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2023.05.31

クリスチャン・マクブライド&ケニー・バロン

 

 好きなベーシストの一人、クリスチャン・マクブライドの最新演奏動画。共演は名ピアニスト、ケニー・バロン。

 勝手にマクブライドは若手だと思っていましたが、もう51歳なんですね。まあ、そうか自分の歳を考えれば当然ですね。

 彼のベースを初めて聴いたのは、90年前後の山中湖、Mt.Fuji Jazz Festivalででした。たしかベニー・グリーンのトリオだったと記憶しています。

 思えばもうそれも30年前のこと。マクブライドも当時21歳とかですか!それは若手ですわ。

 あの頃まだ20代、本当に贅沢な夏を過ごしていましたっけ。昼間は都留音楽祭で東西古楽を楽しみ、夜は山中湖でジャズに酔うということもありましたっけ。

 その時もすでにもう安定しまくった演奏をしておりましたが、50歳過ぎての演奏はたしかに円熟味を増していますね。

 比較的音数が多く、よく歌うベースというイメージですので、このピアノを「伴奏」に従えたアンサンブルでは、その特長が遺憾なく発揮されています。

 ベースとピアノという編成ですが、主導権は明らかにベース。ケニー・バロンもそのあたりよく理解して(当たり前か)、一歩下がって楽しく会話していますね。

 ウォールストリートのトリニティ教会で演奏。神様もお喜びのようですね。

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2023.05.30

SwitchBot スマートロック&指紋認証パッド

Th_61w1kckr7l_ac_sl1500_ が家の怪しい「もの」紹介が続きます。

 これは特に怪しいわけではありませんが、案外盲点というか、こんなに安く導入できるとは思っていなかったものです。

 ウチは田舎の山の中ですし、家族みんないい加減なので、玄関の鍵をかけ忘れることも多く、また鍵をなくすこともしばしばありました。

 結果として25年のうちに一体いくつのクローン鍵がこの世に存在しているのかという、ほとんど鍵の意味をなさないような状況でした(苦笑)。

 そんなこともあって、このたび物理キーは使用不可として、このシステムを導入いたしました。通常2万円以上するセットがAmazonのセールで1万5千円ほどで購入することができました。

 設置(インストール)は簡単。20分かからず終了。さっそく指紋や付属のNFCカードを登録、6桁のキーも登録して使ってみました。

 うん、これは実に便利で快適!

 やはりオートロック機能は便利で安全。これで鍵のかけ忘れはなくなりますね。

 外からの解錠については、NFCカード、指紋、キー入力の順に早くて楽(ミスやエラーがない)ですね。特にカードでの解錠は、まるでホテルのような感じでちょっと気分が上がります(笑)。

 NFCカードは1枚だけ付属してきましたが、別途購入して登録すれば家族みんなで使えるようになりますね。カード型でなくキーホルダー(ペンダント)型なども利用可能でしょう。

 ほとんど文句ない製品ですが、まあ贅沢を言えばアップルのHomeKitに対応していたら良かった。それならiPhoneをカード代わりに使えたのですが(アプリからは開閉ができます)。

 電池の持ちは半年から1年くらいと見ています。まあ、この快適さと安全性を考えれば、安いランニングコストですよね。

 これは強くおススメいたします。

Amazon SwitchBot ロック(シルバー)+ 指紋認証パッド セット

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2023.05.29

トレバー・バウアーの動画に救われる

 

 末から今日にかけては「富士山合宿」でフル回転したのち、学校のお仕事、加えて横浜でのコンサート本番、さらに別件の面倒なことが発生したりと、かなりキツめのスケジュールでした。

 さすがに体力が追いつかず、しまいには大事な時に高熱まで出始める始末。それぞれの仕事が全くうまく回らず、珍しくイライラしたり、落ち込んだりしていました。

 久しぶりにダメダメな自分と出会っていたところ、この動画に出会い、本当に救われました。

 サイヤング賞投手が日本のプロ野球でめった打ちされる…私なんかとは比べ物にならないほどのバッシングも受け、イライラもし落ち込んだりもするでしょう。

 それをどうやって乗り越えていくのか。反省し次につなげていくのか。そして何より、落ち込んでもよいということ。逆に24時間はしっかり落ち込むこと。そして、それをちゃんと切り替えること。

 また、ごまかさないでさらけ出すこと。謙虚に学ぶこと。プライドを捨てること。常に成長することを誓うこと。

 朝から娘と見て泣いてしまいました。バウアー、ありがとう。頑張れ!私たちも頑張ります。また応援に行きます!

