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2024.06.30

三嶋大社にて夏越大祓

Img_6385 島にて2日間の合宿です。1日目の今日は鰻を食したのち、三嶋大社の夏越大祓神事に参加。

 三嶋大社は伊豆半島の付け根に位置し、大山祇神を祀る神社として有名です。伊豆半島がかつて島であり、それが本州に衝突してできたことを思えば、「みしま」が「御島」であり、またその衝突によって箱根や愛鷹山、そして富士山が形成されたが故の「山の神」を祀ることになったことを理解できますね。

 海と島が山を造るという壮大な神物語がそこに展開されているのです。

 もう一柱の祭神が事代主命です。大国主の息子とされる神様ですが、古事記や日本書紀を読むと「三嶋」との不思議な関係があることがわかります。

 すなわち、事代主の妻の母親の名が「三嶋湟咋」(記)三嶋溝橛耳神」(紀)となっているのです。さらに事代主の娘が神武天皇の皇后となったとの記述もあり(つまり事代主は神武天皇の義父)、そのあたりは興味深いところです。いろいろ調べてみたいと思っております。

 さて、そんな三嶋大社での夏越大祓はまた格別なものがありました。今年も早くも前半が終わろうとしておりますが、ここまで私もおかげさまで多くの神様のお仕事をさせていただいております。感謝ととも、いつものとおり「なんでもします」をお祈りいたしました。

 今は人間的な環境面の観点から、形代や御供物を川に流すことはなかなかできません。それもどうなのかなと感じた次第です。

 たしかに三島の湧水の美しさは格別ですが、仕来りとなっている御神事までも抑制してしまうのは、本来の自然環境的な観点からすると、少しずれてしまっているのではないでしょうか。

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2024.06.29

ビートルズ・オン・バロック

Img_6377 日は岡山。素敵なドームでのセミナーでした。

 ドームにはピアノがありました。ピアノの上には可愛い猫ちゃんが寝ていたのですが、ちょっとどいてもらって、開演前にずっと弾いていました(インプロヴィゼーション)。

 弾きながら、「あっ、今日はビートルズの日だ!」と思い出したので、レット・イット・ビーをちょこっと入れたりして。

 そう、58年前の今日、ビートルズが初来日したのでありました。

 昨日の話の続きになりますが、高校時代編曲ワークの一つに「レット・イット・ビー」がありました。ただ、それは完全なオリジナルでなはく、半分はパクリです。

51gh23bbqgl_ac_ 何からパクったかというと、当時けっこうブームになっていた「ビートルズ・オン・バロック」です。池辺晋一郎さんの編曲、尾高忠明さんの指揮東京ゾリステンの演奏でした。

 この編曲が実にうまい!池辺晋一郎さん、バロックはあまり好きではなかったそうですが、さすが見事な「バロック風(パッヘルベルのカノン風)」ですよね。私はこれを簡略化して編曲したのです。自分たちが演奏できるレベルにしたということです。

 で、本当に久しぶりに「ビートルズ・オン・バロック」を聴いてみました。たしかに面白いアルバムですね。池辺さんの職人芸が光ります。

 ビートルズの曲はもちろん、当時の日本でどんなバロック音楽がウケていたかがよくわかりますよね。そして、当時の演奏様式も。

 これまで何枚かの「バロック風ビートルズ」を紹介してきましたが、あらためてビートルズのルーツの半分が「西洋クラシック音楽」であることがわかりますね。いや、「西洋クラシック音楽」のルーツが英国のフォークソングにあるとも言えましょうか。

 

 

 

 

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2024.06.28

バッハ 『大フーガト短調(弦楽合奏版)』

 日は大阪と静岡を往復。今月の移動距離の合計はいったい何キロになるのでしょう。まあ、高城剛さんに比べたら全然ですが。彼は海外も含めて飛び回っていますからね。

 彼は「アイデアは移動距離に比例する」と言っています。最近遅ればせながらそれがわかるようになってきました。なるほどね。

 さて、音楽ネタが続いておりますが、これらもたしかに旅先でのご縁からのおススメですよね。

 で、今日は静岡の実家に行ったのですが、高校時代の懐かしい楽譜がいくつか出てきました。当時は恥ずかしげもなく、めちゃくちゃな作曲や編曲もやっておりました。

 そのうちに一つがバッハの大フーガの編曲です。高校の文化祭で実際に演奏しましたっけ。実はそのへんの事情についてこちらに2年前に紹介しております。そこではスロヴェニアのモダン楽器の楽団の演奏を紹介しております。

 で、こちらは古楽器による演奏。先日紹介したCapricornus Consort Basel の『New Concertos』に収録されている演奏です。

 私も苦労した(アルト)ヴィオラとチェロの間をテナー・ヴィオラでうまく埋めていると思います(たぶん)。

 

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2024.06.27

青山テルマ / いつまでも feat.SoulJa

Unknown_20240630091001 良、大和高田市でセミナーでした。

 やはり本当の「大和」「大和魂」について語るには特別な地ですね。おいしい日本酒もたくさんいただきました。

 さて、大和高田市と言えばご縁のある歌手の出身地。青山テルマさんです。

 昨年、突然テルマさんから電話がかかってきた時にはビックリしました(笑)。その後お会いすることに。そして、武道館ライヴにお招きいただきました。

 また、彼女を発掘したプロデューサーお二人、そして彼女を精神的にも支えたボイストレーナーの方ともご縁ができました。本当に不思議です。

 彼女の歌には、明るく、柔らかく、そして真摯な彼女お人柄がそのまま現れていますね。大和高田市の平和な雰囲気が彼女のパーソナリティーを育てたのかなと思った次第です。

 今日は私も大阪と奈良を往復しましたが、彼女も毎日大阪のインターナショナルスクールに通ったとのこと。そして、アメリカへ。様々なフェーズが全て歌手青山テルマを育てたと言えるでしょう。

 そんなテルマさんの歌を1曲。平成テイストが懐かしい曲です。平成の頃はピンと来ませんでしたが、今となってはいい時代でもあったのかなと。SoulJaさんの復活もうれしい。しっとりと聴きましょう。

 

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2024.06.26

稲葉浩志 『只者』

61ambe67j5l__ac_sx300_sy300_ql70_ml2_ の日も大阪でセミナー。大阪の皆さん(特にオバちゃんw)はノリがよくてやりやすい!

