2025.03.19
2025.03.18
デュアルシート
大阪布施でセミナー。微熱があり、なんだか聴覚がおかしい感じでしたが、なんとか大阪にたどり着きました。いくら体調悪くとも、1時間半早く起きまして6時台の「こだま」で大阪へ。4時間の間にかなり回復しました。さすが「こだまグリーン車」(もちろん、ぷらっとこだま)。
体調悪い時はお金払ってでも「こだまグリーン車」に乗るといいですよ。元気になります(笑)。
やはりあのシートがいいんですよね。4時間座っていても腰が痛くならない。リラックス効果があります。もちろん隣は空席。今日も最後は10号車に3人しか乗客はいませんでした。
ということで今日は鉄道のシートの話です。というのは、先週東京で、そして今日大阪で同じタイプのシートに座ったからです。
いわゆるデュアルシートというやつです。今日は近鉄奈良線でデュアルシートに座ったのですが、考えてみると私鉄で最初にこのタイプを採用したのは近鉄さんですよね。L/Cカーです。
今日の車両は8A系。昨年の10月から運用開始ですから最新車両ということなりますね。たしかにきれいでした。
先日の東京では、西武4000系0番台に乗りました。
このタイプは言うまでもなく、通勤用などの場合にはロングシート、観光用や有料列車用にはクロスシートというように、座席を回転することによって使い分けることができます。
私が乗ったのは両方ともロングシート仕様でした。一般的なソファタイプのロングシートに慣れている者からすると、最初はちょっと違和感がありますよね。そう、二人一組のペアシートになっているからです。
たとえば知らない女性の隣に座る際、肘掛け越しの隣のペア席に座るのは問題ないとして、なんとなく肘掛けに囲まれたペアとして座ると落ち着かない(考えすぎか?w)。
お相撲さんのような関取ならぬ席取りはどうすればいいのか…そう、今日大阪駅にお相撲さんがいたので、そんなことも考えてしまいました。
今ではなんとなくクロスシート(ボックスシート)の方が高級で、ロングシートの方が庶民的な感じがしますが、もともとは逆だったんですよね。ロングシートの方がゆったり座れるというのもたしかにあります。
あっそうそう、それ以前に、東日本から東海や関西に来ると、通勤電車でも圧倒的にクロスシート(ボックスシート)が多くて、なんか異国に来たような感じがしますよね。これはどういうことなのでしょうか、歴史的に。
ということで、どうでもいいことかもしれませんが、ふと思ったことを書き記しておきます。
2025.03.17
最低漫画をめぐる田中圭一と岡田斗司夫の最高漫才
珍しく体調を崩し学校のお仕事をお休み。喉が痛くて微熱があるので風邪だと思います。
久しぶりにYouTubeでいろいろ見ていて、面白かった(元気が出た)ものを紹介いたします。
明日から大阪なので、大阪人のノリについて行けるように、しかしコテコテの大阪弁だと今の体調的に厳しいので(笑)、これを見ました。冒頭に標準語をしゃべる大阪人の話が出てきて興味深いですね。
尊敬する天才お二人の爆笑(しかし鋭い)漫才をお楽しみください。世阿弥から続く「ものまね」論としても面白い。いやあ、楽しそう。悪意、毒舌って愛だなあ。
明日までには元気になります!大阪待ってろよ!
