カテゴリー「アニメ・コミック」の157件の記事

2012.05.13

東方ヴォーカルArrange~TU・RALALA~

 んだか分からないうちに私以外の家族全員(つまり女性軍)が東方ワールドにはまっております。
 今日は母の日だったのですが、なんとウチの家の母は、自分で自分にこの曲が入ったCDをプレゼントしていました。わけわからん(笑)。
 なんでもこの曲が好きなのだそうです。しかし、カラオケにないそうでして、どうしても自分で歌いたくて、それでカラオケ・ヴァージョンの入っているCDを買ったのだとか。
 この曲は、この前、娘が諏訪大社に奉納した絵馬に描いていた東方プロジェクトのキャラというか神様の一人である「洩矢諏訪子」のテーマソングをアレンジしたものだそうです。
 つまり、弾幕系シューティングゲームの最中にかかるゲームミュージックに、歌詞をつけて、R&B調に編曲したものですね。
 たしかに、なかなかセンスのよいアレンジです。ベースラインなんかなかなか凝っていますね。
 原曲を聞いてみてください。いかに上手に編曲しているか分かりますよ。コード進行も大きく変えていますね。

ネイティブフェイス(原曲)

 東方の原曲やアレンジものを、最近ほとんど無理やり聞かされるのですが、たしかに音楽的な視点から聴くと、それなりに独特の世界であることが分かりますね。
 ほとんどが短調であり、また、ペンタトニックで懐かしめなメロディー、そして特徴的な転調を多用していますね。
 そしてなんといっても、そこに他者が介入して、自由に歌詞をつけ、コード進行を変え、様々なジャンルに編曲していくという、新しくて古い文化がそこにあります。古い…というのは、スタンダードとジャズの関係に近いということですね。
 ちなみにオーケストラによるクラシック風の編曲もなかなかよろしい。ジャズ風の編曲もかっこいい。かと思うと、こんなふうなのもあります。

ケロ⑨ destiny

 私はゼロから何かを創造するほどの能力はありませんが、こういう編曲をする程度の能力(東方風の言葉遣いですw)はありますので、時間があれば挑戦してみたいような気もしますね。時間があればですが。やるとしたら、ロックかバロック風かですかね(笑)。
 あ、そうそう、今思ったんですが、この現代の神話世界、「能」で表現したら面白いのではないでしょうか。
 いずれにせよ、目に見えない神に様々な姿を与えた日本文化の世界が、原曲に新しい命を与える編曲という形で息づいていることに驚きと感動を覚えますね。

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2012.05.04

『東方求聞口授 ~ Symposium of Post-mysticism.』 ZUN (一迅社)

20120504_100509 が買ってきてむさぼるように読んでいるので、私もちょっと拝見。
 東方Projectの公式資料読本とのこと。キャラ設定解説書ですかね。
 昨日紹介した私の拙文が掲載されている「國文學」の「萌え」特集にも、東方Projectが取り上げられています。たぶんそのあたりがあの号の価値を高めているんでしょうね(笑)。
 迷走していたとはいえ歴史ある学術雑誌に東方(や初音ミク)が載るということ自体、オタクの皆さんからするととんでもなく画期的で嬉しく誇らしいことだったのでしょう。
 あの「國文學」が発売された頃、私は東方にはほとんど興味ありませんでした。まさか自分の娘が勝手にその世界にはまるなんて思いもよりませんでしたね。
 さて、この本、さっそく娘にお借りいたしまして、ざっと読んでみました。意味が分かるところと分からないところが半々です。
 というのは、ここで紹介されているキャラのほとんどが日本の神々や歴史的人物に取材しているので、そういうバックボーンには比較的詳しいワタクシとしては、そっちの方はそこそこ理解できるわけですね。
 一方、この世界独特のゲーム的な要素、すなわち「能力」や「対策」は正直理解できません。勉強が足りないのでしょう。娘は分かっているようですから(笑)。
 それにしても興味深かったのは、この東方世界が、いわゆる「現代の神話」だなということです。そういう意味では、出口王仁三郎の「霊界物語」に非常に近いですね。
 そう、日本の神様というのは、本来姿形がありませんから、こうしていろいろな時代に「キャラクター」や「フィギュア」を与えられてきたわけですよね。
 特に面白いのは、この東方世界は、元々のゲームにおけるそれぞれの神仏やら妖怪やら妖精やらは、それこそ姿がはっきりしないものだということです。それはコンピューターゲームの画像の解像度の制約によるものでしょう。
 それを多くのファンたちが、ある意味勝手に想像力と創造力を働かせ、ほとんど無限に二次創作していくわけですね。実際、私の娘もオリジナルの絵を毎日のように量産しています。
 私はそこに日本の神道の本質を見るわけです。現代における神々の顕現ですね。そう思うと単なるマニアックなオタク文化として片付けられないように思えますね。それこそ、昨日紹介した「萌え=をかし」論にあったように、日本古来の心性の発露なのでしょう。
 「らき☆すた」や「けいおん」においても、神社が聖地となっているのは決して偶然ではないでしょう。
 まあ、こういう神仏や物の怪だけでなく、元素星座まで萌えキャラにしちゃうくらいですからね、日本人は、まさに森羅万象、万物に神を見ているということでしょう。一神教、原理主義とは対極にある境地ですね。
 私はそういう日本人、日本という国が大好きです。