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2023.05.28

羽なし冷風扇

Th_71kxlbhfkl_ac_sl1500_ が家の怪しい「もの」シリーズが続きます。

 この写真というか絵がもう怪しすぎて大好きです(笑)。

 今月は暑い日が多かったですよね〜。ここ富士山麓でも30度に迫ろうかという日もありました。

 ウチにはエアコンがありません。高冷地ということで、まあ毎年なんとかエアコンなしでしのいでいます。とはいえ、猫がたくさんいるので、基本窓はドバッとは開けられません。5センチくらい開けるだけ。真夏はさすがにそれだと暑い。扇風機もありますが、なんとなく生暖かい風が吹いてきて気持ち悪い。

 そこで今月から導入したのが冷風扇。怪しい中国製のものを購入してみました。羽なしタイプは珍しい。

 冷蔵庫と同様、本当は黒にしたかったのですが売り切れということで、しかたなく白を購入。

 届いた当日、さっそくタンクに水を入れて稼働してみたかったのですが、なんとその日は寒すぎてストーブが稼働(笑)。しばらくして、まあまあ暑い日に試験運転してみました。

 なんだか最初は冷風モードと送風モードの違いがわからない感じだったのですが、ある意味そのくらい自然な風が出ているのですね。温度計で測ってみたら、冷風モードの方が2度くらい低かった。

 この感じはいいですね。どうも冷房の風が苦手なタイプなので、この高原の朝の涼しさ的な感じは気に入りました。

 ついでに言うと「自然」モードというのが良い。それこそ自然の風を再現するかのような不規則な強弱がつき、それが案外心地よい。ちなみに睡眠モードはうるさすぎて睡眠できません(笑)。

 羽なしということで、いちおうおまけ程度のルーバーが動いて首振りの真似事しますが、あまり期待しない方がいいでしょう。

 今後さらに暑くなりましたら、付属の保冷パックをぶち込んでみます。

 デザインもまあまあ(メーカー名も何もない)。リモコン含めた使い勝手もまあまあ。軽いので移動は楽チン。キャスターが付属しているはずだが入っていなかったのですが、正直いらないですね。滑りが良いので。

 謎の製品でしたが、今のところ期待(心配?)以上の満足度です。あとは耐久性かなあ。ポンプが最初にいかれそうな予感。

 日本語の説明書はまあまあしっかりしていました。それにしても、Amazonのレビュー、全然違う製品のレビューばっかり並んでいますね。時々こういうことありますが、どうなってるんでしょう。

 なんと今なら4500円のクーポンがついてきます!

Amazon 【羽根なし設計】冷風機 強力 人気 冷風扇 3段階風量 氷入れ 首振り 風向調節 冷風扇風機 3つモード リモコン/タッチ 切タイマー 羽なし扇風機 お手入れ簡単 スポットクーラー ファン 冷風 フィルター 空気清浄 暑さ 熱中症対策 冷房 れいふうき 子供部屋 家庭用 キチン 脱衣所 業務 PSE認証済 日本語説明書 静音

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2023.05.27

ZOOM ハンディビデオレコーダー Q2n-4K

Th_img_2443 年ほど前に中古で手に入れました。今までもいろいろなPCMレコーダーを使ってきましたが、これが一番いいですね。

 音質についてはほとんど文句ありませんし、なんと言っても小さくてよい。そして形がよい。さっと置いて(立てて)使えます。

 講演の記録や、音楽のリハなどで活躍しております。

 いちおうカメラがついていますが、画質は懐かしいほど(?)良くなく、逆にそれが新鮮でさえあります。

 私、動画や写真の画質については、人間の目の性能の高さを基準に考えているため、どんなに高性能なものもある意味物足りなく感じられ、逆に「低画質」にこだわるという変人なんです。

 そういう意味ではけっこうおいしい映像が撮れます(最新スマホ画質に慣れた普通の人には耐えられないかも)。

 バッテリーが乾電池仕様というのもよい。他の製品も含めて、私はそこにこだわる変人です。このレコーダーは、乾電池(充電池)だけでなく、いざとなったらモバイルバッテリーも接続できますし。