 会場の近くに昔ながらのCD屋さん(レコード屋からの進化系)がありまして、手書きの新譜紹介が貼ってありました。

 今日発売の新譜。B'zの稲葉浩志さんの10年ぶりのソロ・アルバム「只者」。

 そう、今日のセミナーのトークの最後の方にも彼の名前が出てきました。彼は私と同い年。あるところですれ違っているのです。もしかすると私はB'zのベーシストになっていた!?…半分まじ、半分冗談ですが(笑)。

 今年還暦とは思えない、全く衰えない高音が素晴らしいですね。私と違って圧倒的にカッコいいし(笑)。

 長年にわたって唯一無二の自分の世界観を保ち続けるだけでもすごいことですよね。

 「只者」というタイトルがいいですね。自分は普通だとおっしゃる。全く只者ではないのに!w

 ある意味自然体で、今まで通りやったということでしょうか。

 さっそく聴いてみましたが、たしかに安定の稲葉節満載でした。歌詞も含めて私は落ち着いた感じがしました。パワフルだけれど繊細という、いつもの稲葉さんに安心。

 私も稲葉さんに負けないよう、いつまでも自分の世界観を表現していこうと思います。スケールを違うけれど、私も全国ツアー中ですから。

Amazon 只者(通常版)

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2024.06.25

凪良ゆう 『流浪の月』(Audible)

91fhvknbjs_sl1500_ 日からしばらく大阪。昨日学校勤務を終えて静岡に移動し、朝イチのこだまグリーン車で大阪へ。

 ここのところ移動時間に聴いていた「小説」を聴ききりました。先日映画で観た「流浪の月」です。

 映画とは全く違った後味が残りましたね。久しぶりにちゃんと小説を読みました…いや聴きました。そう最近は本を読む時間が全くありませんで、聴いてばかりです。というか、自分にはそちらの方が向いている。

 ただまず最初にこの小説については、朗読がいわゆるアニメ系の声優さん(土師亜文さん)だったため、そちらに慣れていない自分としてはちょっと違和感が拭えませんでした。

 もちろん、これは原作者のキャラクターというか、読者層を意識しての演出でしょうから文句は言えないのですが。

 原作の小説、映画の数倍濃いですね。映画は映画としての良さがありますが、やはり小説というか文学の表現の幅の広さ、深さ、細やかさというのはすごい。特に作者の比喩力の高さには感動さえしました。巧い!

 映画ではオミットされてしまった複層的なテーマが、その巧みな表現によって見事に響き合っていたと思います。

 もちろん映画においては、それを全て盛り込んでしまうと、作品として破綻してしまう。この前紹介したように映画のシーンさえもあれだけ切り落とされるわけですからね。あらためて映画表現の難しさも感じることとなりました。

 それにしても切ないお話ですなあ。救いがあったような、なかったような。最後にふと思ってしまいました。更紗は本当はストックホルム症候群だったのではないか…。

Amazon 流浪の月(Audible)

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2024.06.24

クリエイターとその愉快な仲間たち 大平貴之

 日はまずは幼稚園勤務。プラネタリウムの授業です。

 ウチの幼稚園はプラネタリウム室があります。ドームがあるのです。かつては大型のピンホール式の機械が入っていましたが、今は自費で買ったホームスターが設置されています。

 かつての機械は150万円くらいしたと記憶していますが、ホームスターは1万円少しで、それでいて数百倍の星の数を投影することができます。

 たった一人でプラネタリウムの世界に革命を起こしたプラネタリウムクリエイター大平貴之さん。大平さんはまさに少年時代の夢を実現した人。

 「見えない星」まで映し出すことによって、よりリアルな星空を再現すくことに成功した彼の発想は、本当にいろいろな分野に応用できると思います。

 そんな大平さんが茂木健一郎さんと対談した動画が面白いので紹介します。大平さんのキャラクターが最高ですね。在野の天才。

 一見役に立たないようなモノこそが、実は私たちの人生を支えていたりするものです。子供たちが、彼のような発明家、エンジニアに憧れて、夢を実現していってほしいものです。

 ウチの幼稚園でも一度、メガスターで星空を投影してみたいなあ。

 

 

 

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2024.06.23

歌川広重 『六十余州名所図会〜信濃 更科田毎月鏡台山』

S0000068a 松二日目中級編。今日も盛り上がりました。

 17時すぎに終了後、新幹線で長野へ。長野からは車で山梨へ。富士山に着いたのは22時半でした。やっぱり5時間はかかるなあ。

 さて、車で長野道を走る途中、姨捨SA(上り)に立ち寄りました。ここにある田毎庵の蕎麦が好きなのです。

 本物の手打ちそばですからね。実演しているのを見ることもできます。高速道路上でのそば打ちというのはなかなか見られるものではありません。

 これぞ更科そばなのかは不明ですが、やや幅があってコシもあるこのおそば、なんとも言えないワタクシ好みの食感なのです。今日はかき揚げそばを注文しましたが、かき揚げもエビ満載でとてもおいしい。おススメです。