2025.03.16
山梨県都留市へどうぞ
品川でセミナー。またいろいろな出会いがありました。ありがたや。
帰宅後珍しく具合が悪くなりました。激しい悪寒が。かぜひいたみたいです。珍しい。
それでも頑張って「ホットスポット」の最終回見ましたよ。いやあ痛快でしたね、このドラマ。伏線回収も気持ちよい。
バカリズムさん、すごいですね。
こちらにちょっと書きましたが、この宇宙人のモデル、私なんじゃないかともっぱらの噂です(笑)。さえない、案外小さい人間性(宇宙人性?)も含めて、たしかに共感するところが多かった。
番組の中では、私が関わっているCS60の富士山研修所も映っているしね。まあとにかく楽しかった。続編に期待です。
で、ロケ地になった富士吉田は大変な混みようです。もんぶらんなんか、地元の人(生徒たち)が入れなくて困っています。
私の青春の舞台、都留市もたくさん出てきましたね。駅や学校や温泉や。というわけで、今日はこの記事を紹介します。ぜひゆっくり都留市を探索してみてください。富士吉田や河口湖ほど混んでませんので、ゆっくりできますよ。
2025.03.15
京王御陵線
府中にて中級セミナー。
この日も多数の方にお集まりいただき感無量でありました。カルタは大変だったけど(笑)。
京王線で府中まで行ったので、京王御陵線の話をしました。パワースポットというか、聖地としての多摩御陵(武蔵野陵墓地)の紹介も兼ねて。
富士山と神宮外苑の明治天皇葬場殿址(現在は楠)の中間地点にある多摩御陵。大正天皇と皇后、そして昭和天皇と皇后、(さらに平成の両陛下の)陵墓です。
それらを結んでエネルギーを循環させるのが鉄道です。
ちょっとついでの話になりますが、最近ニュースにもなった「中電病(なかでんびょう)」、去年の11月からぱったり止んだとのことですが、つまりそれはエネルギーの伝搬がある程度終わったということです。逆に言うと、中電病は運転士のエネルギー酔いだったのです。
京王御陵線が廃線になっていなかったら、JR中央線の負担も少なかったろうに。
で、その廃線になった御陵線ですが、どんなものだったのか、この動画で確認してみましょう。
御陵線の一部が現在の高尾線になっています。また高尾線は実は富士山山中湖まで延伸する予定だったとか。実現していたら、東京の霊的エネルギー事情も変わっていたでしょうね。富士急行線と中央線のバイパス、いや富士山と都心をつなぐメインロードになっていたかも。
今はその代わりに京王高速バスが走っております。そして富士山には京王が展開する別荘地があるというわけです。ただバスと鉄道は大きな違いがありますからね。
2025.03.14
Awich, NENE, LANA, MaRI, AI & YURIYAN RETRIEVER - Bad B*tch 美学 Remix
両国にてセミナー。
またやらかしました(笑)。時々やっちゃうんだよなあ。
先日は、元サッカー日本代表の人相手にサッカー論語っちゃうし(本人だと知らず)、今日も日本を代表するラッパーの人に日本語ラップ論語っちゃうし(本人だと知らず)。
だってまさかそんな人たちが私の話を聞きに来るとは思わないじゃない!
ただならぬオーラ出してるから、なんのお仕事してるんですか?って聞いて、それでついつい持論を語っちゃうんですよ。自分は思いやり、サービスのつもりなんですけどね。まさに釈迦に説法&知らぬが仏(笑)。
日本語ラップ大好きな次女に、今度ウチに遊びに来るかもよって言ったら、憤死してました(笑)。
というわけで、彼女が参加している曲を紹介します。2446万再生かよ!w
2025.03.13
YMOと仲小路彰
東京新桜台にて仲小路彰セミナー。初めての試みでしたが、途中私も思わず号泣してしまう展開に。やはり人に伝えようとすると、自分に伝わるのですね。
そして、その夜、こんなニュースが。
2025年5月21日・22日に授賞式が開催される【MUSIC AWARDS JAPAN】の全62部門の詳細とエントリー作品が発表、そして、今年の【MAJ】を象徴するアーティストとなる〈SYMBOL OF MUSIC AWARDS JAPAN 2025〉にはYELLOW MAGIC ORCHESTRA (YMO)が選ばれた。
この日もセミナーで紹介しましたが、 YMOと言えば仲小路彰の「未来学原論」です。ある意味、未来学原論の世界を現実化したのがYMOなのです。細野晴臣さんは仲小路のことを「生涯で最も影響を受けた人」と述懐しております。
ちなみにこれは、数年前、仲小路邸を探索、整理していた時に見つけた細野さんたちのサインです。この日、四人は山中湖に仲小路彰を訪ねましたが、すでに先生は入院しており(同年9月1日に帰幽)会うこと叶わず、この色紙を残したのでした。
今となって大変貴重な資料であります。やばい四人ですよね。細野さんは言わずもがな、文化人類学者の中沢新一さん、アートディレクターの奥村靫正さんと後藤繁雄さん!
