ヨハン・ファイファー 『ソナタ ニ長調』
本日のヴィオロンチェロ・ダ・スパッラの可能性探索。
ヨハン・ファイファーはドイツバロック後期のヴァイオリニスト・作曲家です。彼の作品の多くは失われていますが、残存している中で興味深いのはこの「ヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガート・チェンバロの為のソナタニ長調」です。
自筆譜にはヴィオラ・ダ・ガンバもしくはブラッチョ、またはヴィオロン・チェロと書かれており、腕で支える一般的なヴィオラでも演奏可となっています。しかし、音域的には明らかにバス・ガンバやチェロの音域であることを考えると、どうもヴァイオリニストがスパッラで弾くことも想定しているようなのです(勝手な妄想ですが)。
そして、オリジナルはどうなのか分かりませんが、ソロパートをト音記号で浄書してくれた楽譜が出ているので、まさにスパッラにぴったり。さっそくト音記号で弾いてみましたが、非常に弾きやすく楽しい曲でした。どなたかチェンバリストの方と合わせてみたいですね。
目立った名曲とは言えませんが、当時のプロイセンの宮廷の緩めな雰囲気がよく分かる音楽ではないでしょうか。
ガンバでの演奏を聴いてみてください。
ファイファーは、下に紹介するヴィオリーノ・ピッコロのための協奏曲など、変わり種の楽器のための楽曲も書いており、スパッラのことも当然頭にあったと思われます。
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