アニメ映画 『はだしのゲン』
今日のクローズアップ現代は『「はだしのゲン」はなぜ消えた?』でした。
私もモロに「はだしのゲン」世代でして、小学校の教室でみんなで回し読んだ記憶があります。
このたび広島の平和教材から「はだしのゲン」が消えたことについて、今日のクロ現では暗に保守系団体からの圧力があったことを伝えていましたが、まあその通りでしょう。
たしかに共産党系、日教組系の出版社で連載された後半はあまりに左寄りで、正直ドン引きするような内容ですが、前半は戦争や原爆の悲惨さ、そしてゲンをはじめ広島の皆さんのたくましさが表現されており、良い教材だと思います。
まあ、たしかに教材として興味を持つとついつい全巻読みたくなりますよね。そうすると例の天皇批判などに出くわすことになり、それを保守や右翼は許さないというわけです。
今の時代、いくら左寄りの広島県教職員組合や教育委員会でも、(アナクロな)街宣車などが登場しては面倒だと考えたのでしょう。
まあ、本当はそうした右の考え方も両方教えた上で結論を出さず考えさせるのが教育だと思うのですがね。
そのような面倒なことを避けるためには、このアニメ版「はだしのゲン」を教材にするのが良いでしょう。このたび改めて観てみましたが、やはりなかなか良い作品でした。
過去の悲惨な事実と、未来への希望や勇気、永遠の家族の愛情とその拡張がバランス良く描かれていると思います。子供たちには良い教材でしょう。もちろん扱う教員の資質も問われますが。
戦後78年。いよいよ記憶が歴史になっていく季節を迎えました。思想や感情に流されず、あの戦争の未来的な意義を真剣に問うことこそ、多くの御霊の「様々な思い」に報いる唯一の方法となるでしょう。
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