 このカメラ付きレコーダーをジンバルに乗せて、さりげなく街撮りすると、そこらに溢れているスマホやアクティブカメラで撮ったのとは明らかに違う個性的な動画(音声)作品ができますよ。

 そのうち手に入りにくくなると思いますので、今のうちにぜひどうぞ。

Amazon ZOOM ズーム ハンディビデオレコーダー ハイレゾ音質 フルHD 4倍鮮明な映像を記録 4K画質【メーカー3年延長保証付】 Q2n-4K

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2023.05.26

アイリスオーヤマ 冷蔵庫 274L BIG冷凍室100L

Th_31mivuubbvs_ac_sl1000_ 25年以上(!)使い続けた冷蔵庫がさすがにやばくなったので買い替えました。買った時すでに中古品でしたので、

 古い冷蔵庫は買った時点で中古品でしたので、たぶん30年近く前の製品です。

 その冷蔵庫、なんとメインの冷蔵室が冷えなくなってから、7年ほど経っていましたが、ウチの家族は大変辛抱強い(?)ので、それでも広めの野菜室や大きめの冷凍室をフル活用して頑張っていました。

 ただ、霜取り機能もぶっ壊れて、1ヶ月に1回ほどハンマーで奥に張り付いた氷を砕くという儀式をせねばならず、それも負担になっていました(昔とった杵柄で、洞窟での体験が役立ったのですが)。

 で、今回なるべく安くていいものをと考えた末、これにしました。先日、旧製品を引き取ってもらいながら設置しました。

 時代も変わり、冷凍食品を使う機会が増えましたので、なるべく冷凍室の大きなものを選びました。また、大きすぎるとつい古いものも入れっぱなしになるので(いい加減なので)、冷蔵室は少し小さめのものにしました。

 色は黒。家電って白というイメージがありますが、白は膨張色なのでどうしても存在感が増します。その点、黒は部屋の隅にあると全く目立たず部屋が広く感じられるのです。家電は基本、黒を選びましょう。

 数週間使っていますが、もちろん今までより使い勝手がよく(当たり前)、家族もやっと普通の冷蔵庫生活ができて感動しています(笑)。

 おそらく消費電力も旧製品と比べると圧倒的に少なくなることでしょう。

 それより何より、霜取り不要ということで、あの探検隊のような作業がいらなくなるのは助かります(笑)。

Amazon アイリスオーヤマ 冷蔵庫 274L 霜取り不要 BIG冷凍室100L 幅54.7cm ブラック IRSN-27A-B

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2023.05.25

BossB 『全てのビジネスは”宇宙思考”に学べ』

 

 日の苫米地さんに続き、ある意味ぶっ飛んだ学者さんのお話を聴いてみましょう。

 女性天文物理学者で信州大学の准教授のBossBさん。面白い人(宇宙人)ですよ(笑)。

 宇宙思考…私の考えと微妙に違うところもありますが、前提となる私たちの視点の限定性や、未来の可能性についてはほぼ同意です。

 なにより日本の旧弊にとらわれない自由な行き方がいいですね。やはりそこから始めなければ。

 国立大学にこういう先生がいるというのは素晴らしいですし、たしかに時代は変わっているのかもしれません。やはり、アメリカで勉強することは大切なのかもしれませんね。そのパワーが遅ればせながら日本にもようやく流入しつつあると。

 BossBさんのいう時間が未来に向かって流れるということや、自分の価値や人生は自分で決めるということは、私のセミナーや講演では表面的には否定されるものですが、しかし、彼女と私の言説の違いは立場の違いでしかありませんし、それこそ視点の多様性であるべきです。

 すなわち、どちらが正解でどちらが間違っているとかではなく、常識的な矛盾を超えて様々な視点が統合されたところにのみ「真理」はあるはずです。

 YouTubeのような媒体が生まれ、こうして新しい視点が古い枠(たとえば大学)をぶち破って提示されることは、まさにこれからの未来がどんどんオープンになっていくきっかけとなることでしょう。

 こういう人(宇宙人?)たちがどんどん世に出て、大人にも子どもにも大いに語ってほしいですね!

