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2023.07.31

JR東海道本線 全区間前面展望 東京→神戸

 10日間にわたる講演ツアーを終えて静岡に帰ってきました。

 豊橋から静岡までは東海道線鈍行に乗車。久々にゆっくり電車旅を楽しみました。ここのところ新幹線に乗る機会が多いからか、こういう風景の流れる速度感はやっぱり落ち着きますね。なんとか全線座ることができましたし。

 考えてみると、一昨日は期せずして大阪・米原間を鈍行で旅したのでした。法力のおかげで(笑)。

 そう、関西の人からしますと、神戸線、京都線、琵琶湖線だと思っている路線は実は東海道本線なんですよね。

 というわけで、今回は東海道本線各駅停車の旅をたっぷり4時間以上楽しんだわけです。

 言うまでもなく、東海道本線は東京から神戸までです。それを走破するには9時間近くかかりますが、まあ今回はアクシデントのおかげでその半分くらいを味わうことができたということです(距離的には5分の2くらいかな)。

 きっとあるだろうなと思って探したら、やっぱりありました。全線走破の動画が。8時間45分くらいかあ。よくぞ撮影しましたね。そして駅名や速度、地図まで表示してくれる神編集。ありがたいです。音もいい感じ。

 

 今回、私も時々マップで位置や路線のデザインを確認しながら乗車しました。自然と街並み、人々の暮らしや産業を眺めながらの旅は本当に楽しいものです。

 疲れがたまっていたので、正直寝ちゃうかなと思っていたのですが、全然眠くなりませんでした。

 これからも機会を見て鈍行の旅を楽しみたいと思います。

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2023.07.30

宮下文書と三河〜三河富士5峰

Th_unknown_20230731101901 日は豊橋にて講演会。たくさんの方々に熱心に聴いていただき感激でした。感謝。

 右の写真は石巻山。三河富士の一つであり、ピラミッド伝説のある山です。

 講演の導入で三河と宮下文書の関係をのちほどお話しますといいながら、別の話題で盛り上がり結局語るのを忘れてしまいました。よくあることです(笑)。

 ここに詳しくは書きませんが、三河と宮下文書の関係は、大きく二つの時代に分けられます。

 一つは紀元前の弥生時代。徐福伝説です。徐福渡来伝説は全国に多数ありますが、三河地方にも比較的色濃くその伝承が残っています。

 当地方で17世紀末に成立したと見られる「牛窪記」にも、「徐福が熊野から三河に来て子孫は秦氏を名乗り本宮山麓に住んだ」というようなことが書いてあります。

 まあ、あの時代は全国的な徐福ブームもあったので、そこら中で子孫を名乗る人が出てきたり、お墓を作ってしまったりということが多数ありましたが、ある程度信憑性のある文書である「牛窪記」に書き残されているのは重要なことです。

 もう一つの時代は南北朝時代。三河吉野朝説、つまり後醍醐天皇の崩御後、半世紀ほどにわたって南朝の御所が三河にあったという説があります。

 こちらは当地方で15世紀前半に成立したとされる「青木文献」という史書に詳細に書かれています。同文献も学術的に認められているものです。

 つまり、ぶっちゃけてしまうと、三河の徐福伝説も南朝伝説も、「偽書」宮下文書による富士北麓伝承よりもずっと信憑性が高いということです。

 研究者の中には、宮下文書(富士古文献)の内容を無理やり三河に比定している方もいらっしゃいますが、さすがにそれは行き過ぎで、現実的な可能性としては、明治期の宮下文書の成立に三河人が関わっていると考える方が良いのではないでしょうか。

 あるいは秦氏(羽田氏)ネットワークの中で各地の情報が交換されて、それが宮下文書に反映しているとか。

 一方で、ちょっと面白い事実もあります。それは富士山と三河の関係そのものです。

 三河地方からも富士山を望むことができます。ただし、前景に山があるので八合目から上くらいしか見えません。チラ見せ(笑)だからますます富士山への憧れが増したのでしょうか、富士山を地元に仮設してしまう「郷土富士」がたくさんあるのです。

 つまり「三河富士」が複数あるということです。全国的には「◯◯富士」というのはだいたい一つずつなのですが…。

 地元の方はおそらく分かると思いますが(実は私はわからない)、次の五つの山が「三河富士」と称されています(一つは正真正銘の「三河富士」)。

 ・本宮山

 ・宮路山

 ・三河富士

 ・村積山

 ・石巻山

 ほかの県で五つ以上となると、丹波富士と讃岐富士くらいでしょうかね。

 今回は初めて三河地方に降り立ちましたが、昨日の長浜(富士山と出雲大社のレイライン上にある)、一昨日の尼崎(出雲大物主関連)と、どうも自分自身の意志とは関係なく神縁深い土地を回っているように感じますね。富士山と出雲か…。

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2023.07.29

「法力」恐るべし

Th_-20230730-84611 日は琵琶湖畔、長浜で講演。

 阪神尼崎から大阪に移動し、そこからJR新快速一本でと思っていたのですが、大阪発直前に「人が線路内に立ち入った」とかで15分の遅れのアナウンスが。

 溶けそうに暑い大阪駅のホームで待っていると、遅延は30分、45分とどんどん伸びていきます。車内で座れるよう、涼しい待合室にでも行きたい気持ちをおさえ立っていると、なんと「発着が8番線から10番線に変更」とのアナウンスがあり、走って移動する羽目に。汗だくです。せっかく最前列に並んでいたのに(涙)。

 結局1時間以上遅れてようやく新快速に乗ることができました。ギリギリ座ることができたのは幸運でした。講演開始時間ギリギリかなあと思っていると、なんと「本日に限り各駅に停車いたします」との車内放送があり、ますます遅延が伸びていきます。

 さらに途中で「この列車は米原止まりとなります」との放送が。結局78分遅れで米原に到着。米原まで車で迎えに来てもらいましたが、会場入りは30分の遅刻になってしまいました。お待たせして申し訳ない。

 あまりにいろいろと思い通りに行かなかったので、これは逆に何かあるなと思いながら、講演をハイスピードでこなし懇親会になりました。

 そして懇親会も終わりになろうかというタイミングで、参加者のお寺の奥様にこの大遅延、大遅刻はあなたの「法力」じゃないですかと冗談で言ったら、なななんと、この方、この前『法力とは何か』で紹介した中村公隆阿闍梨から直接法力を授かった方だったのです!

