『法力とは何か 「今空海」という衝撃』 老松克博 (法蔵館)
静岡・山梨の私学の研修二日目。
静岡の私学の新任の先生方とグループワークでたっぷり語り合いました。
その前に朝、会場近くのお寺さんで護摩焚きのパワーを頂戴してまいりました。気合い入れないと(笑)。
さて、護摩と言えば密教、密教と言えば空海。今年は空海の生誕から1250年の年です。
考えてみれば、日本最古の私学は空海の創設した綜芸種智院ですよね。828年のことですから、今から1195年前のことになります。
昨日の講演では、「創立者の夢。未来人の義務」という項目を最後に持ってきましたが、洛南高校や高野山大学の創立者は空海ですからね!すごい。
そう、この本のサブタイトル「今空海」もそれに通じます。創立者や過去の偉人が、今この時代に生きていたら、どんなことをするだろうか。そういう発想が彼らにとっての未来人である私たちの義務なのです。
ということで、話があっちこっち行っていますが、この本の「今空海」さん。あえて、実名は出しませんが、存命のあの阿闍梨が引き起こした数々の奇蹟を、ユング心理学の泰斗、老松克博先生が読み解くこの本は、本当に久々に(「土偶を読む」以来?)面白すぎて何度も繰り返して読んでしまった本です。
私たちの世代には記憶に鮮やかな、あのミグ25戦闘機の函館空港への亡命着陸事件が、実は今空海の法力によるものであったとは。
たしかに「桁外れ」です。その他のエピソード(事実)もぶっ飛ぶことばかり。
そして、それが、それこそ昨日の秋山眞人さんの話ではありませんが、いよいよ心理学や量子力学によって解明、証明されようとしているのです。こんなエキサイティングなことがありましょうか。
とりあえず、だまされたと思ってこの本を読んでみてください。私も、ある友人の僧侶の方に薦められたのですが、最初は多少眉に唾つけていました。いや、しかし、引き込まれて読み進むうちに、間違いなくこれは「事実」であり、その「法力」が本来私たち全てに備わっているものであると信じるようになりました。
この本の中で、軽く薄く触れられている修行法、瞑想法は、この野狐禅エセ坊主の私でさえ共感・予感できる、ある意味単純なものです。
世を救うため、徹底的な利他のため、つまり自我や自己の滅却のためなら、命懸けの修行もありなのかもしれません。根性なしの私が、そんなことをふと思ったほど、この本は衝撃的でした。
Amazon 法力とは何か
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