Pat Metheny 『Dream Box』
静岡への移動中、このアルバムを聴きました。ちょうど2回通して聴いたところで実家に到着。
久々のソロアルバム。ソロと言っても基本的に「二人」です。すなわち、伴奏を録音してソロ(メロディー)をオーバーダブするという形です。
パソコンのフォルダの奥の、本人も忘れてしまっていたという録音。まさに本人自身が玉手箱を開けたような感覚だったようですね。
過去のパットの無意識は未来に音のボールを投げていたのでした。
天才の音楽は、既存のジャンルに収まらないことが往々にしてありますが、パット・メセニーの音楽はまさにそれですね。
ジャズでもフュージョンでもない。突如クラシックやバロックに聞こえる時もある。ブルースやロックの時もあるし、子守唄のように流れる時もある。
このごく私的な音楽群もまた完全にジャンルレス。ただただ心地よく未来からやってきます。
今日はものすごい自然の中をドライブしながら聴きました。前方からやってくる豊かな景色とシンクロして、夢の玉手箱からキラキラと光が向かってきます。
もともとパットの音楽にはある種の空間移動イメージがありますが、このアルバムもまさにそうした感覚に溢れています。皆さんもぜひ移動しながら聴いてみてください。徒歩、ジョギング、自転車、自動車、列車、飛行機…それぞれ楽しそうです。
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