。いやあ楽しかった〜。

 今まで観た多くのプロレス興行の中でもトップクラスに満足度が高かった!今の全日本プロレスの勢い、魅力を堪能できました。

Img_7109 会場入りして、娘は斉藤ブラザーズとの写真撮影会へ。私は鈴木秀樹選手のところへ挨拶へ。ちょうど行列に並ぶ娘が近くにいて、「おい!娘!裏切り者!」と言われていました(笑)。今日のタイトルマッチの対戦相手ですからね〜。

 試合の詳細には触れませんが、第1試合の冒頭からずっと会場は盛り上がりっぱなし。まさに「明るく楽しく激しい」プロレスが惜しげもなく展開されました。

Img_7117 実力に裏打ちされたエンターテインメント性とスポーツ性、そしてみんなしゃべりが巧い。演劇集団、お笑い集団としてもかなりレベル高いですよ。

 どの試合も素晴らしかったけれども、やはりメインでしょうかね。私も娘も周囲のファンの皆さんもずっと興奮し、そして感動していました。

20240823-92619 両選手を応援するという、二元論的ではない世界。どちらが勝っても負けても嬉しく悔しい世界。本当にプロレスを好きで良かったなあと実感した一日でした。

 これからの後半生もプロレスしていきます!本当にいい誕生日、還暦の日でした。感謝。感激。感動。

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2024.08.09

模擬原爆パンプキン

20240813-144402 日は甲府でセミナーでした。セミナーの中でも少し話しましたが、今日は長崎原爆忌ですね。

 原爆で亡くなった方々の御霊を引き継ぐのはもちろんですが、忘れてはならないのが、模擬原爆パンプキンによる犠牲者のことです。

 アメリカはせっかく作った原爆の投下に失敗しないよう、同型の模擬爆弾を全国各地に投下して訓練と調査を行いました。長崎に落ちたファットマンの模擬爆弾がパンプキンです(命名が軽くて怒りを覚えますね)。

 全部で52発が投下され、約400人の方が犠牲になっています。

 アメリカはその実体が残らないよう確実に爆破しています。実際の原爆投下の前なのですから、当然と言えば当然のこと。ただ、当時の日本人は、どうも新型爆弾らしいということは感じていたらしい。あまりにも巨大な穴が空いたからです。しかし、それがその数万倍もの破壊力を持つ原子爆弾の模擬爆弾だとは思わなかったことでしょう。

 いくら戦争中とはいえ、このように人命を軽んじ、一般市民をいとも簡単に犠牲にするというのは、やはり許せない暴挙と言えましょう。とはいえ、アメリカだけを責めるつもりはありません。日本側にもそのようなことはいくらでもありましたからね。

 しかし、さすがに原爆の投下はひどすぎる。人の想像力は、その対象のスケールが大きくなるほどに麻痺してしまうのでしょうか。人間の知覚と感情システムの限界。これを超えることが人類の課題ですね。

 

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2024.08.07

オリンピックは◯◯の◯◯である!?

20240812-164146 の日、久しぶりに山梨に帰ってきました。

 パリオリンピックも盛り上がっておりました。体操男子団体の逆転金メダルは劇的でしたね。

 五輪の体操というと、あの話を思い出します。これって言っていいのか…いや、けっこう書いてますね、堂々と。そう、五輪はスポーツの祭典ではなく、サイキックの戦争であると。

 この記事からいろいろたどってみてください。けっこうヤバいこと書いてあります(笑)。

 実は今日はもう12日でして、昨夜の閉会式でパリ五輪は終幕となりました。今回日本は、金メダル数も目標達成しましたし、思ったより(失礼)良い結果を残しましたよね。

 いや、それこそ東京オリンピックの時よりも、日本側のサイキックはだいぶ手薄になっていると聞いていたので、ある意味予想外だったのです。

 特に夏の体操、冬のフィギュアスケートのように「精度」が求められる競技の中でも特に注目が集まるものは、サイキックの戦いが激しいそうです。

 ということは、ああやって中国にミスが続いたのは、陰陽師のおかげ? 橋本選手のあん馬の落下で本気を出しちゃった?

 まあ半分冗談で読んでもらいたいわけですが、世界一を競うあのレベルになると、技術や心理に加えて、そういう世界で紙一重が決まるというのは、実際あるようにも思えてきますよね。

 そういう意味で、今回のメダルが多かったレスリングやフェンシング、そして新興スポーツの分野は、それほど激しい攻撃はなかったのかもしれません。

 

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2024.08.03

柔道混合団体銀メダル

20240807-91704 川にてセミナー。意外に暑い旭川へようこそ…と駅前にあるように、たしかに暑い(笑)。湿度が高い中の最高気温33度はけっこうきついですね。

 旭川、駅も大変きれいで、街も思ったより(失礼)大きく、ちょうどさんろくまつり前夜だったこともあってか、とても賑わっていました。2日にわたり美味しい夕食をいただきました。

