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2025.02.28

『猫と私と、もう1人のネコ』 祝大輔 監督作品

 

 中でセミナー。カナダへの帰国を遅らせてまで参加してくださった方や、憧れの職業である作曲家、映画監督の方とも交流できまして、いやいや本当に幸せな仕事をさせていただいています。

 その映画監督さんは祝大輔さん。さっそく帰宅後その作品を鑑賞いたしました。いやあ良かった〜。

 映画、特に邦画にはそれなりの思い入れがありますが、お世辞抜きに素晴らしい作品でした。人物、心理描写が丁寧。丁寧な作品ってやっぱりいいなあ。

 セミナー中も、とてもするどい質問をしてくれました。さすがです、監督。たしかに映画監督って「時を記録する」仕事ですからね

 もちろんお互い猫好き、それも拾った猫に人生を動かされた者どうし共感する部分も多かった。猫に対する愛情もよく伝わってきました。

 主役の吉名莉瑠さん、一青窈さんの演技もすごかった。揺れ動きながら自立していく高校生の言葉にならない葛藤、大人になりきれていない(?)母親の面倒な自我。そして家族やコミュニティの愛。それを教えてくれた猫ちゃん。それらを作品として引き出した監督さんの技量もすごい。

 監督、おっしゃってましたが、やはり作品は自分だと。自分への慰めだったりご褒美だったり。出来上がってみて分かったと。やはり芸術というのは存在しなかった何かを生み出す行為ですから、芸術家は未来からの情報をつかまねばなりません。それはそれこそ過去の誰か、もしくは天の神様なのか何かわかりませんが、とにかく誰かがその人(私)のために投げてくれたボールそのものなのでしょう。

 帰りの電車の中で芸大の作曲科を出たガチの作曲家の方ともそんな話をしました。

 ぜひこの作品をご覧になって、監督からボールを受け止めてみてください。

Amazon 猫と私と、もう1人のネコ

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2025.02.27

マリオ・ブルネロ 『(チェロ・ピッコロによる)バッハ ヴァイオリン・ソナタ集』

 奈川は鵠沼で特別セミナー(遅ればせながらの新年会)。昨日の記事に書いた二・二六事件の話をいたしました。みんな号泣。

 いや話をする前に参加者のお一人、素敵な歌手の方の「天津祝詞」の歌を聴きまして、まず私が号泣してしまいました。祝詞にメロディーをつけるのって、だいたいなんちゃってになっちゃうんですけど、彼女の「歌」はもう一音目からグッときてしまいまして。素晴らしかった。

 考えてみると、たとえばクラシックな曲の演奏なんかも、まさに過去の作曲家からのボールを拾う行為ですよね。一つの線でつながる。演奏家も歴史的な存在になる。

 そう考えると、やはりただ時代考証的な演奏すれば良いわけではないことがわかりますよね。未来人の感覚、そしてテクノロジー(楽器の発明や進化、録音なども)によって作品が蘇るというか成長していくわけで。

 逆に歴史や宗教といったものもそうあるべきでしょう。単にその当時に何があったかとか、オリジナルな信仰がどんなものであったかよりも、未来的な可能性を探ることにこそ意味があるのではないでしょうか。

 セミナーでも何度も申しておりますが、歴史的な偉人・天才というのは、とんでもなく大きなボールをとんでもなく遠くの上流(未来)へ投げる存在なのですから。

 そんな意味では、たとえばこのアルバムなんかかなり意欲的かつ意義ある試みですね。

 一昨日紹介したマリオ・ブルネロが、チェロ・ピッコロでバッハの「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ」を演奏しているのですが、ただヴァイオリン・パートを1オクターヴ下で弾いているのではなく、通奏低音にチェロ(ガンバ)を入れてトリオ・ソナタの形式で演奏しています。

 チェンバロの代わりにオルガンで弾いている曲もある。そして、様々な即興的な試みを加えており、まさに古典的な名曲を現代的に魅力たっぷりに再創造しています。

 古くはアーノンクール夫妻がこの曲を似たような構成で演奏していましたが、ここではさらなる冒険を試みていますね。これが実に面白いし豊か。この曲の魅力の再発見を促しています。

 

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2025.02.26

「二・二六事件」と青年将校 ~“反乱軍”の素顔に迫る~

 

 奈川は二宮でセミナー。2/26ということで二・二六事件の例の話をしようかと思ったのですが、時間がなくなってしまいました。

 ちょっとブログには書けない話ですが、私(と家内)の人生にとって最も大きな事件は、この二・二六事件に80年後にかかわらせていただいたことでした(中級編セミナーでは時々お話しています)。

 この動画でも主役となっている安藤輝三。彼とのまったく不思議としか言いようのないご縁。9年前のことでした。

 実はあの日のあともまだ物語は進行中でして、この動画でも言及されているある方ともうすぐお会いできるかもしれません。これまた不思議すぎる、あまりにピンポイントなご縁のなせる業なのでした。

 こうして、過去の歴史的人物からボールを拾って物語を進行させ、あるいは終わらせることが、「未来」の私たちにはできるのです。これこそ、私のセミナーでお伝えしていることですね。

 今日の二宮訪問にもきっとそういった意味があるのでしょう。やはりリアルで旅をし、人に会い、直接口伝で語ることこそ、私たちが歴史的な存在になる道はないのでしょう。ネットの世界はその手助けにはなりますが。

 ぜひ、皆さん、直接お会いしましょう。

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2025.02.25

NHK BS クラシック倶楽部『マリオ・ブルネロ チェロ・リサイタル』

Fkv8jp2xgaanvfdjpglarge 浜あざみ野で中級セミナー。今日も楽しかった〜。

 昨日と今日の早朝、NHKBSのクラシック倶楽部で「マリオ・ブルネロ チェロ・リサイタル」が放送されました。

 楽しみにしていたプログラムです。チェロ・ピッコロでどのようにバッハの無伴奏ヴァイオリン楽曲を演奏するのか。

 もともと彼の録音は好きで時々聴いておりました。動く映像をたっぷり見るのは初めてです。

 彼の楽器へのこだわりはある意味マニアックです。いわゆるオーセンティックとかヒストリカルという概念は完全にぶち破られています。

 録音の解説によると次のようになっています。

 マリオ・ブルネッロ(4弦小型チェロ)