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2023.05.24

『基礎科学としての情報〜エントロピーと生命、超次元複雑性と生成AIの未来と私達』 Dr.苫米地

 

 日の「神奈川大学 情報学部開設記念シンポジウム 2023」での苫米地英人さんの講演の様子がアップされました。

 昨日までの流れで言うと、トンデモに見える(失礼)苫米地さんこそ向こう側の本質(モノ)をよく理解されており、その言語化(コト化)には当然限界があるので、私たち凡夫には怪しく見えてしまうのでした。

 もちろん、彼自身それをビジネス的に売りにしているところもあると思いますが(笑)。

 この講演での話、私のセミナーでの話に非常に近いですね。ただ頭の良さがあまりに違うので、表現方法はかなり違っています。それはしかたないことですし、それぞれにお役目があるのでしょう。

 仏教に興味を持っているところも似ていますし、時間が未来から流れてくるという考えもほとんど同じです。

 また、エントロピーが増大する物理空間と、減少する知識(意識)空間の両方合わせて「宇宙」であり、それが物質と意識、モノとコト、現象と存在、星と生命の相互関係であると、私も考えています(感じています)。

 それを明らかにするのがAIの役目であり、また登場理由(人間からすると発明理由)に違いありません。

 おそらく高城剛さんと同様、苫米地さんも私と同郷(同星)なのでしょう。お会いして懐かしい未来の話ができる日を楽しみにしております。

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2023.05.23

日本のぶっ飛んだ都市伝説特集!(NaokimanShow)

 中は学校のお仕事。夜は東京で、昨日に続きこれまた夢のような時間を過ごさせていただきました。

 ポピュラー音楽界の重鎮中の重鎮とセッション。というか、ほとんどレッスンでした。こんな経験ができるなんて…まさに想定外です。音楽の世界も深いなあ。

 そんな神のような方から見て、さらに神のようなミュージシャンの話もたくさん出ましたけれど、もうそこまで行くともう理屈なんかほとんど意味をなしませんね。

 今日紹介する動画も昨日の記事の続き、そして理屈を超えた真実に迫る内容です。

 あっ、ここでちょっとお断りしておきますが、ここで紹介されている木内さんのお話は、その全てがそのまま事実ではないということは忘れないでいただきたい。

 つまりどういうことかというとですね…たとえば出口王仁三郎の霊界物語や仲小路彰の未来学原論などがそうであるように、過去や未来、あるいは宇宙の果てに関する記述、言説というのは、どうしてもこの現代の3次元の言語や映像に落とし込まないと伝わらない。

 すなわち現代の我々にとって未知な存在(モノ)を表現する(コト化)するには、どうしても今ある言語や映像などを使わざるを得ないわけで、そこには抽象化や象徴化、比喩化が不可避なわけです。

 ですから、提示された情報、たとえば木内さんの言葉やこの動画の映像を受け取って、そのまま本当か嘘かなどということは全く意味がないのです。

 その情報の向こう側にある真実を読み取るか、感じ取るか、あるいは「思い出すか」が本来重要であるはずなのです。そこを取り違えてしまう人が多すぎて困る。

 王仁三郎が空中郵便のようなことを書いていますが、それは今のメールやSNS、またはスマホ自体のことでしょう。しかし、当時そんな言葉はなかったので、当時ある言葉で表現するしかなかったのです。

 仲小路が語った「テレヴィジョン」も、いわゆるテレビではなくインターネットのことです。ただ当時はインターネットという言葉はなかった。

 そういう視点を持つことは、実は論理的であり、理にかなっているはずなのに、アカデミアの人たちこそ表面上の言語だけ読んで非論理的な拒否反応を示したりする。

 そこは私も気をつけたい。宗教について語る時も同様なスタンスが必要です。

 というわけで、この動画もそういう視点で見てくださいね。

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2023.05.22

木内鶴彦さんとナオキマンの対談

 

 日は尊敬する老師さまと3時間半の歓談。素晴らしい時間を過ごさせていただきました。

 禅も極めると、やはり「想定外こそ真実」というところに至るのですね。私もかなり想定外の僥倖に恵まれている方だと思っていましたが、う〜む上には上がいらっしゃる。

 つまり宇宙的な視点になっていらっしゃるのですね。そう感じました。自我、自分の意思、想定ではなく、宇宙の意思や霊的な意識によって自分が動かされているという感覚。そして安心。おそらくブッダの悟りの本質もそこにあるのでしょうね。

