凪良ゆう 『流浪の月』(Audible)
今日からしばらく大阪。昨日学校勤務を終えて静岡に移動し、朝イチのこだまグリーン車で大阪へ。
ここのところ移動時間に聴いていた「小説」を聴ききりました。先日映画で観た「流浪の月」です。
映画とは全く違った後味が残りましたね。久しぶりにちゃんと小説を読みました…いや聴きました。そう最近は本を読む時間が全くありませんで、聴いてばかりです。というか、自分にはそちらの方が向いている。
ただまず最初にこの小説については、朗読がいわゆるアニメ系の声優さん(土師亜文さん)だったため、そちらに慣れていない自分としてはちょっと違和感が拭えませんでした。
もちろん、これは原作者のキャラクターというか、読者層を意識しての演出でしょうから文句は言えないのですが。
原作の小説、映画の数倍濃いですね。映画は映画としての良さがありますが、やはり小説というか文学の表現の幅の広さ、深さ、細やかさというのはすごい。特に作者の比喩力の高さには感動さえしました。巧い!
映画ではオミットされてしまった複層的なテーマが、その巧みな表現によって見事に響き合っていたと思います。
もちろん映画においては、それを全て盛り込んでしまうと、作品として破綻してしまう。この前紹介したように映画のシーンさえもあれだけ切り落とされるわけですからね。あらためて映画表現の難しさも感じることとなりました。
それにしても切ないお話ですなあ。救いがあったような、なかったような。最後にふと思ってしまいました。更紗は本当はストックホルム症候群だったのではないか…。
Amazon 流浪の月(Audible)
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