 さて、「姨捨」といえば、高校の古文の教材の定番でもある大和物語の「姨捨」の段ですね。皆さんも学校で習った記憶があるのではないでしょうか。

 日本全国に「姨捨伝説」はありますが、平安時代からすでにこのあたりの「姨捨」は有名であり、またおそば屋さんの名前のルーツともなった「田毎の月」の景色もまた、多くの文学や絵画の題材となってきました。

 姨捨サービスエリアも「月の里おばすて」として、ちょっと怖いイメージからオシャレな感じに生まれ変わりました。

 「たごとの月」とはまさに「田んぼごとに一つ一つの月」ということで、広重もこのように描いています(クリック!)。


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Img_0243 実際にこのように同時に多数の月が映ることはないにせよ、一つ一つ移動してそれぞれの田んぼに月が映る事実をこのように描いたのでしょうね。日本的リアリズムというやつです。

 千曲市では、このあり得ない情景を実現するために、かつてLEDを使って棚田をライトアップしたことがありました。面白い試みですね。

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2024.06.22

こども歌舞伎「勧進帳」

Img_6344 野から石川へ。小松にて2日間のセミナーです。会場は「團十郎芸術劇場うらら」。

 團十郎とは間接的ながら格別なご縁を頂戴しております。海老蔵さんが團十郎を襲名した裏には、実はワタクシの存在があったのであります(マジ)。

 小松市といえば勧進帳で有名な安宅の関があります。

 昨年の5月、ここで行われたこども歌舞伎「勧進帳」の動画があったので紹介します。

 大人の歌舞伎ももちろん良いのですが、古くから全国で行われてきた「こども歌舞伎」もまた、独特の魅力があるものです。

 いやはや、しかしこの小松のこども歌舞伎はレベルが高いですね。驚きました。よく稽古しましたね。

 今日は私もここで7時間ほど喋りましたが、語りのリズムやテンポ、間のとり方や抑揚などは、歌舞伎から学ぶところがたくさんありますよ。

 

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2024.06.21

聖徳太子の復活と鬼門開き

Img_6323 村リングリンクホールさんでの合宿は盛況のうちに終了いたしました。全部で10時間以上喋り倒しましたが、まだまだ時間が足りません。困ったものです(笑)。さっそく次回(続き)が決まったようです。

 さて、そのあと、面白いご縁で「聖徳太子コード」の中山康直さんとお会いしました。はじめましてでしたが、あっという間に波長が合い、驚くほどの濃密高次元な会話をすることができました。

 間に入ってくれた方も含めて男性陣は3人全員同い年の辰年生まれ(還暦)。それもまた不思議なことでした。

 私は中山さんのご著書は拝読していないのですが、おそらく違った方向から同じものを見ているのだなと直観しました。特に聖徳太子については。

 中山さんは臨死体験による霊視ですが、私は仲小路彰という天才を通じての視点。言語的には全く違うかと思いきや、やはり言語を超えた次元ではしっかりつながっておりました。

 おそらく彼も私も、聖徳太子からのボールを受け取ってしまったのでしょう。

 鬼門封じの時代は終わり、鬼門開きの時代が訪れようとしている。そういう意味では、出口王仁三郎のボールもお互い拾っているのだと思います。

 限られた時間でしたが、とても充実した対話ができました。これから一緒にイベントをやるかもしれません。さっそく決まりそうです。

 惟神に生きると、とにかく人とのご縁に無駄がなくなります。そして、必然的に(人間感覚では奇跡的にですが)つながって大きな仕事をさせられるのです。

 聖徳太子もある意味封印されてきました。いよいよ復活です。そして江戸(東京)の鬼門開きの日は近い。ドキドキです。皆様に感謝です。

 聖徳太子コードの下巻ももうすぐ完成とのことですが、もしかするとこの夏至の日の邂逅によって内容が変わるかもしれない!?

Amazon 聖徳太子コード(上)

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2024.06.20

『New Concertos』Capricornus Consort Basel

20240625-82643 野県原村リングリンクホールにて合宿一日目。盛り上がりましたなあ。今回はヴィオロンチェロ・ダ・スパッラとヴァイオリンを持参。いろいろな音を奏でる方がいらして、そして素晴らしい音響のホールなので気持ちよく演奏させていただきました。

 もちろん、お話も6時間にわたり絶好調(笑)。

 東北や九州からも参加してくださる方がいらして、本当に本当にありがたい限りです。みろくの世が近づいている気がします。

 さて、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラはテナー・ヴィオラの代用もできるのですが、昨日紹介した楽団はテナー・ヴィオラを駆使することによって、今まで難しかったオルガン曲などを弦楽合奏で演奏することに挑戦しています。

 昨日の曲も含まれるアルバムは、まさに私が編曲しようとした曲が6曲も入っており、なんとなく嬉しいような悔しいような(笑)不思議な感じがする作品となっています。

 こうして聴いてみると、やはり後期バロックから現代に至る音楽が、中低音域を薄くして成り立っていることがわかりますね。つまりヴィオラとチェロの間の音が排除されているということです。

 弦楽四重奏を考えるとわかりやすいですよね。同じ音域のヴァイオリンが2本、そしてそれより5度低いヴィオラ…ここまででかなり高音部が詰まっています。そして、ヴィオラとチェロは8度、すなわちちょうど1オクターヴ離れているわけですから、やはり不均等、不均衡です。

 すなわち、声楽で言うところのテノールの低音域からバリトン音域が薄くなっているのです。

 実際、バロック以降の声楽曲において、各パートに弦楽器が寄り添う場合、ヴィオラはテノールにあてがわれるのが普通で、そのために比較的楽器の低音域の使用が多くなります。本来今のヴィオラはアルト・ヴィオラだったからです。