 宇宙的・霊的な視点ということでは、この方の宗教とは違う角度からのお話も面白い。

 以前、ご著書『生き方は星空が教えてくれる』を紹介いたしました、木内鶴彦さんです。

 この方のお話をぶっ飛んだトンデモ話と受け取るか、つまり否定し拒否するか、なるほど面白いと捉えるかによって、その人の人生も大きく変わると思います。

 こちらも老師さまと同様、次元が違うとはいえ多少は似たような体験・記憶を持っている私は、当然共感する立場をとります。

 いつか木内さんとも歓談をしたいですね。きっと盛り上がると思います。

 ナオキマンさんもさすがの反応ですね。彼の偏らない調査力、思考力、表現力は素晴らしいと思います。

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2023.05.21

Aladdin (アラジン) 『ポータブル カセットガスコンロ(2口)』

Th_717mur65k2l_ac_sl1500_ 気代、ガス代、灯油代、全部高いですね〜。

 ウチ(というかワタクシ)は非常に変わっているので、我が家のエネルギー事情はかなり特殊です。

 いろいろ研究して、なるべく安く、そして災害時に強い熱源を使うようにしております。

 プロパンガスコンロはあったのですが、なにしろプロパンが高すぎたので、ちょっとした故障をきっかけに封印しました。

 代わりにずっと使っているのが「カセットガス」です。

 信じられないと思いますが、実はこれが一番安いのです。そして、災害時にも圧倒的に強い。

 さらに持ち運んで屋外でも使える。

 ちょっと前まではイワタニの1口仕様のものを2台買って使っていましたが、このアラジンの2口コンロが可愛すぎたので、つい買ってしまいました。ちなみに一目惚れしたのは家内の方です。

 いや、実際に可愛いし、使い勝手もいいのです。基本持ち運ぶことを前提に設計されているので小さい。大きな鍋やフライパンを並べて調理することはできませんが、あんまり大掛かりに料理をしない我が家では問題ありません。

 フタが閉まるのもいいですよ。台所にある普通のコンロにフタなんかありませんよね。なんか新鮮ですよ、この感じ。フタは取ることもできますが、あえて写真のような形で使うのが可愛い。

 先ほど一番安いと書きましたが、ウチはあんまりガッツリ調理をしない家なので、昨年5月に6千円弱で買った48本のカセットガスボンベは、 1年経った今でもあと5本ほど残っています。

 最近、これからの1年用にまた48本セットを買いました。さすがに高くなっていましたが、それでも7千円ですからね。つまりウチでは1年間のガス代は6千円しかかからないということです。基本料金とかもありませんし。

 これって結構盲点だと思うのですが、どうでしょう。来るべき災害時に備えて皆さんもいかがですか?

Amazon Aladdin (アラジン) ポータブル カセットコンロ ガスコンロ 卓上 2口

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2023.05.20

紙ストロー?

Th_news_20221007213058 日、久しぶりに某ハンバーガーショップに行ったところ、ドリンクのストローが紙製になっていました。

 紙ですから、すぐにふやけて飲みにくいし、そのザラザラした食感…ではなく感触からか、なんとなく飲み物がまずく感じられました。

 SDGsという流行語をはじめとする、近年のエセエコブームは多くの「冤罪」を生み出します。

 その代表的被害者がプラスチックでしょう。

 原子力エネルギーに対するのと同様、私たちはその恩恵を多大に受けながら、作られたブームによってその恩を忘れ敵対視するようになる。

 本当に愚かなことであり、それこそ人間中心の反自然的思考・行為です。

 私のような宇宙人(?)からしますと、プラスチックはもちろん、あらゆる化学物質、人工物…極端に言えばワクチンや人工ウイルスでさえも、もとは全て地球由来の「自然物」です。

 逆に、私たちの生命の源であるDNAの7割は宇宙(小惑星・隕石)由来の地球外ウイルスです。そう、私たち人間の方が「人工物」よりもずっと反自然的なのです(だから上記反自然的思考・行為をするのでしょう)。

 プラスチックは人類の非常に優れた発明であり、また自然物であるからこそ、その処理方法さえ守れば環境への負荷は大変小さいものなのです。

 そんなことを思っていたところ、ちょうどこんな記事を見かけました。

「うちは紙ストローは作りません」岡山の日本一のストロー会社が「脱プラ運動」に真っ向から対抗した結果

 シバセ工業さん、応援しますよ!

