カテゴリー「芸能・アイドル」の240件の記事

2017.01.03

『ジャニーズと日本』 矢野利裕 (講談社現代新書)

Th_510zvmnpqsl_sx301_bo1204203200_ 日の続きともなりましょうか。渡辺和子さんは「置かれた場所で咲きなさい」と言いました。それはSMAPの「世界に一つだけの花」につながると言えます。
 渡辺和子さんは父親が背負った「日本の悲劇」からクリスチャンになり、そしてキリスト教に自由と個性と民主主義を見出しました。
 ジャニー喜多川さんは、日系二世としてアメリカのエンターテインメント(特にミュージカル…最初はベースボール)を通して、日本人に自由と個性と民主主義を伝えようとしました。
 そうした戦後のアメリカ文化受容(もちろん押し付けという反面もあるわけですが)の様子を、特に音楽的な背景を詳細に記述することによって明らかにした本です。とても面白かったし、勉強になりました。一気に読んでしまった。
 実は今日、たまたまですが、上の娘が帝国劇場で行われた「ジャニーズ・オールスターズ・アイランド」に行ってきたんですよ。それで大興奮で帰ってきた。なんだか、大好きな永瀬廉くん(と誰か)とハイタッチしただとか…よく分かりませんが(笑)。
 娘は午前中、村の厄払い行事に参加してからの上京でしたから、「神様に感謝!」と言っておりました。まあ、間違ってないな。芸能と神事とは深いつながりがあるのが日本ですから。実際、厄払いをした八幡神社には、立派な回り舞台があります。かつてお隣静岡から芸能集団が来たのだとか(非日常のマレビトですね)。
 さらに面白かったのは、その舞台の内容です。いや、厄払いじゃなくて、ジャニーズの方。なんでも、戦争中の話、大東亜共栄圏のこととか、硫黄島での玉砕(徹底抗戦)の話とか、戦後の復興、過去と未来の東京オリンピックの話などが満載の内容だったとか。
 昨年の舞台も特攻隊の話とか、そういう感じだったそうで、さらに太鼓や三味線の演奏などが繰り広げられたのだとか。
 そう、この本でいうところの「ジャパニズム」満開なわけですよ。アメリカ文化を伝えようとしたジャニーさんが行き着いたのが、実は非常に日本的な、ある意味保守的な世界だったというが面白い(インターネットに消極的な商売の姿勢も保守的と言えば保守的ですよね)。
 これは日本文化の特徴です。浮世絵とフランスのジャポニスムの関係を挙げるまでもなく、日本というのは「逆輸入」によって自己の価値を知ることが多い。また、外来文化を自由に取り入れつつ、いつのまにか、オリジナルより高度な独自の文化に昇華してしまうのが得意。
 そういう意味では、まさにジャニーズ文化というのは、宝塚と同様に、結果として非常に「日本的」な世界を築くに至っているわけですね。面白いことです。
 矢野さんが指摘している、日本のアイドル文化は単なる「未成熟」ではないというのは、ある意味では神道的な「常若(とこわか)」の価値観、思想に近いものがあると感じました。
 そう、SMAPやTOKIOや嵐が実現した世界観、アイドル像は、世阿弥が風姿花伝の「年来稽古条々」で語った、まさにその年齢なりの「花」に該当すると思います。
 そうした、固定概念、社会通念から自由になった「花」のあり方という観点からすると、実は日本はすでに充分に自由や個性を重んじた民主主義の世界であったとも言えましょう。
 逆説的になりますが、ジャニー喜多川さんが示してきた、あるいはこれからも示し続けるであろうモノは、実は、日本人が忘れてしまった「純日本的なるもの」なのかもしれません。それはいつものように「外から観た日本」として意識化されるのです。
 それもまた、世阿弥の「離見の見」に近いところがある。日本人はいつも大切なモノを忘れてきました。それは決して悪いことではなく、私の言うところの「国譲り」の作法ということになります。無意識化することによって純粋保存する、忘れることによって遺すという最強の作法。
 そう考えると、ジャニーズの掟からはみ出して、それぞれの「自我」を発揮してしまいながら「国民的アイドル」となったSMAPという存在と、その解散劇が意味するところが分かってくるように気もします。
 そういう視点で戦後を見直すのに、この本は最適だと思います。ジャニーズのみならず、その背後にある音楽的、芸能的、政治的背景が上手にまとめられています。
 もしかすると、本当に「戦後」は終わろうとしているのかもれません。そのあたりについて、今私は仲小路彰の戦後対米政策を通して勉強しているところです。アメリカの言いなりになっているように見せかけて実は利用していた…そのあたりについて、ぜひジャニーさんとも話をしたいところです。

