カテゴリー「書籍・雑誌」の1000件の記事

2024.05.22

『にほんのうた 音曲と楽器と芸能にまつわる邦楽通史』 みの (KADOKAWA)

61gcnuxprol_sl1500_ 日の記事、イエモンライブのレポをしてくれた「みの」さんの名著。

 いや、ホントこれを批判する人ってなんなの?って感じですよ。すごい偉業を成し遂げましたよ。

 細かいツッコミどころなんて誰が書いてもあるでしょう。なぜなら、対象が音楽、それも大衆音楽なのですから。理屈ではなく感性で続いてきた分野です。

 それにしてもよくぞやってくれました。正直、これって私がやるべきだった仕事です(笑)。

 それこそ縄文の音から純邦楽、昭和歌謡、そして最新のボカロまで満遍なく聴いている、そして演奏しているという自負がありますから。

 そしてその経験から感じてきた「生命」、すなわち連綿と続いてきた「にほんのうた」の世界が、見事にこの本には表現されていると感じました。

 「にほんのうた」の現在進行形の人生というか、様々な成長、出会い、苦難、過去や未来への憧憬、そういう生きた歴史の流れを感じることができるのです。

 もちろん洋楽にも通じたみのさんだからこその視点も多々ありました。単純に西洋と比較して相対化することが良いとは言えませんが、やはり日本文化の特長である受容と融合、そして止揚を再確認するためには、そういう視点も必要でしょう。

 本当に素晴らしい仕事をしてくれました。いずれ増補版、あるは続編が出るでしょうね。「にほんのうた」は生き続けますから。

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2024.04.19

RYUSENKEI 『スーパー・ジェネレイション』

 しくてだいぶ溜め込んでしまいました。今日は25日です。旅先の岡崎で書いております。

 この日は新横浜で初めてお会いする方と飲みました。不思議なご縁を感じました。音楽や歴史の話が主だったのですが、仲小路彰関連でアルファレコードの話も出ました。

 アルファ・ミュージックは創立55周年ですが、それを機に様々な動きがあるようです。その一つがレコード・レーベルとしての活動再開です。

 その第1弾がRYUSENKEIの『スーパー・ジェネレイション』です。

 

 シティポップの伝道師クニモンド瀧口さんが20年以上続けてきたソロユニット「流線形」が、このたびシンガーソングライターのSincereさんを迎えて改めて発進した「RYUSENKEI」。

 アルファレコードを象徴するシティポップが、いかに未来的であったかといことを感じさせますね。

 昨年、アルファの創設者の一人である川添象郎さんに「キャンティ」でお会いすることができましたが、そこでもお聞きしたように、彼らのセンスには仲小路彰の未来観が通底しています。

 50年以上前、あの時代に若者たちが読んだ仲小路彰の「未来学原論」が、ここへ来て再び注目を浴びることになるのは偶然ではありません。今私は「未来学原論」のデジタル出版に向け、すべてのデジタルテキスト化を終え、最終校正に入っているところです。

 「RYUSENKEI」のネーミングは言うまでもなくユーミンの「流線形'80」に由来します。ユーミンも14歳の時に未来学原論に出会っているのです。

 ようやく時代が追いついたのかもしれません。新生ALFA、そしてRYUSENKEI が聞かせてくれる未来にも期待しましょう。

 

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2024.04.17

『日本の鉄道車両 完全図鑑 2024ー2025年』 (GAKKEN MOOK)

71fjgd6cz0l_sl1200_ 日に続き鉄道ネタです。決して鉄道マニアとか鉄ヲタではありませんが、幼少の頃は本当に鉄道というか電車が大好きでした(まあ一般的な男の子の傾向ではありますが)。

 幼稚園に入る前は品川区の大井(最寄り駅は大森)に住んでおり、そこが東海道線等の線路のすぐ脇だったこともあって、毎日のように母にせがんでは金網にしがみついて電車を眺めておりました。

 その後、学校に忙しく通ったり勤めたりしているうちに、そしてどんどん田舎へ都落ちしていく中で、電車よりも自動車文化の中で生活するようになってしまいました。

 それが還暦を迎えようかという最近、子ども返りというかなんというか、あんなに好きだった車の運転が急に億劫になってきて、電車を利用する機会がずいぶんと増えつつあるのです。

 もちろん、全国を旅する仕事をするようになったこともありますよ。全く縁がなかった地方の鉄道に乗ると、車窓から見える風景とともに、駅構内や車両内の文化や歴史のようなものに興味を持つようになったのです。