 さて、夜は柔道混合団体です。教え子の舟久保遥香選手もエントリーしていましたが、登場前に4勝したために戦う勇姿は観ることがてきませんでした。

 最後はフランスに逆転負けの銀メダル。お家芸の柔道がJUDOに押され、東京オリンピックのリベンジができなかったことは残念でしたが、この柔道混合団体という種目はなかなか面白いですね。

 階級を越えた戦いでは、まさに柔よく剛を制すを感じることができますよね。特に二つ上の階級の選手を破った角田選手の巴投げは素晴らしすぎました。

 最後のルーレットもいろいろ憶測を呼んだとはいえ、面白いルールです。最後は立選手がリネールに負けてしまいましたが、私もどうせなら90キロ超級になってほしかったですよ。重量級のエース同士がガチンコであたるのが、やはり柔道の大舞台の醍醐味ですから。

 いずれにせよ、内容の濃い銀メダルでした。おめでとうございました。遥香もちゃっかり銀メダルもらってましたね(笑)。いいチームだったと思います。

 いっとき、私はJUDOに批判的な立ち位置にいましたが、今は少し考えを変えています。そう、日本の柔道が世界のJUDOのおかげで更に進化し、その粋を極めていくように感じるからです。

 そこには当然、「道」としての精神性やふるまいなども含まれるわけです。「道」という文化がスポーツを超えていくこと、それはたとえば野球道がベースボールを超えていっていることにも象徴されていると思っています。

 10年以上前に書いた記事を読んで、あらためてこの本を読んでみようと思いました。学校の先生に対する研修の内容にも大きく関わりますしね。

 スポーツ・体育・東京オリンピック

 スポーツ、体育、道、教育、軍隊文化…私のライフワークの一つのようです。

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2024.07.29

祝! 舟久保遥香 銅メダル

20240805-191100 愛い教え子である舟久保遥香が、パリオリンピック柔道57kg級で見事銅メダルを獲得しました。

 いやはやドキドキした〜。八戸でセミナーが終わったあとホテルでテレビ観戦。3位決罫線でリオ五輪の金メダル選手を破って見事銅メダルを獲得した瞬間には、もう大声出して歓喜してしまいました。

 まあとにかくいい子なんです。まじめだけど抜けてて(笑)。みんなに愛される生徒でした。

 いやそれより何より本当に地道な努力家なんです。黙々とたすら努力を重ねる。人一倍不器用なので。

 ここだけの話ですが、本当に運動神経がなくて(!)、体育の授業のたとえばバレーボールとか笑えるほど下手でして、思わずビデオ撮っちゃったくらいです(笑)。

 そんな遥香が、世界で活躍するようになり、そしてとうとう目標だったオリンピック出場を果たし、銅メダルを獲得。金メダルを目標としていたという意味では悔しい内容でしたが、いやいや、銅メダルすなわち世界3位ですからね!

 心から祝福したいですし、正直頭が下がりますよ。

 そのうち学校にも凱旋してくれるものと思いますが、きっといつもの遥香に戻ってるんだろうな。照れ笑いしながらペコペコお礼してる姿が目に浮かびます。

 寝技を徹底的に教えてくれた矢嵜先生も喜んでいることでしょう。本当におめでとう!

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2024.07.21

まなびの杜(富士河口湖町)

Img_6580 士河口湖町にある「まなびの杜」にてイベントに参加しました。

 尊敬する木工作家吉野崇裕さんが展開している「森と木から学ぶ」事業の中心基地「まなびの杜」。4000坪の山林を買い取り、築100年近い古民家を埼玉から移築して始めたこの取り組み、日本のみならず世界中の多くの人たちから賛同を得て、着実に「まなび」を受容、発信しています。

 なにより吉野さんの哲学が素晴らしい。御本人も自分の意思というより、なにものかに動かされているとおっしゃっていましたが、たしかにこれは「神仕事」ですね。

 今日はそのまなびの杜のツアーとコンサート、そしておいしいケーキと飲み物を同時に楽しめるという贅沢な企画でした。

 コンサートは友人もあり不思議なご縁でつながっている伊藤愛子さんのピアノ演奏。久しぶりにモダン・ピアノのコンサートを聴きましたが、とにかく古民家自体がよく鳴っていてびっくりしました。

 小型のグランドピアノでしたが、建物が一つのグランドな共鳴体となっていて、ああなるほど楽器とはまさに空間との融合体なのだなと思いました。

 バッハからドビュッシーまで、選曲も演奏も実に私好みであり、また山や森や月も含めた空間の素晴らしさも相まって、本当に久しぶりに音楽で小旅行を楽しめたひとときとなりました。

Img_6574 ツアーでは世界一と言って良い椅子のコレクションである「椅子の学び舎」も吉野さんの解説つきで見学。いやあ、実に面白かった!椅子という古典的な家具、道具が、材質の発明と進化を経て、人間の創造力や想像力をかきたて、そして生活を変えてきたことを実感できました。これぞ「デザイン」ですよね。

 仲小路彰の弟子の一人であった建築家の坂倉準三の作品もありました。そして坂倉さんの師匠であるコルビュジエの名作も!

