東洋軒のブラックカレー
今日は結婚記念日。私はツアーが続き、なかなか山梨に帰れませんが、たまたま今日秋田の実家に帰る家内と東京駅でおちあうことができまして、新幹線出発前の小一時間でプチお祝いをいたしました。
場所はいろいろ迷った末「東洋軒東京ステーション」に。私は「松阪牛ロイヤルブラックカレーと松阪牛ハヤシ」のセットとお酒を注文。
いや、実はカレー好きな私、ここ1週間毎日カレーを食べることにしておりまして、今日はその4日目。せっかくですから、伝統のブラックカレーをいただきましょうということです。ただ、ハヤシも好きなのであいがけにしました。
東洋軒は明治22年創業の日本最古の西洋料理店。現在は三重県の津に本店を構えます。津の名士、銀行家であり陶芸家でもあった川喜田半泥子(かわきたはんでいし)の「黒いカレーを食べたい」という要望にこたえて、津の東洋軒初代料理長猪俣重勝が完成させたのがこのブラックカレーです。
川喜田半泥子は北大路魯山人や金重陶陽と昵懇でした。魯山人は出口王仁三郎の長女直日の作品の大ファンでしたし、陶陽は王仁三郎の弟子であり、耀わんの価値をいち早く認めていた人ですから、当然半泥子も王仁三郎を知っていた、あるいは会ったことがあったのではないかと想像されます。
まあ、そんなこんなで、結局王仁三郎の手のひらの上で私たち夫婦の人生は展開されているのでした(笑)。
で、お味はと言いますと、もちろん絶品でした。あいがけによって、カレーとハヤシのそれぞれの個性がより際立ちますね。これは良い組み合わせでした。先にハヤシからというのがいいのではないでしょうか。交互に食べるのはあまり好ましくないように感じました。
店内には明治時代のメニューや注文票とおぼしきものが飾られていました。東京駅というロケーションもあり、様々な歴史的な人物、事件を思い出しながら、そしてもちろん私たち夫婦の26年を振り返りながらの小一時間でありました。
先人たちの努力、ご苦労に感謝です。
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