家康公遺言(岡崎城)
愛知岡崎城の中の巽閣で中級セミナー。言うまでもなく岡崎城は家康が生まれた城。
家康とのご縁を作ってくれた仲間たちとワイワイ楽しみました。去年の1月、ここでセミナーやってから、本当にいろいろなことが動きまして…。
城内、龍城神社横にある「家康公遺言」碑。これ、いいこと書いてありますよね。
わが命旦夕に迫るといへども
将軍斯くおはしませば天下の
こと心安し
されども将軍の政道その理に
かなはず 億兆の民艱難する
こともあらんには たれにて
も其の任に変らるべし
天下は一人の天下に非ず天下は
天下の天下なり たとへ他
人天下の政務をとりたりとも
四海安穏にして万人その仁恵
を蒙らばもとより 家康が本
意にしていささかも うらみ
に思ふことなし
軽く現代語訳してみましょうか。
私の命がいよいよという時になったとしても、将軍がしかるべくいらっしゃれば天下のことは安心である。しかし、将軍の政治がその理にかなわず、多くの人民が苦しむことがあったとしたら、誰でもその将軍職を取って代わることができるべきである。天下は将軍一人の天下ではない。天下(人民)の天下である。たとえ他人(徳川家以外)が政務を執ったとしても、世界が平和であり、万人がその為政者の仁恵を受けるのならば、もとよりそれが家康の本意であり、少しも恨みに思うことはない。
結果として二百数十年後、(天海や家康が予知したとおり)徳川家から天皇家にその権力が移り、そして最終的に人民(国民)にその主権が戻って来ることになりました。感慨深いものがあります。
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