アンリ・カサドシュ 『(J.C.バッハ風)ヴィオラ協奏曲ハ短調』
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラが我が家に来ております。
そこでいろいろな可能性を探っているわけですが、弾いてみてカッコよかったのはこの曲でした!
カサドシュ兄弟は「偽作家」としてある意味有名ですが、まああの時代は緩かったというか、著作権とか作家性のようなものはあまり重視されていなかった時代なんですよね。
とにかくヴィオラのためにいい曲を残してくれたのはありがたいことです。
しかし、いかんせん、このヴィオラ協奏曲、音が高い。ト音記号でも高い方が出てくるので、これは5弦ヴィオラ、すなわちヴィオラ・ポンポーザにぴったりだったわけですが、こうして1オクターヴ下で肩乗せチェロで弾くのもいいですな。
きっとアンリ本人も喜んでくれることでしょう。私のような「いい加減」な人がいて(笑)。
作品が時代によって新たな生命を帯びることは、どの時代にもあって然るべきことであり、逆にそれこそが名作の条件なのではないでしょうか。
あまりにも時代考証や復元精神に偏ると、それは作品(楽器も含む)にとって不幸なことになりかねません。どう考えても、人間より芸術の方が高次元の存在なのですから。人間の都合や自己満足は実に低次元です。
というわけで、世界のスパッラ奏者の皆さん、ぜひこの「偽作」を弾いてみてください。もしかすると、カサドシュはこの楽器の復活(出現)を予感してこの曲を書いたのかもしれませんよ!
いやあ、名曲ですなあ。どの楽章も分かりやすい。ポップというか演歌というか(笑)。
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