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2017.08.21

(直日の)八雲琴復元

Th_img_1323 楽祭が終わり、ようやく夏休みの「工作」をする時間がとれました。
 秋に八雲琴を演奏することになりそうでして、多くの人の前で弾くからにはちゃんとした楽器で演奏しようと考えました。
 実はすでに八雲琴を1台持っていますし、何度か人前で演奏したこともあります。こちらで紹介した楽器ですね。しかし、これはちょっと謎の楽器でして、記事にも書いてあるとおり、勘所(壺)はないし、装飾も本来決められたものと違う。龍角(ペグ)や駒のデザインも一般的なものと違う。出自が分からない謎の楽器なんです。ほかに似たものを見たことがありません。
 また演奏用の台もなかったので、このたび新たにヤフオクで2台の八雲琴を手に入れ、合計3台を組み合わせてちゃんとしたものを1台作ったのであります。
Th_img_1332 一番古いけれども状態や材質の良いものを基本にして、あとの2台は部品取りとして使うことにしました。
 いちおう江戸時代に書かれた文献八雲琴譜を参考にしながら、なるべくオリジナルに近い形になるように復元。
 ま、こういう姿勢というのも、昨日まで開かれていた都留音楽祭において、長年にわたって楽器作りの職人さんから教わったものと言えますね。ちゃんと当時の文献にあたって復元するというやり方。
 なんとか部品も足りまして、それなりのできになったと思います。音も出してみましたが、すごく良い!胴体がいいんですね。
Th_img_1333 そう、その胴体、実はけっこうやばいものなんです。裏側にですね、なんと「直日」の署名があるんです。
 直日と言えば出口王仁三郎の娘、大本の三代教主です。明らかに自筆の署名です。直日所有の琴だったかもしれません。あるいは、上に「玉松」とも書いてあるのを見ると、信者さんの琴に直日が銘をつけたのかもしれません。
 いずれにせよ、直日が一度は手に取った琴だということで、これは非常に貴重なものであると思います。
 そして我が家で復元され、父王仁三郎の耀わんと祖父有栖川宮熾仁親王の書の前にて、何十年ぶりかに音が掻き鳴らされたのですから、不思議な因縁を感じずにはいられません。
 さて、秋までにちゃんと練習して、直日さんに恥ずかしくない演奏ができるようにいたしましょう。


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2017.08.20

第31回都留音楽祭 最終日(都留と古楽の因縁)