[使用楽器]
クレモナのジローラモ・アマティ1600~1610年頃製作モデルによる4弦小型チェロ(ブレーシアのフィリッポ・ファセル2017年製作の再現複製楽器)

[弓]
ヴァルテル・バルビエーロ製作の18世紀初頭モデルによる再現複製弓
ヴィットリオ・ガヴィオーリ製作の1680年型モデルによる再現複製弓

[弦]
ピラストロ・オリーヴ・ガット(羊腸弦/G・D・A線)
ヤーガー(金属弦/E線)

[台座]
ヴォクスリオン・ハーモニック・プラットフォーム

調律:a’=415Hz

 このたび放映された映像でもわかるとおり、再現複製とはいってもネックはモダン仕様ですし、たしかにE線は金属弦を使用していましたね。録音では台座にもこだわっていたようですが、今回はそれはなし。

 ただただ古いものを復元するだけでなく、現代人(すなわちバッハ時代からすると未来人)の視点も取り入れているところが、ある意味私と共通しているかと。

 それにしても、まあ上手ですね。そして音楽性が豊か。ボウイングの美しさは特筆すべきです。アップボウ、ダウンボウの選択も勉強になりました。

 今回も放送された有名なバッハのシャコンヌをお聴きくださいませ。いい演奏ですねえ。

 

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2025.02.24

Bigme 10.3インチカラーE-inkタブレット

51czi4d9tml_ac_sl1500_ 京にて久々の休日。たまったブログを書いたり、いろいろ整理したり、楽器の練習をしたり、読書したりして過ごしました。

 最近買ったもので、いろいろと重宝しているのが、このE-inkタブレット。今日も活躍しましたよ。

 もともとE-ink(電子ペーパー)が好きな私です。以前紹介したソニーのデジタルペーパーも活躍しておりますが、それの足りない点を補完してくれるがこの製品。

 そこそこのお値段ですが、その価値はあると思います。

 タブレットと称するとおり、基本Android端末です。Androidタブレットのディスプレイがカラー電子ペーパーになったということ。

 まずKindle端末として使えるところがグッド。電子ペーパーだから疲れないし、バッテリーの消費も最低限。カラーなので雑誌やコミックの閲覧もそこそこの満足度。

 ほとんどのアプリが使えますし、YouTubeの視聴も案外大丈夫。いやあ進歩したなあ、E-ink。

 また、当然インターネットにつなげるので、たとえば楽譜が必要な時にすぐにimslpからダウンロードすることができる。これはソニーのデジタルペーパーや富士通のクアデルノでは簡単にはできません。

 あと、普通に手書きの電子ペーパーとして思ったより優秀です。書き心地はデジタルペーパーよりも快適。カラーだから色も変えられる。手書きのOCRもなかなか優秀。

 そう、この端末中国製なので、最初日本語のインプットメソッドが入っていなくて苦労しました。ただ、多くのプリインストールアプリは日本語にも対応しており、特に会議やセミナーを録音しつつリアルタイムで文字化してくれたり、AIで要約してくれる機能はなかなか優秀。まあ、データ抜かれているかもですが、聞かれて困る話してないし別に気にしません(笑)。

 あとこの機種はカメラを搭載しているので、文書のデジタル化なども簡単にできます。とにかくOCRの精度が高いのでびっくりです。

 薄くて軽いので旅先でも活躍中。スマホとの併用で考えれば、こうした電子ペーパータブレットも選択肢の一つなのではないでしょうか。

Amazon Bigme 10.3インチカラーE-inkタブレット

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2025.02.23

鉄道は霊的エネルギーを運ぶ

Img_9303 古屋で中級セミナー。

 今日は天皇誕生日にして、富士山の日。そして、甲府事件から50年の日。あと、今日お話しながら泣いてしまった話、二・二六事件において、この日は安藤輝三が決起を決断した日です。日本の運命の日。

 そのような歴史的な事件と鉄道の関係を考えるのも面白い。

 今朝は豊橋から名古屋まで名鉄特急で移動。初めてミューチケット買って特別車に乗ってみましたが、300円なら安いですね。非常に快適でありました。いつか展望車にも乗ってみたいものです。

 たとえば豊橋名古屋間ですと、JR在来線と新幹線、名鉄線がそれぞれの経路で走っていますよね。もちろん、それぞれ乗っている人たちのエネルギーが違います。住まいや仕事、階層、あるいは目的が違うからです。

 大阪から神戸方面の鉄道も面白いですよね。北から新幹線、阪急線、JR、阪神線の4本が平行して走っています。そしてそれぞれ雰囲気が違いすぎるくらい違う。

 そう、鉄道というのは人や荷物を運ぶだけでなく、実は霊的なエネルギーを運ぶために敷設されている(意識的無意識的に)のです。

 東京の鉄道が見事にそのように設計されているという話は今日もしました。富士山からのエネルギーを高尾山(多摩御陵)を通って中央線と京王線で都心に流し込む。山手線が結界であるとか、そこを横切る中央線によって太極図が描かれているとか。

 昨日の豊橋の路面電車もそうだなあと思いながら眺めていました。たしかに鉄の道がつながっているわけですから、自動車や飛行機が移動するのとは違いますよね。

 私は鉄道マニアというほどではない単なる鉄道好きです。マニアやオタクの世界には、撮り鉄、乗り鉄、車両鉄、録り鉄とかいろいろありますが、私はまあ「眺め鉄」に加えて「霊鉄」なのかもしれません。お変人ということですね。

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2025.02.22

PetSnowy 『全自動スマート猫トイレ』

7195mefolsl_ac_sl1500_ 知は豊橋で中級セミナー。ぷらっとこだまのグリーン車で浜松まで行って、そこから東海道線に乗り換えて豊橋へ。直接豊橋まで行けばいいのに(笑)。ぷらっとは豊橋下車のツアー(商品)がないのです。