 なんでも、阿闍梨のことは全く知らず、ご夫婦でたまたま別件のついでに立ち寄った鏑射寺で「優しいおじいさん」に声をかけられ、最後はその「おじいさん」の言われるままに1時間真言を上げ、最後は「おじいさん」に背中をたたかれて法力を分けていただいたとのこと。のちにその「おじいさん」はトンデモない方だと知ってびっくりしたとか。

 お会いしようと思ってもなかなかお会いできない方。逆に知らないで(無欲で)訪れたのが良かったのでしょう。すごい話でした。もう、驚くというよりなぜか大笑いしてしまいました。私も冗談で「法力」という言葉を使ったつもりだったのですが、まさかこんな展開になるとは(笑)。

 ということは、私の勝手な妄想、阿闍梨にお会いできる日も近いのでしょうか。う〜ん、「法力」恐るべし。

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2023.07.28

大物主神社(尼崎市)

Th_img_2753 日までの教員対象のまじめな(?)研修に続き、本日よりプライベートな関西セミナーツアーが始まります。

 今日は兵庫県尼崎市大物町にて。「だいもつ」と読みます。難読地名ですね。

 そして予想どおり、そこには「大物主神社」がありました。「おおものぬし」です。

 こちらでのセミナーは友人が企画してくれたものですが、あまりにピンポイントな場所、地名だったので驚きました。もちろん企画者も無意識でここを選定した…。

 私の研究テーマの一つである、大国主の国譲りと復活の物語において、キーパーソン…ではないな、鍵を握る神様が「大物主神」です。大国主の和魂(にぎみたま)とされる大物主。

Th_img_2752 私の直観的な考察によると、大国主は国譲りの際、「荒魂」と「和魂」にわかれ、「荒魂」は北回りルートで北陸を通って諏訪に一旦おさまります。息子の建御名方という形で。

 一方の「和魂」は南回りルートで一旦三輪山におさまります。そのルートが今回よくわかりました。

 岡山にも小さな大物主神社があります。出雲の南です。おそらくそのあたりを通って、そしてここ尼崎を経由して奈良に入ったのではないでしょうか。

 そして、その両魂は、出雲の真東に位置する富士山で再び出会い、そして大国主が復活する…というのが、私の妄想ストーリーなのですが、今回偶然、いや必然的に尼崎の大物主神社に導かれ、ますますそのイメージが鮮明になりました。

Th_img_2754 富士山、出雲、大国主、大物主、物部氏、聖徳太子、「和(にぎ)を以て貴しと為す」、仲小路彰、そして…。

 今日のセミナー(講演)は、そのあたりから現代につながる不思議すぎる神縁の話から始めました。詳細は省きますが、分かる人には分かる、特に本日お集まりの方々には印象深い話になったのではないでしょうか。

 明日はまた別の友人の企画によるセミナーが滋賀県の長浜で行われます。長浜もまた富士山&出雲大社と同じ緯度にあります。ちょうど中間地点。これも偶然ではないでしょう。

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2023.07.27

大川隆法(仮) vs 上祐史浩

 

 ょっと古い動画ですが、面白いので改めて。

 オウム真理教と幸福の科学は、ある意味では双子のような関係です。もちろん教義とかのレベルではなく、時代の落とし子的な観点からするとかなり近い。

 西荻窪的にも近い関係ですよね。そう、新興宗教のメッカ西荻窪。面白いですよね。ちなみに出口王仁三郎が「西荻窪から救世主が現れる」と言ったというウワサはガセネタです。ま、そこにつながる予言はあるにはありますが。

 それにしてもこの宏洋さんのイタコ芸と上祐さんの真面目な(?)絡み、最高に面白いですね。上祐さんのけっこうキツめなツッコミにたじろぐ隆法(仮)。

 さりげなく発せられる「釈迦に説法」という慣用句が、これほど相応しいシーンは珍しい(笑)。

 もちろん、面白がってばかりはいられません。はたして今後幸福の科学という巨大団体はどちらに向かうのか。新宗教に限らず、伝統宗教でもよくあったように、開祖、教祖、カリスマの死後は大変です。

 亡くなったことによる神格化と同時に、跡目争いが始まるのが常。ある意味完成度が高かった総裁のイタコ芸は誰が継ぐのか。そしてそのクオリティーは保たれるのか(笑える要素も含めて)。

 私の予想としては、これもあるあるですが、おそらく団体は分裂の方向に進むのでは。そしてそれぞれが弱体化してゆく。すでにその時代的な使命は終わったとも言えましょうか。

 「科学」を標榜した宗教の、その「科学」の信頼がゆらぐ時代がやってきます。そして「幸福」の再定義も必要となるでしょう。

 また一方で、上祐さんの贖罪はいかに。免罪はないと思うので。

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2023.07.26

仁藤敦史 落合陽一 『こうして「日本」は誕生した』

 

 力を発揮した空海も尊敬したであろう聖徳太子。空海は聖徳太子ゆかりの地を多く訪れています。

 のちには空海は聖徳太子の生まれ変わりであるという伝説も生まれます。

 この対談では、国立歴史民俗博物館の仁藤敦史教授が、魅力と謎に満ちた飛鳥時代について語ります。当然、聖徳太子についても言及があります。

 落合陽一さんがいいですねえ。日本史に詳しくないということで、漢字の読みとか堂々と間違っちゃいますが、しかし逆にメタの視点からの鋭い発言が多く勉強になります。それこそ、学校での教育がどうあるべきか考えさせられますよね。

 断片的なデータの蓄積はコンピュータやAIにまかせておけばいいのです。過去の情報の処理は得意な人(?)に任せておけばよい。それより、分野横断的な、クリエイティブな気づきが大切。それは未来からの情報ですから、我々生命、特に人類の仕事です。

 昨日までの研修の内容にも関わってくることですね。そうそう、そう言えば仁藤先生、静高の先輩なんですよね。理系から文転したところは私と同じですが、さすがレベルが違います。私は完全なる落ちこぼれタイプでしたからね(苦笑)。

 本編後半に出てきた話、古事記や日本書紀のような神話が、その成立年代の文化を反映しているという意味でもフィクションであるというのは面白かった。そう考えると、近代の用語や知識が出てきちゃう古史古伝も一概に馬鹿にはできないなと。

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2023.07.25

『法力とは何か 「今空海」という衝撃』 老松克博 (法蔵館)

Th_51sfvzcypbl_sx344_bo1204203200_ 岡・山梨の私学の研修二日目。

 静岡の私学の新任の先生方とグループワークでたっぷり語り合いました。

 その前に朝、会場近くのお寺さんで護摩焚きのパワーを頂戴してまいりました。気合い入れないと(笑)。

 さて、護摩と言えば密教、密教と言えば空海。今年は空海の生誕から1250年の年です。

 考えてみれば、日本最古の私学は空海の創設した綜芸種智院ですよね。828年のことですから、今から1195年前のことになります。

 昨日の講演では、「創立者の夢。未来人の義務」という項目を最後に持ってきましたが、洛南高校や高野山大学の創立者は空海ですからね!すごい。

 そう、この本のサブタイトル「今空海」もそれに通じます。創立者や過去の偉人が、今この時代に生きていたら、どんなことをするだろうか。そういう発想が彼らにとっての未来人である私たちの義務なのです。

 ということで、話があっちこっち行っていますが、この本の「今空海」さん。あえて、実名は出しませんが、存命のあの阿闍梨が引き起こした数々の奇蹟を、ユング心理学の泰斗、老松克博先生が読み解くこの本は、本当に久々に(「土偶を読む」以来?)面白すぎて何度も繰り返して読んでしまった本です。

 私たちの世代には記憶に鮮やかな、あのミグ25戦闘機の函館空港への亡命着陸事件が、実は今空海の法力によるものであったとは。

 たしかに「桁外れ」です。その他のエピソード(事実)もぶっ飛ぶことばかり。

 そして、それが、それこそ昨日の秋山眞人さんの話ではありませんが、いよいよ心理学や量子力学によって解明、証明されようとしているのです。こんなエキサイティングなことがありましょうか。

 とりあえず、だまされたと思ってこの本を読んでみてください。私も、ある友人の僧侶の方に薦められたのですが、最初は多少眉に唾つけていました。いや、しかし、引き込まれて読み進むうちに、間違いなくこれは「事実」であり、その「法力」が本来私たち全てに備わっているものであると信じるようになりました。