晴信ゆかりの栖雲寺(甲州市)に残る「十字架を抱いた菩薩像」
Th_img_0_m うとう、30年以上続いた都留音楽祭が終わる日が来てしまいました。
 ここまで盛大に、盛会に、誰しもが大満足で終われることは、実に幸せなことです。
 先生方、アシスタント、ボランティアの皆さん、ホールスタッフの皆さん、そして何と言っても遠方から毎年おいでになってくださった受講生の皆さん、本当にありがとうございました。
 最終回とはいえ、特にいつもと変わらず、また来年ね〜という雰囲気で終わったのは、実に都留音楽祭らしかったと思います。たぶん、何かの形で、皆さん再会できると感じていらっしゃるのでしょう。それほどに、まるで家族のような、まさにアットホームな音楽祭でした。
 大学受験失敗という偶然(必然?)を経て、どういうわけか大好きな古楽の祭典に第1回から関わり、ここ都留が古楽の聖地と言われるまでになる、その歴史を中からじっくり体験できたのは、本当に私の人生にとって最高の運命的邂逅でした。
 今日も受講生コンサート、そしていつまでも続くフリーコンサートと、実に充実した感動的な1日でしたが、特に個人的に感慨深かったのは、フリーコンサートで、有村先生指揮合唱クラスの演奏でジョスカン・デ・プレの「千々の悲しみ」が披露されたことです。
 そう、私が30年以上抱いてきた、「なんで都留で古楽なんだろう」という純粋かつ難解な疑問への、ワタクシ的な解答がそこにあったからです。
 先日、こちらの記事で紹介したように、なんとあのキリシタン大名の有馬晴信は、甲斐国都留郡谷村藩(まさに都留文科大学やうぐいすホールのあるところ)に「島流し」になり、そしてそこで斬首の刑に処されているんですね。
 晴信は、天正遣欧少年使節を派遣したその人です。使節の中には晴信のいとこ千々石ミゲルもいました。ミゲルはヨーロッパで音楽を学び、鍵盤楽器の名手となって帰国しました。そして聚楽第で豊臣秀吉に西洋音楽を演奏して聞かせました。
 その時演奏されたのがジョスカンの「千々の悲しみ」だと言われています。
 その後、ミゲルは棄教し、晴信は岡本大八事件に連座して都留に配流、切腹を命じられます。最後まで信仰を捨てなかった晴信はキリスト教で禁止されている自害はせず、十字架の前で悄然として斬首されたと言います。
 きっとその時、以前千々石ミゲルから直接聞いたジョスカンの「千々の悲しみ」が頭の中で静かに流れていたのではないでしょうか。
 そのことを、今回の音楽祭の初日に有村音楽監督に申し上げ、ぜひとも「千々の悲しみ」を演奏してほしいとお願いしましたところ、なんと「その曲をやるつもりで楽譜を持ってきた」とおっしゃるではないですか。有村先生は、晴信のエピソードはご存知なかったので、全くの偶然と言えば偶然でした。
 そして、合唱クラスで練習をしてくださり、最終日に実際に演奏してくださったのです。400年の時を超えて流れる「千々の悲しみ」。この地に眠る有馬晴信は、どんな気持ちで聴いたのでしょう。
 まさか、400年後にこの地で日本人によって「千々の悲しみ」が生演奏されるなどとは夢にだに思わなかったでしょう。いや、晴信やミゲルが、私たち古楽人をこの都留に招いたのかもしれませんね。霊界というのは、そういうものだと私は信じています。
 そういう意味も含めて、この「千々の悲しみ」は感動的でした。最後の最後に間に合ってよかった…考えてみますと、「千々」と「千々石」も不思議な符合ですよね。
 晴信やミゲルのことは、イエズス会の宣教師によってヨーロッパに伝えられ、当時のジャポニスムの流行もあって、いくつかの戯曲として創作されたようです。時はまさにバロック音楽全盛期。当然、音楽劇(バロック・オペラ)として上演されたこともあるでしょう。
 もしかして、処刑のシーンもあったりするのでしょうか。そうだとすると、私たちの全く知らないところで、「都留」がそのまんま「バロック音楽」になっていたということです。
 もうこれは偶然ではありませんよね。あまりにピンポイントすぎます。
 そんな奇跡的なストーリーを知っていただいた上で、「千々の悲しみ」をお聴きください。
 400年以上前から、音楽に関わってくれたすべての人に感謝して、この音楽祭の幕を閉じたいと思います。ありがとうございました。


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2017.08.19

第31回都留音楽祭 4日目

歌謡曲バンド「山口組」
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 留音楽祭も佳境を迎えようとしています。4日目ともなると、いよいよ「終わり」が見えてきてしまいますね。ちょっとセンチメンタルになる瞬間が増えました。
 個人的な話になりますが、大学4年の時以来ずっと自分の人生の中心にあった音楽祭ですからね。30年超えますから、人生の半分以上。いろいろなことが思い出されます。
 都留音楽祭と言えば、昨日の海外講師コンサートも目玉の一つですが、参加者の楽しみとしては、また違った次元で(?)クロージング・パーティーも欠かせませんよね。これは本当に世界一と言っていいレベルの高さ(笑)。
 これぞ参加してくださった方のみが体験できる特別な「場」なので、このブログを読んでくださる方には伝わらないのがとっても残念です。
 今年もまた私もいろいろやらせていただきました。かつては私の宴会芸と言えば「お琴ブラザーズ」でしたが、今や解散状態で再結成のメドも立たないということでして、実は昨日のフリーコンサートでちょっとやらせていただきました。
 かつて琴2面でやらせていただいたクープランの「恋のうぐいす」を、「恋のうぐいすホール」という形で編曲(?)しなおしまして演奏いたしました。かなり面白かったのではないかと思います…(自分としては)。
 ということで、今回をもっていよいよ都留名物のパーティーも「最終回」。全体を記録してはありますが、とても外には出せない高尚な(?)内容ですので、これもまた、参加者の皆さんの心の中の思い出にしていただくしかありませんね。
 やはり、「場」、「ライヴ」というのが、音楽のみならず、さまざまなパフォーマンスにとっては重要であります。
 ただ、ほんの少し、その雰囲気を感じていただくために、パーティー(宴会)担当のつのだたかし先生と私の打ち合わせメモを特別にご覧いただきましょう(初期稿なので、実際の演目とは違います)。
 本当に最終回にふさわしい、31回の歴史の中でも最高の大宴会、パフォーマンス大会となりました。海外講師を含む先生方、そして受講生が、まったく同じ次元に上がって(下がって?)の至芸の数々。これぞ古楽界のよき雰囲気、人間関係を象徴していると思います。皆さん、特に先生方、本当にありがとうございました。超一流は軽々と壁を超え、そして聖俗をスイッチできるということを、身をもって教えていただきました。