 今日は猫の日ですね。猫の日にちなんで今日は全自動スマート猫トイレを紹介します。

 富士山と東京の二拠点生活が始まりまして、猫4匹をどうするかということになったのですが、結局全員東京の猫となりました。いろいろ心配もあったけれど、すべて杞憂に終わりまして、みんな窓から電車を眺めたりしてまったりしております。

 猫の引っ越しにあたり、家人の負担を減らすために全自動スマートトイレを購入しました。購入前はどんなものか不安たっぷりでした。しかし、実際使ってみると、たしかにこれは便利というか楽。なかなかの優れモノでした。

 我が家の4匹の猫のうち1匹は下半身不随なので、このトイレは使いません。都合3匹、案外早く慣れて楽しそうに(?)暖簾をくぐって入店しております(笑)。

 3匹でダストボックス(袋)がいっぱいになるのがだいたい4日から5日。それまでは基本何もしなくても全く臭わないし、本当に楽ちんです。

 スマホのアプリと連携して、どの猫がいつ何秒入ったか分かるのも面白い。作動音も気にならず、清掃もしやすいし、今のところ不満はありません。お値段相応の価値があると感じています。

 ちょっと注意すべきは砂の補充を怠ると案外早く空っぽになってしまい、猫ちゃんも困るし、おしっこを足につけたまま外を歩くことになることですね。これは人間が気をつければ良いだけですが。砂補充の通知も来るようになるといいなと。

 あとは、とにかく思ったより大きかったことです。置き場所に迷いました。結果として廊下のトイレ前に置くことにしたのですが、人間が通る空間が大変狭くなっております。

Amazon 全自動猫トイレ

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2025.02.21

京成線まったり旅(日暮里〜京成千葉)

 葉駅近くでセミナーでした。中級ということで勝手知ったる皆さん。今日も楽しかった〜。

 行きも帰りも京成線を利用。帰りは眠くて寝てましたが、行きは日暮里から京成千葉まで、直通普通列車の先頭車両最前列で前面展望を楽しみました。本線、千葉線、千原線ともに、なかなか変化に富んだ展望です。

 ちょっとマニアックな話なんですが、かつて昭和34年でしたか、京成と京急が現都営浅草線を介して相互乗り入れすることが決まった際、大きな問題がありました。軌間(レール幅)が違っていたんです。京成が1372mm、京急が1435mm。

 で、京成が1435mm(標準軌)にすることになって、さあ大変。しかし京成は、50日に及ぶ綿密な夜間工事によって、一日も運休することなくその難行を成し遂げました。

 そんな歴史も思い出しながらのまったり旅。JRで行った方が圧倒的に早いのですが、私のような乗り鉄にはこういう旅がまたいいのです。

 ここでは前面展望ではなく上りの車窓の景色をご覧いただきましょう。解説も的確で楽しい。

 

 そうそう、明日京成の新型車両(新)3200形デビューの日なんですよねえ。いつか乗ります!

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2025.02.20

盾持人物埴輪&はにぽん(本庄市)

Photo_20250224202401 玉は本庄市「はにぽんプラザ」でセミナー。上野から高崎線で一本。本庄は初めての訪問です。

 「はにぽん」は本庄市のキャラクターとのこと。こちらにプロフィールがあります。なかなかツッコミどころが多く、たしかに笑顔を届けていますね(笑)。

 たしかに本庄付近は、旧石器時代、縄文時代、弥生時代、古墳時代…多くの遺跡が発掘され、土器や埴輪が多数見つかっています。山や川の恵みに培われた豊かな地域だったのでしょう。

34_20250224203401 その発掘品の代表格が「はにぽん」のモデルになった「笑う盾持人物埴輪」です。たしかに笑っている(笑)。カワイイ。

 はにぽんより本家の方がキャラとしても完成度が高いかも?w

 左と中央の埴輪に見られる、目と口の形は、今でも子どもが描く表現形態ですし、現代のマンガの感情表現の原点でもあります。

 ああ、そうそう、さすが埴輪の街ですよ。駅からプラザまで間に5体の埴輪に出会いました。そう、女子高生がスカートの下にジャージを履く「埴輪スタイル」で自転車漕いでました(笑)。

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2025.02.19

ウナギ・サヤカ vs 里村明衣子

 

 保町でセミナーでした。50人以上の方にお集まりいただきました。感謝しかありません。

 セミナーでも少しプロレスの話をしましたかね。そうこの日は「プロレスの日」です。1954年(昭和29年)2月19日、日本プロレス協会旗揚げ戦として蔵前国技館にて、力道山・木村政彦 vs シャープ兄弟の試合が行われました。それを記念しての制定とのこと。

 その時からすでに71年が経過て、プロレスも様変わりしたとはいえ、今でも根強く日本の文化の中に生き続けていますね。

 様変わりしても、そのスピリット、芸術性、物語性は不変だと思います。それを象徴するような試合、興行が先日行われました。

 「ウナギ・サヤカ vs 里村明衣子」のワンマッチ興行。これはプロレス史に残りますよ。

 ウナギ選手、スターダムを退団後、本当に見事なセルフ・プロデュース力によって、男女問わず多くの名レスラーたちと名勝負を繰り広げています。正直ここまでやるとは思いませんでした。

 そう、この名勝負後彼女が語った言葉あまりにもカッコいいし、すべての人への重い辛辣なメッセージでもありますね。

 「やろうと思ってたけどやらないのがお前ら。やるのが私、ウナギ・サヤカです」

 う〜ん、思わず泣いてしまいましたよ。こういうワンマッチ興行も「やろうと思ってた」という人もいるでしょうけれども、結局やらなければ、最初から「無理だ」と言っている人と同じということですね。

 かつて某プロレスラーが言った「やらない善より、やる偽善」にも通ずる深い言葉ではありませんか。

 この勢いだと、次の両国国技館はもちろん、本当に東京ドーム大会を成功させちゃうかもしれませんね。応援してますよ、ウナギ・サヤカ選手!

