『リュウセイ』 谷健二監督作品
ペルセウス座流星群、今年は好条件でしたが、残念ながら天候に恵まれませんでした。
昨日の記事にも関連しますが、大学時代は天文同好会に所属していたので、毎年どこかの山で仲間と観測会をしておりました。
社会人になり、富士山の懐に住むようになり、日常的に満点の星空の下で暮らすようになると、案外星を見る機会も減ってしまいました。
今では昔とった杵柄で、幼稚園で園児に星の世界に夢を持ってもらえるよう、プラネタリウムの授業を受け持っております。
たしかに夢や願い事というのが、大人になると少なくなっていくような気もしますが、自分の夢や願い事が希薄になっていくのは実は悪いことではなかったりもします。
この映画は、夢破れ、現実の厳しさの中で悩む若者の姿を描いた佳作ですが、単純に夢が叶う物語よりも、ずっと心に染みるものがありますね。
大きな波のない、ある意味とても日本的な映画であり、結末も特に希望も絶望も感じません。それこそがリアルであり、「自分の夢」という自我を離れていくのは当然として、それをどのようなマインドで迎えるかでその後の運命が変わってくるということでしょう。
彼らはまだ30歳くらいですから、全然大丈夫ですよ。私は30代までは本当にくすぶり続けていました。それはおそらく若い頃の身勝手な夢にとらわれていたからでしょう。
40歳くらいでようやくその呪縛から解き放たれて、夢を叶えるなんていう次元ではなく、夢にも思わなかったことが実現するようになりました。今も毎日がそんな感じです。
そういう体験も踏まえて、この映画は切なさを覚えるというよりも「よしよし」という感じで観ていました。彼らが「夢を諦める」ということの大切さに気づきつつあるからです。
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