Amazon 東方求聞口授 ~ Symposium of Post-mysticism.

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2012.03.21

あなたはどれ派?「とりのうた(鳥の歌・鳥の詩)」各種

 変わらず超多忙です。テンション上がっちゃいます(笑)。よって、またまた歌頼み。
 でも、ちゃんと流れがあるんですよ。カタルーニャの民謡つながり。
 そう、カタルーニャ民謡と言えば「鳥の歌」が有名ですよね。そして、鳥の歌と言えばあのパブロ・カザルスの国連でのスピーチと演奏ですよね。カタロニアでは鳥は「PEACE PEACE」と鳴く…。というわけで、聴いてみましょう。

 さて、ヨーロッパの「鳥の歌」でもう一つ有名なのは、フランスルネッサンス期の作曲家クレマン・ジャヌカンの合唱曲ですね。私も歌ったことがありますよ。後半に鳥の鳴きまねが出てきます。ヒリアード・アンサンブルの名唱をどうぞ。

 そして、この名曲を日本が誇る歌手初音ミクが日本語で歌ったものがあります。まったく日本人の、専門性を持った遊び心には感心させられますね(笑)。面白すぎ。私も歌詞を初めて理解できました。では、ミクちゃんお願いします。

 さて、「とりのうた」は「とりのうた」でも、こちらはどうでしょうか。杉田かおるさんの「鳥の詩」です。これ、なんと音楽の教科書に載ってるんですよねえ。阿久悠さんの叙情的な詩がいいですねえ。もちろん、坂田さんの曲も、杉田さんの歌も。なんか懐かしいな。「池中玄太80キロ」挿入歌でした。

 ついでですから、この日本の「民謡」もミクに歌ってもらいましょう。不思議ですね。ミクにも「叙情」があるんですよね。日本人、日本語ってすごい。

 さあ、次の「鳥の詩」もまた超名曲ですぞ。私や私の家族はこれが一番好き(笑)。Liaさんが歌う、歴史的ゲーム「AIR」の主題歌です。いや、これまじで名曲だな。これも「叙情」だ。

 最後は、一番新しい「鳥の歌」。千里愛風さんが歌った、テレビアニメ「獣装機攻ダンクーガノヴァ」のオープニング曲だそうです。

 さあ、皆さんはどの「とりのうた」が一番好きですか?
 世界中探せばもっと「とりのうた」は見つかるでしょう。なにしろ、歌の起源は「鳥の鳴き声」だとも言われますからね。

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2012.02.28

『もし富士山が噴火したら』 鎌田浩毅・高世えり子 (東洋経済新報社)

