バッハ カンタータ85番 『われは良き羊飼い』
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラはヴィオロンチェロ・ピッコロと同じ楽器なのでしょうか。
私の考えですとYesです。
バッハはカンタータで比較的頻繁に「ヴィオロンチェロ・ピッコロ」を指定しています。たぶん全部で11曲。
その中で調号がト音記号、すなわちヴァイオリンのような楽譜で記され、出てくる音は1オクターヴ下というのは5曲。あとの6曲はヘ音記号やハ音記号で記されています。つまり実音どおりの表記。
前者5曲から考えられるのは、ヴァイオリン奏者が楽器を持ち替えて弾くということ。
それを実際にやっている動画がありました。2曲めのアルトのアリアで、シギスヴァルト・クイケンがスパッラに持ち替えてオブリガートを弾いています。
あるあるなのですが、急に楽器の大きさが変わるので、最初は音程がいまいち(笑)。これでまたヴァイオリンに戻るとますます難しい。
そして私の妄想では、クイケンのようにストラップで首からぶら下げて弾くのではく、ヴァイオリンと同様に肩に乗せて弾いていたのです!
というわけで、私も持ち替えてやってみましたが、やはり音程にちょっと不安はあるものの、非常にヴァイオリン的なパッセージが連続し、なかなか心地よく演奏できました。
このパートって、たぶんイエスの擬音化ですよね。非常に重要です。実はカンタータにおけるヴィオロンチェロ・ピッコロのパートはイエスの象徴であることが多いのです。特別な楽器だったわけです。
「イエスは良き羊飼い」というアリアの中でのイエスですので、もう少し柔らかく弾きたいような気もしますが、まあシロウトがいろいろ言う話ではありませんね。
アーノンクールの古い録音をスコア付きで聴いてみましょう。これはどんな楽器を使ってるのかなあ。縦型の5弦チェロかなあ。
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