THE BOOM 『島唄』
昨日は沖縄返還から50年の日でした。
沖縄と山梨、遠く離れ、特に深い関係はないかのように思われますが、実はそうでもないのです。
まず、50年前の沖縄返還に際しては、山中湖に蟄居していた仲小路彰が大きな影響を与えています。
仲小路と佐藤は五高時代の同級生。総理となった佐藤はことあるごとに山中湖へ通い、仲小路から重要な情報・アイデアを授けられました。
この写真は山中湖での貴重な二人の写真です。
佐藤のノーベル平和賞は非核三原則と沖縄返還が主たるその受賞理由でしたが、その裏には(密約部分も含めて)仲小路の助言があったのでした。
そうした助言の具体的な内容については現在研究中です。
さて、時代は移り、返還から20年経った1992年、発表されたのがTHE BOOMの「島唄」です。
作詞・作曲の宮沢和史さんは山梨県甲府市出身。
発表当初は、現地の人たちには「なんちゃって沖縄音楽」と揶揄され批判されましたが、今では本土の人たちにとっても、沖縄の人たちにとっても大切な歌の一つになりました。
この曲の画期的というか巧みなのは、さまざまな音楽的要素が融合・和合しているところです。
メロディーで言えば、沖縄音階と、本土のヨナ抜き音階と、西洋音階が絶妙にミックスされています。また和音で言えば、冒頭ではノンコード、そして続いてディミニッシュを効果的に使い、またサビではいわゆるカノン進行をベタに使う。それこそ沖縄と本土とヨーロッパ(アメリカ)を見事に組み合わせたと言えましょう。
そしてそこに乗る歌詞ですね。いや、歌詞が先にあって、そこにそれぞれの「国」の音楽が乗ったのでしょう。たしかに見事です。「和」を基調とする日本らしい音楽なのです。
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