Moshifujisangafunkashitara 日ウチにこの本を持っていったら、下の娘が「あっ!それ知ってる!」と叫びました。えっ、なんで?と思っていると、娘はランドセルから1枚のお便りを取り出しました。
 図書だよりです。そこにちょうどこの本が紹介されていました。さすが富士山頂のある村、鳴沢の小学校ですな。
 そうそう、この本に、我が鳴沢村も登場するんですよ。それもちゃんとクイズで鳴沢の「キャベツ」が出てくる。鳴沢と言えばキャベツ(当地では玉菜という)ですね。
 いやあ、この本(半分マンガ)は、非常にいい。これは村のみならず、東京の人にもぜひ読んでもらいたいですね。
 著者の鎌田さんによるブルーバックス『富士山噴火』については、こちらで紹介しました。あれもいい本で、記事の中にも「ただハザードマップを配るんだったら、この本を配布した方がいい」というようなことを書いていますね。
 それ以上にこちらは一般向けと言えるかもしれません。実際小学校3年生と6年生の娘も食い入るように読んでいました。もちろん、クイズを楽しみながら。
 富士山に住んで、まあ地学も得意ですし、いろいろな知識を人並み以上には持っている自負していたワタクシでも、こうしてイラスト(マンガ)で示されると、より一層リアルなイメージができまして、そういう意味では新たな知見を多くいただいたような気がしています。
 そう、学者さんの役目には、こういう啓蒙活動というのもあると思うんですよね。鎌田さんGJ!です。
 そして、イラストに高世さんを起用したのも大成功。高世さんについては、こちらで『理系クン』と『理系クン結婚できるかな?』を紹介しました。やっぱり理系のマンガを書かせたら、この人の右に出る人はいませんね。
 というわけで、私も大好きで、かつ信頼申し上げているお二人のタッグですから、これはもう傑作に間違いありませんね。
 全体が三部構成、最初は「もし東京出張中に富士山が噴火したら」ということで、出張どうのこうのではなく、普通に東京の人たちに読んでもらいたい内容。ある意味、富士山の地元よりも大変なことになります。
 次は「もし富士登山中に噴火がはじまったら」。これもまた登山している人というのは極端な話であって、まあ、つまり私のように富士山に住んでいる、あるいはその周辺に住んでいる人に向けてのメッセージですね。噴石やら火砕流やら熔岩やらからどう逃げるか。これは大変勉強になりました。なにしろ、ウチは富士山を3分の1登ったところにありますからね。毎日富士登山しているも同然ですので(笑)。
 そして最後は「もっと知りたい、富士山と噴火の基礎知識」。ここに鳴沢村のキャベツが登場します。すなわち、火山の恵みというプラス面の話も出てくるということです。これによって、ここを選んで住んでいる私なんかは救われるわけですよ。
 よく言われます。なんでそんな世界一危険なところに住むのかって。そういう時は、虎穴に入らずんば虎子を得ずだよと答えます。世界一危険なところには世界一美しい自然や世界一の不思議、そして世界一のパワーがあるのです。
 それから、この本でもしっかり確認されているとおり、火山の噴火は、地震とは違って、かなりの確率で予知できます。あらかじめ知ることができるのです。その時はウチを捨てて逃げればいいのですから、そういう意味では世界一危険とは言えないと思います。都会の方が予知できない危険に満ちていると思いますよ。
 とにかく、これは生徒にも読ませたいし、村の各家庭に一冊置いてもらいたいですね。そうして、より一層富士山のことを好きになってもらいたいと思います。
 噴火するとこんなに恐ろしいことになる!という、ある種週刊誌的、ワイドショー的な情報とは一線を画しています。ちゃんと対策が書かれているのです。そういう意味でこの本は、正しい防災意識を促す良書であると言えるのです。おススメします。
 最後に今日の富士山の様子をご覧いただきます。この本を読んだあと見た富士山からは、今までとは全く違ったメッセージを受け取ることができます。

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Amazon もし富士山が噴火したら


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2012.02.23

富士山の日の富士山と…皇太子さま&桜織ちゃん

 日は223で富士山の日でした。その主役、午前中は大雨で全く見えなかったのですが、午後には雲間から神々しい姿を現しました。陽の光を背に、まさに後光を背負ったようなお姿であります。数枚写真を撮りましたので、ご覧下さい。

