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2024.08.09

模擬原爆パンプキン

20240813-144402 日は甲府でセミナーでした。セミナーの中でも少し話しましたが、今日は長崎原爆忌ですね。

 原爆で亡くなった方々の御霊を引き継ぐのはもちろんですが、忘れてはならないのが、模擬原爆パンプキンによる犠牲者のことです。

 アメリカはせっかく作った原爆の投下に失敗しないよう、同型の模擬爆弾を全国各地に投下して訓練と調査を行いました。長崎に落ちたファットマンの模擬爆弾がパンプキンです(命名が軽くて怒りを覚えますね)。

 全部で52発が投下され、約400人の方が犠牲になっています。

 アメリカはその実体が残らないよう確実に爆破しています。実際の原爆投下の前なのですから、当然と言えば当然のこと。ただ、当時の日本人は、どうも新型爆弾らしいということは感じていたらしい。あまりにも巨大な穴が空いたからです。しかし、それがその数万倍もの破壊力を持つ原子爆弾の模擬爆弾だとは思わなかったことでしょう。

 いくら戦争中とはいえ、このように人命を軽んじ、一般市民をいとも簡単に犠牲にするというのは、やはり許せない暴挙と言えましょう。とはいえ、アメリカだけを責めるつもりはありません。日本側にもそのようなことはいくらでもありましたからね。

 しかし、さすがに原爆の投下はひどすぎる。人の想像力は、その対象のスケールが大きくなるほどに麻痺してしまうのでしょうか。人間の知覚と感情システムの限界。これを超えることが人類の課題ですね。

 

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