教育基本法 第一条 を読む
この日は山梨県の私学初任者研修で、司会と指導員を務めました。まじめな方の仕事です(笑)。
研修委員長の講演の中で、教育基本法の第一条(教育の目的)が取り上げられていましたが、私、昔からこの条文に疑問がありまして、あらためてそれを考える機会となりました。
条文を読んでみましょう。
第一条 教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。
問題箇所は冒頭「人格の完成を目指し」です。
一般的に「人格」とは「教育を受ける側」の人格と捉えられていますよね。私はちょっと違っていまして、「教育をする側」の人格も含まれていると思うのですよ。
つまり、学校の先生も「自らの人格の完成を目指し、平和で…」でなければならないと思うのです。
実際、第三条(生涯学習の理念)にはこのように記されています。
第三条 国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。
すなわち先生自身も「自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう」にしなければならないということです。
案外それを意識せず、自分が教育を施す立場にあり、自分は児童や生徒などの人格の完成を目指す主体であるとしか考えていない先生多いものです。
私もいちおうセンセイと呼ばれるので、まずは「自己の人格を磨」くことをせねばと思った次第です。
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