 そしてある意味対照的な里村明衣子選手!かっこいい。尊敬しています。

 一周回って二人が「マブダチ」になりそうなところでまた泣いてしまいました。

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2025.02.18

ティン・パン・アレー ライヴ(1974〜1978)

 

 にかく移動時間以外に私的な時間が取れませんので、このブログの更新も遅れがちですし、内容も薄っぺらく音楽や動画などの紹介ばかりでスミマセン。

 昨夜は山梨から八王子に移動してホテル泊。今日は八王子でセミナーでした。

 八王子ということで、仲小路彰関係で当然のごとくユーミンの話題が出ました。そして上野への帰り道ではこの貴重なライヴ動画を楽しみました。

 まさに仲小路イズムを体現した方々、すなわち六本木キャンティに通っていた面々が登場しますね。もういろいろ説明するまでもありません。今聴いても「新しい」音楽の数々。あまりに素晴らしくて涙がちょちょぎれます。

 セミナーではYouTubeの悪口言ってますが、こういうアーカイヴに関してはただただ感謝しかありません。テレビもそうですが、もうこの際、こうした過去の映像をただただ流し続けてもいいのではないかとさえ思ってしまいますね。

 ところで今日はセミナー自体も盛り上がりましたけど、懇親会で面白い出会いがありまして、もしかすると来月某日テレビに出るかもしれません。近くなったら告知します。ドン引きされてたのでカットされる可能性もありますが(笑)。

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2025.02.17

Nirvana(UK) 『Pentecost Hotel (1968)』

 

 校で仕事の日。一時間目は「涅槃会」でした。2/15はお釈迦様の命日ですね。

 成道会(12/8)でお悟りを開いたとはいえ、肉体を持つかぎりお釈迦様の苦悩は消えませんでした。そして、80歳の2/15にお亡くなりになって、本当の解脱を完成し、涅槃寂静に入ったと。

 涅槃、すなわちニルヴァーナですね。全てが消え去ったという意味です。

 ニルヴァーナと言えば、90年代のグランジロック、パックロックの雄、カート・コバーン率いるバンドを思い出しますよね。あの頃、私はどちらかというとガンズ・アンド・ローゼズ派でして、あまり積極的にニルヴァーナを聴いていませんでしたが、今耳にすると、思ったよりもポップだったりして、ああもっとリアルタイムで聴いていれば良かったと思ったりします。

 というか、ブリティッシュなポップ・ロックが好きだった私としては、「ニルヴァーナ」と言えばこちらなんですよね。サイケデリック・ロックというか、バロック・ロックというか。ビートルズのマジカル・ミステリー・ツアーから音楽に入った私は、やはりこういう感じが好きなのです。最終的にはELOに行き着き、そしてこういうバンドにありがちなストリングスを始めて今に至るというわけです。

 この本家ニルヴァーナの代表曲「ペンテコステ・ホテル」にもコテコテにストリングスが入っています。この映像でもなんちゃってチェロがフィーチャーされていますね。

 お聞きのとおり、音楽も下降音階低音を繰り返すコテコテ系ですが、メロディやアレンジの妙もあって、決して俗っぽくはなっていないかと。

 ほかの曲もなかなか良いので、ぜひこの機会に「本家」も聴いてみてください。

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2025.02.16

ローラン・ド・サン=リュック 『シャコンヌニ長調』

260pxjacques_de_saintluc 京にて。たまった仕事をこなすが、恐ろしく眠くなり午睡。

 午睡のお供がこちらの曲でした。何回繰り返したかなあ。

 バロック期のシャコンヌやパッサカリアなどのオスティナート(循環低音系)変奏曲が好きな私で、けっこう知られざる曲も発掘して演奏したりしてきましたが、この曲は知らなかったなあ。だいたい作曲家自身を知らなかった。しかし、実に興味深い名曲。

 ローラン・ド・サン=リュックは、1616年にベルギーに生まれ、パリやウィーンでリューティストとして活躍したとのこと。1616年生まれということは、ドイツのフローベルガーやヴェックマン、ローゼンミューラー、イタリアのカッツァーティ、スペインのセレロールスあたりと同年代。いわゆる中期バロック。

 ところが印象はけっこう「新しい」…と思ったら1710年くらいまで生きたらしい。それでも後期にはかかっていませんので、かなり進取の気風だったのでは。

 冒頭のテーマのカデンツからして長調から短調に転調させるなど、けっこう過激なことやってますね。低音の動きも比較的自由。そして、けっこう長い。何小節あるのかな。単調になりがちなシャコンヌですが、(バッハほどではないにしても)様々なコード進行やリズムの変化を施して飽きさせないようにしている。

 それどころか、今日は何回も繰り返して聞いてしまいました。そして、目がさめてしまった(笑)。楽譜を探しましたが、ネット上では見つけられませんでした。手稿のタブ譜が残っているのでしょうか。

 このシャコンヌは、組曲の3曲目なのですが、他の舞曲やアリア、序曲などもなかなか「新しい」。いいですよ〜。

 まだまだ知らない作曲家の知らない名曲があるのだなあ。YouTubeのおかげで、そういう音楽たちと出会うことができ幸せです。

 

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2025.02.15

松居慶子グループ『Live in Tokyo 2014』

Main01 士山合宿二日目(最終日)。今回もまたスペシャルな会となりました。感謝。

 終了後、不思議なご縁の方々とお会いして東京へ。移動中は気持ちよく松居慶子さんの演奏を聴きました。

 Live in Tokyo(2014)

 スムーズ・ジャズの世界的ピアニスト。先日、スムーズ・バロックとでも言うべきヴァイスのリュート曲を紹介しましたが、BGMとして聞いても、しっかり聴き込んでも耳と心に心地よい音楽というのがありますね。

 松居慶子(土居慶子)さんは、10代から活躍。これは貴重な映像ですね。COSMOS。ヤマハの名機CS01をウインドコントローラーで見事に操っていますね。楽曲のポップさやカッコよさはすでにこの時から。才能あったんだなあ。てか、バックバンドのリズム隊もやばいですね。誰なんだろう。

 

 この前のスペクトラムもそうですが、この時代の日本のいわゆる「フュージョン」界は幅広く、そして深かったなあ。ようやく世界が追いついたわけですから。やはり未来的な音楽だったのですね。

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2025.02.14

『重臣と青年将校 陸海軍流血史』 土居通芳 監督作品

 

