『みちのく いとしい仏たち』展 (東京ステーションギャラリー)
本日は中野にて某ラジオ番組の収録のあと、東京駅構内にある東京ステーションギャラリーにて開催中の「みちのく いとしい仏たち」展に行ってまいりました。楽しかった!
「へたうま」ならぬ「へたへた」具合がなんとも愛らしい。
結論的に言ってしまうと、これこそ日本の浮世絵、そしてマンガやアニメ、キャラ文化の根源だと感じました。
まず、基本頭がデカい(笑)。つまり2〜4等身プロポーションなんですよね。
なんでこうなるかというと、これがリアリズムだからです。科学的、寸法的なリアリズムを求めた西洋とは違い、日本は元祖印象派、つまり脳内リアリズムを重視したのです。
私たちの他人への印象・記憶というのは、どうしても「顔」に重きを置かれます。それは三次元に再現される際、大きさによって強調されます。強調ではないな。自然にそうなる。
子どもが描く絵もそうでしょう。パパもママも自分も、顔が体より大きかったりします。
小学校に入って、西洋美術ばかり習うようになり、いつのまにか、そうした自然な不均衡は間違いとされる。一方で、多くの日本人は、マンガやアニメという学校から排除されるモノを通して、子どもの頃のリアリズムを忘れないようにしている。
このみちのくの愛すべき仏像、神像たちは、学校がない時代の自然な産物です。そして、中央が「大人」のリアリズムや、あるいはそれをさらに進めた美の創造としての造形にこだわったの対し、周辺ではその存在を知りながらも、その模倣に走らず、こうして素朴な子ども的な作品を作り、守り、祈りつづけた。
鬼や閻魔様でさえ、私たちを微笑ませてしまう。それがお互いの救いとなる。これって、日本のマンガやアニメにおける悪者キャラ人気にもつながりますよね。みんなが救われる愛の世界。
本当に心が救われました。皆さんもぜひ都会のど真ん中の素敵な「みちのく」空間を味わってみてください。おススメです。
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