Amazon ジャニーズと日本

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.12.31

平成28年紅白歌合戦

Th__20170101_105029 年は珍しく紅白を最初から最後まで観ました(前半は車の中だったので聴いていたというのが正しい)。
 まあいろいろありましたが、それなりに楽しかったかもしれません。
 個人的には東京事変とイエモンの再集結が嬉しかったですね。あとはYOSHIKIと松田聖子の共演かな。
 あとはNHKらしい「痛い」演出は相変わらずでありましたが、PPAPもあそこまでやると面白いかも(笑)。
 ベートーヴェン第九との共演、そして武田アナのまさかの「ゴジラマイク」(笑)。
 それにしても最後、なんで紅組が優勝なのかな?どういうシステムなんだ(笑)。あの玉一個何点なんだ?
 ここのところずっとそうですけれど、女性歌手が下手になりましたよね。演歌歌手も含めて。その点、男性は安定している。そういう意味では、昨日の紅白ビデオ合戦じゃないけれども、やっぱり白組優勝でしょう。
 ま、いいか。
 とにかく今年もいろいろなことがありました。皆さんのおかげさまで、本当に楽しい年となりました。ありがとうございました。
 この勢いだと、来年の紅白には出演しているかもしれません(笑)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.12.29

追悼 根津甚八さん

Th__20161231_133327 俳優の根津甚八さんがお亡くなりになりました。
 長いこと闘病生活を送られていたとのこと。お疲れ様でしたと申し上げたいと思います。
 根津さんは私の通った大学のある山梨県都留市出身。大学時代には根津さんのご親戚の方に大変お世話になりました。
 私は大学時代演劇も少しやっていましたし、状況劇場で唐十郎さんに可愛がられていた根津さんは憧れの存在でした。
 舞台を観る機会は結局ないままでしたが、映画やドラマでの「渋い」演技に何度もしびれました。
 輝かしい演技歴の中で、今日は私の脳裏に焼き付いている「新田義貞」を観ながらご冥福をお祈りしたいと思います。
 大河ドラマ「太平記」の新田義貞役は、開始当初は萩原健一さんが演じていましたが、ご病気のため途中降板。そのあとを引き継いだのが根津さんでした。
 ショーケンのイメージがある程度出来上がっていた中での継投でしたので、より大変だったとは思います。しかし、さすが根津さん、しっかり雰囲気は踏襲しながらも、どんどん根津流新田義貞を作り上げていったことを思い出します。
 今日は第30話「悲劇の皇子」を御覧いただきましょう。

 ちなみに、ここで非業の死を遂げる護良親王と都留市とは深い縁があります。護良親王の首級は雛鶴姫によって持ち運ばれ、裏鎌倉街道を通って都留市にある石船神社にやってきたという伝説があります(実際復顔首級があります)。 


 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.12.27

SMAPは奴隷だった!?