 この本の中で、軽く薄く触れられている修行法、瞑想法は、この野狐禅エセ坊主の私でさえ共感・予感できる、ある意味単純なものです。

 世を救うため、徹底的な利他のため、つまり自我や自己の滅却のためなら、命懸けの修行もありなのかもしれません。根性なしの私が、そんなことをふと思ったほど、この本は衝撃的でした。

Amazon 法力とは何か

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2023.07.24

秋山眞人 『日本のオカルト150年史』

 日から、静岡県と山梨県の私学の新任教員に対する研修に、講演講師、グループワーク指導者として参加しております。

 本日は、こういう堅い研修の中ではかなりぶっ飛んだ講演をさせていただきました。講演の依頼が来た時に、いちおう確認しました。「こんな私でいいのですか?」と。

 結果良いとのことで、こんな私が呼ばれる私学界は、けっこう本気で変わろうとしているのではないか、まだまだ捨てたもんじゃないなと思った次第です。

 今日の講演の中で、私が静岡県の焼津市の生まれであることを申し上げました。祖父がやはり焼津の私学の教員であったことも、私に大きな影響を与えていますし、こうして巡り巡って静岡の私学人の皆さんの前でお話できることに、なんとも不思議なご縁、因縁を感じるのでありました。

 さて、焼津と言えば、その地で青少年時代を過ごした秋山眞人さんのことを忘れてはなりません。何回かお会いしてお話させていただきましたが、本当に頭がよく、そして愛に溢れた方で、心から敬愛申し上げています(ちなみに高城剛さんの未来ラジオに秋山さんが出演されましたが、あれは私の紹介です)。

 そんな焼津育ちの秋山さんが、タイムリーに素晴らしい動画に出演されていましたので紹介します。ここで語られている内容、特に教育に関わる部分は、とても今日の私の講演では触れられない領域ですが、実は深くつながってもいます。

 宗教系、非宗教系を問わず、私学の多くが、金儲けではなく、まさに創立者の精神的(スピリチュアルな)意志によって生まれています。

 戦後、唯物論に偏ってしまった公立の教育に対し、物心、体霊のバランスを取りながら若者を育て、そしてこの日本の村立、存続に寄与したということを、私学人はもっと自覚し、そして誇りに思わねばなりません。

 オカルト、スピリチュアルという言葉が無条件に否定され、嫌悪され、そして排除されてきた現代日本。ようやくその間違いに気づき、表面的ではない本来の「霊性」の復活を願う時が来ているのではないでしょうか。

 

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2023.07.23

セイキ 『アコーデオン網戸 オレジョーズⅡ』

Th_41r5qm0fnl_ac_ い日が続いております。ここ富士山の懐でも午後の室温は30度になります。ちなみにエアコンはありません。

 夕方になるとすっかり涼しくなり、夜には窓を閉めます。朝は外気温17度くらいまで下がりますので、正直寒い。

 熱帯夜で苦しんでいる方も多い中、たしかに夏のここは天国です。その分、冬は地獄かというと、たしかにマイナス18度とかになりますが、寒い時は着込めばいいし、暖房すれば室内は快適です。

 そんな夏の天国もさすがにここのところの温暖化傾向によって、先述したように室温は30度になってしまいます。今までは扇風機一つでなんとかしのいでいたのですが、今年は前に紹介した冷風扇を導入しました。これがなかなか良い。

 そして、さらに居間から玄関、そして奥の和室の通気をよくするために、これを設置しました。ウチは猫がいるので、ただ開け放つということができないのです。

 設置のための加工が面倒かなと思いましたが、小一時間奮闘したらキレイにできました。午後、日の当たらなくなった東側の冷気が居間に入ってきてだいぶ涼しくなりましたね。

 ただ、猫はこの網戸を突破しようとします。破るようなことはしないのですが、下からくぐろうとするのですね。ですので、結局、人間がまたげるくらいの柵を立てかけて猫の突破を防いでいます。南側の網戸も同様なフェンスをしつられえてあります。案外、猫はすぐに諦めて脱走を企てなくなりました。

 このアコーデオン式網戸、ワンタッチで開くのはいいのですが、けっこうな勢いでして最初ビックリしました。それで猫たちがビビって近づかないというのもあります(笑)。これは怪我の功名。あと閉めた時、ちょっとロックがうまくいかない時がある。ちょっとコツがいります。

 それでもだいぶ快適になりました。この暑さの中、エアコンを設置する必要がないというのは、日本中探してもなかなかないのではないでしょうか。電気代も助かっています。

 

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2023.07.22

高中正義 『晴天』(2003.9.14 日比谷野音)

 

 日のフェリックス・アーヨのコンサートと同じ2003年、私はこちらを聴きに行っていました。

 高中正義さんの日比谷野音ライヴ。楽しすぎて倒れそうになりました(笑)。

 すごいメンバー。

 ギター:高中正義

 パーカッション:斎藤ノブ

 ドラムス:そうる透

 ベース:松原秀樹

 キーボード:小島良喜・重実徹

 「晴天」というのは、そうこの日の23年前、伝説の雨の日比谷野音があったからですね。1980年8月16日。

 ちょうどその年に、私は昨日のフェリックス・アーヨのコンサートを聴きに行きました。当時も高中さんのファンでしたが、なんだか時を超えてひっくり返っていて不思議な感じですね(笑)。

 この日の野音も、最初雨が降っていましたが、開演する頃にはやみました。開演が少し遅れたためか、全体にテンポが早いなと感じた記憶があります。野音は音出しの時間制限がありますからね。

 まあそのおかげもあって、メンバーもオーディエンスもノリノリ。最高のライヴとなりました。

 Early Birdでは弦が切れましたが、そんなの全く気にせず、いや逆にそれだからこそ燃えるのか(笑)、素晴らしいソロを弾ききりました。

 こうして改めて聴きますと、やはり高中さんのソング・ライティング能力の高さを痛感せずにはいられませんね。カッコいい!

 

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2023.07.21

フェリックス・アーヨ 『ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ「春」』

 イ・ムジチのリーダー、フェリックス・アーヨの「春」というと、ヴィヴァルディの四季の「春」を思い浮かべる人がほとんどだと思いますが、実はベートーヴェンの「春」の素晴らしい演奏もあります。

 フェリックス・アーヨは私が初めて憧れたヴァイオリニストの一人です。そして高校時代、彼の東京文化会館での来日コンサートを、授業をサボって聴きに行った思い出があります。

 演目はもちろん「四季」。生で聴くアーヨの音は、本当に艷やかでした。これぞ本家イタリアのヴァイオリンという理想の音色。

 このベートーヴェンの演奏は、20年前に来日した時のもの。ピアノは名手東誠三さんです。

 

 素晴らしい演奏ですね。どの楽章もこの上なく美しい。過度な表現がなく、音楽に忠実な演奏ですね。アンサンブルも見事。これは生で聴いたら涙モノです。1楽章のあと拍手が起きるのも自然なことですね。

 私、ベートーヴェンを演奏する機会はほとんどないのですが、実はこの曲は地元の成人式のアトラクションで弾いたことがあります。村長の娘さんがピアノを弾いてくれました(笑)。

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2023.07.20

キーホルダー型ボイスレコーダー

Th_61vekzbqjrl_ac_ss450_ 日からハードな講演ウィークに入ります。内容も様々。正反対の立場の方々への講演も混在しますので、絶対に言うことを間違えてはいけない(笑)。