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 神々しいお姿と言えば、今日は富士山に縁の深い(?)お二人のお誕生日でしたね。
K10032210711_1202230521_1202230530 まずは、皇太子さま。52歳になられました。皇太子さまとはヴィオラを通じて多少のご縁があります。古楽に関しましては師を同じくしております。バロック・ボウを共有したこともございます。
 皇太子と富士山がなぜ関係深いのか。それはまだお話できません。いずれ明らかになるでしょう。
2012021900000511san0000view もう一人、本日愛称が決定した富士吉田の萌えキャラ「桜織」ちゃんです。
 桜織で「さおり」となると、いわゆる「豚切り名」ですが、萌え文化にはそんな屁理屈は通用しません。かわいければいいのです。
 ただ、富士吉田のキャラかどうか、名前からは全く判断できないのが難点ですね。せめて苗字を「吉田」にするとかしないと。
 それにしても、この子(と言っても23歳)のキャラ設定が面白いですね。23歳という意外な年齢にも、一瞬えっ?と思いつつ、実はニッチな萌えの部分をうまく突いた感があります。その他のキャラ設定について、あるいは関連商品&痛車やラッピングバス(これも痛車の一つだな)は、こちらでご確認ください。微妙すぎてウケます。
 これはプロのプロデューサーの仕業なのか、それともど素人のやらかしなのか、非常に判断が難しいところです(笑)。そのギリギリ感が私には好もしく思われました。
 ちなみに私はお酒を手に入れそこねました。残念。そして姉の存在が気になる(笑)。
 最後に、このようなことを申すのは失礼というか不謹慎ではありますが、将来的には「富士山の日」が「天皇誕生日」になるのですね。案外日本人はそれに気づいていません。

追伸 なんと桜織ちゃんのツイッターの第1号フォロワーになっちゃいました(笑)。

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2012.02.16

ヴィヴァルディ 『弦楽のための協奏曲ト短調 RV 157』

Imgres 日、なんでこの曲を紹介するかというと、ひょんなところから思い出したからです。そのひょんとは、最近娘たちやカミさんがさかんに聴いている「東方」の音楽です。
 「東方」と言っても「東方神起」ではありません。「東方Project」です。私はよく分からないのですが、ずいぶん昔からある弾幕系ゲームに付随した各種オタク文化の総称としての「東方」ですね。
 まあ、生徒たちや、あるいはオタク研究家仲間たちから、そういう濃い世界があることは聞いていましたし、私もいちおう「オタク研究家」として論文など書いて、その私の論文の隣に「東方論」みたいなのがあったりしましたから、なんとなく意識はしていましたけど、まさか、自分の家が「東方」一色に染まろうとは…。ちなみに一番熱いのはカミさんです。
 で、彼女たちが歌いまくっている「東方」の曲たちを聴いているとですね、なんというか、たしかに西洋クラシック音楽とは違った系譜を感じるというか、まあ、日本のポップスとしては正統ではあるわけですけど、民族音楽的なものと西洋芸術音楽的なものと、そしてバークリー的な商業音楽と、見事にミックスされているなあと感心しますね。
 で、「東方」の曲に特徴的な、リフレイン、バスの半音進行、そして特徴的な転調からですね、私はヴィヴァルディのこの曲を思い出したというわけです。
 そう、西洋音楽史的に考えれば、やっぱりヴィヴァルディというのは天才であったと。こちらにも書きましたっけね、ヴィヴァルディは小室哲哉だって(笑)。
 好き嫌いは別として、いきなりあの時代にこれが登場したら、さすがにショックでしょう。大バッハが研究しつしたのもよく分かります。バッハの頭ではとても創り得ない世界です。
 それにしても、この曲カッコイイな。特に第3楽章。コテコテに現代的です。ゲーム音楽になってもおかしくないですね。イル・ジャルディーノ・アルモニコの演奏もすごい。イタリア人だよなあ。ではどうぞ。