2025.03.12
2025.03.11
2025.03.10
『なぜ元ビジネスパーソンが禅を学んで楽に生きられるようになったのか』 櫻井新悟(セルバ出版)
山梨の学校で仕事。
昨日、一昨日とワタクシを導いてくれた友人の素晴らしい著作。お世辞抜きにいい本ですよ。彼も昨日の前田老師の弟子です。
ビジネスパーソンのお悩み解決としてはもちろん、禅を学び始めようという人にもぴったり。
やはり理屈や理念だけでなく、実生活で活かしてこその「禅」です。
櫻井さんは私と同い年。ガチガチの重厚長大企業で活躍されたのち、転職、退職、起業、そして出家得度と、なかなかの人生を送られていますが、まあとてもフランクで軽やかな方です。
ご苦労されてこその、愛に満ちた優しい文体。やはりこういう「慈悲」を持つためには、ある程度の憂悶を味わわねばならないのでしょう。
つまり、私たちには一定の苦難が与えられており、それは慈悲の獲得という未来を原因としての(過去の)結果なのでした。
せっかくの憂悶、苦難ですから、どうぞその先の優しい世界までみんなで行きましょうよ。
2025.03.09
『教養としての禅』 前田憲良・井橋団平(大学教育出版)
水戸まで特急で移動。そこから車で城里町まで移動。十和田で出会った知り合いが企画した「水翠祭-mirokuFES 2025」にスピーカーとして参加してきました。
聖徳太子コードの中山康直さんとも久しぶりの再会。彼とも不思議なご縁があるなあ。
そして、十和田の曹洞宗観音寺の前田憲良住職とも一緒に登壇させていただきました。老師とは、このたびは行き帰りの車の中でも、そして電車を待つ駅のホームでも、かなり深いお話をお聞きすることができまして、こちらも不思議なご縁を感じるのでした。
そんな老師のご著書がこちら。お弟子さんとの共著。禅語や道元さんの言葉から現代人が学ぶべき教え。それらを、わかりやすく解説してくださっています。
仕事柄、臨済宗の教えに触れることの多い私ですが、考えてみれば家は曹洞宗の檀家です。道元禅師の教えももっと学ばねばなりませんね。これからの課題です。道元さんはちょっと哲学的ですから難敵ですが。
私が最近セミナーで申し上げている「想定外で楽で楽しい人生」が、案外ここに示されているかなとも感じました。やはり禅の影響も強いか。
もともと量子力学やインド哲学、心理学をも学んでいる老師、いよいよ「神道」の世界を極めようとされております。ますます私もご縁が深まる予感がいたしております。よろしくお願いします。
Amazon 教養としての禅
2025.03.08
江戸の鬼門開き(その1)
上野での鬼門開き第一日目。
なんのことやらでしょうね。怪しい。まあそういうことです(笑)。
江戸の鬼門封じのために天海が創った東叡山(すなわち東の叡山)寛永寺周辺にて、その封じられた「艮の金神」を出す行に参加いたしました。
鬼門開きのリーダーたる出口王仁三郎の耀わんやゆかりのある方のお茶碗が七つ揃いました。これからいったい何が起きるのか、楽しみですね。
最近、天海がマイブームです。富士山を中心とした風水による江戸(東京)の設計は有名ですが、どこで彼が富士山と出会ったのか調べているところです。
そう、信長によるあの比叡山焼き討ちから逃げた天海は、武田信玄に匿われるのですね。つまり甲斐の国に来た。ということは、そこで間近に富士山を仰いだということになります。そこがどこだったのか、気になります。
天海の出自は不明なところが多いのですが、東日本の人だったことは間違いないので、まあ富士山を見たことはあったでしょう。しかし、鬼門除けの比叡山が焼かれるということに象徴されるように、京都はいろいろな理由で「永遠の都」になり得ないと観じた天海は、富士山のエネルギーを中心とした「永遠の都」を東の地に創ることを、甲斐の国であらためて決意したのです。
琵琶湖を模した不忍池での御神事も面白かった。そのあとの直会も延々と続く。ふ~む、歴史に巻き込まれるということは実に楽しいですな。
2025.03.07
東龍 純米酒 『龍瑞』(東春酒造株式会社)
名古屋は守山でセミナー。
参加者にJR東海の女性運転士の方がおられて大感動。嬉しくて泣いてしまった(笑)。特急の運転もされるとのこと。かっこいい!