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2017.08.18

第31回都留音楽祭 3日目

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 留音楽祭の3日目。3日目と言えば、恒例の海外講師コンサート。
 今年は最終回ということもありまして、世界を代表する素晴らしい歌手お二人においでいただいています。まず、ソプラノのロベルタ・マメリ。そして、テノールのルーファス・ミュラー。今まで大変お世話になり、そしてそれぞれの素晴らしすぎるリサイタルに何度も感動させていただいたお二人です。
 今年はなんと、そのお二人と、そして日本を代表する歌手であるメゾ・ソプラノの波多野睦美さんの三人が共演するという、まさに夢のまた夢のコンサートが実現いたしました。いやあ、夢でも実現しそうにない組み合わせです。
 そして、それが本当に夢でもありえないような至福の時間となったのです。
 本当に初めてです。コンサート中に「このまま死ぬんじゃないか」と思ったのは。神の声を聴いたというか…いや、マメリさんにも申し上げましたが、「天国のささやき」を聴いてしまったと…そんな感じでした。
 三人とも弱音(微音)のコントロールが神がかりでした。そして、それら三神のささやきが共鳴しあい、より微細な世界へ私たちを誘う。
 ああ、なるほど、神の世界は広大かと思いきや、実は極微なんですね。ミクロがマクロ。無限小が無限大というような感じなんですね。
 歌ってすごいなあ…あらためて思いました。そして、音楽はたしかに私たち人間が高次元宇宙(神)につながる方法なのだなあと感じました。
 歌詞の世界も重要ですが、それだけとれば、それはあくまでもこの3次元的世界に刻印された情報にすぎません。しかし、それが音楽に乗ると、突然高次元の宇宙意識の世界につながるわけですから、本当に不思議ですね。
 そういう意味において、たしかに私たち人類にとって、音楽は進化への道標となるわけで、まさに「No Music No Life」ですね。
 それにしても本当に幸せな時間でした。この三人のリサイタルでありながら、大ホールは空席が多かったのは残念といえば残念ですが、逆に言うと、あのうぐいすホールの素晴らしい残響がフルに生かされたわけで、そういう意味においても、大変贅沢なコンサートであったと思います。
 生きていてよかった。大学受験に失敗して都留に来てよかった。心からそう思える瞬間の連続でした。人生とは面白いものですね。
 プログラムを載せておきます。マメリさんもおっしゃってました。パーセルの「ダイドーとイニーアス」はすごい作品だと。歌い手も特別な精神状態に追い込まれるということでした。

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 あっ、それから、ある意味お恥ずかしい話なんですが、ルーファスさんの歌と小倉さんのフォルテピアノのおかげで、人生で初めてシューベルトっていいなあと思いました!


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2017.08.17

第31回都留音楽祭 2日目

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 年の(最終回)都留音楽祭が本格的に始まりました。
 午前中は個人レッスン。今日は私は小倉貴久子先生のフォルテピアノのレッスンを少し聴講。これぞ高次元音楽というべき、実に魅力的なレッスン。受講生の真剣な眼差しも印象に残りました。
 そしてお昼にはフリーコンサート。ずっと司会を務めてきた私は、ここ数年はその一部を若者に譲っております。今日は小倉先生の娘さんが担当。ものすごく上手。あとで小倉先生とともに「そっちの道に進んだら?」などと、本気とも冗談ともとれる会話をいたしました(笑)。
 ちなみに今日は私と有村夫人の誕生日でして、声楽の皆さんが即興で素晴らしいハッピーバースデーを歌ってくださりました。半世紀以上生きておりますが、今までで最も感動的なお祝いをしていただきました。感謝です。ありがとうございました。
 午後の前半はアンサンブル中心のワークショップ。今年はヴァイオリン受講者が多く、そのレベルも非常に高いので、ヴィヴァルディ、コレルリなどの合奏協奏曲を演奏。私もヴィオラで参加させていただきました。実に楽しいですね。明日はチェロの武澤くんも加わるということで、ここだけの楽団にするのはもったいないくらいですね。フリーコンサートで披露いたしましょう。
 午後の後半は全体アンサンブル。今年はモンテヴェルディのマドリガーレ。これがすごい。今日初めて全体を音にしてみたのですが、まあ、まるで現代音楽のように新鮮で過激な音楽ですよ。やっぱりモンテヴェルディは天才だ。YouTubeの音源をちょっと聴いてみてください。
 これはアレッサンドリーニによる小編成の演奏です。半音進行と不協和音の構造がよく分かりますね。