 こうした傾向は西洋音楽に限ったことであって、他の地域はそのようなことはないというか、もともと和声的な音楽が少ないのであまり意識されたことがなかったというのが実際でしょう。逆に民族音楽においてはバリトン音域の歌声が好まれる傾向があるように感じられます。

 すなわち近代ヨーロッパ人の好みがそうであったというだけであって、たとえば私たち日本人もそれを心地よく聴くかどうかはわからないということですね。

 ということで、このアルバムのストリングスの響きは、どちらかというと中期バロックまでの感じに近い。それが私には心地よく感じられます。

 それにしても、本当に私の好みとぴったり合った選曲だよなあ。なんかやっぱり悔しいかも(笑)。特に冒頭の大フーガと次のコラール「おお人よ、汝の罪の大いなるを嘆け」、そして昨日紹介した幻想曲への流れ。

 ちなみに「おお人よ、汝の罪の大いなるを嘆け」は、私はバッハの楽曲の中で最も美しいものだと思っています。

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2024.06.19

弦楽合奏版 ファンタジア ト長調より(バッハ)

 月唯一の休日。山梨の仲間とアンサンブル。久しぶりにヴァイオリンを演奏しました。

 そして夜は、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラを製作してくださる高倉さんも合流しての宴会。楽しかったあ。

 当然音楽談義になるわけですが、そこで高倉さんにちょこっと見せたのがこの動画です。テナー・ヴィオラとおぼしき楽器が出てくるからです。

 おそらく下からFCGDの調弦でしょう。

 そう、この曲、私も若い時に弦楽合奏用に編曲しようとしたのですが、どうしてもヴィオラだと下の音域が足りないところがあって断念したんですよね。テナー・ヴィオラの存在知らなかったので。

 いやあ、それにしてもこの曲のこのパート(中間部)素晴らしいなあ。バッハの若い頃の作品でしょう?

 完璧な対位法、そして上昇と下降のテクスチュア。一度演奏したいなあ。この形で。そう、スパッラがあるのでテナー・パート弾けますから。だれかやりませんか?

Capricornus Consort Basel while recording BWV 572

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2024.06.18

冨田靖子 『グッドバイ夏のうさぎ』 山名兌二 監督作品

ANOTHER AIKO 16 THE MOVIE アイコ十六歳 メイキング 1983

12_20240624085401 日旅生活でして、なかなか更新する時間がありません。それでもなんとか追いつくよう頑張ります!

 ええとこの日は…静岡にいたのか。

 静岡から山梨に移動した大学時代、好すぎて狂っていた永遠のアイドル、そして今は尊敬する女優さんである富田靖子さん。当時は冨田靖子という表記でしたね。

 デビュー作となる「アイコ十六歳」のメイキングということになりますが、メイキング以上の感動作です。本編よりもいいかもしれません。

 福岡の普通の中学生が、127000人のオーディションを勝ち抜き、上京してアイドルに女優に成長してゆく過程を見事に映し出してくれています。

 当時冨田さんは14歳。中学2年生ですか。役柄は高校生16歳ですが、全く違和感がありませんよね。つまり、かなり大人びていたのでしょう。

 実際、この作品の中でも堂々とした態度、言葉の選び方が中学生ではありません。持って生まれた才能、タレントですね。

 というか、とにかく今見てもカワイイ! 悩み苦しんでいる様子も最高(笑)。思わず応援したくなりますよ。犬塚弘さんと同じ気持ち。

 今はお母さん役として確固たる地位を築いておりますね。出演作品は欠かさず観ております。死ぬまでに一度お会いしたい方のお一人です。

 あっ、音楽がいいですね。懐かしい。スペクトラムの新田一郎さんかあ…。

 

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2024.06.17

『おかしな二人』 ニール・サイモン脚本作品

61oaodm7cwl_ac_sl1280_ 画ネタが続きます。次は洋画の名作。

 大好きな映画「グッバイガール」の脚本家ニール・サイモンの代表作ですね。

 男どうしの他愛もないが憎めない会話と人情の妙ということでいえば、小津安二郎と共通するところがありますね、ニール・サイモンの作品。

 小津も戦前アメリカのスラップスティックの影響を強く受けていますから、実は似ていて当然なんですね。後年の全体的作風は全く違うとはいえ、シーン一つ一つに関してはかなり近いものがあると言っていいでしょう。

 1965年に戯曲として書かれてから、世界中で多くの舞台で演じられ、そして映画・ドラマ化されてきた名作。やはり、こうした男同士の軽妙洒脱な会話、つまり友情・人情というのは、どの時代にも需要があるということでしょうね。

 現代日本においても、こういうある種昭和的な人間関係というか、社会の雰囲気というのが求められていますよね。いろいろな意味での「いい加減さ」が懐かしい。

 日本でも多くの舞台で演じられています。いつか舞台も観てみたいですね。また、映画「おかしな二人2」も観たい。

 

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2024.06.16

『彼岸花』 小津安二郎 監督作品

Images_20240619100901 日は銀座七丁目で中級セミナー。

 銀座七丁目といえば小津安二郎の愛した中華料理店「東興園」があったところ(火災で消失)。小津はとにかくこの店が好きで、いくつかの作品に登場しています。

 「東京物語」で初めて小津作品に出た香川京子さんも、たまたま行った東興園で小津に出会ったのだそうです。

 さて、小津作品と言えば、久我美子さんが亡くなりましたね。「お早よう」や「彼岸花」で久我さんの美しさは格別でした。

 特に小津初めてのカラー作品となる「彼岸花」での、山本富士子、有馬稲子との共演はまさに美の競演ですね。

 冒頭の東京駅の洒落た(下卑た)会話と、直後の謡「高砂」の高貴さのコントラストからして小津は絶好調です。そして佐分利信、北竜二、中村伸郎と来るからもう(笑)。

 とにかく主役女優三人だけでなく、他の女優、俳優さんたちが素晴らしすぎるのです。本当に最高のヴィルトゥオーゾたちのアンサンブルのごとき幸せな時間が延々と続くのでありました。

