『大河への道』 立川志の輔 原作・中西健二 監督作品
午前中まで合宿。移動して博多のアパホテルに宿泊。恒例の映画鑑賞。今回は立川志の輔さんの名新作落語「伊能忠敬物語〜大河への道」を原作とした映画「大河への道」を観ました。
志の輔さんご自身も出演。志の輔さんの落語を聞いて映画化を直談判した中井貴一さんが主役。
現代ドラマと時代劇をうまく織り交ぜ、それぞれが一人二役をこなすユニークな構成。
あの時代に、驚異的な精度で(ほぼ世界一)日本地図を完成させたと言われる伊能忠敬。しかし、実際にそれを完成させたのは忠敬ではなかったという物語。
偉人が未来に投げたボールを拾った、知られざる人々の努力の物語。まさに、今回の合宿のテーマと重なりまして、自分でも感動してしまいました。
志の輔さんはもちろん、中井貴一さん、橋爪功さんらの熟達した演技もお見事でした。そして、北川景子さんの美しさ、妖艶さ。時代劇ですと、本当に由美かおるさん的オーラが出ますね。素晴らしい。
脚本や映像、編集は正攻法という感じで、そのおかげで逆に落ち着いて物語に没入することができました。最近、ちょっとやりすぎな演出が多いので。
まあそれにしても、伊能忠敬と伊能組の人たちはすごい。気が遠くなるような作業の末に、あの高精度日本地図を完成させた。それは国を守るためでもあったと。
劇中にもありましたが、イギリスは伊能の地図を見て、日本の文化の高さを認識しました。また、あまりに正確であったため、のちのシーボルト事件を誘発することにもなります。
北海道と九州には主に東西のズレが見られますが、それはあくまでも最新の衛星写真や測量法が正確であるという前提に立ったもの。もしかすると、今の方が間違っているのかもしれせませんよ。そんなことすら考えてしまうほどに、彼らの地道すぎる測量には心打たれました。
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