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2012.02.09

『ゼン・オブ・スティーブ・ジョブズ』 ケイレブ・メルビー&ジェシー  (集英社インターナショナル)

20120210_164302 日は珍しく体調不良であります。いちおうインフルエンザではないとの診断ですが、いきなり9度近い熱が出たあたりどうも怪しい。
 よって記事も手抜きとなります。ごめんなさい。
 ということで、まだ読んでもいないし、まだ発売されてもいない本を紹介します。
 このブログでも何度か書いてきた、アップルのスティーブ・ジョブズと曹洞禅の関係がよく分かる本になりそうです。
 ちなみに原書の方はアマゾンでも取り扱っております。大した量じゃないし、マンガなので英語で読んでもいいんですけどね。日本語訳の質もわかりませんし。
201110182 ジョブズは、この前IGFの宮戸さんとの会話にも出てきたオイゲン・ヘリゲルの「弓と禅」を、ずいぶん若い頃から読んでいたそうで、その時点で立派な禅マニアだと言えますね。
 ジョブズに曹洞禅を本格的に教えたのは国際布教師の知野(乙川)弘文老師です。アップル社のシンプルで画期的な製品の設計思想に影響を与えたのももちろん、ジョブズの不遇の時代を支えたのも知野老師でした。
 そんな二人の禅問答的交流を紹介したのが、このコミックというわけです。紹介の動画がありましたので、ちょっと見てみてください。

 Amazon ゼン・オブ・スティーブ・ジョブズ The Zen of Steve Jobs

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2011.09.01

爆問学問 「君もアンパンマンになれる!」 (NHK)

Vlcsnap2011090209h59m33s183 義の味方なら、まずひもじい人に何か食べさせるべきだ!そう語る元気なじいさん。アンパンマンの原作者やなせたかしさんです。
 いやあ、まあだいたいこういう方だとは想像していましたが、ある意味ここまでだとは。昭和の天才はみんなこうしてぶっ飛んでいる。異様なほどのバイタリティー。
 それはもしかすると、まさに「ひもじさ」を体験しているからかもしれませんね。すなわち戦争体験です。
 戦後育ち、それも高度経済成長からバブルにかけて青少年時代を過ごしたワタクシなんかには、とても真似ができません。だから私は彼らに大いなるジェラシーを感じつつ、一方で憧れと尊敬の念を持ち続けているわけです。
 これは逆説的な現実ですね。人は永遠の平安を祈りつつ、一方で不遇がないと自らの人生を豊かにすることができないわけですから。
 ここをどう乗り越えるかが、あるいは人類永遠のテーマであり、政治や経済や宗教にとっての頭の痛い課題なのかもしれません。
 やなせさんの正義観はやはり戦争という究極の不遇や不条理の中から生まれたものでした。敵や悪者をやっつけるだけではない。敵や悪者と認識する前提は立場によってコロコロ変わり得る。すなわち戦争における正義はフィクションであり、リアルな正義は、いままさに目の前で飢えている人にパンを与えることである…これはよくわかりますね。
 それで自分の顔の一部をちぎって与える。やなせさんの言う自己犠牲ですね。
 「飢えたる者に汝のパンを裂き与えよ」…これは言葉の上ではキリスト教的です。私なんかアンパンマンと言えばバッハのカンタータ第39番を思い出します(笑)。

 しかし、微妙にキリスト教とは異なるとも感じました。イエスの正義とは明らかに違う。
 それは「ばいきんまん」(バイキンマンは誤表記)の存在価値によって判断されます。キリスト教的に言えば、ばいきんまんは敵ということになりますから、イエスからすると「赦す」存在になるはずじゃないですか。
 しかし、アンパンマンは決してばいきんまんを赦さない。常に戦っています。そしてその戦いは懲りずに永遠に続く。
 そこなんですよね。アンパンマンが、というか日本のヒーローものが決して偽善に陥らないのは。
 やなせさん自身が「世界的傑作」と語る「ばいきんまん」。彼の存在こそが「自分の中にある愛すべき悪」の象徴だと思うんですよね。
 自らの罪に目覚めてそれを贖い心身清めるのではなく、自らの悪をも愛することによって、他の悪をも認めることができる。
 これはやはり日本古来の神道的世界観とも言えそうです。あんぱんという基本設定もまた、西洋と東洋の融合、融和を表現している、あるいは和魂洋才を表現しているわけで、非常に日本的です。
 ま、それにしても、ほとんど全ての病気をやったというのに、この元気さには驚きました。つまり、病気と戦いながらもその病気さえも愛するという、それこそアンパンマンとばいきんまん的「愛」の世界に生きているのでしょう。
 実にうらやましく、そして真似をしたいと、心から思いました。