 思えば、半世紀前にはあれほど覚えていた鉄道車両の種類も、今や全くわからなくなっております。もちろん新型車両がどんどん出てくるわけですから、当時の知識がほとんど通用しないのは当然としても、これほど実際に乗るようになったのに、何もわからないのはどうも子どもの自分に負けているような気がする…。

 そう、にわかにもう一度「見ただけで◯◯系」と言えるようになりたい!という衝動というか欲望にかられるようになってきたのであります(笑)。

 というわけで、さっそくテキストを購入いたしました。1336形式、1798車両!う〜む、サラッとページを繰ってみましたが、これは楽しいぞ!もちろん試験のための勉強ではありませんから、好きなもの、乗ったものから順に覚えていけばよい。

 こうして「学研」さんにお世話になることもまた懐かしかったりする。学校で「学研のおばちゃん」から「科学」と「学習」を買ってたっけな。
小学生時代は学研本社の近くに住んでいたこともあって、けっこう編集部に乱入したりしてましたから(笑)。

 はい、そんなわけで、上野桜木の次女のところに行った時には、このテキストを片手に日暮里の「トレインミュージアム」へ行って半日くらいじっくり勉強してまいります。

Amazon 日本の鉄道車両 完全図鑑 2024ー2025年

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2024.04.09

『anemone(アネモネ)〜2024年5月号』(ビオ・マガジン)

81eifth0g2l_sl1500_ ネモネさんに私の説を紹介してもらいました。

 正直いわゆる(なんちゃって・勘違い・金儲け)スピ業界はあまり好きではないのですが(笑)、こちらは老舗の雑誌ですし、私の尊敬する人も連載しているので、今回はご縁と神機を大切にし取材を受けることとしました。

 「宇宙の中心・富士山で再会した大国主の分魂と縄文高天原の復活」というタイトルをつけていただきましたが、まさにそのとおり。

_01  40年以上に及ぶ、私の富士山生活、そして宮下文書研究、さらには出口王仁三郎研究から到達した、一つの直観的な持論です。

 他の記事も読ませていただきましたが、私の説はちょっと次元が低いかもしれません(他が高すぎて理解不能でした…笑)。あの中だと、ちょっとアカデミックな感じさえするかも。

 まあ、私のお役目はそこにあると自負して、宮下文書、出口王仁三郎、そして仲小路彰を研究してきましたから、それはそれで満足です。ある意味中途半端なので、なかなか紹介してもらえないんですよ、私のフィールドというかレイヤーは。

_02 今回感動感心したのは、短時間のインタビューでこれだけの記事にまとめてくださった、編集長さんはじめライターやスタッフの皆さんの力量と度量の豊かさです。ありがとうございました。イラストも素敵。

 この記事を読んでいただき、富士山と出雲の関係、荒魂と和魂の関係、縄文と弥生の関係、そして宮下文書と出口王仁三郎の関係などに興味を持っていただければ幸いです。

 あっそうそう、最後に「グレート・ニコニコ・スピリッツ」の話も出てきます。それが発信できたのも幸いでした。

 書店もしくはネットでお買い求めくださいませ。

Amazon アネモネ 2024年5月号

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2024.04.05

『無礼語辞典』 関根健一 (大修館書店)

61e76ukdxil_sl1200_ ういう辞典がほしかった!

 この前ゆる言語学ラジオでも紹介されてましたね。

 私はデジタル版をiPhoneとMacBookで使っております。読み物としても面白いので、iPhoneで持ち歩けるのはありがたい。

 「無礼語」という言葉があるのは知りませんでしたが、たしかに使っていて「これはもしかして失礼?」と思う表現がけっこうあり、気になってはいました。

 それをこのような形で明確に説明し、そして言い換えまで教示してくれるというのは、本当に画期的です。20種類の無礼ラベル、そして無礼マップもわかりやすい。

20240408-103851 今までなんとなく違和感のあった表現が出ていて納得したこともありましたし、えっ?これ、普通に使ってたという発見もたくさん。

 もちろん、言葉は生き物であり、新語やユーモアや敬意の逓減を考慮に入れると、他の辞書と同様に頻繁に改訂版を出すべきものかもしれませんね。

 いずれにせよ、いちおう日本語の専門家であると自己紹介している自分としては、大変価値のあるバイブルとなりそうです。

Amazon 無礼語辞典

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2024.04.02

おやじは大きかったなあ(岡田茂吉)

