日本語はどこから来た?
合宿二日目。日本語についての私論も述べる機会がありました。
日本語の特殊性の一つに系統が明らかでないということがあります。つまり世界の中で、親兄弟がはっきりしない孤立した言語であるということ。
たしかに数十年前まではそのように言われていましたが、最近は研究(の手法)が発展し、ぼんやりとその系統が見えるようになってきました。
その一つのアプローチ方法が「歴史比較言語学」。ちょうどこちらに面白い記事が出ていました。
パリ在住フランス人研究者が「日本語の起源」を追究する理由。文字なき時代の古(いにしえ)の姿はここまでわかった!
日本語と琉球諸語を比較することによって系統樹を描き、日本語と琉球語の共通する祖語が中国大陸南部の稲作地方から渡来したという説です。
これは非常に興味深い。そう、徐福伝説と重なるからです。
宮下文書にも深く関わる徐福がもたらしたものとして、稲作、養蚕と絹などのほかに言語があったというわけです。これは当然あり得ることだと思います。
今ではトンデモ説となっている大野晋先生の「日本語タミール語同祖論」も、この説を中心に東西に広がったと考えると自然です。
徐福が実在したかどうかは問題ではありません。「徐福」が象徴するハイテク渡来人集団の存在はおそらく間違いないのだと感じています。
その証明は専門家(学者さん)に譲るとして、彼らがもたらした様々な文物や文化(特に芸能には注目しています)を探ることは、案外私たちの未来を見つめる作業ともなりそうです。
文字がなかった時代の日本語についての研究は難しいですよね。そう、今日も合宿で申しましたが、縄文時代には文字はありませんでした。彼らは文字を持たないという「戦略」を選択したのです。その結果、縄文時代は2万年以上続きました。衝突、戦乱がなかったのです。
カタカムナなどの後世制作された「神代文字」を縄文人が使っていたなどというトンデモ説に惑わされないように。縄文人もお怒りですよ。「オレたちはあえて文字を持たなかったのに勝手に持ってたことにするなよ!」と(笑)。
Amazon 日本語・琉球諸語による 歴史比較言語学
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