Th_unknown 夜のスマスマ『SMAP×SMAP』の最終回、ウチはフジテレビが映らないので(笑)観ていません。
 これで一つの区切りとなったのは事実ですね。個人的には、かつて草彅くんと映画で共演した(睨み合った)仲でもありますし、キムタクとはある意味ご近所だったりするわけで、とても他人事とは思えないのも事実です。
 しかし、一方で、どこかで区切りをつけなければならなかったとすると、このタイミングで良かったのかもしれないとも思います。いすれのタイミングにせよ、厳しい状況になったと思われます。
 かつて、私はSMAP(スケートボーイズ)解散騒動の原因という記事を、半分おふざけのように書いていますが、実はあそこに書いたことにこそコトの本質があるのです。ワタクシ曰く「お上をなめたらアカン」。
 さて、そのお上とはなんなのか。そのあたりについて、歯に衣着せてしまうワタクシと違って、苫米地英人博士は実にストレートに説明してくれています。博士曰く「SMAPは奴隷」。
 今ちょうど、この動画で紹介されている「明治維新という名の洗脳」を読んでおります。大変面白い。来年、再来年のワタクシのテーマである「150年戦争の終結」にとっても非常に有益な内容であります。
 とにかくSMAPファンもそうでない方々も、この衝撃的な、しかし考え方によっては常識的な、博士の御説に耳を傾けてみて下さい。

Amazon 明治維新という名の洗脳

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.12.12

森高千里 『渡良瀬橋』

 日も忙しいので他人の褌で…いやいや、森高千里さんの歌で記事を書きます。
 森高さんの代表曲の一つ、「渡良瀬橋」。作詩は御本人。作曲は職人斉藤英夫さん。一昨日紹介した「Snow Again」の高橋諭一さん同様、森高さんに素晴らしい楽曲や編曲を提供している方です。
 まずは、森高さん本人がピアノ、ドラムス、リコーダーを演奏して、ビートルズのレット・イット・ビーを彷彿とさせる映像に仕上がっているオリジナル・ヴァージョンをどうぞ。

 森高さん自身が、この曲が生まれてから20年目となる2012年に次のようなメッセージを残してくれています。なんともしみじみとしたいい話ですね。

 足利市には親戚がいることもあり、また、この歌にも深い関わりがあると言える、「スサノヲの到来」展が開催されたこともあって、何度か訪れたことがあります。
 しかし、まだ歌詞に登場する八雲神社には参拝しておりません。御存知のとおり、(最も有名な)八雲神社の社殿は、2012年、森高さんが参拝した数ヶ月後に不審火で全焼してしまいました。
 再建計画は多難だったようですが、森高さんを始めとする多く方々からの寄付も集まり、そして、昨年、なんと式年造替で解体された、伊勢神宮の伊勢神宮「月読荒御魂宮」の移築という形で再建されることになりました。
 八雲はスサノオ、出雲の象徴。実際、祭神はスサノオです。
 う〜ん、スサノオの力はすごい。天照大神、そして月読命の荒御魂を動かしたか…。結果として、本当に素晴らしい受け継ぎとなりましたね。まさに火事は「国譲り理論」に基づいた必然であったと。
 私も、近いうちに八雲琴を引っさげて参拝し、奉納演奏などさせていただければと思います。もちろん、出口王仁三郎の耀わん「十和田」も持っていきます。あっ、最近出ました歌集「スサノオの海」も奉納します。
 さて、この名曲、いろいろな方がカバーしていますね。まず私が好きなのは、城之内早苗さんの歌唱。大人な雰囲気ですね。

 また、元「実力派」アイドル、松浦亜弥(あやや)さんのカバーも有名です。これもまたいいなあ。

八雲神社公式

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.12.10

森高千里 『SNOW AGAIN』

 日は東京でバッハとモーツァルトの練習。2月4日に横浜で本番です(コンサートの詳細はこちら)。
 で、行き帰りの車の中では予習と復習のためにバッハとモーツァルトを聴きまくったかというと…全然違いまして、オール森高千里でした(笑)。
 というのは、7日のFNS歌謡祭で、森高さんがドラムを叩きながら私の大好きな「SNOW AGAIN」を歌ってくれたからです。それで森高熱が再燃。
 12年前(!)にこのブログのベストクリスマスソングは?という記事で紹介した「Snow Again」。いやあ、いつ聴いてもいい曲です。切ないなあ。
 FNSの動画、いつまで見られるか分かりませんが貼っておきます。森高千里さん、「私がオバさんになっても」と言ってましたが、オバサンにならないじゃないですか!より美しくなられている(笑)。声も変わらない。