 指揮者の有村音楽監督の説明にもありましたように、様々なコントラストを強調し、ドラマチックな表現を多用して、いわゆるバロック時代を招来した超天才モンテヴェルディの、そのまた円熟期の作品ということで、演奏していても鳥肌が立ちます。
 たった三日間、4時間ほどのレッスンでどこまで完成度を高めるか。最終日の発表が楽しみです。それにしても、こんなすごい曲を私たちアマチュアを中心に具現化できるなんて、それこそ夢のような話ですね。この音楽祭の魅力の一つでしょう。

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2017.08.16

第31回都留音楽祭 1日目

 よいよ最終回の都留音楽祭が始まりした。思えば30年以上、日本の古楽界をリードし、また自分の夢をたくさん叶えてくれもしたこの音楽祭。本当に終わってしまうのでしょうか。不思議な感じがします。
 というのは、音楽祭自体は今回も例年同様にたくさんの参加者がありますし、最終回とはいえ、特にいつもと変わったプログラムがあるわけでもなく、実に淡々と始まったからです。
 第1回から運営側として携わってきた私自身もまた通常運行。
 たしかにこうして全盛期に潔く終わる方がいいのかも…あえてそんなふうに思ってみるのですが、そんな感慨もやはりうたかたのようにすぐに消えてしまうのでした。
 さて、そんなわけで、このブログでの報告もいつもどおりということにいたします。
 音楽祭初日は恒例となった講師陣コンサートです。かつては4日目に行われていた講師陣コンサートですが、1日中レッスンをしつつ、受講生のリクエストにこたえてフリーコンサートで演奏し、夜は宿で深夜まで飲み、そしてパーティーでの出し物の練習をし、そのうえ講師陣コンサートのリハを重ねる…となると、さすがにタフな講師の皆さんもかなりきつい(年々高齢化するわけでもありまして)…ということでいつからか初日のウェルカムコンサートということになりました。
 これは本当に受講生にとってはぜいたくすぎる話でありまして、これから自分が教えてもらう超一流の先生方が、最高の演奏で自分たちを迎えてくれるわけですからね。それは俄然やる気になります。
 今回もまた、本当に素晴らしすぎる演奏の連続でした。毎年書いているように、こんなぜいたくなコンサート、ここでしか聴けません。
 また、都留のうぐいすホールの響きのよさも特筆すべきです。受講生中心の少人数の聴衆もあいまって(もったいない!)、さらにホールの残響が生き、古楽演奏にベストな空間となっているのです。まさに至福の時空。
 皆様に音をお届けできないのが残念ですが、写真とプログラムを御覧になりながら、想像の翼を広げて下さい。

↓アルルカン組曲(構成トーマス・ベアード)
ダンス:浜中康子 トーマス・ベアード
ヴァイオリン:渡邊慶子 伊藤誠
ヴィオラ・ダ・ガンバ:福沢宏 武澤秀平
チェンバロ:岡田龍之介
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↓スペインのフォリア(ギニョン)
ヴァイオリン:渡邊慶子 宮崎桃子
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↓スペインのフォリア(マレ)
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↓トリオ・ソナタト長調(バッハ オルガン・トリオの編曲版)
チェンバロ:岡田龍之介 平野智美
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↓組曲ホ短調(オトテール)
ヴィオラ・ダ・ガンバ:福沢宏 武澤秀平
チェンバロ:山縣万里
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↓Songs(ダウランド)
メゾ・ソプラノ:波多野睦美
リュート:つのだたかし
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↓変奏曲ヘ短調(ハイドン)
フォルテピアノ:小倉貴久子
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2017.08.09

有馬晴信終焉の地「甲斐大和」

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 崎原爆忌。原爆投下の時間に甲府にいました。その後都留で音楽祭の打ち合わせや大学の学長さん副学長さんとお会いする用事がありましたので、甲州街道で笹子峠を越えて移動しました。
 その途中、笹子トンネルのすぐ手前に、長崎に縁の深い方の終焉の地があるので立ち寄ることにしました。
 長崎に縁の深い方…それは、有馬晴信です。有名なキリシタン大名ですね。
 なんと、その有馬晴信は甲斐の国大和の地で斬首されているのです。墓所は不明になってしまっていますが、その謫居したところはわかっています。