 と言いつつ、基本台本はないので、何を言い出すのか自分でもわかりません。

 また、翌日にはもう何をしゃべったのか忘れてしまうので、たまに録音して反省材料にすることがあります。

 その時使うのがこれ。いつも移動の際に背負っていくリュックに取り付けてあります。

 録音する時は、小さなスライドスイッチをオンにするだけ。止める時もただオフにするだけ。

 マイクがどこにあるかわからないのですが、音質もまあまあ。小さな声もよく拾います。講演や会議の記録用、またトラブル回避用には必要十分です。

 64GBなので、どんどん録音していってもいっぱいになりません。いざという時のメモリーカード代わりにもなります。

 おまけ程度のイヤホンもついていますが、基本的にPCにデータを移して聴いたり保存したりするので、普段は使いません。

 何よりいいのはデザイン。いかにもなボイスレコーダーだと引かれるし、逆にペン型やUSBメモリー型などだと、なんか騙しているようで気分が悪い。これはちょうどいい。目立たないし、罪の意識も起きない。

 バッテリーの持ちもかなりよく、先日テストしてみたところ、少なくとも24時間は連続記録できました。

Amazon Vandlion 64GB ボイスレコーダー

 普段は5000円くらいしますが、時々タイムセールで3000円くらいになるので、そんな時を狙ってどうぞ。

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2023.07.19

フジファブリック『Particle Dreams』

Th_fujifabric_particledreams_jkthumb240x 夜は、世界を遍歴したのち、フジファブリックの志村くんに導かれて富士吉田に住むことになった女性が遊びに来ました。

 夏と冬には志村くんを思い出さざるをえませんね。いや、春も秋も。

 志村くんの音楽は、今でも古くなるどころかますます輝きを増し、多くの人たちの心を動かし、そして運命までをも動かし続けています。

 私も彼がこの世を去ったのちに、彼のおかげとしか思えない出会いがたくさんありました。今日のご縁もそう、そしてこれからもきっとたくさんの贈り物をくれると思います。感謝です。

 彼のいなくなったフジファブリックが、彼の魂を引き継ぎつつ、しかし彼からも解放されて新たな進化を遂げたことも、世界のバンド史の中である意味奇跡的なことであると思います。

 それは逆に言えば、あの志村くんの個性を発揮させていたのが、歴代のメンバーほか周囲の人たちだったとも言えるでしょう。個性とはそういう他律的なモノなのです。

 ちょうど6月リリースの新曲のMVが発信されました。結成当時からの「フジファブリックらしさ」の上に時代的な新しさ、挑戦も加わり、それがまた不思議と「志村っぽさ」さえ感じさせるのは面白いですね。

 昨日、一昨日の能やバッハにおける不易流行、守破離に通ずる芸術の生命的エネルギーを感じます。

 やはり、世阿弥もバッハも志村正彦も生きているのです。出口王仁三郎が「芸術は宗教の母」と言った真意も、そこに読み取ることができましょう。

 

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2023.07.18

ロバート・ヒル 『バッハ シャコンヌ』

 日の「能」でも強く感じましたが、「伝統」というのは非常に難しい。どこまでも旧態を守ればいいというものでもなく、かと言っていたずらに換骨奪胎すべきものでもない。

 不易流行とは簡単に言いますが、芸事に限らず、ビジネスでも教育でも、それは非常に難しい決断を迫るものです。

 私も古い音楽をやったり、古い日本語や宗教を研究したりする中で、常にそのような迷いにぶつかり続けています。

 最近の私は、その人が現代に生きていたらどうしているかを考えるというスタンスです。たとえば、世阿弥が現代に生きていたら、彼のスピリットからして、きっと最新のテクノロジーも駆使しただろうとか。では、どこまでやるだろうか、というのを考えるのが楽しみでもあります。

 このバッハのシャコンヌの編曲と演奏も、そういう判断と決断を迫られるものでしょう。

 まずは現代にバッハが生きていたらという以前に、(当時バッハ本人も間違いなくやったであろう)無伴奏ヴァイオリンの為の傑作を自分が弾けるように鍵盤楽器用への編曲、あるいは即興演奏をしたら、どういう音を足してだあろうかという大問がありますね。

 そしてようやく現代です。当時よりも明らかに音楽体験の広い(深いかどうかは別)聴衆に対してどのような演奏をすべきか、また録音によって何度も聴かれるということを前提とした演奏とはどうあるべきか。

 モダン・バッハはもしかすると、電子楽器をコンピュータに演奏させるかもしれない(世阿弥が舞台装置にCGを使うように!)。

 いろいろ妄想すると楽しいですよね。

 今日紹介するロバート・ヒルの演奏は、彼自身による非常によく出来た編曲ですが、その編曲された楽譜とともに、そこへの書き込みも見ることができ、さらにはそれぞれのレコーディングでの即興的装飾、あるいは音をあえて削除しているところなどを確認できるという意味でも大変興味深いものです。

 原曲のニ短調をト短調に転調するのは、古くはグスタフ・レオンハルトもやっており、バッハ自身の編曲にも楽器の特性から来る演奏効果からか、そのような例を見つけることができますね。

 今日はロバート・ヒルによる三種類の演奏をお聴きいただきましょう。ちなみに楽器はお兄さんであるキース・ヒルの作品です。キースの楽器製作もまた、単なる「過去のコピー」ではないのは言うまでもありません。 

 

 

 

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2023.07.17

野村幻雪 三回忌追善会

Th_202305131116346759 誘いいただき行ってまいりました。

 能楽シテ方人間国宝、野村幻雪(四郎)先生がお亡くなりになって、もうすぐ2年。三回忌の追善会が観世能楽堂において執り行われました。

 四郎先生とは、本当に不思議としか言いようのないご縁を頂戴し、教え子や我が子が弟子となり、また私自身も恐れ多くも大変仲良くさせていただきました。

 バロック音楽との対比と融合、富士山と絹織物への奉納など、いくつかの演能機会をプロデュースさせてもいただきました。

 先生との対話から学ばせていただいたことは、他のどんな教育よりも深く尊いものでした。改めて感謝申し上げます。

 このたびの追善会では、観世流ご宗家や先生のお兄様で狂言の人間国宝野村萬さんなど、錚々たる方々が入れ代わり立ち代わり舞台に上がり、現代考えうる最高の霊的時空間を現出してくださりました。

 それこそ言葉で表現するのが愚かにさえ感じる次元でありました。特に「融」の静と動の強烈なコントラストは圧巻でした。まさに鎮魂帰神。

 また、個人的には私の教え子が舞囃子「胡蝶」を舞ったことが感動的でありました。多数の演者の中のただ一人の女性。男性中心だった世界で、彼女のこれまでの苦労と未来への可能性を感じることができました。

 私の娘もその後を継ぎ、古くて新しい芸能の世界を切り開く覚悟のようです。

Th_img_2716 開会の前に、先生のお写真の横で先生の奥様にご挨拶をしたのですが、奥様は大変長い時間にわたり娘に直接お言葉をかけてくださりました。それはまさに野村先生の遺言のごときお言葉でした。娘も私も家内も思わず涙してしまいました。

 「稽古」とは、技術や知識を身につけることではない。芸を通して自らを成長させることである。

 古き伝統を完全に身につけた上で、常に新しいモノへの挑戦を怠らなかった先生。私もジャンルは違えど、そのような精神でこれからの人生を送って行きたいと思います。ありがとうございました。