 レンタインデー。私は富士吉田にて久しぶりに「富士山合宿」第一目。

 日本で特殊化したバレンタインデーもいよいよ様変わりし、かつての女子が男子にチョコを送って告白するという風習はなくなりました。またその後の「義理チョコ」文化もすっかり廃れ、女子は「自分のために」チョコを購入、あるいは製造する時代となりました。

 つまり歴史にならない浅い「しきたり」(し+来たり=してきたこと)はこうして消えてゆくのです。

 さて、では百年近く前の日本のあの日々は歴史となるのでしょうか。はっきり言いましょう。あれも実に浅い「しきたり」さだったのです。

 私のセミナーでは必ず申し上げていますが、たとえば皆さんが信じている「大和魂」という男性的、侍的、武士道的、特攻隊的イメージも、ここ百数十年程度に作られたフィクションです。

 源氏物語に現れる「大和魂」はどちらかというと女性的です。そう、まさに「大和撫子」につながる精神、いやふるまいのことなので。

 というわけで、今日はこの映画をおススメしましょう。28日までの特別公開です。私も初めて観ました。

 私は当然二・二六事件の部分に興味がありました。先日紹介した「226」で三浦友和が演じた安藤輝三を、ここでは宇津井健が演じています。

 いや、なかなか良いですね。「226」では、安藤の決起に至る苦悩や、その優れた人間性についての描写が不足していましたが、ここでは見事にそれが表現されています。宇津井健の表情もいいですね。

 逡巡したからこその覚悟と徹底。これが辛いのです(逆に血気盛んだった奴らが逃げ腰だったりする)。

 あの戦争を間違った愚行と断じるのは簡単です。歴史、人間の営みはそんなに単純ではありません。こうして真面目な誠実な人たちが悲劇を起こしたりする。いい加減な人たちは時代を動かせない。

 そして、原因は未来にあるから、当の本人はその時は矛盾に苦しむのみ。その答え合わせをするのは未来人たる私たち。ある意味私たち未来人が生まれたのはそのためなのでした。

 今日も合宿でそういうお話をいたしました。

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2025.02.13

スペクトラム ファイナルコンサートat 武道館

 しぶりに車で山梨へ。耳栓が活躍いたしました(笑)。ホントよくできてるわ。軽貨物にありがちなエンジンの轟音やロードノイズは見事に軽減しているのに、音楽はちゃんと聴ける。ちなみに今回は「ライブモード」でした。

 聴いたのがこれ。数年前に我が家で大ブームが起きたスペクトラム。もちろん今も時々聴いております。最近TikTokでスペクトラムの「F・L・Y 」がバズっていますよね。45年経ってやっと世界が追いついたということですか。

 寝る前にもう一度映像を観ながら聴きました。このファイナルコンサートは初めてだなあ。いきなりスーちゃん、そして桑田佳祐さんが!

 1981年の東京から、そして最後はさっき通った場所(河口湖のグランド?)が!当時の風景の記録としても貴重ですね。私は17歳なので、静岡で高校生しておりました。

 スタン・ハンセンの入場曲「SUNRISE」、かっこいい!まあもう言うまでもないのですが、素晴らしい演奏力、アンサンブル力、そしてエンタメ力ですね!たった2年の活動期間というのはもったいなかった。こういうバンド今こそ現れませんかね〜。

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2025.02.12

『東京音頭』を唄った三嶋一聲は20世紀の浦島太郎?

Mishima01 定変更で東京で一日過ごしました。昨日紹介した「226」の舞台の一つである山王ホテル(現山王パークタワー)に行ってきました。そのあと龍土軒へ。89年前の今日、龍土軒で青年将校たちの会議が行われました。

 いろいろ思うことがあります。そして来月、物語の続きがある予定です。また信じられないご縁がありました。報告できる時がいつか来ると思います。

 さて、出口王仁三郎と二・二六事件の関係、そしてそこにまつわる未来の原因についても中級編でお話いたしますが、映画の中でも歌われていた「東京音頭」(今ではヤクルトスワローズの応援歌として有名ですね)の歌手三嶋一聲と出口王仁三郎との関係も実に面白いのです。

 私はその事実に全く無知でしたが、王仁三郎関係の友人がたまたま立ち寄った浦嶋神社でこの本で出会い教えてもらってびっくり仰天。

 そう、この本の中に驚愕の事実が書かれていたのです。大正13年、第一次大本事件で仮釈放中の王仁三郎は植芝盛平らとモンゴルへ旅立ちます(チンギス・ハーンとしてエルサレムを目指した!?)。

Th_unnamed_20201206090601_20250213105301 結果、張作霖によって捕らえられ銃殺刑が決まります(パインタラの法難)。まさに処刑が執行されようという時、すべての機関銃が故障した…と大本では言われていますが、実際はたまたま中国にいた三嶋がいろいろと画策して命拾いしたと、この本には書かれているのです。

 この三嶋一聲という人、まあとんでもない人で、この本に書かれたことが事実なら、ぜひ大河ドラマにしていただきたい。なにしろ絵画の勉強にフランスに行ったのはいいが、お金がなくなって「歩いて」(!)日本に帰ってきたのです(もちろん最後は船に乗りますが)。その途上、たまたま(運命的に)王仁三郎一行と出会うのです。まあとにかくしたたかで勘が強い。コミュ力抜群で楽天家。スケールが違う人です。

 日本に戻ってからもいろいろ事業をやったりして、なぜか流行歌手になっていくのです。波乱万丈とか、そういうレベルの話ではありません(笑)。

 いやあ本当にこの本面白かった。ぜひ一般発売していただきたいですね。そしてドラマ化、映画化していただきたい。

Amazon 『東京音頭』を唄った三嶋一聲は20世紀の浦島太郎?