毎日全国の美味しい日本酒をいただいているわけですが、ここ守山のお酒も美味しかった!
比較的安価なお酒ですが、のどごしが滑らかで米の味が活きていて気に入りました。
「東龍」は「あずまりゅう」、「龍瑞」は「りょうずい」と読みます。「龍瑞」とは「龍が現れる兆し」のこと。
スピ界隈では「龍」がはやっていますが、本当にみんな分かって言ってるのかなあ…日本における「龍」とは、火と水が出会って生じる「水蒸気」のことです。
たとえば、富士山北麓の「剗の海(せのうみ)」に、貞観の噴火の青木ヶ原溶岩流が流れ込んで生じた、巨大な水蒸気の渦のことを「龍」と言ったわけです。
何億トンもの水に800度の溶岩が何億トンも流れ込むのですから、それはそれはとんでもない風景になったことでしょう。すさまじい上昇のエネルギーです。
それが、中国の伝説の生き物「龍」と重なって今に至るということです。つまり、火と水のような対照的なものの衝突と融合のエネルギーを「龍」と称したと考えるのが自然ですね。
このお酒を飲みながらそんな話をしました。
2025.03.06
自動販売機大国日本
名古屋金山でセミナー。
この日も移動の途中で自販機のお世話になりました。飲み物を買うというとまず自販機というのが日本。
これが世界標準ではないことは外国に行ってみればわかりますよね。
なぜ日本で自販機が発達したかというのは、いろいろ要因がありますけれども、まあやはり田舎でよく見る「無人販売所」の延長と考えるのが最も当たっているでしょう。
やはり治安が良いのです。治安というか、日本人からしますと、やはり「お天道様が見ている」的な道徳観でしょうかね。誰も見ていないからといって商品を盗んだり、機械を壊したりできない心性。
最近は餃子の無人販売店なんかでお金払わずに持っていっちゃう人もいるようですが。まあ、そういう「食べるに困っている人」たちを助けるという機能もないではないのかも。
最近は自販機の飲料も高くなり、昔のようにワンコインというわけにはいかなくなっていますが、時々100円とか、関西だと50円とかの自販機もありますよね。気軽に手軽に飲み物が手に入るというのは、暑い夏、寒い冬には本当にありがたいものです。
というわけで、アヤしい中華デジカメで駅の自販機を撮影してみました。たぶんそんな私は他の人は外国人だと思って見ていたことでしょう(笑)。
三つのモードで撮影。まずオート。めちゃくちゃビビッドですね。いかにも中華製。きらいじゃない。click!
2025.03.05
玉鉾神社(愛知県武豊町)
愛知県半田市でセミナー。開会前にみんなで武豊町の玉鉾神社を参拝しました。私は初めて。
孝明天皇さんを祀る玉鉾神社さんとは深い因縁があります。ウチの耀わん十和田と、玉鉾神社にゆかりのある文書「たまほこのひ可里」との関係です。ここには書けませんが、セミナー中級編などでは時々お話しております。
まあとても面白い神社さんでしたね。いちおう神社本庁傘下の神社ですが、ある意味最も古典的というか日本的な「カオス」な神社でありました。宗教を超えていますね。まさに万教帰一。良いことだと思います。
細かいことは他のサイトなどに譲るとして、一つ思ったことを。
武豊には「浦島太郎伝説」が色濃く残っています。そして出口王仁三郎とも縁が深い。となると、こちらで紹介した三嶋一聲を思い出さずにはいられません。
どこかでつながっているのかもしれませんね。霊的に。
王仁三郎の観音図の掛け軸もありました。またゆっくりお参りしたいと思います。
2025.03.04
中華製10倍光学ズームデジカメ
東京。この日に到着したデジカメを紹介します。
なんでこんな中華のアヤしいデジカメを買ったかと言いますと、最近のスマホのカメラの性能が上がりすぎて、あまりにも立派な写真が大量生産されていることに反抗したからです(笑)。
スマホではなく、やはり「カメラ」として構えたいというのと、「立派」の逆、なかなか思うような写真が撮れないという、ある種ノスタルジックな願望がふつふつと湧き上がりまして、それでいろいろ考えてこの実に中途半端な製品を選んだ次第です。
というか、今、若者たちに「デジカメ」が流行していますよね。やはりきれいすぎない「エモい」写真が人気のようです。