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2023.07.16

ペンデレツキ 『バロック様式による3つの小品』

Th_krzysztof_penderecki_20080706 日はあまり有名でない隠れた名曲を紹介します。

 2020年に亡くなったポーランドを代表する作曲家、クシシュトフ・ペンデレツキ。昨年には大規模な国葬が行われました。

 彼の作品の特徴の一つに、古典への回帰があります。

 この作品は「バロック・スタイル」と名乗っていますが、実際に音を聞くとバロックというより古典派という感じがしますね。特にメヌエットは。

 1曲目のアリアは単独でもよく演奏されます。哀愁に満ちたメロディー、わかりやすい古典的な和音進行に加え、演奏の難易度も高くないので、アマチュアの弦楽合奏団の貴重なレパートリーの一つです。

 あえてピリオド楽器で演奏するのも面白いのではないでしょうか。ペンデレツキの頭の中では、もしかすると楽器の方も古典回帰があったかもしれないからです。

 

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2023.07.15

『日ユ同祖論』 (NHK ダークサイドミステリー)

Th_n202312940800000_x 士山合宿2日目。こちら関する話も出てきましたね。

 合宿から帰ってきて録画を見ました。

 それにしても、NHKで日ユ同祖論を扱うこと時代になったのですねえ。感慨深い。

 コメンテーター(専門家)として原田実さんと雨宮純さんが抜擢されるということも感慨深い(涙)。

 番組前半では、(わざと)いかにも日ユ同祖論が正しいかのように語り、後半でそれを論理的に落としていく感じが容赦なくて最高でした(笑)。

 いや、私の合宿のテーマは、宮下文書やら出口王仁三郎やら仲小路彰が中心なので、一見、いわゆるトンデモ情報満載のように感じられるでしょうが、実際参加していただくと分かるとおり、あくまでもそうしたトンデモとは一定の距離を置き、特にそれらに関するネットのウンコ情報には絶対に惑わされないように伝えています。

 専門家のお二人が語ってくれたように、こうしたウンコ情報にはある種の中毒性があり、それが歴史的な日本の立場や個人のスティグマなどに絡み合って、それなりに生き続けていくこと自体は「事実」です。実際に上記私のテーマに関しても、そういった文脈の中で実際に世の中を動かしてしまったのは「事実」「史実」ということになります。

 だから簡単に切り捨てたりバカにはできないわけで、ある意味アカデミズムが高慢な態度に徹してしまうため、そのカウンターとしてトンデモが力を持ってしまうというのも、笑えないパラドックスなのです。

 そこも含めて人間や世界というのは面白いですし、またそうした狭い人間界の補集合として、ある種トンデモない世界が無限に広がっている悦びや幸せを感じざるを得ないのでした。

 再放送が17日の午後11時と、18日の午後5時にあります。見逃した方はぜひ。BSプレミアムです。

 あっ、ちなみに私は日ユ同祖論には否定的ですが、ユダヤ人渡来説には大いに共感しています。

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2023.07.14

『YMO 時代を超えた革命児たち』 (NHK アナザーストーリーズ 運命の分岐点)

Th_20201220shoroymojpg 日は恒例の(何回目だろう…20回目くらい?)富士山合宿1日目。

 YMOの話も出ました。今日皆様にお話したとおり、間接的にですが、いくつかの方面からYMOとご縁ができたことは不思議でなりません。

 ちょうど私がそんな話をしている時、NHKのアナザーストーリーズでYMOが取り上げられました(私は帰宅後録画で見ました)。

 番組でも主要な証言者として登場した、YMOのプロデューサー川添象郎さん。

Th_img_2075 先日お会いした時にお聴きした話が語られていましたが、肝心なところがカットされていた!

 まあたしかにそうですよね。NHKでは放送できない。一番面白いところなんですがね(笑)。

 あまある意味有名なエピソードですから、気になる方は、ぜひ象郎さんの最新刊「象の記憶」をお読みください。

 番組は18日火曜日の深夜11時50分から再放送されますので、見逃した方はそちらもぜひご覧ください。そうすると、どのエピソードがカットされているかわかりますよ。

 しかし、こうして改めてYMOの歴史を顧みますと、本当に「未来」の音楽をやろうとしていたことがわかります。つまり仲小路彰の未来学原論の世界。

 そして、番組最後にいとうせいこうさんがおっしゃったとおり、もしYMOがこれからも継続していたら、どんな未来の音楽を奏でていただろうか、それを想像して創造するのが、私たち「未来人」の義務でしょうね。単なる回顧ではなく、彼らが未来に投げたボールをキャッチしなければならない。

 合宿のテーマも結局はそこなのでした。私は本当に先人たちのたくさんのボールを拾わせていただいています。感謝しかありません。

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2023.07.13

『水は情報を記憶する異常液体。日本の水が危ない』 (ミルクティー飲みたい)

 

 というのは実に不思議な物質です。

 一昨日の対話の中でも水は重要なテーマでした。今日は今日でお盆の墓参をしましたが、やはり水は大きな役割を果たしていました。そして明日からの合宿でも水は大活躍します。

 我が家は富士山の懐にあるので、蛇口をひねると世界一のミネラルウォーターが出てきます。とんでもなく贅沢なことですよね。

 この動画にも出てくる江本勝さんとは、生前仲良くさせていただきました。とてもファンキーなおじさんでした(笑)。江本さんの本は、特に教育現場では疑似科学の代表格としてずいぶん批判されました。

 おそらくあと数十年すると、江本さんの説はある部分では証明されるようになることでしょう。なぜなら、科学こそ「疑似現実」だからです。

 ちなみに出口王仁三郎は「水鏡」で次のように述べています。

 水は万病の薬であつて、諸薬、水に越こしたものはないのである。熱のある場合病人が欲しがれば井戸の汲み立ての水をどんどん呑ましてやつたらよい、水道の水はくたぶれて居る、井戸水は生気溌溂として居るから井戸水に限る。私は嘗てひどい熱病患者にどんどん水を呑まして癒してやつた事がある、医師は一寸も水を呑ましていけないと云つて居たが、そんな事ことはない、水位薬になるものは無いのである。

 特に耀わんで水を飲むと良いと言っています。それはまさに耀わんに込められた情報を水が人に伝達するからです。

 たしかに日本は水の国です。瑞穂の国というのはそういう意味です。水あるところに植物は育つ。そんな瑞穂の国の水を羨ましく思い、虎視眈々と狙っている人たちがいることもたしかです。

 湯水のごとくと言うとおり、日本人にとっては清冽な水は当たり前の存在。この動画で言われているように、私たち自身がまず水の有り難みを再認識しなければなりませんね。

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2023.07.12

スコルダトゥーラの芸術 (平崎真弓)

 

 は変人な上にずるいので、人のやらないことをやります。その方が努力しなくていいからです(笑)。

 先人がいたり、ライバルが多いと負けちゃうので、なるべくニッチなところを突いていきます。

 音楽、特にヴァイオリンでいうと、まずバロック楽器をやり始めました。私が始めた40年前はそんなにライバルもいなかったのですが、今ではすっかりメジャージャンルになってしまいました。