91tjqzd0erl_sl1500_ 西宮でセミナー。今日も盛り上がりました。

 セミナーのテーマの中心に立つのが出口王仁三郎。まさに巨人。スケールが大きすぎてその全体像は凡人にはつかみきれません。「群盲像を評す」。私も群盲の一人。

 そんな巨人王仁三郎について、かつて弟子であった世界救世教教主の岡田茂吉はこんなふうに語ったと伝わっています。

 以下、王仁三郎の孫の一人、出口京太郎さんの名著「巨人 出口王仁三郎」から引用させていただきます。

 

「おやじは大きかったなあ」

 このころ、東京の大本大森支部長をしていたのが岡田茂吉である。のちに世界救世教教主となるのだが、この岡田と王仁三郎については、おもしろい話が残っている。

 大本ではむかしからお守りを出しているが、いつのころからか、岡田は自分でそのお守りを出しはじめた。自分の支部の信徒に下付したりしていたのだが、そのうち、このうわさが大本の幹部の耳にはいり、けしからんふるまいと激怒した幹部たちは、岡田をむりやり、王仁三郎のもとへひっぱってゆく。こってり油をしぼってもらおう、というわけだったのだろう。

20240404-110603_20240404111001 幹部の口々に告げるご注進をひととおり聞き終えた王仁三郎は、やがて、隅のほうで小さくなっていた岡田を前へ手招きした。

 岡田は百雷一時に落ちることを観念して、ひたすら平伏した。すると、王仁三郎は岡田の耳もとに口を寄せ、他の者に聞きとれぬくらい低い声で、

「ああいうて、みなが怒るよるからな、みなにわからんよう内緒でやれよ」といったものである。

 岡田はいまこうやって一つの教団をひきいてみて、自分の部下でかってにお守りなど出す者が出たとしたら、とてもほっておけるものではない、と語りながら、

「おやじは大きかったなあ」

とつくづく述懐している。

Amazon 巨人 出口王仁三郎

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2024.03.19

小川国夫 『ハシッシ・ギャング』 (文藝春秋社)

Img_5151 朝、母を藤枝の病院へ送り、蓮華寺池公園へ。CS60仲間とスタバで打ち合わせ。

 蓮華寺池と言えば、藤枝出身の文士、小川国夫さんがよく散歩したところ。

 静岡の家に帰ってから、そう言えば小川国夫さんのエッセイを昔読んで感銘を受けたなと思っていたところ、母が一冊の短編集を持ってきてくれました。

 私が読んだエッセイ集はこれではなかったかもしれません。しかし、ページを繰り始めると止まらなくなる、止まらなくなる。

 この文体、私は影響受けていますね。句読点の付け方も自分に似ている。全体のリズム感もしっくり。自分の言語美学のルーツの一つがここにあったかと思いました。

Img_5149 母は、藤枝の親戚を通じて、この本にサインをしてもらっていました。

 「やがて鷹が来ました」…繊細で物静かという印象とは対照的な、骨太なサインです。

 この一文を探して読み進めると、ありました。この短編集の中でも圧巻と言える「オディル」という作品の一部です。

 著者がこの一文を選んでサインしたことからもわかりますが、この一見なんでもない一文が、この珠玉の短編集の中心になっているのでした。

 まあしかし、文がうまい。私の好きな「です・ます調」の極点ですね。

 その魅力、私はうまく表現できないので、帯にあった川村二郎さんの評の一部を写しておきます。評もうまい。

 文章その平明な調子が、そのまま自然な透明な表現のレヴェルに高まり、余計な枝葉をそぎ落として原型に還元されたかのような文章の骨格が、白々と際立って浮き出ていると見える。

Amazon ハッシッシ・ギャング

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2024.02.26

『オタク用語辞典 大限界』 名古屋短大小出ゼミ (三省堂)

91zew4h9xl_sl1500_ 日はこの冬買ったもので満足度が高かったストーブを紹介しましたが、こちらは面白かったけど、買って意味があったかどうかは微妙なもの(笑)。

