『にほんのうた 音曲と楽器と芸能にまつわる邦楽通史』 みの (KADOKAWA)
昨日の記事、イエモンライブのレポをしてくれた「みの」さんの名著。
いや、ホントこれを批判する人ってなんなの?って感じですよ。すごい偉業を成し遂げましたよ。
細かいツッコミどころなんて誰が書いてもあるでしょう。なぜなら、対象が音楽、それも大衆音楽なのですから。理屈ではなく感性で続いてきた分野です。
それにしてもよくぞやってくれました。正直、これって私がやるべきだった仕事です(笑)。
それこそ縄文の音から純邦楽、昭和歌謡、そして最新のボカロまで満遍なく聴いている、そして演奏しているという自負がありますから。
そしてその経験から感じてきた「生命」、すなわち連綿と続いてきた「にほんのうた」の世界が、見事にこの本には表現されていると感じました。
「にほんのうた」の現在進行形の人生というか、様々な成長、出会い、苦難、過去や未来への憧憬、そういう生きた歴史の流れを感じることができるのです。
もちろん洋楽にも通じたみのさんだからこその視点も多々ありました。単純に西洋と比較して相対化することが良いとは言えませんが、やはり日本文化の特長である受容と融合、そして止揚を再確認するためには、そういう視点も必要でしょう。
本当に素晴らしい仕事をしてくれました。いずれ増補版、あるは続編が出るでしょうね。「にほんのうた」は生き続けますから。
Amazon にほんのうた 音曲と楽器と芸能にまつわる邦楽通史
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