 アグファの独特の色味がいいですね。今やAIが勝手に動画を生成する時代になりましたが、小津の作品はの対極にあって永遠に生き続けることでしょう。これからさらに輝くこと間違いありません。ある意味AIに感謝ですよ。

 

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2024.06.15

『流浪の月 U-NEXT限定 未公開映像特典』

Img_6293 の日は秋葉原で中級セミナーでした。中級セミナーは内容が決まっていないので何が飛び出すか、自分でもよくわかりません(笑)。

 初級編でもいちおうシナリオのようなものはありますが、毎度アドリブなので微妙な違いが面白いらしく、5回も10回も聴きにくる人がいるくらいです。ありがたや。

 そう考えると、毎回カットされている話もあるわけです。積極的にカットする場合もあるし、泣く泣くカットする場合もあります。

 映画づくりでもそうですね。両方あると思います。

 積極的カットを強く感じ、学ぶことができたのが、昨日の「流浪の月」の「U-NEXT限定 未公開映像特典」。契約者しか観ることができませんがおススメしておきます。

 公開された作品は2時間強。実際に撮影されたものは4時間。つまり半分はカットされているわけですね。

 それらを観せていただきながら、李監督と編集の今井さんの解説を聴けるというぜいたくな特典。

 本当にそれぞれのシーンが良いシーンで、もう一本別の映画ができてしまいそうなクオリティーなのです。監督も「こんなに未公開シーンが充実している映画はない」とおっしゃる。

 それを積極的に捨てるとはいえ、やはり泣く泣くの部分もあるのではないでしょうか。時間と労力を費やした役者さん、スタッフのことを考えるとますます愛おしくなります。

 ただ、監督さんが最後に語ったように、それぞれの公開されなかったシーンの全てが、公開されたシーンに生きていることでしょう。私たちの人生や日常がそうであるように。

 映画に限らず多くの「作品」の、そういった裏側に思いを馳せることも大切でしょう。それは目の前にいる人に対しても同じです。

 そして私たちも自らの人生を編集する、すなわち多くのシーンをカットし捨てて生きていかねばならないのでした。

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2024.06.14

『流浪の月』李相日 監督作品

20240615-90020
 パホテルに泊まると必ず1本は映画を観ます。無料ですからね。先日観たのがこちら。

 う〜ん、なんともやるせない作品ですね。

 ずっとすれ違い続ける辛さ。だったら出会わなければよかった。永遠に解決しないということで言えば、私の夢「女子会に参加すること」と同じですな(笑)。

 原作者の凪良ゆうさんはBL作家として活躍していますが、小説「流浪の月」(本屋大賞受賞)にもその経験が活かされていると感じました。BLもまた永遠に解決できない(幸せになれない?)世界ですからね。

 その切なさを男女で描くとなると、たしかにこういう形になるのか。

 ロリコンにせよ、BLにせよ、私の女子会問題にせよ、とにかく性に関することは最初から最後まで実に面倒くさい。今の若者がそれを避けようとするのもわかる気がします。コスパが悪いからでしょう。

 松坂桃李くんも横浜流星くんも広瀬すずさんも、そのあたりの面倒くささを上手に表現してくれていたと思います。

 監督さんもある種の葛藤の中で生きてきた方でしょう。不条理というか、いや世間では条理だから辛いのか。

 

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2024.06.13

ヴィオロンチェロ・ピッコロ

Img_6238 日は浜松でセミナー。楽器博物館の上の会議室が会場でした。

 お昼休みに博物館に久しぶりに行ってきましたよ。ちょうどチェンバロのギャラリー・トークがありました。演奏をまじえてわかりやすく説明してくれました。

 それにしてもレクチャーに使われたイギリスの楽器、変な楽器だったな。1791年製ということですから、ある意味モダン楽器だ。

 さて、今回のお目当ては「ヴィオロンチェロ・ピッコロ」でした。

 そう、最近ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラを演奏することが多く、先日も、バッハが「ヴィオロンチェロ・ピッコロ」を指定した曲を演奏させていただきましたっけ。

 チェロ・ピッコロとスパッラ、そしてヴィオラ・ポンポーザの関係は正直謎です。もしかすると全部同じ楽器かもしれない。ハンド・バスっていうのもあるしなあ。

 まあとにかく、当時、特にチェロは定型化していなかったので、いろいろな可能性があって一つの答えを求めること自体間違っているのかもしれません。

Img_6241 で、浜松市楽器博物館が所蔵する「ヴィオロンチェロ・ピッコロ」がこれ。ヴェネツィアのマッテオ・ゴフリラー製作。1720年くらい。

 ゴフリラーはチェロの名工の一人ですね。カザルスやヨーヨー・マも彼の楽器を使っていました。そんな彼が5弦のピッコロを作っているんですね。それが浜松にある。

Img_62421_20240615095601 大きさ的にはスパッラと同じくらいでしょうか。見た感じでは肩に乗せて弾けそうでした。足で挟むには小さいし、膝の上に置くには大きいかな。

 ストラップを使うのは私からすると邪道なので、やはり肩に乗せて弾きたいところです。一度弾いてみたいですね。どんな音がするのでしょうか。 

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2024.06.12

スズキ歴史館

Img_6190 日はとうとう浜松の「スズキ歴史館」に行ってきました。もうずっとずっと行きたかったのに、なかなか機会がなかったのです。

 そして今日、浜松で時間がありましたので、ゆ〜っくり見学してきましたよ。いやあ、面白かったなあ。楽しかったなあ。萌え萌えでした。

 まず2階は今の車作りの現場の紹介から。もうすでにワクワクです。FANUCのロボットも活躍しておりました。

 さらに世界の工場の紹介から、遠州が生んだ歴史的発明家・技術者たちの紹介へ。遠州すごいな。

 そして3階。ここがスズキマニアにはたまらない。

 まず、ワタクシ的にはスズキのルーツである「鈴木式織機」が萌え萌え。鈴木道雄の杼箱上下器、なかなかすごいメカニズムですね。

Img_6192 そしてスズライトやコレダはもう鼻血もの。たくさん写真鶏ましたがキリがないので、あえてのフロンテ800だけ載せます。FF2サイクル3気筒。曲面ガラスのデザインが現代的。もっと売れてほしかったなあ。というか、今このデザインで出してほしい!