 ちなみに1997年、すなわち19年前の公式PVはこれ。なんか泣けます(涙)。

 こちらの「SNOW AGAIN」もいいですよ〜。2年ほど前、なんとブルーノート東京でのライヴです。

 作曲の高橋諭一さんの素晴らしいお仕事ぶり。この転調は実に効果的ですね。
 最近の森高さんと言えば、素晴らしいセルフカバー。この曲は2回カバーしています。
 まず2012年バージョン。

 そして、2014年バージョン。それぞれの年代でそれぞれの味わいがありますな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.11.28

しくじり先生 3時間スペシャル

 ととい書いたように、我が家では山梨の民放2局しか映らないので、テレ朝のこの「しくじり先生」、テレビでは観ることができません。
 しかし、今ではネットのいくつかの方法で観ることができます。まずは公式ページ。こちらで12月12日まで視聴できます。
 さらに、スマホではTVerで観ることができる。そして、YouTubeにアップされたものを倍速で観ることもできます。
 今日、どうしてもこの番組を観たかったのは、3人の先生のうち、ブル中野さんと中田敦彦さんの話を聴きたかったからです。
 ブル中野さんについては、プロレスファンなら彼女の栄光と「しくじり」はよく知っているのですが、それをどう一般人に授業するのか、プレゼンするのかが楽しみでした。
 これがなかなか良い内容でした。プロレスファン、ブルファンならずとも、ちょっと感動したのではないでしょうか。
 それから、中田さんについては、まず話題が「星の王子さま」であったこと。
 実は今日、ちょうどエルサルバドルの駐日全権特命大使さまとお会いしたんですが、郵便局に一緒に行った際、ひょんなことから「星の王子さま」の話になったのです。
 そう、私も以前こちらで書いた、サン・テグジュペリの最愛の妻コンスエロって、エルサルバドルの方なんですよね。だから、星の王子さまにも火山の話なんかが出てくると。
 ちょうどそんなタイミングだったことと、あと、これは我が家(だけ)の秘話なんですけれど、オリラジあっちゃんと福田萌ちゃんの結婚に、実は私たち家族がちょっと(いや、だいぶ?)関わっているのです。
 そう、私たち家族、あっちゃんと萌ちゃんが初めて出会った某番組に出演したのです!5年前の話です。その収録のことについては、こちらに書きました。
 あの時、私たちが仲良しバカボン家族ぶりを見せつけたことが、あの二人を結婚に導いたのだと、勝手に思っています(笑)。
 で、「星の王子さま」の話なら、ぜったいに萌ちゃんとの結婚の話が出るだろうなと思って観たら、やっぱり最後はそれで決めてましたね。いい話になっていましたよ。

 「運命の人」とは突然出会うわけではない。相手を大切にしながら過ごした時間が少しずつ相手を「運命の人」にしていく。

 素晴らしい。
 なるほど、この番組、教師としても勉強になりますね。プレゼンですから、授業は。ま、生徒の反応が良すぎますが(笑)。これを機に時々観てみようと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.11.24