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 有馬晴信の甲斐国への島流し(配流)については、没後400年祭の行われた2012年に流刑地「甲斐」という記事の中で一度書いています。
 晴信が配流される原因となった岡本大八事件については、Wikipediaをご覧ください。よく分からない事件です。
 岡本大八事件で、岡本大八は駿府安倍川河川敷で火あぶりの刑に処されています。そして晴信は甲斐国郡内(都留)に島流し。のちに切腹を命じられますが、キリシタンは自死を禁じられていたので斬首となりました。

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 ここでちょっと気になるのは、大八事件で取り調べをする側にあった甲斐国出身の大久保長安も、のちに安倍川でさらし首になっていることです(大久保長安の謎についてはこちらの記事参照)。
 どうも徳川家は甲斐の国に何か特別な感情を持っていたようです。富士山をはさんで、今も静岡と山梨が微妙な関係にあるのは、このあたりからの伝統なのかもしれません。
 晴信を甲斐の郡内に島流しにしたのはよかったけれども、そこはまさに「生黄泉」の国。妙な霊力を身につけては困るということで結局死刑に処したのかもしれません。

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 晴信の悲しい人生について、キリスト教の本国ヨーロッパでは、当時物語として語られていたようですね。そのあたりについても調べてみたいと思います。音楽劇もあったかもしれません。
 話がいろいろ飛んで申し訳ありませんが、今年、30年以上続いた古楽の祭典「都留音楽祭」が最終回を迎えます。有馬晴信が流された地で、当時晴信も聴いたであろう古楽の祭が長く継続したのは、もしかしてそのようなご縁があったからなのでしょうか。
 そんなことを思いながら、晴信終焉の地にお参りいたしました。まさに信仰や音楽は時空を超えるのです。

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 また、キリスト教国によって長崎に原爆が投下されたことを、晴信は遠く山梨の山の中で、どのような気持ちでとらえているのでしょうか。
 なんとも不思議な気持ちになりました。

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2017.08.04

ジェフ・リン&リチャード・タンディ 『ELOアコースティック』

 ととい二つのXanaduで、めちゃくちゃ健在なところを紹介した今年70歳になるジェフ・リンですが、今日は、ちょっと前にELOの盟友キーボーディストリチャード・タンディと共演した様子をお聴きいただきましょう。
 ジェフ・リンはELOをいったん解散後、憧れのビートルズのメンバーやボブディラン、トム・ペティ、ロイ・オービソンらと仕事をし、ある意味本人の夢を見事にかなえたわけですが、近年はそのような活動を経たのち、自らの若かりし頃の音楽をよく演奏するようになりました。
 これは単に世間がリバイバルを望んでいたというだけでなく、ジェフ本人が、自らの若かりし頃に対してリスペクトを持っていることを表していると感じます。
 セルフカバーする際、アレンジにもあまり手を入れないこと、歌い方もほとんど変えないことからも、それがよくわかります。その最たるものが、2012年に出した再録音ベストでしょう。ほぼ完コピ。自分の作品を完コピ。セルフ完コピ。これってすごいことですよね。そういえば、日本でも最近イエモンがセルフ完コピベストAmazon THE YELLOW MONKEY IS HERE. NEW BEST を出しましたね。
 年をとると、若い頃の自分が懐かしいだけでなく、「今」ない魅力、感性を持っていることに気づき、ちょっとしたファン的な視点から見直してみたりするんでしょうかね。面白いですね。
 私もそろそろそういう年齢ですから、昔の恥ずかしい日記でも引っ張り出してみよかな(笑)。詩や曲もたくさん作ってたしな。
 さて、前置きが長くなってしまいましたが、そんなジェフが盟友リチャードと、これもまた決して奇をてらわず、ほとんどそのままアンプラグドで演奏しているのが上の動画です。
 いいですねえ、なんともいえない懐かしさと新鮮さ。音楽というのは本当に時空を超えます。やはり高次元での出来事なんですよね。
 それにしても、すごい人たちがコメントしてますねえ。ロック界はおじいちゃんたちが元気だ!