で、山梨の家には無数の古いデジカメがころがっているのですが、あえてそれを掘り出すのではなく、このアヤしい中華デジカメを購入してみました。単にどんなものか興味があったからです。
中華格安デジカメは、ほとんどがドラレコからの転用でして、まあとりあえず写るというものですが、この安価な中華デジカメは、珍しく10倍光学ズーム付きです。あと面白いのは自撮り用に前面にもディスプレイが付いていること(なぜか正方形)。
それから、ワタクシ的に良かったのは、ダイヤルでいろいろなモードを選べること、そしてその中に「レトロ」モードがあることです。
以前からモノクロ写真が好きな私ですが、このデジカメはモノクロではなく「レトロ」がデフォルトで選べるのが萌えポイントなのです。
いちおうオートフォーカスもちゃんとしてますが、シャッターの反応含めて、動作はかなり遅いですねえ。そのおかげで予想外の写真が撮れます(笑)。安っぽいプラスチックケースのおかげでかなり軽量。それもなんだかんだ助かります。
毎日旅をして忙しいので、このブログも時々レトロ写真をアップして誤魔化そうと思います。文章を打つヒマがなくて(汗)。
それにしてもさすが中華製ですよ。堂々と表面に60 mega pixels、4kって刻印してありますが、完全なる羊頭狗肉・針小棒大でして、静止画は500万画素、動画はフルHD相当でした。それぞれそれ以上の画質を選べるようになっているけれど、完全なるダミーでした(笑)。まあ想定内ですし、私はその程度(iPhone4相当?)で十分ですのでOKです。
私が買った時はバッテリー二つ付いて1.5万円でしたが、さっそく値上がりしてますね。売れるのかな。
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2025.03.03
オスカー・ピーターソン・トリオ・イン・トーキョー、1964(再び)
東京。母の通院など。東京の街を歩きながら、戦後の日本の歩みをいろいろと考えました。
私が生まれる2ヶ月ほど前、オスカー・ピーターソン・トリオの東京有楽町サンケイホールでのライヴ。4ヶ月後には東京オリンピックが控えていました。
戦後まだ19年しか経っていません。前回の東京オリンピックもいろいろ問題がありましたが、この初めての日本でのオリンピックの時なんか、もっともっといろいろと強引なことがありまして、大変な反対運動もあったと聞きます。
しかし圧倒的にプラスのエネルギーが多かった時代。東京以外の田舎はまだまだ戦後というか戦争を引きずっていた時代ですが、オリンピックに励まされた国民は多かったことでしょう。テレビという新しいメディアの登場もありましたしね。まあ古き良き時代です。
日本人の特徴、いや特長、特技に「忘却」があります。セミナーでも申し上げていますが、実は「忘却」こそが最も純粋な「保存」であるというパラドックス。それをそれこそ無意識レベルで全国民がやってしまうのが、まあ日本のすごいところですよね。
東京はじめ各地が焼け野原になり、原爆が2発落ちて終戦。もうその直後から「ギブ・ミー・チョコレート」に象徴されるようなアメリカへの憧れが始まり、日本でもジャズの隆盛を迎えます。
とは言え、日本のミュージシャンの技術は本場にはほど遠かったあの頃。まさに本場も本場、天才中の天才、オスカー・ピーターソンの来日公演に酔いしれ、その技術やスピリットに憧れた日本人は多かったことでしょう。
すでに1953年に来日していましたが、戦後8年と19年とでは、その受容の形はだいぶ違ったのではないでしょうか。
おそらく日本人が戦後初めて本格的な本場の生演奏を聴いたのが1953年ではないでしょうか。サンフランシスコ平和条約が発効し、名目上日本が独立を果たしてまだ1年しか経っていません。オスカー・ピーターソン自身もあくまでノーマン・グランツの一座JATPのメンバーとして来日したにすぎません。
このライヴ盤も聴くと、日本の聴衆のノリも素晴らしく、それにおそらく触発されたであろう「皇帝」と仲間たちの演奏も実に生き生きしていますね。
…と書いてみて、思い出しました。このアルバム2年前に紹介してました(笑)。まあいいや。いいものは何度でもおススメします!
