小津安二郎 生誕120年 没後60年
今日は虎ノ門でセミナー。会場に着く前に、皇居近くをぶらり散歩し、小津映画ゆかりの東京風景を味わいました。
そう、今日は小津の誕生日。生誕120年、没後60年の日です。
考えてみると、私の5時間に及ぶ講演も、だんだんとパターンができてきており、各地で同じような展開・内容になりつつあるわけですが、それでも何回も聴きに来てくれる方が多いのは、もしかすると小津映画的な面白さがあるからかもしれません(僭越ながら)。
似たような景色、会話、テンポ、ストーリーが繰り返されることによって、それぞれの微妙な差異が生む波紋=うねりが広がる。たしかにそれこそが小津映画の魅力であり、永遠に生き続ける理由そのものでしょう。
それはどこか音楽的にも感じられます。一つの型の中で、どれだけ統一と変化のバランスを取るか。静謐の中の興奮。協和と不協和。いろいろな対立が昇華されていくのを感じるには、たしかに受け手側の時空的体験を要します。
昨年10年ぶりに開催された英国映画協会主催の「史上最高の映画100」では、小津の「東京物語」が4位に入っていました。彼が作り出し続けた「豆腐」は世界でも高く評価されています。
次元は違いますが、私も皆様に美味しい豆腐をお届けできるよう、型と型破りのバランスを取って行きたいと思いました。
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