 巷でも評判になっていましたが、こちらの「辞典」。いちおう日本語の辞典ですから、日本語を専門とするワタクシには有用であるはずなのですが…。

 う〜む、あまりにも知らない世界すぎて、まるで外国語の辞典のような気さえしたのでした。覚えられない…以前に理解できない(苦笑)。

 ちなみにウチの娘たちは、めちゃくちゃ盛り上がってました。あいつら真性のオタクだ。ただ、二人はやはり得意分野が微妙に違うようで、そのあたりの会話は面白かったかも。

 オタク用語は、その時々の流行に乗って生まれたり死んだりするので、この辞書も数年後には「古語辞典」あるいは「死語辞典」になっていくのでしょう。

 もちろん、中には純正な(?)日本語として定着していくものもあるでしょう。そのような推移にも注目ですね。

 まあ、考えてみれば、今ちょっと話題の源氏物語も枕草子も、かなり女流オタク的作品なので、そこで使われている日本語もかなりオタク的です。

 そのあたりについては、かつてお硬い学術雑誌「國文學」にこんな論文を寄稿したことがあります。今や「萌え」という言葉も死語となってしまいましたが、今自分で読んでもなかなか面白い。私のこのぶっ飛びエッセイのおかげで(?)このあと「國文學」ごと死んでしまいましたっけ。よろしかったらお読みくださいませ。

 萌え=をかし論

Amazon 大限界

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2024.02.05

『無敵の思考』 ひろゆき (大和書房)

7124cih4ybl_sl1500_ こ数日、街を歩きながら聴いたのがこの本。最近は本は読まないで聴くことが多い。

 今まで本を読むために費やしていた時間は、本を出版するための作業に使っています。新幹線の中もそうですね。

 歩きながら聴く本は軽い本がいいですね。ちなみに夜寝る時は重いハイデガーに限ります(すぐ寝られる)。

 ところで、なぜかウチの娘たち、私とひろゆきが似ていると言うんですよね。見た目ではなくて、なんとなく雰囲気が似ているらしい。

 かと言って、ひろゆきのように人を論破することもなく、コスパだけを考えて行動しているわけでもないので、なんでだろうと思うのです。

 まあ、あんまり欲がないところは似ているかもですね。物欲も名誉欲もあんまりない。特にお金に関しては、なるべく使わない方向性で生きています。使わなければ増えます。

 ぜいたくをしない(たとえばビジネスクラスではなくエコノミークラスを使う)ことによって、◯時間で◯万円儲かった考えるという思考法は、たしかに私にもありますね。

 無敵=敵を作らないという意味においても、たしかに似ているかも。私には敵はいません。いても気にしないので敵になりません。

 あと、なるべく努力しないでうまくやっていこうとするところも似てるかも…なんて、やっぱりけっこう似てるのかな(笑)。

 ちなみにこの本もそうですが、ひろゆきやホリエモンの本というのは、本人が書いているわけではなく、動画の内容などをまとめてライターさんが代筆しているのでしょう。これもまた大変コスパの良い仕事の方法と言えるでしょう。

 私もそういう立場になりたいですね(笑)。日本語にこだわりがありすぎて、なかなかスラスラと文章を書けるタイプではないのですよ。このブログなんかは何も気にしていませんが、いざ書籍として永遠に残るとなると、やはりちゃんとした文章で書きたいなあと。

Amazon  無敵の思考

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2024.02.02

『銀河鉄道の父』 成島出 監督作品

71vetzlajcl_ac_sl1149_ 2日は千早にてセミナー。満員御礼。大変盛り上がりました。感謝です。

 お昼から夜までのセミナーでしたので、午前中は博多のホテルで映画鑑賞。この作品を観ました。

 まあそれにしても、役所広司さんはいろいろな作品に出てますねえ。もちろん素晴らしい役者さんですので、全然OKなのですが、ある意味制作側も頼りすぎてしまっているところもあるような気がします。ハズレはないですからね。

 そんな重鎮に対して、宮沢賢治役の菅田将暉くんが良かった。そう、宮沢賢治ってかなりの問題児でしたから、その空気を読めない狂気的な部分を上手に演じていたと思います。

 結果、そんなバカ息子をも愛して応援し続ける父親、政次郎の人間の大きさが見事に表現されていました。

 映像的には、ハンディカメラによる長回しが、ドラマへの集中力を増す効果を生んでいたように思い出されます。

 山梨県民の私としては、日蓮宗への傾倒から、ぜひ保阪嘉内も登場させてほしかったかも。

 直木賞を獲った原作は未読です。時間がないのでAudibleで聴きたいと思います。

 

 

Amazon 銀河鉄道の父

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