 で、けっこう早いうちからそういう未来を見越していたのか、スコルダトゥーラ(変態調弦?)にも早くから取り組みました。

 しかしそれも今となっては普通にやる人が増えてきた。というか、バロック・ヴァイオリンをやるなら必ず通らねばならない道なのです。

 そう、今ではヴァイオリンの調弦は下からGDAEと決まっていますが、バロック当時は演奏効果を高めたり、演奏技術を簡単にしたりするために、けっこう好き放題調弦を変えていました。

 たしかに響きが変わりますし、普段弾けないような和音を奏でられる喜びというのがあります。

 ここでは、ヨーロッパで活躍する日本人バロック・ヴァイオリニストの一人、平崎真弓さんが、「スコルダトゥーラの芸術」と題したコンサートを聞かせてくれます。

 コレッリやヘンデルの有名曲は通常の調弦で、そして他のあまり有名でない作品は変則調弦で弾いています。

 彼女はガルネリやシュタイナーのオリジナル楽器を弾きわけていますので、そこもまた聴きどころですね。

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2023.07.11

臨時特急「富士回遊72号」

Th_f4v7f52bejllxhqjk3ro74jzye 日は東京西麻布でVIPの方とお食事でして、絶対に遅れることができませんので、初めて富士山駅から特急で新宿まで行きました(初めてかよ!)。

 結局特急が遅れて遅刻してしまったのですが(苦笑)。

 乗ったのは特急「富士回遊72号」。全く知らなかったのですが、ホームで待っていたらE257系が入線したのでびっくり。なるほど、夏の繁忙期の臨時列車なんですね。ラッキー!

 それにしてもこの特急、噂どおりでした。大月までは富士急行線の特急。なにしろ単線の特急ですから、途中普通列車を追い抜くこともなく、そして停車駅ではないところに停車して下り列車の待ち合わせをするので(笑)、結局普通列車より3分ほど早いだけです。

 まあそれもまた一興でして、なかなかマニアックな列車体験となりました。

 夏の臨時列車なのですが、やはり乗客の大半は外国人。外国人にとってはゆっくり日本の田舎の風景を堪能できるわけで、これはこれで楽しいのではないでしょうか。

 さすがに中央線に入りますと、あずさやかいじと同じはず…と思いきや、前を走る特急が遅れていたために、ローカル線に抜かれまくる徐行運転(笑)。

 結局数分遅れての新宿到着となってしまったわけです。

 さて、私は新宿から大江戸線で六本木へ向かいました。ご承知のとおり、大江戸線のホームの遠いこと遠いこと。同じ駅名とは思えない10分以上歩く乗り換えです。

 さらに六本木から西麻布のお店までが遠かった。なにしろ酷暑でしたので、歩くことに抵抗のない私もさすがに閉口いたしました。

 しかしその長旅のおかげもあって、VIP(皆さんよくご存知の方です)とのお話の盛り上がること。4時間以上ずっと喋っていました。これからまた面白い展開がありそうです。このご縁をつないでくださった友人に感謝です。

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2023.07.10

グルジェフの音楽

Th_-20230711-82805 日はフジファブリックの志村正彦くんの誕生日。

 今日は地元民にとっての志村くんの音楽について、何人かと話をする機会がありました。彼の音楽の風景は、私たちモロ地元民からすると、非常にリアルなものなのですが、当然他地方の方々にも懐かしさを感じさせる不思議があるんですよね。

 それっていったい何なのか。あらためていろいろ考えているのですが、その一つに、彼の歌詞や旋律に潜む日本人の無意識に働きかける何かがあるように感じ始めています。

 それは思想とか哲学という以前の「モノ(何か)」なわけですが、そのモノを感じる別の音楽があります。もちろん、これは私にとっての特殊な事実なので一般性があるとは思っていません。

 その音楽とは、アルメニア出身の思想家、音楽家、舞踏家ゲオルギイ・グルジェフの作品です。

 私はそれほどグルジェフについて詳しくはないのですが、彼の東洋的(つまり反西洋的)な人間観、宇宙観にはなんとなく惹かれるものがあります。

 そして、彼の残した音楽が、やはり近代西洋音楽を軽く包摂してしまうような宇宙的なスケールを示していて興味深い。しかし、またそこに溢れる「懐かしさ」は一体なんなのか。

 それはまさに志村くんの音楽に通ずるところがあると感じるわけです。皆さんはどうお感じになるか。ぜひお聴きください。

 

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2023.07.09

危機に瀕する防衛大学校の教育 (等松春夫)

Th_httpsimgixproxyn8sjpdsxzqo31667640290 きな反響を生んだ等松先生の論考。

 一通り読みましたが、衝撃を受けるというよりは、まあそうだろうなあという感覚でした。

 私も教え子を何人も防大に送り込んできました。彼らから生々しい報告を受けていたということもありますが、それ以上に、普通の中学・高校がいろいろな部分で防大の縮小版であるという事実が、そういう感想を生んだのでしょう。

 このブログでも、あるいはテレビやラジオのメディアでも「日本の学校は軍隊文化」ということを何度も主張してきました。最近では、教員の研修に講師として呼ばれることが多いのですが、そういう「現場」でもあえてその話をさせていただいています。

 まあ、講師を引き受ける際、こういう話をしますよということを申し上げているので、それでも依頼が来るということは、管理する側もそこに問題意識を持ってくださるように(ようやく)なったのだと思います。それは良いことですね。

 管理する側からすると、たしかに軍隊方式は有用です。その中心にあるのは、朱子学等の道徳観を装った多方面にわたるハラスメントなのですが。

 もちろん、それが戦後日本の復興に果たしてきた役割の大きさは評価しますし、私自身そういう文化が嫌いではありません。たとえばその文化の象徴的存在である「高校野球」「甲子園(に向かう予選)」の結果に、今日も一喜一憂しました。

 しかし、いかんせん、時代が違うのです。

 メディアに流れるウクライナの戦争の風景は、たしかに前時代のそれと変わりなく見えます。しかし、その裏の見えざる部分は、いみじくも仲小路彰が予言したとおり、情報戦、高度深層心理戦、細菌兵器戦、経済戦となっています。

 日本の一般の学校も同様に大変なアナクロニズムに陥っています。この情報化、多様化の中にあって、いまだ150年前(!)と同じ富国強兵用の教育システムが堅守され、そこはある種のノスタルジーの現場にさえなっています。

 日本の国力が下がっているとするならば、その原因のほとんどはそうした教育システムにあると考えています。

 皆さんもぜひ、この等松先生の論考を、防大に固有の問題としてではなく、日本の教育システム、自らが通った学校、自らの子どもを通わせている学校の問題として読んでみてください。

 危機に瀕する防衛大学校の教育

 関連記事【防衛大現役教授が実名告発】自殺未遂、脱走、不審火、新入生をカモにした賭博事件…改革急務の危機に瀕する防衛大学校の歪んだ教育

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2023.07.08

あの日から1年

Th_b0cb2z98g601_sclzzzzzzz_sx500_ の日から1年。あっという間でした。

 あらためて御本人の無念、昭恵さんはじめ御親族の皆様の悲痛を思い、ここに祈りを捧げようと思います。

 先日あるところで、安倍さん暗殺事件に関するネット上のあらぬ噂を真に受けた人たちから不躾な質問を受け、思わず感情的になってしまいました。

 今は、逆の立場、すなわち元総理が元総理でしかない人たちの立場に立てば、それも致し方ないことだったと思い、反省モードに入っていますが。

 不思議なご縁があって、我が家は2012年の夏から安倍家と懇意にさせていただいていたので、そこでしか知り得ない元総理のお人柄や信念、そして夫人の特別な能力に触れることができました。