 エセエコブームは、それによって儲かる人たちがいるからこそ作られています。善を装った悪もいます。そんな奴らに負けてほしくありませんね。

 今度、某ハンガーガーショップに行く時は、シバセ工業さんのプラスチックストローを持参したいと思います。

 シバセ工業公式

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2023.05.19

イエス 『ミラー・トゥ・ザ・スカイ』

Th_71tftql05l_ac_sl1041_ 日発売になった、プログレッシブ・ロックのレジェンド、イエスの23作目のアルバム。

 現代の音楽シーンの中では、なんとも懐かしい感じでもありつつ、一方で逆に新しく感じるからも面白いですね。

 1960年代後半にイギリスで生まれたプログレ。私も若い頃に多大な影響を受けましたが、最近はあまり聞いていませんでした。

 もともとロックやブルースやジャズになりきれない田舎貴族の(失礼)イギリスらしく、ある種の芸術性をロックに導入して生まれたジャンルですよね。

 そういう意味では、ビートルズも十分にプログレだったと思いますが、やはりイエスはその道を極めた、いや今でも極めようとしている存在ですよね。

 このニューアルバムも、もうなんかロックと言っていいのかわからないくらい洗練されてしまっています。

 もちろんそれは悪いことではありません。お行儀の良いロックというのがあっても良い。

 プログレの命たる転調や変拍子さえも、ある意味美しい様式として安心安全のイメージとなっていますね。

 これはもうロックというより、クラシックなのかもしれません。実際、濃厚なストリングスが奏でるカウンター・メロディーは、クラシックか、まあ映画音楽のような「壮大さ」を感じさせるに至っています。

 録音技術が上がり、さまざまな「濁り」が消え去ったことも、ロック色が薄まる理由ですよね。そして、もちろん彼らが熟練していることも関係していますでしょう。

 しかし総じて、私はこのアルバムの楽曲は好きです。完成度の高さも相まって、新鮮な「透明感」に溢れているからです。それをロック、プログレッシヴと呼べるのかどうかは、私にはわかりません。

 

 

 Amazon イエス 『ミラー・トゥ・ザ・スカイ』(通常盤)

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2023.05.18

『江戸にゃんこ 浮世絵ネコづくし』 太田記念美術館

Th_-20230519-130504 しいのでちょっと古いネタです。とはいえ、今月いっぱいはやっているのでぜひ。

 猫好き、浮世絵好き、日本文化好きにはたまらない展覧会ですね。

 私が行った日は、まあ外国人が多くてびっくりしましたよ。たしかに外国人にとってもたまらない企画でしょう。

 日本人と猫の関係を学ぶにも良い機会です。そう、特に私は「絹」と「猫」の関係、すなわちネズミよけとしての猫の機能に興味がありますので。

 上掲写真、国芳の「鼠よけの猫」は有名ですよね。これも当然展示されていました。

 他にもまさに「猫づくし」で、たっぷり時間をかけて堪能しましたよ。

Th_nyankoflyer1 浮世絵の猫は、決して過度に美化されることなく、ちょっと不気味だったり、どこか愛嬌があったり、ある意味猫の本性が表現されていますよね。

 普段たくさんの猫と生活しているからこそ「わかる〜」という瞬間を捉えたものばかりで、楽しくてしかたなかった。

 また猫の擬人化というか、人の擬猫化というか、そういうシリーズも実に面白い。時代的な制約もあって、猫に託して人間模様、人間社会が表現されていたわけです。

 全体に白猫や三毛猫が多かったので、一昨年亡くなったシローさんや、昨年逃げ出して野良になってしまった千代子のことを思い出しながら拝観いたしました。

 皆さんもぜひ!

 太田記念美術館公式

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2023.05.17

英語の語源が身につくラジオ(堀田隆一)

Th_-20230519-125911 近は全国を旅することが多く、移動の時間に「音声」を聞くこと機会が増えました。

 その中で最もたくさん聞いているのが、英語史研究者である堀田隆一先生の「英語の語源が身につくラジオ」です。

 英語全然ダメな私ですので、意外に思われる方も多いかと思います。

 正直、このラジオを聞いても英語がしゃべれるようにはなりません。そういう目的ではなく…これは私の嗜好なのですが、とにかく何語でも語源とか歴史的変遷とかに「萌える」のですよ。