ps 来週は「キリストの墓」登場ですな!w

爆問学問公式

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2011.08.25

『みくせん』 (志満秀)

瀬戸内発! 初音ミク の ネギ入り えびせん 『みくせん』 Powered by ピアプロ users
110826_6_51_05_hdr 日、志村正彦くんのファンという方とお会いしました。ご夫婦で我が村にお泊まりになっており、明日吉田の火祭りなどを堪能されるとのこと。
 その方々は遠く香川県よりわざわざお車でいらっしゃったとのことで、富士山住人としてはうれしいかぎりですね。富士山も雲の間から顔を出してくれました。
 いろいろとお土産までいただきました。恐縮です。その中で、インパクトという意味では最高だったのがこれ。これは素晴らしい。素晴らしすぎて食べられない(苦笑)。
 ご覧のように初音ミクのえびせんです。しかし、よくあるようにパッケージだけキャラクターデザインで、本体はまあせいぜいそれらしいレリーフというようなのとは大違い。あまりにクオリティーが高くて飾っておきたいくらいです。
 箱を開けると真ん中にQRコードがプリントされたえびせんが堂々と鎮座しております。これは当然本物のコードでして、さっそくiPhoneのアプリで読み込んでみますと「ミクモバ」に飛びました。
Gn2009071904 ほかのせんべいにはそれぞれ違ったミク(&関係者)のかわいいイラストが美しくプリントされています。ホント、紙にプリントされているがごとく鮮明です。この印刷技術もすごいよなあ。なにしろベースが「せんべい」ですからねえ。
 そのミクたちはさすがにパリッとかガリッとかできませんので、まだ抵抗の少ないQRコードをさっそく賞味してみました。
 これがまたおいしいのです。さすが老舗のこだわり商品です。ちゃんとネギも入っている(笑)。
 ここまでのこだわりミクせんべいが存在するとは私は知りませんでした。たまにアキバとかでも売っているようですが、基本はやはり地元香川のお土産として販売されているようです。てか、ミクと香川って何か関係あるんでしょうか(笑)。
 自分で食べるもよし、コレクションするもよし、お土産にもよし。ある意味とても日本らしいこだわり、職人技を感じる商品ですね。おススメです。アマゾンで買えますよ。

みくせん公式

Amazon みくせん

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2011.08.17

『数学ガール フェルマーの最終定理1』  (MFコミックス フラッパーシリーズ)