 その10年間の中で、私はいつも反アベの立場の方々とも普通につきあい、立場が違えば自分もそちら側に立っていたであろうことを想像してきたつもりです。

 たとえばこの本、いわゆる保守派層を対象としたものなので、両極端な評価があるでしょう。片方は何度も読み返し涙するでしょうし、片方は読みもしないで(読めばなおさら)「美化するな」と怒りを覚えることでしょう。

 私にとっては、安倍さん自身のみならず、菅さん、野田さんの名演説の永久保存版テキストとして大変魅力的でした。

 一方で保守派論客たちの文章は一度読めばいいかなという感じ。気になったのは櫻井よしこさんの文章。同内容の本も出ているのですね。

 安倍さん自身を倭健命と重ねるのは、いろいろな意味でどうかと思いますし、結果として昭恵さんが弟橘媛役ということになるわけで、それはそれで御本人がどう思うかは別として(当然櫻井さんは御本人にも話しているでしょうが)大きな問題があると感じました。

Th_00670-194691946s2109 弟橘媛については仲小路彰も大変重視しており、多くの文献、作品を残しています。中でも、歌曲「象徴の女性」シリーズの中の「弟橘媛 3部曲」は素晴らしい作品です。

 仲小路彰をめぐって、私も各方面からの毀誉褒貶が激しく、ある人には「国賊」扱いされていますが(苦笑)、安倍さんのまさに命懸けのお仕事ぶりを見てきた者としては、それもかすり傷程度にしか感じておりません。

 そんなこと一つとっても、本当に私の人生に大きな内的影響を与えてくださった安倍さん。あらためて感謝の気持ちをこめ祈りを捧げたいと思います。

Amazon われらの安倍晋三

 

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2023.07.07

イヴォンヌ・エリマン&テッド・リーニー 『If I Can't Have You』

Th_jesus_christ_superstar_elliman_neeley 夕です。久々の男女の再会ということで、イエスとマリア・マグダレーナのデュエットをどうぞ。

 分かる人には分かるのではないでしょうか。そう、ミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」で、イエス役をつとめたテッド・リーニーとマグダラのマリア役をつとめたイヴォンヌ・エリマンの再会ということです。

 歌うは懐かしい「サタデー・ナイト・フィーバー」サウンドトラック収録曲、「(イフ)アイ・キャント・ハヴ・ユー」です。

 2年前のライヴ映像。テッド・リーニーは78歳、イヴォンヌ・エリマンは70歳の年です。二人とも全く衰えない歌声と歌唱力ですね。すごい!

 

 マグダラのマリアはイエスと結婚していたという説もあったり、一方「罪な女」とされたり、いろいろ謎深く、だからこそ興味をひく存在ですよね。ちなみに私は二人は恋人同士だったと考えています。

 ですから、この曲を二人が歌っているのは感慨深いのでありました。

 発売当時14歳だった私、当然そんなことは全く考える由もありませんでしたが、この曲が好きでして、輸入盤でイヴォンヌ・エリマンのアルバムを買いました。ある意味ませた中学生でしたね(笑)。

 このアルバム「ナイト・フライト」は本当に名盤で、今聴いても本当にクオリティー高く感動します。こちらもぜひお聴きください。

 

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2023.07.06

昭和の伝説…江夏の11回ノーヒットノーラン(サヨナラホームラン)

Th_-20230707-75014 日のベイスターズ、バウアー投手は熱かったなあ。久々に野球見て泣きました(涙)。

 昭和の野球を現代のサイ・ヤング賞投手から感じるというのも面白いことです。

 最近の「先発は中6日100球まで」みたいな感じ、正直どうかと思います。人それぞれの心身があるわけで、横並びにみんな同じように扱うというのは、いかにも現代的ですよね。人間を機械のように考えているというか。

 社会全体がそういう風潮に流されている中、たとえば大谷翔平選手なんかは昭和の常識さえ超えてしまう、まさに超人ぶりを見せてくれています。

 絶対無理と言われた二刀流を許した日米の首脳陣のおかげでもありますね。

 さて、今日のバウアーの熱投を見て思い出したのが、昭和の名勝負の一つ、江夏豊の自身がサヨナラホームランで決めたノーヒットノーランゲームです。

 最近の横浜以上に当時の阪神は打てなくて、せっかく9回までノーヒットノーランだったのに延長へ。11回表までヘロヘロになりながらもノーヒットノーランを続けた江夏。

 そして11回裏、先頭打者としてバッターボックスに立った江夏は、野手が打たんならワシが打つ!とばかりに、ライトスタンドへ自らサヨナラホームラン。

 もうマンガみたいな展開ですよね(笑)。

 いろいろ雑だった昭和。雑だからこそ個性も発揮されました。今思えばひどいこともたくさんありましたが、面白い時代でしたね。

 

 

Th_-20230707-74509 昭和のピッチャーは良く打ちました。ある意味二刀流。まあ、プロに入る前はみんなエースで四番でしたからね。

 山梨が誇る堀内恒夫さんなんか、ノーヒットノーランした試合で自ら3打席連続ホームラン打ってますから(笑)。大谷以上です。

 ある程度枠はあってもいいと思いますが、そこから溢れ出るのが本当の個性です。

 それを見極めて生かす指導者(先生)が増えてほしいですね。

 

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2023.07.05

焼津千手大観音(大覺寺全珠院)

Th_ip230425tan000087000_o 日は母と生まれ故郷の焼津へ。いろいろと偶然(必然)が重なり面白い一日となりました。

 祖父母の墓参りをして、次の用事まで少し時間があったため、すぐ近くの大覺寺全珠院へ。

 2ヶ月ほど前に私は参拝していましたが、母は初めて…かと思ったら、どうも四半世紀ほど前、この千手観音を刻んだことがあるとのこと。

 なんでも、この大観音の制作にあたって、多くの人の願いをこめる意味でしょう、選ばれた人たちが集まってノミをふるったらしいのです。

 しかしその後完成した観音像を拝む機会はなかった。全く計画していなかったのですが、今日、拝観が叶ったのでありました。

 私もそんなご縁があったとは知りませんでした。

 非常に立派な千手観音像です。日本一の大きさだとのこと。

 昭和の一時期にはやった屋外の巨大観音像とは違い、現代の仏師によって伝統的な技法で作られたもの。おそらくはこれから数千年にわたって衆生を救い続けてくださることでしょう。