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2017.08.02

二つの『Xanadu』

 外夏休みの方が忙しいのが教師業です。今年はプライベートでもいろいろありすぎるので、毎日タスクをこなすのが大変です。でも、忙しいって楽しいですね。動いているので、いろいろな出会いがある。
 出会いの中には再会もあります。人だけではなくモノやコトに再び出会って感動することもある。
 先月は35年ぶりに中二の時の仲間と会いましたが、その時話にも出た「ELO」。当時私が推しまくっていて、周囲の仲間は無理やり聴かされているうちに、けっこうファンになってくれたりしました。
 その頃から少したった1980年、映画「ザナドゥ」が公開されました。ご存知の方も多いと思いますが、あの映画のサウンドトラックはオリビア・ニュートン・ジョンとELOが担当しました。
 オリビアの歌った名曲「Xanadu」はジェフ・リンの作品。のちにジェフ自身が歌ったELOバージョンも録音されています。
 そんな文句なしの名曲「Xanadu」を、今日たまたまYouTubeで聴く機会がありました。時代を超えた二つのバージョンです。
 まず、ご本人ジェフ・リンが今年の6月にウェンブリー・アリーナで歌ったライブ。まあ、ジェフは年取らないなあ。今年70歳になるんでしょ!?見た目も全然変わらないし、声も変わらない。そして、アレンジも基本変わらない。素晴らしいですね。

 う〜む、素晴らしい。
 さてさて、本家とはかなり違う世界観の「ザナドゥ」をどうぞ。なななんと、松田聖子と河合奈保子のデュエット、日本語歌詞のバージョンです。
 それにしても、二人のアイドル、歌うまいなあ…そしてカワイイ(笑)。今のアイドルはどうしちゃったんだ?
 日本語歌詞は森雪之丞さん!良き時代ですなあ。洋楽も邦楽も。

 そういえば、私の音楽人生のベースにあり揺らがない、ELOの名盤「アウト・オブ・ザ・ブルー」発売から40年(!)ということで、記念ピクチャーレコードが発売されますね。今はなき長岡秀星さんの名グラフィックです。買わなきゃ。

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2017.07.29

バッハの音楽劇@横浜開港記念会館

Th_7219 来場くださった皆さま、ありがとうございました。横浜市中区制90周年・開港記念会館100周年記念事業として行われたコンサート、それこそ開港記念会館始まって以来最高のお客様の入りと言っても過言ではないほどの大入り超満員でありました。
 そのような記念すべき演奏会にシロウトながら参加させていただける幸せをあらためて感じているところであります。演奏者の皆様本当にありがとうございました。
 この演奏会の告知としてこちらに書きましたとおり、今回の演奏曲目、特に「狩りのカンタータ」は私の大好きな曲。まさかこのような形で自らが演奏することになろうとは思いもよりませんでした。
 あらためまして、企画運営の中心となられた曽禰寛純さんに感謝です。なんでも、曽禰さんも私と同じ気持ちでこの演奏会に臨んだとのこと。つまり、若かりし頃の夢を人生の中で実現したということです。
 私なんか、その夢に乗っからせていただいてちゃっかり自分の夢も実現させてしまったということですが(笑)、曽禰さんの場合は企画・運営・解説・調整、そして演奏&トーク(王様)までこなすという、それはそれは大変な大事業をなさったということですからね。
 さらにちょうど先週、テレビ東京のNewsモーニングサテライトのコーポレートサーチで、曽禰さんのアズビルの社長さんとしてのお姿を初めて拝見した直後だったので、そのバイタリティーとお人柄、そして仕事と趣味、オンとオフの見事な切り替え(いや、もしかするとそれらがうまく共鳴しているのかも)に賛嘆せずにはいられませんでした。番組の動画はこちらでご覧になれますよ。
 仕事も趣味も…というのは私の理想でもありますが、私の場合はなんだかどちらかに偏っているようでして…いけませんな(苦笑)。
 それにしても毎度思うことですが、本当にプロの方々と一緒に音楽を作る機会というのは、ありがたく尊い体験となりますね。本番は言うまでもなく、練習での様々なアドバイスや苦言が、私たちにとっては最高のレッスンとなります。ぜいたくなぜいたくな生のレッスンです。
 また、一流の声楽の方々との共演は、器楽奏者が忘れがちな音楽の本質、「歌」心というものを体感し、共有できる貴重な機会です。本当にありがたく思います。
 さあ、曽禰さんの次の夢はもう決まっているようです。なるほど私も昔からやってみたいなと思っていた曲です。今回とは全く趣を異にする演目になりそうですよ。楽しみですね。皆様もお楽しみに。

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