「七人のコント侍」より(個人的)神回

 日の板倉さんも何回か参加していたNHKの「七人のコント侍」。
 普段共演することのあまりない組み合わせも含めて、いろいろな芸人さんの化学反応が見られる番組として、私もずっとチェックしてきました。
 この番組を見て、私は中学にコント部を作ろうと思ったんですよ。ああ、生徒もこうやって普段と違う組み合わせで化学反応を起こすと、それぞれの隠れた才能や個性が出るかなと思ったら…見事に爆発しましたよ(笑)。
 コントは本当に教育的効果が高い。いろいろな意味で。ものすごく勉強になります。昨日書いたように厳しい世界なだけに、かなり真剣勝負ですから。
 さて、数々の名コントを生み出した「コント侍」ですが、私の一番好きな回というのが、この2013年の第2期の8月3日の回。
 というか、実はこれが「コント侍」初体験だったのです。それまで見ていなかったのに、たまたまテレビをつけたらやっていて、それを下の娘と一緒に見て大笑いしたのが最初というわけ。
 人間って、なんでも「初体験」が一番ってなりがちじゃないですか。音楽なんかもそうですよね。やっぱり「出会い」は特別です。
 いや、そういうこと抜きにしても、この回はやっぱり全体に面白い。娘はもちろん、コント部の連中に見せても、やっぱりこの回は格別に面白いらしい。
 というわけで、その伝説の神回をご覧くださいませ。私は特に…う〜ん、なんだかんだ言って白鳥かなあ。昨日の板倉さんじゃないけど、人間の深層心理って面白いなと。なんか納得してしまいました。
 では、どうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.11.23

板倉俊之単独ライブ 『クリミナル・ピエロッツ』+『なんでも大臣』

Th_2016103120531127d64d29e851820584 宿ルミネtheよしもとで行なわれた、インパルス板倉の単独ライブに行ってきました。
 お笑いのライブは久しぶり。ルミネtheよしもとは初めてです。
 板倉ファンの姉に誘われたわけですが、コント部の顧問として勉強させていただく大変良い機会ともなりました。
 それから、今月はやたらと司会業の仕事が入って(いったい本職は何なんだ?)、それもほとんどアドリブで笑いを取らなければならないようなものが多く、ま、いわばピン芸人みたいなもんですよ。そういう意味でも勉強になった。
 そうそう、昨日もある祝賀会の司会をやったんですけど、なんとアントニオ猪木さんから「元気ですか!…1・2・3ダーッ!」という内容の祝電が来ていて、もうこれはまじめに普通に読むわけにいかないので、いきなりリアルものまねでやらせていただきました(笑)。ウケたから良かったようなものの、滑ったら祝賀会ぶち壊しとなるところでした(汗)。
 板倉さんの芸については、インパルスとしても大好きでしたし、たとえばコント侍なんかでも、その独特のセリフ回しやテンポ感にかなりはまっていたのですが、やはり舞台となるとだいぶ違った印象を受けましたね。
 まずは、非常に文学的であること。ご自身が小説家であるわけですから当然と言えば当然ですけれどせ、やはり言葉の選び方には独特のセンスがあるなと感心しました。特に使い古された(ある意味くさい)セリフに、新たな生命を吹き込むというところ。
 そう、セリフもキャラ設定も「よくある」ものばかりなんですが、それをほんの少しずらして提供してくるんですよね。使い古されているものだから、観客はみんなすぐに共有できるし、その微妙なズレやブレを楽しむことができる。
 それは、新作の「なんでも大臣」でのことわざや慣用句いじりにも言えることです。普通の日常を揺さぶってくるんですね。私たちの「常識」って、実はものすごく変なモノばかりだったりする。そこに「気づき」という笑いの種があるわけです。
 国語の教員として、ワタクシもそういうネタを授業にたくさん仕込んできました。今回のネタにも「おっ、これはパクれるな」というものがたくさんありました。使わせていただきます(笑)。
 実はそういう日常を崩すのが「文学」なんですよね。突拍子もないことは誰でも言えますし、その時はワッと驚かすことはできるけれども、深いところでジワジワ笑わせたり、感動させたり、切なくさせたりするのは、やはり日常の「小事件」だったりするのです。それが日本の伝統的な芸。文学も映画もお笑いも歌も。
 ところで、御本人も恐縮するほどかみかみだったのは、私としてはそれは気にならなかったというか、逆に自然にすら感じられましたよ。
 これって面白いですよね。今も受験生に面接の指導なんかしてるんですが、台本どおり読む感じにはしたくないので、あえてつまったり、え〜を入れたり、少しかんだりする練習をさせているんです。その方が印象いいんですよ。こいつ覚えてきたのを棒読みしてるなと思うと、面接官というのはツッコミたくなるんですよ(私もそう)。
 それから、昨日も私、司会で冒頭からかんじゃったんですが、本番ってやっぱりそういうモノなんですよね。練習ではつまずかない、なんでもないところでコケる。これはよくあることです。私もコンサートで演奏する時、いつもは間違わない簡単なところでコケることが多い。
 そうだ、この前、学校の礼拝という仏教の時間の司会をしてた時、教師生活30年にして初めて般若心経を間違えちゃったんですよ。いつもなら空で読んでいるものを、その日に限って経文を見ながら読んだら、見事に飛んじゃった(笑)。そういうものなんですね。
 しかし、そこは私もいろいろな舞台で鍛えられています(つまり失敗ばっかり…)。いつもと同じ「平常心(へいじょうしん)」ではないものの、何が起きても動じない「平常心(びょうじょうしん)」は身につけているので、間違いをネタにすることができるようになりました(笑)。昨日の司会でも段取り間違えましたが、それをネタにして引っぱって盛り上げちゃいました。
 そんなわけで、板倉さんの単独ライブ、そんな意味でもじわじわと共感できる内容で満足いたしました。結局のところ、日常に潜む私たちの日常の不条理と深層心理がえぐり出されて、気持ちよかったのかな。そうそう、板倉さんが好んで使うバンプの音楽の世界もそういう感じですよね。
 でも、やってる方としては、お笑いってめっちゃ大変だよなあ。ゴールが「笑い」しかないんですから。感動や悲しみや怒りとかいう選択肢はほとんどないし、基本何度もくり返し味わってもらえるものでもありませんから。
 だからこそ、素晴らしい仕事だとも言えるわけです。私も生まれ変わったらそちらのお仕事をしてみたいかも!?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.10.28