 その他、私の青春を飾った名車たち、フロンテSSや初代アルトやジムニー、カルタスからX90まで、まあ懐かしいことこの上ない。いい車が多かったなあ。

Img_6198 あっそうそう、二輪のこと忘れてた。やはりこれでしょう。幻のRE-5。母の友人が設計したんですよ、このロータリーエンジンバイク。茶筒と言われたメーター部分、初めてちゃんと見ました。カッコいい!

 スズキは個性が立っていていいですね。デザインだけでなく、メカに関してもそうです。

Img_6200 また、初代アルトのような画期的なコンセプトも良い。時々迷車があるのも良い(笑)。

 大きな中小企業であり続けてほしいですね。私は一生スズキに乗り続けますよ。

 スズキ歴史館、これはまた行かねば。何度行っても楽しいことでしょう!いつか本社の見学もしたいなあ。

 スズキ歴史館公式

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2024.06.11

両手ますかけ

Img_6235 日は(またまた)岡崎にてセミナー。今年になってから8回目?

 さすがに岡崎に呼ばれすぎです。そしてその意味が最近わかりました。やはり徳川家康案件でした。

 さて、岡崎の六所神社には徳川家康の手形(右手)があります。それを見てもわかるとおり、家康の手相はいわゆる「ますかけ」でした。それも両手。1000人に一人という珍しい手相です。天下取りの手相とも言われております。

 実は、私も「両手ますかけ」なのです。自分で言うのもなんですが、それもかなりキレイな両手ますかけなのです。

 で、さらに今日のセミナー会場のご主人もまた「両手ますかけ」だったのでビックリ。お互い家康の生まれ変わり?w

 両手ますかけ線を持つ人間は、ある意味天才肌だと言われますが、だからこそ波乱万丈の人生を送ることも多いとか。たしかに私も思いがけず家康案件のために後半生は波乱万丈になりそうな予感です。

 そうそうこの前、横浜中華街の怪しい中国人に手相占いやってもらったら、あまりの完璧な両手ますかけに驚いたのか、ちょっとしゃべったら「なんか疲れちゃった」と言ってすぐに終わってしまいました。ほかの人の時はベラベラずっとしゃべってたのに(笑)。

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2024.06.10

キヤE195系(ロングレール運搬用)

Img_6103 日、大月駅でキヤE195系に出会いました。突然の通過だったので、写真はこの一枚だけ。知ってたら動画で撮ったのになあ。

 これはロングレール運搬用ですね。空走でしたから、どこかにレールを降ろしてきたのでしょう。150メートルのロングレール、カーブの多い中央本線でどんなふうに運ぶのか、ちょっと不思議な感じさえします。

 このキヤ195系、JR東海が開発したキヤ97系を、JR東日本用に寒冷地仕様などを施して開発された気動車です。

 前部の折りたたみ式のエプロンがかっこいいですよね。これが伸びてレールを降ろしていくわけです。

 なかなか日常では出会いことがないので、ドクターイエローなどとともに「幸せを運ぶ」車両とされています。なにかいいことあるかな?

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2024.06.09

Peaceful Oboe: The Baroque Collection

 ーボエは管楽器の中では最も好きな楽器です。それは中学生の時にホリガーの音色に出会ったからでしょうね。

 のちにホリガーの音色が特別であることを知ることになります。あれは一般的なオーボエの音ではなかったと。彼の音色は比較的細くて鋭い。しかし、多くのオーボエの音は豊かでまろやか。

 まあ、その中間もありますし、それは奏者や楽器の個性ということで、基本的にあのダブルリードの音色が好きだということでしょう。

 クラリネットが一般化する以前であったバロック期は、まさにオーボエが花形として活躍した時代です。その甘美な響きに魅せられた作曲家は数しれず。楽器にインスパイアされて多くの美しいメロディーが生まれました。

 自分の経験上思いつく名曲、名旋律が、このアルバムにはほとんど全て含まれています。とても心地よいですね。眠りにつく時のBGMに最適ですなあ。

 個人的には3曲目と4曲目、バッハとテレマンのとても似ている曲が並んでいるのがいいですね。これ、どちらが先なのか微妙なのですが、私はテレマンが先でバッハがそれを発展させたのだと思います。

 冒頭のテーマが似ているだけに、その後の展開に二人の個性が表れていて面白い。どちらもいいですよね〜。

 そして5曲目のアルビノーニへ。まさに中学の時に聴いて衝撃を受けた曲。これがオーボエ音楽の最高峰だと、今でも思います。この演奏もいいですね。

 その後も美しい曲が続きます。ぜひお聴きください。

 

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2024.06.08

吉田城と小笠原氏

Tokaido34_yoshida 日は豊橋でセミナー。吉田城のあった豊橋公園の中が会場でした。

 左は広重の描いた吉田城と吉田大橋です。

 最近やたらと岡崎や豊橋に呼ばれると思ったら、全く想定外の家康案件がドンブラコとやってきました。こりゃ大変だぞ!