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2025.02.11

映画『226』無料公開中

20250212-200534 京で100人以上の皆様に講演5時間。大いに盛り上がりましたね。皆さんの波動をいただきながら楽しくお話させていただきました。

 今日は「建国記念の日」。「建国記念日」ではありません。ご存知のとおり、神武天皇即位の日(旧暦の元日)を明治時代に新暦に換算して決められた近代の産物です。紀元節ですね。

 戦後、「建国記念日」として復活せず、「建国記念の日」になった事情については、Wikiでお読みください。

 さて、今日は友人が出口王仁三郎の達磨の絵の掛け軸を持ってきてくれました。もちろん本物。印譜を見ると「百度維新」と「百済博士」でしたので、おそらく大正10年くらいのお作品でしょう。名品でした。

 出口王仁三郎は「大正維新」を標榜しましたね。そして「昭和維新」と言えば二・二六事件。セミナーの中級編などでお話していますが、私と家内は平成の時代にこの昭和維新に巻き込まれました。巻き込まれたなどと言うと迷惑を被ったかかのようですから言い直しましょう。事件の解決に関わらせていただいたのです。

 その二・二六事件からもうすぐ89年になります。それに際して、今、あの映画「226」がYouTubeで無料公開されています。

 私たちが関わらせていただいた安藤輝三が主役の映画です。彼を三浦友和が見事に演じています。その他の俳優さんも、当時のスターばかり。今となってはレジェンドになってしまいましたが、まあなかなか豪華ですし、それぞれ個性的な演技を見せてくれています。

 私のセミナー中級編に参加ご希望の方は必ずご覧いただきたい。私が涙しながらお話する理由がよくわかると思います。

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2025.02.10

Loop Switch 2(高機能耳栓)

51ldprbhdl_ac_sl1500_ 梨で学校の仕事。今朝も4時半に起きて山梨へ。そして夜8時過ぎにはまた東京へ。これからこういう月曜日がずっと続きます。

 長い道のりではありますが、今はグリーン車でゆっくり寝られますし、4月からは特急に乗れますので、慣れればそんなに苦になりそうもありません。

 月曜に限らずなにしろ旅が多いので、重宝するのが「耳栓」です。それもこの製品。会話用、ライヴ用、睡眠用と切り替えができるものですが、違う観点からすると、自動車用、電車用、ホテル用などという使い分けができるとも言えます。

 500円くらいの似た形の耳栓もいくつか持っていて、家で寝る時や仕事に集中する時は使っています。しかし、旅先ではこれが一番。けっこう高いものですけれど、それなりの価値があります。遮音の機能はもちろん、装着感も素晴らしい。

 いろいろ試して面白かったのは、車の運転の時に使うと会話は普通にできるのにエンジン音が格段に静かになることです。私の愛車は軽貨物ですから、高速道路なんかではけっこううるさくて疲れる。しかし、これをつけるとまるでベンツに乗っているかのような静粛性(?)。疲れないから不思議です。そうそう、ラジオの音や緊急車両のサイレンなどはちゃんと聞こえますからご安心を。

 目立たないおしゃれなデザインなので、常に装着していてもいいのではないでしょうか。昔の耳栓のイメージとは大違いですね。

 ちなみに、私はイヤホンもこのような形状の睡眠時にも邪魔にならないものを使っています(800円くらいの安物)。

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2025.02.09

S.L.ヴァイス 『パッサカリア ニ長調』

 

 ロック期の作曲家の中でも、最も耳あたりのよい曲をたくさん作ったのは、このヴァイスかもしれません。

 リュート奏者として有名で、かの大バッハとも親交のあったヴァイス。非常に多くのリュート作品を残しています。その数850とも言われています。

 私が聴いてきたのはそのうちの1割程度かと思いますが、そのいずれもがリュート特有の繊細で優しい音色にふさわしいエレガントな音楽です。

 特に彼が用いるコード進行やメロディーは、のちのポピュラー音楽にも採用されるような大衆性と普遍性を持っており、じっくり聴くのもいいのですが、いわゆるBGMとして流すにも最適な音楽です。

 たとえばこの比較的有名なパッサカリアは、よくある低音の下降進行を基本としながら、さっそく2小節目の冒頭にちょっと特殊な和音を使っていますね。D→A/C#という進行の間に経過和音としてE/Dを挟んでいる、つまりすぐに5度上に転調させているんですね。

 これも20世紀のポピュラー音楽で時々聞かれるオルタナティヴなコード進行です(と言いつつ、このコード進行を使った現代の曲が思い出せない。好きな曲のはずなのに全然思い浮かばない…もどかしい!)。逆に言えば、バロック時代にはほとんど聞かれない不思議なコード進行。

 続く変奏部分では、その特殊な色合いがだんだん希薄になってゆき、そして最後にテーマが戻ってきて再び明確になる。この感じが絶妙ですね。

 そしてこの演奏では最後に即興カデンツを入れることによって、さらにもう一歩先に行っていてよろしい。決してやり過ぎにならず、ヴァイスが現代に生きいたらやりそうな響きを作っていて感心しました。

 オマケになります。ジョン・ウィリアムスによるギター演奏の貴重な動画がありました。ノイズ多めですがいい演奏です。

 

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2025.02.08

列車走行位置情報

20250209-161222_20250209161301 日市でセミナー。西日本は雪がひどく新幹線が80分も遅れてしまいご迷惑をおかけしました。

 9時50分の段階でこのような大渋滞が発生しておりました。そのあと名古屋駅で1本ずつ手作業で車体に着いた雪を落とすということで、さらなる渋滞が発生。東海道山陽新幹線は、東北新幹線や北陸新幹線に比べますと雪に弱い。こればかりは仕方ありませんね。

 JR東海がこのようなポストをしておりました。なるほどこういう事態は開通時には想定していなかったのでしょう。水、氷、雪という案外身近なものが大きな危険要因になるとは。

 まさに「関ヶ原の戦い」ですね。あそこは日本海側から雪雲が入りやすく、この季節には大概豪雪になります。それも北日本や日本海側とは違い、どうしても水分を多く含んだ重い雪になりがちなんですよね。

 いずれにせよ、安全のために速度を落としたりするのは当然です。今回の私のように何も考えないで当初の計画どおりに行動すると、非常時に痛い目にあうということです。ちゃんと未来を想定して1本でも出発を早めておけば良かったのです。

 ちなみに左の写真はJR東海が提供する「列車走行位置」サイトです。他のJR各社も同様の情報を提供しています。鉄道好きにとってはこれらを眺めているだけでも楽しいものです。

