バッハ カンタータ103番『汝らは泣き叫び』
今日はキリスト教のお話。
昨日のことも含めてちょっと皮肉を言いますと、キリストの復活というテーマこそ「怪しい」ですよね。
それをおそらく総計千億か兆単位の人たちが信じ、歴史を動かしてきた(人の命もたくさん奪ってきた)わけで、怒られるのを前提にはっきり言うなら、キリスト教は史上最大のカルトであると言ってもよい。
逆にそのカルトがカルトではなくカルチャーになったのは、これは神の力ではなく人間の力そのものであると思います。
そのカルチャーの最たるものの一つがバッハの音楽でしょう。
このカンタータはイエスの受難と復活を対比的に描いた名作です。
悲しみ(受難)の象徴としての前半のロ短調、そしてフラウト・ピッコロ(ディスカウント・リコーダー)、喜び(復活)の象徴としての後半のニ長調、そしてトランペット。
これぞキリスト教的なカタルシスであり、魅力そのものでしょう。逆転サヨナラ満塁ホームランみたいな。
そうか、そう考えると、昨日の禅の修行にも通じるところあるのかな。あれも強制的カタルシス体験ですからね。
この曲の冒頭合唱については、以前実は一度書いています。それも参照してください。
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