2025.03.02
小林一三 『賢そうな馬鹿』
西宮でセミナー。今日も皆さんのおかげで盛会となりました。
大阪から西宮北口へ。阪急電車ですね。先日「鉄道は霊的なエネルギーを運ぶ」と書きましたが、そこにもあるように、大阪から神戸方面に向かう阪急、JR、阪神の並行した3路線は、まさに全く違うエネルギーを運んで来ていますね。
そんな阪急電鉄を作ったのが、山梨出身の小林一三です。山梨県よりも阪神地域で有名な人物かもしれません。甲州財閥、鉄道王の一人とも言えますが、ローカルを超えた全国的な存在と言う方が正確でしょう。
言うまでもなく、宝塚歌劇団、東宝グループの創始者でもありますし、東京の田園都市発展の立役者でもあります。私もお世話になった住宅ローンの発明者とも言えます。
その影響力は渋沢栄一レベルと言ってもよく、そういう意味では大河ドラマの主人公になりうる、あるいはお札の肖像ともなりうる存在ではないでしょうか。
そんな彼が書いた小文があります。「賢そうな馬鹿」。
簡単に要約するなら、「すぐに『自分』を持ち出す、賢いことを売りにする馬鹿がたくさんいる」「そういう馬鹿は行動しないので出世しない」という話です。
たしかにそうですね。一三はとにかく人を使うのがうまかった。自分が自分がという人ではなかった。自分の意見、考えを押し付けるのではなく、まるでそれが相手の考えであるかのように導いて人を動かしたのです。
これは教師や講師にも必要な技術ですね。昨日の「プロ」の「超能力」の一つと言ってもよい。
私は決して「賢そう」ではありませんが、まあせめて「馬鹿」にならないように、自分をあまり持ち出さないように生きて行こうと思います。
Amazon 賢そうな馬鹿
2025.03.01
Mr.マリックの「超魔術」
大阪にてセミナー。今日もたっぷりお話しましたよ。自分で言うのもなんですが、さすがに教師を38年もやっておりますから、それなりの話術を身につけております。
とは言え、ほとんどの教師は話術の勉強をしていないので、まあ逆に話が下手すぎる。まずはしゃべるプロでなければならないのに。そんなわけで、私は全国の先生方に話術の指導もするわけです。
どの分野でも、他の分野の人からすると超能力的な技術を持っていないと、プロと称せないと考えています。私が7時間、ほとんど飽きることなく聴衆の意識を引き付けられるのは、少なくともそういう意識で仕事をしてきたからです…なんて言うとカッコいいですが、実際は無数の生徒のおかげです。なにしろ、彼らは「眠い、腹減った、早く帰りたい」人ばかりだったからです。強敵のおかげで必要以上に(笑)話術が身につきました。
多くの先生は、そこを「ハラスメント」で乗り越えようとしてしまうのです。すなわち、体育教師にありがちな「威圧」とか。あるいは成績というものを振りかざして生徒をコントロールしようとするとか。これが教室の、学校の実態ですよ。
と、一般読者にこんな愚痴を言ってもしかたないので、ここである分野の「プロ」の技、業を再確認してもらいましょう。
Mr.マリックさんの「超魔術」。私も当時ものすごく影響受けました。教員としてのある種の「ハッタリ」の原点はここだと言ってもよい。けっこう生徒をビビらせるのに「トリック」を使いましたから(トンデモナイ先生ですね〜)。
いや、今あらためて見ると、彼の「マジック」「トリック」の技術は並みではありませんね。「マリック」とはもちろんその両者のかけ合わせであって、つまり彼は人を騙していたわけではない。あくまで「超魔術」であって、超能力ではないということですね。
単なる手品(奇術)を超えた「魔術」という言葉を用い、さらにそこに「超」を付すことによって、今までなかった世界を予感させるところから始まり、よく観察するとわかるとおり、彼の「言葉」の妙、そして動きや間の妙、すなわち演出力の高さにも驚かされます。
これはやはり、ある意味での「超能力」と言えるでしょう。
今やYouTubeによって、そのタネはどんどん明かされている「マジック」「トリック」の世界ですが、タネを知れば知るほど、その超人的なテクニックに驚かされるというパラドックスが起きていますね。やはり「超能力」がなければ「プロ」にはなれないのだと思います。
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