SMAP&THE YELLOW MONKEY 『バラ色の日々&ALRIGHT』

 ればせながら、これを噛み締めてみましょう。なんとも力強くそして切ないセッションですね。大人どうしだからこそ言葉を超えて共有できる未来があります。
 このタイミングでSMAPがイエモンと共演したのは、実に意味深いと思います。同じ1988年結成のグループどうし。
 両者とも栄華を極め、だからこそ疲れ、一緒にやってきた仲間だからこそ距離を置きたくなる時もあり、そして、再び求め合うこともある。
 そんな別れと再会を先に経験しているイエモンだからこそ、SMAPに伝えられる「希望」がある。だから「ALRIGHT」なんですよ。
 「ALRIGHT」の歌詞は本当にいろいろな意味で重い。聴く人、歌う人のいろいろな人生と重なる名曲です。
 SMAPの解散騒動があったこの年に、こうしてイエモンが復活して、その曲を世に出したのは、奇跡的であり、かつ運命的であります。
 不肖ワタクシも、一人のファンという立場を越えて、吉井さんや草彅くんとちょこっとですが仕事(?)をさせていただきました。だからということもあって、どこか他人事とは思えないのであります。
 もちろん、私も同じ時期を苦悩しながら仕事してきた者として、いろいろと共感し、また彼らから学び、励まされたことが多くあります。
 だからこそ、SMAPもイエモンと同様に必ず何らかの形で復活する日が来ると信じています。
 あれだけの文化を創ってきた仲間です。人間個人としてのレベルではなく、ファンも含めた無数の他者のレベルで、必ずや再び集結する時が来るでしょう。その時のための準備期間に入るのです。
 今回の両者の共演は、ファンに一筋の光明をもたらしたことでしょう。本人たちどうしとしてはもちろん、ファンどうしにもそういうパワーのやりとりがあったことと信じます。
 感動的でありました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