 特に私の好きな「こだま」に乗車している最中、このサイトを常に眺めています。「のぞみ」や「ひかり」に追いかけられ、「こだま」が必死に逃げるのをリアルに感じられるので、「がんばれ〜!」という気持ちになって盛り上がります(笑)。

 これをずっと眺めているとあっという間に4時間過ぎます。そう、東京新大阪間はこだまだと4時間かかるんですね。そしてその間、20本近くの「のぞみ」や「ひかり」に抜かされますが、以前こちらに書いたとおり、車両の性能を遺憾なく発揮して力走するのは、意外や「こだま」だったりするのです。

 ところで、今回のような場合、この「列車走行位置」情報が車内で簡単に確認できるいいかなと感じました。モニターに映すのは難しいにせよ、簡単にQRコードからアクセスできるとすると良いかと。

 全体を俯瞰できない状態ですと、どうしても自分の乗っている列車への不満が募りがちです(これは列車遅延に限らず社会的な事象全体に言えること)。乗客のイライラを低減するためにも情報の共有は価値があるのでは。

 

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2025.02.07

『東京暗黒街・竹の家』 (サミュエル・フラー監督作品)

51pg1er9jvl_ac_ 島でセミナーでした。懇親会では地元の方々といろいろ歓談。当然(?)「仁義なき戦い」の話も(笑)。広島と呉の言葉や文化の違いなども面白かったなあ。

 第一次広島抗争が落ち着いた頃、ハリウッドB級映画監督の雄、サミュエル・フラーが日本の「ヤクザ」を交えたトンデモ・アクション・サスペンス映画を撮影しています。1955年(昭和30年)のことです。

 そうちょうど70年前の今日、その冒頭部分の撮影が山梨県富士吉田市で行われたのです。これがまさにトンデモない。

 2月7日から9日まで、富士山麓電鉄(現富士急行線)を運休させて、そこに国鉄から蒸気機関車(C12)を走らせるという「暴挙」(笑)。

 当時のアメリカと日本の力関係がよくわかります。なにしろ富士山麓電鉄はオファーを断ったのに、国や県からプレッシャーがかかり、地元の人たちの利便を無視した3日間の臨時運休をせざるを得なくなってしまったのですから。

 ちょうどこういう記事が今日出ていたので読んでみてください。

【今日は何の日?】2月7日=映画撮影のため、富士急行が異例の3日間運休(1955年)

 富士吉田には、この日のことを覚えている方もいるでしょうね。けっこう盛り上がったらしい。蒸気機関車が走るというのもレアですが、たしかにアメリカの巨大撮影隊に加え、ロバート・ライアン、早川雪洲、山口淑子(李香蘭)らが来訪したのですから、そりゃそうでしょう。

 この冒頭部分の鉄橋はどこでしょうね。富士吉田駅(現富士山駅)と河口湖駅の間とのことですから、あそこあたりかなあ…。

 それにしてもこの映画、フジヤマ・ヤクザ・ゲイシャというステレオタイプをふんだんに取り入れたB級作品であり、当時は国辱的だとの意見もあったようですが、今となっては戦後日本の都会と地方を、初めてフルカラー・シネマスコープで鮮明に記録した「記録映画」として高く評価されています。

 まあツッコミどころ満載ですけれど、70年経ってみると一周回って、当時の日本き風景がある意味未来的にさえ感じられてしまうから面白い。

 特に最後の浅草松屋屋上の遊園地で繰り広げられる銃撃戦は最高です。

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2025.02.06

うなぎ屋 江戸名代亜門 根津総本店

Img_8897 しぶりの休日。母と散歩がてら鰻を食べに行ってきました。

 東京に越してから母はすこぶる元気で、毎日孫たちと笑顔で過ごしております。一人暮らししていた昨年の今ごろよりもずっと幸せそうです。ようやく親孝行できたかなという感じですね。

 さて、今日訪れたのは根津駅近くの「うなぎ屋江戸名代亜門・根津総本店」です。以前友人たちと立ち寄ったのですが、リーズナブルな価格からは考えられないほど美味しかったので、鰻にうるさい母も納得するのではと連れて行った次第。

 「名代(なだい)」というイメージからして老舗なのかと思いきや、やり手の若い女性社長が一昨年始めたチェーン店とのこと。

 最近、本場の名店も含め各地の鰻を食する機会が多かったのですが、正直私はここの鰻が一番好きですね。

 まず鰻自体の質の高さ。もちろん国産ですけれど、肉厚で脂が乗り、何よりとろけるような柔らかさが魅力。

 続いてタレ。秘伝のタレというより、現代的な感覚で調味された甘口のタレです。ササニシキにこだわったという粒立ちのよいお米とよく合います。

 千円台で食べられるプレーンのうな重もいいのですが、やはりおススメは「自然薯セット」。

 後半はすった自然薯を思いっきり鰻の上からかけて食べます。これが美味しいのなんのって。

 静岡生まれ育ちの母は、鰻にも自然薯にもうるさいのですが、美味しい美味しいと言い続けていました。

 もちろん、そんなの邪道だとか言う御仁もおいででしょうけれど、まあ私としては一杯で何度も美味しいので大満足です。

 今日は当然昼間から日本酒をいただきました。日本酒もいいものがそろっています。 次は家族でディナーコースをと思っています。それでも安いんですよ。びっくりするくらい。ちなみに一時間うなぎ食べ放題というのもあります。大食自慢の方はぜひ挑戦してみてください。

 チェーン店も十店ほどあるようなので、お近くの亜門さんへ行ってみましょう。

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2025.02.05

『ホットスポット』(バカリズム脚本)

20250206-211320 京神楽坂にてセミナー。東京は日本一の大自然であるという話をしました。そう、皆さんが大自然だと思っている「田舎」の風景って、実は「不自然」なんですよね。完全に規格化され、全く多様性のない水田が広がり、山々もまた植林によって単調に管理されている。

 それに比べると、東京というのはまあカオスです。全く碁盤の目ではない。つまり自然が勝っているのです。というような話をしつつ、さらに進んで天海さんの話題へ。今日も7時間たっぷり話しましたが、私の話もカオスです(笑)。毎回違うし。

 さて、東京のことはさておき、再び山梨(富士吉田)の話に。今日帰ってきてから寝る前にTVerで観たのですが、バカリズムさん脚本の日テレ日曜ドラマ「ホットスポット」、面白いですね!

