ラモー 『優雅なインドの国々より未開人の踊り』
久々に富士山の家に帰ってきましたよ。と言っても、秋田から甥っ子、姪っ子たちが来訪し、それなりに忙しくしております。
さて、パリオリンピックが終わりましたね。フランスだけではありませんが、ヨーロッパの国々は黒人の選手が多かった。もちろん歴史的なことを考えればそれはしかたないことです。
18世紀のフランスが「未開な国々」をどう見ていたかがわかるオペラ・バレエがあります。ラモーの「優雅なインドの国々」です。当時のフランス人の感覚については、世界史的な勉強が不足しているので、あまり正確なことは言えませんが、少なくとも「インド」という言葉が、今のインドではなく、アジア、アメリカ大陸やアフリカ大陸まで含めた「ヨーロッパ以外」を指していたことはわかります。
バレエに登場するのは、トルコ人、インカ人、ペルシャ人、そしてアメリカ・インディアン。それぞれ決して見下したり、バカにしたりするわけではなく、まさに異国情緒の対象として、異文化として描いているように感じます。特にトルコ人には忖度しているような(笑)。
さて、この大作の中でも特に有名なのが、アメリカ・インディアンを描いた第4幕「未開人たち」の中の「未開人の踊り」でしょう。
これを見事に現代的に表現した動画があります。演奏はバロック様式ですが、踊りはヒップホップなどのストリート・ダンスです。これがなかなか素晴らしい。今や「未開人たち」はヨーロッパにとって憧れの対象にすらなっているわけですから、時代は変わったものです。
あと、この名曲を現代に蘇らせたといえば、このドミトリー・イヴァンチェイのロックな演奏でしょう。全パート自分で演奏、歌唱しています。
もともとはヴァイオリンで音楽大学に行っていましたが、今はオペラの歌手として活躍しています。すごいですね。ユーモアも抜群です(笑)。いろいろなヅラをかぶって頑張っています。エレキ・ヴァイオリンもかっこいい!
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