 建築家がこぞって椅子に挑戦するのも面白い現象ですよね。

 またゆっくり訪問して、いろいろ学びたいと思っています。よろしかったら皆様もご一緒にぜひ。

 詳細はHPをご覧ください。

 まなびの杜 公式

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2024.07.18

死なない力

41rwzekvy8l_sy522_ 日は山梨で中堅の先生方に対する研修会。司会と指導員を担当いたしました。

 講演はスクールロイヤーの方の貴重なお話。私も大変お世話になった弁護士さんです。いつも目からウロコの視点を与えてくれます。左の本の著者でもあります。

 今回もいろいろ心に残る話があったのですが、特に印象に残ったのは高知のプール事故に関わること。今後のプールの開放を中止するという教育委員会の通達について、弁護士さんは「危険の先送り」「小さな危険と大きな安全」「学校内の無事故と子どもの危機回避能力向上どちらが大事か」という言葉を使って疑義を提示しました。

 完全に同意です。学校の機能として、ある種の「失敗」を体験させるというものがあると思います。見守りの中で失敗しておくことは、大人になる前に体験しておくべきことです。

 私はいろいろな研修で、「教育の目的は『死なない力』を育てることである」と力説してきました。今回のお話はそれに通ずるものでしたね。

 「死なない力」については、今まで何回か言及してきました。

 生きる力=死なない力

 生きる力=死なない力(その2)

 積極的にリスクを負う

 一部引用します。皆さんも「死なない力」の実例をいろいろ考えてみてください。

 「死なない力」って絶対必要ですよ。一ヶ月くらい飯を食わなくても死なない。富士山が噴火しても死なない。病気になっても死なない。いじめられても自殺しない。戦争になっても死なない。経済危機が来ても死なない。「生きる力」ではなくて「死なない力」ですよ。

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2024.07.17

『今永昇太のピッチングバイブル』 (ベースボール・マガジン社)

6120av7xlnl1_sl1240_ 日のMLBオールスターゲームは大興奮でしたね!

 大谷のホームランはもちろん、今永先生の素晴らしい投球にも魅せられました。

 感動のあまり、5月に買ったこの本を改めて開いてみました。いやあ、この本、ホント最高ですよ。「投げる哲学者」の本領発揮。

 感覚の世界を見事に言語化しています。しかし感覚も大切。意識と無意識のバランスが絶妙なのですね。これっていろいろな分野に通ずることです。

 いい時代ですよね。現役の超一流選手から、細かい投球術、トレーニング方法、メンタルの保ち方まで、ここまで細かく教えてもらえるなんて。

 というか、これってプロの選手たちも読んでいるらしいですね。それはそうですよね。今や世界で活躍する先生の技術のほとんど全てを知ることができるのですから。

 かつては自分の技術は門外不出の秘密でした。敵に研究されるからということよりも、おそらく秘匿、独占、吝嗇といった心理から来るものだったのでしょう。

 最近の若者たちは、そのあたりとてもオープンであり、シェアすることで自他ともに進化することを選択しているように見えます。これは進化ですね。

 息子のような年齢の今永選手ではありますが、昔少年野球でピッチャーをやっていた者として、やはり「先生」と呼びたいと思います。これからの先生の活躍に期待します。

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2024.07.07

静岡市で40℃!

20240707-172408 倉駅から13時すぎに静岡駅に帰ってきたら、まあ大変なことになっておりました。

 暑いなんてもんじゃない。正直熱い!!

 え〜!?40℃!?

 静岡の史上最高気温ではないでしょうか。

 いつもは静岡駅から実家まで30分くらいかけて歩くのですが、さすがに今日はタクシーに乗ってしまいましたよ。

 乗ったタクシーが50万キロ走っているという旧車で、なおかつ真っ黒なボディということで、運転手さんも「暑くてスミマセン」と言ってましたが、まあそれでも外に比べれば全然涼しい。

 さらに実家についたら、なぜか鍵が見当たらず、しばらく外にいるはめに。正直ヤバいと思いました。逝っちゃうかも…。

 いやあ、7月のはじめでこの気温はヤバいですね。いちおう梅雨の最中ですから湿度も高い。気圧配置の関係でフェーン現象も起きたのでしょうね。

 とんだ七夕です。都知事選も混沌。フランスの選挙も混沌。世界の動きも熱いですね。

 そして、夜、山梨に帰ってきたら、なんと19℃! 20℃以上も下がった。富士山の表と裏で別世界。夏に関しては地獄と天国です(笑)。

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