 そうした長い未来を考えるとたしかに「新しい」わけで、それが奈良・平安の「古い」仏像に風雅を感じる私たちにとっては、ある種の違和感を抱かせるかもしれません。

 しかし少し考えればわかるとおり、いわゆる「古い」文化財もかつては「新しい」ものでした。そしてそれが最も崇高な存在であったとも言えます。

 そういう気持ちで拝顔すれば、おのずと有難みも感じられるものです。

 現在、光背の制作を計画中ということで、現代的お布施であるクラウドファンディングも行われています。

 意外な場所にある知られざる素晴らしい仏像の一つではないでしょうか。

 焼津千手大観音

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2023.07.04

Pat Metheny 『Dream Box』

Th_71xqflymfkl_ac_ul320_ 岡への移動中、このアルバムを聴きました。ちょうど2回通して聴いたところで実家に到着。

 久々のソロアルバム。ソロと言っても基本的に「二人」です。すなわち、伴奏を録音してソロ(メロディー)をオーバーダブするという形です。

 パソコンのフォルダの奥の、本人も忘れてしまっていたという録音。まさに本人自身が玉手箱を開けたような感覚だったようですね。

 過去のパットの無意識は未来に音のボールを投げていたのでした。

 天才の音楽は、既存のジャンルに収まらないことが往々にしてありますが、パット・メセニーの音楽はまさにそれですね。

 ジャズでもフュージョンでもない。突如クラシックやバロックに聞こえる時もある。ブルースやロックの時もあるし、子守唄のように流れる時もある。

 このごく私的な音楽群もまた完全にジャンルレス。ただただ心地よく未来からやってきます。

 今日はものすごい自然の中をドライブしながら聴きました。前方からやってくる豊かな景色とシンクロして、夢の玉手箱からキラキラと光が向かってきます。

 もともとパットの音楽にはある種の空間移動イメージがありますが、このアルバムもまさにそうした感覚に溢れています。皆さんもぜひ移動しながら聴いてみてください。徒歩、ジョギング、自転車、自動車、列車、飛行機…それぞれ楽しそうです。

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2023.07.03

ザ・マスミサイル 『今まで何度も』

Th_epuyg6714f 朝のラヴィットにザ・マスミサイルが生出演し、サプライズ生演奏を聞かせてくれました。

 TVerで観る(10日まで)

 実はマスミサイルのキーボード担当しーらさん、先日の下北沢ライヴでご一緒させていただいた方です。あらためて、とんでもない方と共演させていただいたなと感激しております。

 実は今回のラヴィット出演にも間接的にですがちょこっと噛ませていただきまして(全く無意識にですが)、出演の報告を受けた時はお互いびっくりいたしました。いろいろ神々のいたずらが働いているようです(笑)。

 ナルトのエンディングでも使われたこの曲、たしかに歌詞が素晴らしいですね。そしてメロディーはシンプルでストレート、まさにジャパニーズ・ポエティック・パンクの真骨頂!

 これはたしかにライヴで盛り上がること間違いありませんね。すべての人たちへの応援歌。

 こんな素晴らしい方にサポートしていただいたこと、本当に光栄に思いますし、こういう「いい音」「いい言葉」が、より多くの皆さんに伝わることを祈ります。今回の朝の地上波登場はその第一歩となるでしょう。

 また共演させていただける日を楽しみにしています。頑張ってください!応援します!

 

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2023.07.02

和紙というモノ

Th_img_2682 日は午後から富山県射水市でトークショーでした。これまた多くの皆様にご来場いただき感謝です。

 午前中、泊めてくださった立山の友人と一旦別れ、別の立山の友人と合流。どこへ行くかも告げられず促されるままに彼の車に。車は立山の懐へと向かいます。

 昔ながらの土蔵が並ぶ集落にそのアトリエはありました。

 川原製作所

 先方も誰を連れてくるか知らなかったようで、私という人間をちょっと不審そうな目で追います。それはそうですよね。怪しすぎる。

 そして時とともに、和紙と茶碗…お互いのモノ(物・霊)を通じていつのまにか響き合っていたように思います。

 そんな時こそコトバは無力。本当にうまく話せない自分がいてびっくりしました。

 まさにひょんなことから、伝統的な和紙の世界を継ぎ、そして未来に投げる役についた若者。まちがいなく神様に選ばれたのでしょう。

 昨日の話ではありませんが、やはり彼にはエゴがなかった。だから純粋に師のソウルを受け取れた。なるほど。

 ただ技術的なコトをコピーしているだけではダメ。モノ(ソウル)を招いて一体化せねば。

 それが世阿弥の言う「ものまね(招霊)」なのでしょう。

 自然と人の調和。生活と芸術の調和。民芸以前の芸術。

 そのセンスの良さはおそらく天与のモノでしょう。驚きました。

 陶芸家の奥様が、かなり近いところで出口王仁三郎とつながっていたことにもびっくり。完全なるお導きですね。

Th_22031 そして和紙工芸作家、後藤清吉郎…ウチの先祖がたどりついた静岡に、こんな人がいたとは知りませんでした。不勉強を恥じるばかりです。

 後藤は大分県の出身ですが、富士宮を拠点に全国の和紙を研究し、自らも工芸家として魅力的な作品を多数残しています。そのうちのいくつかを川原さんがお持ちで拝見させていただきました。たしかに非常にハイセンスなデザイン、かつ濃厚な内容でした。

 静岡で民芸というと芹沢銈介が真っ先に頭に浮かびますが、ある意味それ以上の人物がいたのですね。

 お話しながら私も気づいたのですが、ウチの家系も和紙に関わっていたのでした。和紙に関わる仕事(輸出用茶箱の蘭字ラベル)に携わっており、埼玉の小川町から横浜、そして静岡へと移ってきたのでした。う〜ん、ここで和紙が来たかあ…という感じです。

 これから面白い展開がありそうです。モノは人と人を出会わせます。紙は神、そしてモノ(霊)なのでした。

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2023.07.01

エゴ(こと)を捨てソウル(もの)に帰れ!

Th_img_2672 日は金沢にてトークショー。九州やニューヨークも含めて多くの方々においでいただき恐縮です。

 燃料と称して、金沢駅到着後すぐに加賀鳶を一杯ひっかけまして、講演中も差し入れの高龍神社のお神酒をちびちびいただきました(笑)。

 いやいや、私にとっての日本酒はまさにお神酒であり、未来からの情報ダウンロード速度を加速する、すなわち左脳(理性)を抑え、右脳(霊感)を研ぎ澄ますための触媒なのです!

 さて、懇親会のあと、富山の立山に移動しまして、久しぶりに会う友人の別宅に宿泊させていただきました。

 今回北陸ツアーをするタイミングで、本当に十数年ぶりに彼から連絡がありまして、不思議なご縁を感じた次第です。

 彼の師匠であるキース・ヒルのことを中心に、まあ興味深い話をたくさん聞くことができました。

Th_img_2677 そんな中、特に心に残ったのは音楽や楽器制作において、エゴを捨ててソウルを重視しなければならないというキースの言葉でした。

 これ、ワタクシの専門分野「モノ・コト論」に勝手に引き付けますと、「コトよりモノ」ということになりますね。コトは自己であり、自我であり、自意識です。モノとは他者であり、宇宙であり、非意識です。

 ソウルは霊であり、古く日本では「霊」を「もの」と訓んでいたのも偶然ではないでしょう。また、大陸の体系化された(楽譜のある)音楽が入ってくる以前の日本古来の音楽のことを「もののね」と称していたのもまた示唆的ですね。

 私の講演やセミナーで盛んに言っていることの一つに、「日本人は言葉を信用していなかった。コトは意識、コトノハは意識の端っこ(上っ面)。だから、言葉より絵を好み、絵草紙や漫画を発展させた。言葉で語り尽くすことは最初から諦めていて、結果、17文字や31文字で充分とした」というようなことがあります。

 今もこうして言語で表現していますが、元々私もこれで何かを完璧に伝えようなどとは思っておりませんし、だいいち、これらは自動書記なので、読み返すことも校正することも記憶することもありません。

 逆に行間に垣間見えるであろう「モノ」的雰囲気を味わっていただきたいだけなのです。講演も結局同じです。通り過ぎる音楽や映画や物語を楽しむように聞いていただければ本望です。

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