 ほとんど地元が舞台なのでまた楽しい。宮下文書のふるさと明見もたくさん出てきますよ。日常の風景の中なのでよりリアルに没入できますね。というか、日常に潜む(ダメな)宇宙人って、私のことではないですか?ww

 今回は我が母校、都留文科大学も出てきたし。だいたい受験ネタと言ったら、分かる人には分かる、私の定番オモシロ話ですよね。あまりにピンポイントなので、いろいろな方から「先生がモデルじゃないの?」なんて言われますが、バカリズムさんとはお会いしたことありません。まあ一人挟めばという関係ですけど。

 またホテルのフロントが舞台の中心ということで、それこそちょっと前までバリバリに河口湖畔でホテル(旅館)のフロントやってた上の娘も「ああ、こういう客いるいる!」とか言いながら楽しんでいます。

 いやはや、バカリズムさんというのは天才に間違いないですね。脳内セリフを中心に「聞かせる」ドラマ。小説に近い感覚ですね。もちろん演や俳優さんたちの演技のリズムの良さも大きく寄与しています。

 あんまりテレビドラマを観ない人間なのですが、今年の日曜日の夜は忙しい。NHK大河ドラマ「べらぼう」にもハマっちゃったし、TBS「御上先生」もちょっと他人事ではない感じですし。

 

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2025.02.04

藤井風 『若者のすべて』(志村正彦)

Img_9176 京中野にてセミナー。始まる前に高円寺でちょっとした用事をすませました。

 富士吉田、高円寺と言えば志村正彦くん。もうずいぶん時間が経ってしまいましたが、彼の音楽と言葉の数々は永遠の輝き、そして若さを保っています。

 昨日も下吉田駅から富士急行線に乗って東京への帰途に着いたのですが、ちょうど上り下り両方の列車が到着したので、「茜色の夕日」と「若者のすべて」が同時にかかっていました。外国人観光客たちにはどんなふうに響いているのでしょうか。

Img_9177 「いつもの丘」もずいぶん様変わりしました。しかし、そこに「満ちる欠ける月」は変わりません。同じように時代を超えて、志村くんは私たちの魂に変わらず生き続けています。もちろん多くのミュージシャンにもそのスピリットは受け継がれています。

 最近では、やっぱり藤井風さんですかね。この「若者のすべて」の動画はちょっと前にはなりますが、いや素晴らしいカバーですよ。原曲の良さ、志村くんのスピリットを大切にしつつ、ちょっとしたオルタナ・コードの使い方など絶妙です。

 

 

Img_4316_20250206193401 きっと志村くんも喜んでくれていることでしょう。まさに永遠の名曲。そのうち世界に飛び立っていくに違いありません。

 私もあの日の、鹿ちゃんのような細かく震える彼の目を忘れることはありません。

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2025.02.03

中央線グリーン車

Batch_img_4197jpg 梨で学校のお仕事。そう、ひょんなことから東京にも棲家ができまして、山梨との二拠点生活をしております。とは言え、ほとんどそちらには帰らずホテル住まい。去年の今頃は全く想像しなかった生活になっています。

 先週は北海道やら愛知やらを飛び回り、昨日久々に東京に。そして今朝は4時に起きまして、いろいろ準備をしたあと、5時の電車に乗り込んで山梨へ移動開始。

 神田からは中央線で大月へ。この時間帯(早朝)ですと、神田から大月まで「グリーン車」に乗れるんですよね。それも3月14日までは無料で!

 当然寝ます(笑)。高尾で乗り換えがありますが、のべ約2時間にわたって快適に眠れます。

 特急あずさやかいじのE353も実に快適ですが、その静粛性と揺れの少なさでは、もしかするとグリーン車(E235)の方が優れているかもしれません。

 ちなみに私は迷わず「1階」に乗ります。走行音こそ多少大きめではありますが(音鉄にはそれが良い)、揺れは間違いなく2階より小さく、なにより「下から目線」を体験できるのが良い。2階の眺望の良さも捨てがたいものがありますが、スポーツカー並み(?)の地を滑るがごとき感覚はたまりません。

 駅での見下され感(?)もなかなか体験できません。というか、ホームと自分の目線の関係はまさに「猫目線」(笑)。ホーム上であんな目線を保とうとしたら、まあ変態扱いされて取り押さえられるのがオチでしょう。それを「合法的」に体験できるのですからラッキーですね。

 こんな天国を味わえるのも3月14日まで。そのあとはさすがに料金が高い(1000円)ので利用することはなさそうです。だったら割引660円で特急に乗った方が良い。

 それにしても、あずさ1号大月着が7時55分で、富士急行線大月発が同時刻の7時55分って…2分待ってくれれば。 

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2025.02.02

ブログに復帰いたします!(が…)

 年8月20日まで20年以上一日も欠かさず書き綴ってきたこのブログですが、昨年後半の激動の人生のおかげで5ヶ月以上すっかりサボっておりました。スミマセン。

 その間、いろいろと考えること、体験したこと、お伝えしたいことがありまして、その度に発信したい衝動に駆られておりました。そんなわけで、本日の「節分」をもちまして、艮の金神さまの再出現よろしく復活いたします!

 とはいえ、ほぼ毎日旅人ととして全国を回って、そしてそれぞれの地で平均7時間(夜の部も入れると10時間!?)喋り続ける毎日を送っておりますので、若かりし頃のように毎日数千文字というような記述はできないかと思います。

 還暦を越したこともありますし、第二の人生ということで仕切り直し。過去に縛られずユル〜い感じで書いてゆこうと思います(とりあえず毎日は無理です〜たぶん)。

 基本旅人なので、備忘的日記の体になりそうな予感がしますが、どうかお許しくださいませ。私の消息確認(生存確認?)程度に覗いてみてくださいね。

 セミナーや講演では、散々言語や文字やネット情報をディスりまくっていますけれど、やっぱり私は文章を綴るのが好きなようですね(笑)。

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