ストラディヴァリの音の秘密が遂に判明!?
ヴァイオリンのことをあまり知らない人でもストラディヴァリの名前はなんとなく知っていることでしょう。
最近では前澤友作さんが銘器HAMMA(1717)を2018年に12億円7千万円で購入し、それを今年12歳の天才少女HIMARIさんに貸したことがニュースになりましたね。
いや、実際いい音してますよ(YouTubeでもわかる)。というかHIMARIさんの音楽性がすごい!(テクニックがすごいのは言うまでもない)
アンコールのバッハには正直「やられた」。すごい。
まあ私たちピリオド楽器奏者にとっては、あのへんの銘器はみんな「バロック・ヴァイオリン」なんだけどなあ…と思うわけですが。つまり改造されてしまっているのです。
それでも箱が異様によく鳴る(弱音でも)というか、音が豊かかつ遠くに飛ぶ(弱音でも)というのは事実であり、なかなか現代の製作者が近づけない世界なのです。
それがなぜなのか、木材が違うのでは(当時は太陽の活動が不活発だった)とか、ニスに秘密があるのではとか、経年変化のおかげとか、まあいろいろ言われてきました。
そして2021年、台湾の研究者たちによって非常に興味深い調査結果が発表されました。それをわかりやすく説明してくれてるのが、以下の動画です。
なるほど、面白い!
アルミニウムか…。これが意識的な加工なのか、はたまた偶然の産物なのかはわかりませんが、たしかに世界中の木製楽器製作の知恵はいろいろあるでしょうし、元々ヴァイオリン族も中央アジアあたりが起源であることを考えれば、まだまだ調査研究しなければならないものが世界にはたくさんありますね。
ヨーロッパの文明が案外、アジアに影響を受け、アジアの知恵を輸入活用しているのは、他の分野にも見られる傾向ですから。
週末に奈良の国立博物館の正倉院展に行ってきます。そこにも何かヒントがあるのではと密かに思っているのでした。
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