【厳秘】大戦終末に関する帝国政府声明の骨子(その3)
(昨日からの続きとなります)
事ここに到り、帝国は何等、如何なる過去なる過去の行掛りにも囚はるること無く、明朗闊達なる万朶の桜の如き心境を以て最後の決を断行し、来るべき世界新秩序の大なる建設創造に最大最高の誠を披瀝することこそ、日本国民の最高の名誉とする所なり。これにより幾多の尊き忠霊も、日本の将来に実現すべき世界建設に欣然参画したる事実を以て必ずや満足し、また幾多の戦災の犠牲をもこれにより正しく補はれんことをも、期して絶対に誤りなからさんことを信ず。
これ真に仁慈あまねき大御心に副ひ奉る所以にして、まさに最高の忠誠の実の示さるべき唯一の臣道に他ならざるなり。今や帝国臣民は些かなりと狐疑逡巡することなく、即時、新世界建設の喜ばしき大創造に捨身し、以て大東亜戦争の実に聖戦たる、世界史的転換の真の大義を宇内に光被し、御稜威の八紘への宣揚に全身全霊を献ぐべき決定の秋に蹶然、奮起邁進べきなり。
(終わり)
いかがでしたか。昭和天皇による一度目の御聖断は8月10日でしたから、この文書はそれを受けてものとなります。連合国側から返答があったのが12日。それをめぐって御前会議は再び紛糾し、14日に二度目の御聖断があって15日を迎えるわけです。
はたしてこの文書の著者はどこから「御聖断」の情報を得ていたのか。そしてタイトルにある「大戦終末に関する帝国政府声明」とは何なのか。実際にはそのようなものは存在しません。12日の段階でそれを発する予定があったのか。
知られざる昭和の歴史。終戦秘話なのかもしれません。
いずれにせよ、15日の玉音放送(大東亜戦争終結ノ詔書)は、この文書の内容と全く矛盾しておらず、この文書の著者と安岡正篤が通じていたことも想像されるのでした。
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