S_2 日はワタクシの誕生日でありました。
 いつもはだいたい都留音楽祭の合間にあたっていたりして、自分でもこの日を忘れてしまうようなことが多かったのですが、今年は同音楽祭が震災の影響で四半世紀ぶりに中止となったので、珍しく家でゆっくり味わいました…と言っても、別に家族が祝ってくれるわけでもなく、自分で何をするわけでもありません。
 ただネット上の知り合いの皆さんがお祝いのメールやメッセージをくださりまして、なんとも不思議な気持ちになりました。こういう言い方はなんですが、誕生日というデータはリアル世界よりもネット世界の方に流布しており、そして、それが旧来の「社会性」を継続するきっかけになっているということですよね。
 まったくパソコンやらインターネットというのは不思議な世界を構築したものです。
 一方、パソコンのおかげで、半日かけて1万字にわたって書いた秋田の旅日記(このブログの記事)が一瞬で消えました。気合いを入れて集中して文章を書いていると、「保存」を忘れるんですよね。そうこうしているうちになぜかChromeがフリーズし、ついには落ちてしまうという悲劇が…。
 ショックで立ち直れなくなりました(苦笑)。書いたことは覚えていますけれど、それをもう1度再現するというのは、全く新しい文章を書くよりもずっとストレスフルなことです。これはどういう心理なのかなあ…。
 というわけで、秋田関係の記事、すなわち13日から16日までの記事は写真の羅列にすることにします(手抜き)。その中で重要なものはのちに単独でとりあげます。
 さて、そんな妙な誕生日、ある方がお祝いの言葉とともに「今日のGoogleはフェルマー」と教えて下さいました。へえ〜、フェルマーの誕生日が8月17日という説があるんだ。知らなかった。
 フェルマーと言えば、もちろんフェルマーの最終定理ですよね。それを題材にしたコミック「数学ガール」が発売中です。私も借りて1巻を読みましたけれど、今回もなかなか面白そうですね。
 私は「数学」はからきしダメですけど、「数学的世界」と「数学にとらわれた人々」は大好きです。たとえば以前こちらの天才数学者の本やこちらのポアンカレ予想に関する番組などを紹介しました。
 そう、私にとっては、数学とは完全なる「コト世界(脳内の概念世界)」。そこに没頭する人々は、すなわち「オタク」に見えるわけです。現実世界からどんどん隔絶して脳内の情報処理に終始していく姿は、ある意味とても魅力的です。
 私は基本「モノ世界(外界・リアルな自然や脳内で処理しえない世界)」を重視していますよね。しかし、一方で、「コトを窮めてモノに至る」ということも認めています。たとえば数学を極めるとどんどん宗教と似てくるということです。
 どこか天才数学者たちは哲学者、あるいは宗教家然としていますよね。そこが逆説的に好きなわけです。
 しかし、私は数式は全くダメな人間。ですから、こういうコミックは大変助かります。理解はできないけれど共感や予感はできるからです。
 数学ガールの第1弾についてはこちらに書いていました。読み返してみますと、なるほど自分面白いこと言ってますねえ(全然書いたことを覚えていない)。青春と数学の相似点…一意性の不条理と残酷さかあ。なるほど(笑)。
 こちらフェルマー編もそういうような展開になるんでしょうかね。そっか、数学者って永遠の中二病かもしれんなあ。
 そうそう、フェルマーと青春で思い出しましたが、フェルマーの最終定理を証明したアンドリュー・ワイルズが参考にした谷山・志村予想で有名な、日本が誇る天才オタク、いやいや天才数学者である志村五郎さんですけど、彼が一般化したものに「クロネッカーの青春の夢」というのがありますね。
 内容はチンプンカンプンですけど、このネーミングはいいと思います(笑)。クロネッカーが中二の時(?)妄想した定理があったわけですね。それって、やっぱり「彼女はオレのこと好きに違いない」という妄想に近いものがありますよ(笑)。
 だからおそらく天才でなくとも「○○の青春の夢」というのは必ずあるわけで、そうポアンカレ予想を証明したペレリマンもそうでしたが、その夢の対象が「女」ではなく「数学」に向かってしまうことはあるわけですね。
 数学まで行かなくとも、今で言うなら「2次元」でしょうかね。やっぱり、マンガやアニメのキャラに萌えるというのと数学に燃える(いややっぱり萌えるだな)のは、四捨五入すれば同じ世界のような気がします。
 ま、だからこそ、こういうコミックが企画され発売されヒットするんでしょうし。
 ちなみに、クロネッカーはのちに懐疑派と呼ばれるほどの変わり者(偏執的オタク?)でした。彼のイジメにあって、かの集合論の祖カントールはノイローゼになって精神病院行きになってしまいました。「お前の好きになった女のどこがいいんだ!?あんなの化け物だ」って言い続けたってことですよ(笑)。
 それでもなんとなく私はクロネッカーが好きです。この言葉は「実感」として共感いたします。
 「自然数は神が創り給うた。他の数は人間が勝手に作ったものである」

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