 初めて豊橋公園に来ましたが、やはりただならぬ情報が降りてきましてビックリいたしました。小笠原と徳川の関係を熟考せよと。

 考えてみると、吉田藩と小笠原氏は切っても切れない関係ですよね。私の先祖が関わっているのです。ウチの家紋は三階菱ですから。

 1645年から1697年までの52年間にわたり、小笠原氏四代が吉田城主を務めています。この時期は幕藩体制の安定期にあたり、吉田宿も大きく発展しました。

 来週はまた岡崎、豊橋、浜松、静岡、上野と家康にまつわる土地をはしごします(させられます)。いったい何がどうなっていくのでしょう。

 

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2024.06.07

肥田春充

Img_6143 東での合宿2日目。思わぬ展開の中でまさかの「肥田春充」の名前が!

 コアチューニングの原点は肥田春充の肥田式強健術なんですね。

 肥田春充は山梨県西桂町小沼出身。妻は伊東出身。そして、兄はあの川合信水(初代富士吉田名誉市民)です。

 宗教家・教育者であった川合信水は、綾部る郡是(グンゼ)の教育総理でしたから、出口王仁三郎とも深い関係があります。

 一方、弟の肥田は当初は王仁三郎の鎮魂帰神法については批判的でした。しかし、晩年より霊的になるしたがって王仁三郎にも興味を示していたようです。

 そんな肥田春充の貴重な動く映像がありましたので紹介しましょう。

 西洋的な筋トレとは全く違うメソッド。体型がそれを物語っています。筋骨隆々でなく柔らかそうなところが逆に強さを感じさせますね。

 西桂町はもっと川合信水と肥田春充のことをアピールすべきだと思いますよ。彼らを育てたのはあの自然環境と文化だと思いますから。

 

 

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2024.06.06

伊東線

 東で合宿1日目。上野から普通列車を乗り継いで伊東へ。久しぶりに伊東線に乗り、前面展望を楽しみました。

 伊東線と言えば、JRなのにJRじゃない(?)ことで有名ですね。私が乗ったのも伊豆急の車両(元東急8000系)でした。

 伊東線の特殊性については、次の動画を御覧ください。

 

 

20240612-141422 ちなみにこれは運転席右側にある電鈴合図表です。

 3段目の「発車〜差支えなきや」は「なきゃ」ではないですよ。「なきや」です。若い人は「なきゃ」だと思っちゃうかも。「差支えなきゃ(なければ)発車!」ではありません(笑)。

 そう、「差支えなきや=差支えはないか?」ということです。漢文訓読調ですね。連体形+や=疑問形です。

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2024.06.05

『碁盤斬り』 白石和彌 監督作品

18ba7d0f6c8d1fd1 の日の午後は渋谷にてミーティング。時空を超えたでっかい仕事です。

 午前中時間があったので日比谷で「碁盤斬り」を鑑賞してきました。いい映画でした。

 この作品にはお会いしたことがある方が何人か出演されているんです。中でも主演の草彅剛さんとは、こちらの映画で共演(?)しておりますからね!

 そう草彅くんの素晴らしさは、抑制された演技ですね。任侠ヘルパーの時もそうでした。ロケでは私たちエキストラに対してもにこやかに気遣ってくれましたが、いざカチンコが鳴るとスイッチが入る。近づきがたいような空気を纏うのです。

 この映画でも過剰さが微塵もない、ある種禅的な演技を見せてくれました。特に前半と後半との静かな対比はお見事。すごい役者さんになりましたね。

 映画自体も奇をてらうことなく正統的に作られているところに好感を持ちました。落語「柳田格之進」から大きく外れることなく、すなわち日本の伝統的、古典的な物語を大切にしつつ、現代の映画作品として美しくまとめ上げた感じがしましたね。

 役者さんたちの個性も見どころでしたが、國村隼さんの丁寧かつ繊細な演技が、ある意味草彅くんと対象的で際立って感心させられました。さすが。

 鑑賞後、あらためて「柳田格之進」を聞いてみました。そして落語もまたすごい世界だなと。映画と落語、これもまた対照的と言えば対照的ですが、どちらも豊かですね。古今亭志ん朝さんすごすぎる…。

 

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2024.06.04

超一流はみんないい人

Img_6115 の日も充実したなあ。お昼から原宿の素敵なお店でセミナー。おいしい自然食とお酒をいただきながら、そして世界の大御所たちも弾いたというピアノを爪弾きながらのおしゃべり。楽しすぎました。

 そして夜は新宿にて某会合に参加。そこでいろんな「神」にお会いしましたよ。

 そこで実感したのは、超一流はみんないい人だということ。というか、「いい人」が超一流の最低条件なのでしょうね。

 自慢しない。人の悪口を言わない。気遣いできる。ユーモアに溢れている。自虐ネタ得意(笑)。

Img_6117 今回特に感動したのは、名探偵コナンや金田一少年の事件簿、シティハンターなどのプロデューサー、諏訪道彦さんのお隣に座らせていただきお話をうかがえたこと。お話だけでなく、お好み焼きや焼きそばを作ってくれました!

 次女はコナンや金田一で育ったの死ぬほど喜んでました。ホント謙虚でフランクで愛に溢れていて素敵な方でした。

 ちなみにスワッチさんの前には、これも声優界の重鎮、まさに神である三ツ矢雄二さんが!!三ツ矢さんの前で家内が平気でコロ助のモノマネしてました(笑)。それに対しても「似てる〜」と神反応してくれる。ドン引きしてたろうに(苦笑)。

Img_6123 アニメ狂の次女、最後はお二人にサインもらって泣いてました。そりゃそうだ。

 ほかにも各業界の超一流さんたちがたくさん。社長さんからアイドルまで。皆さんいい人でした。私は全然一流ではありませんが、とりあえず「いい人」にはなりたいなと思った一日でした。感謝!

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2024.06.03

ハイデガーVS道元…哲学と仏教の交差するところに、はじめて立ち現れてきた「真理」とは?

20240608-95037 の日は学校勤務。朝イチで全校生徒に仏教の授業、午後はあるクラスに「接心」という座禅を中心とした体験授業。

 セミナーでも申し上げておりますが、私にとって最も尊敬する人類(宇宙人?)の先輩はお釈迦様であります。本当の天才。2500年以上前に全てを悟っておられた。

 恐れ多いことですが、そのお釈迦様の教えを現代流に解釈する、いや逆に原点に戻すのが私の目標であり天命の一つです。

 もちろん今までも多くの賢人がその時代ごとにそこに挑戦してきました。その代表格が日本では道元でしょう。

 そんな道元とドイツ近代哲学の雄ハイデガーが出会うとどうなるのか。それぞれの研究者である僧侶南直哉さんと防衛大学教授の轟孝夫さんの代替対談がとても面白かった。

第1回 存在とは縁起である その1

第1回 存在とは縁起である その2

第2回 言語の本質 その1

第2回 言語の本質 その2

 なんとなく道元の方が強い感じがするのは、南老師のキャラのなせるわざでしょう(笑)。

 私からすると、道元こそ言語にこだわってしまった、つまりお釈迦様の教えから遠ざかって苦悩した方だと思うのですが、南さんはもっと言語の力に頼っているように感じる(もちろん私は彼のことを言語を通してしか知らないが)。

 性起を縁起だと言い続けるところとか(笑)。いや、轟さんは不利というか、いや有利なんですよ。ドイツ語を日本語にしなければならない時点で、ある意味言語の完全性を諦めている。

 そう考えると道元さんが、漢語から和語に移っていったことにも意味を見いだせますね。

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2024.06.02

麻布十番での邂逅

20240608-80755 の日は麻布十番でセミナーでした。

 麻布十番と言えばセーラームーン(笑)。原作者の竹内先生は山梨の人ですが、なんで麻布十番を舞台に選んだんでしょうね。

 それはさておき、セミナーには長堀優医師もいらしてくださいました。長堀さんは病院の院長も務めながら、西洋医学に疑問を持ち、人間の霊性から日本の秘史に至るまで幅広く研究されご著書も多数ある方です。

 そんな長堀先生だからこそでしょう。ワタクシの6時間にわたる話を完全に理解してくださりました。

 考えてみれば、私も教育界に身を置きながら旧来の教育、学校に疑問を呈する講演活動を行っています。現場にいながら、いやいるからこそ的確な批判ができるというものです。外から批判するのは簡単ですからね。

 この日はほかにも重要人物が何人もいらっしゃっていましたし、驚くべき再会もあったりしました。主催者にも大感謝です。

 のちに長堀先生がFBに感想を書いてくださりました。その一部を紹介させていただきます。恐縮至極であります。

 山口先生のお話は、午前11時から午後5時まで、途中休憩を挟みながらの六時間でしたが、常識を覆されるような驚きの連続でした。あっという間に時間が経ってしまった感じがしてます。
 内容は多岐に渡りました。
 仲小路彰氏、令和へ譲位された真の意味、和時計の素晴らしさ、CS60と薬師如来を巡る驚嘆すべき事実、神社参拝の作法など、えっ!あっ!なるほど!の連続でした。
 (中略)
 機会があれば、ぜひ山口先生の講演会へ!! 参加される方がどんどん増えれば、日本人のエネルギーが上がり集合意識が高まることうけあいです!

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2024.06.01

日本語はどこから来た?

81obt1fonl_sl1500_ 宿二日目。日本語についての私論も述べる機会がありました。

 日本語の特殊性の一つに系統が明らかでないということがあります。つまり世界の中で、親兄弟がはっきりしない孤立した言語であるということ。

 たしかに数十年前まではそのように言われていましたが、最近は研究(の手法)が発展し、ぼんやりとその系統が見えるようになってきました。

 その一つのアプローチ方法が「歴史比較言語学」。ちょうどこちらに面白い記事が出ていました。

パリ在住フランス人研究者が「日本語の起源」を追究する理由。文字なき時代の古(いにしえ)の姿はここまでわかった!

 日本語と琉球諸語を比較することによって系統樹を描き、日本語と琉球語の共通する祖語が中国大陸南部の稲作地方から渡来したという説です。

 これは非常に興味深い。そう、徐福伝説と重なるからです。

 宮下文書にも深く関わる徐福がもたらしたものとして、稲作、養蚕と絹などのほかに言語があったというわけです。これは当然あり得ることだと思います。

 今ではトンデモ説となっている大野晋先生の「日本語タミール語同祖論」も、この説を中心に東西に広がったと考えると自然です。

 徐福が実在したかどうかは問題ではありません。「徐福」が象徴するハイテク渡来人集団の存在はおそらく間違いないのだと感じています。

 その証明は専門家(学者さん)に譲るとして、彼らがもたらした様々な文物や文化(特に芸能には注目しています)を探ることは、案外私たちの未来を見つめる作業ともなりそうです。

 文字がなかった時代の日本語についての研究は難しいですよね。そう、今日も合宿で申しましたが、縄文時代には文字はありませんでした。彼らは文字を持たないという「戦略」を選択したのです。その結果、縄文時代は2万年以上続きました。衝突、戦乱がなかったのです。

 カタカムナなどの後世制作された「神代文字」を縄文人が使っていたなどというトンデモ説に惑わされないように。縄文人もお怒りですよ。「オレたちはあえて文字を持たなかったのに勝手に持ってたことにするなよ!」と(笑)。

Amazon 日本語・琉球諸語による 歴史比較言語学

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