 いちおう日本語が専門なので、そちらの方は今までもずっと勉強してきました。一方で、英語となると、若い時はなんとか日常会話くらいできるようになりたいと人並みに本を買ったりラジオを聞いたりしましたが、どうしてもある一線を越えて上達することはありませんでした。

 それが逆に気になったんです。なんで英語ってこんなに「例外」が多いんだ?特に表記と発音の矛盾が甚だしすぎる。例外たちにも規則性がなかなか見当たらないし…。

 それが、この堀田先生のラジオで実に明快になった。そう、つまり英語史、英国史を知ると、なんでこんなに複雑なことになってしまったのかが分かるのです。

 で、自分の英語に対する嫌悪感が、決して自分のせいではなく、英語、英国自身に原因があるということで救われたような気がしたわけです(笑)。

 まあとにかく、ノルマンやらバイキングやらゲルマンやら、いろいろな民族に占領され、言語も変化させられたと。これじゃあ、しかたないなと。

 もちろん、英国がヨーロッパ辺境の地であって、日本の東北地方のように、文法も音韻もかなり「訛っている」ということもありますが、そこにさらに多言語が流入してきているので、たしかに混沌としますよね。

 文法的な「訛り」は比較的「単純化」の方向に行ったので、それは国際語としてまあ適格と言えましょう。しかし、やはり発音とスペルの乖離はなんとかしたいですね〜。

 というわけで、このラジオを聞くことによって、勝手に溜飲を下げているワタクシでありました。

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2023.05.16

物件ファン

 Th_-20230517-131558れは完全に趣味でして、決してリアルに物件を探しているわけではありません。

 この趣味は、もともとウチのカミさんから始まったもので、ただひたすらネットで物件を見て妄想するというヤツです。

 私にもその趣味が感染したようで、ヒマな時はなんとなく見てしまいます。

 その趣味に最もふさわしいサイトが、この「物件ファン」ではないでしょうか。まさに「ファン」のためのポータルサイト。

 物件って、かなり面白いじゃないですか。他の「〜ファン」の「〜」と比べて考えてみると、かなりデカイし高いし、旅的な部分もあるし、乗り物的な部分もあるし、ライフスタイルそのもの、人生そのものな感じもする。

 だから、住む、住まないは別として、いろいろ見て楽しむというのは全然ありでしょう。

 そういうニーズに見事に応えてくれていますよ、このサイト。ライターさんたちの文章もいい。物語として面白い。

 で、中にはリアルに買う、借りる、住む人も出てくるわけですよ。または、その物語を参考にして自らの家をリフォームしたりする人もいるでしょう。

 とにかく、その土地に移住し、そしてその家に住んでいることを妄想するだけでも、けっこう楽しいじゃないですか。

 実際に家を買う、建てるとなると、かなり重い決断が必要であり、そのためそこから動けなくなってしまうこともよくあること。

 そうした縛りから逃れて妄想すると、なんとなくスッキリするものです。

 もっと面白くするには、時代も自由にしてみたらどうでしょう。鎌倉時代の家とか、25世紀の家とか、そういう遊び物件も掲載したら面白いかも(笑)。

 物件ファン

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2023.05.15

タカラcanチューハイ (宝酒造)

Th_-20230517-125851 えと、ちょっと想定外のことがありまして、静岡から山梨に帰れずにおります。

 ネタを探す余裕もないので、土曜日のことを書きます。

 土曜日は名古屋でした。いつもように、「ぷらっとこだま」を利用しました。静岡名古屋間、片道4800円でドリンクつきです。

 ドリンクは缶酎ハイですと500mlまで引き換えOKなので、ストロングゼロの大きい方にすれば一番得かなと思っていたのですが、さすがに新幹線1時間の中で500mlも飲むのは無理。というか、トイレに行くハメになって面倒です(ちなみに日本酒は残念ながらNG)。

 しかしよ〜く考えてみると、タカラcanチューハイの350mlが一番高いし、だいいち美味いじゃないですか。

 多くの缶チューハイが格安路線を行っているのに、1.5倍くらいの値段であるタカラcanチューハイはなかなか淘汰されない。

 それは、根強い人気というか、特定のファン層があるからなんですよね。

 普段あまり酎ハイを飲まない私ですが、たしかに比べると全然違う。懐かしい味と言えばそれまでですが、変に媚びない感じはたしかに強力なウリになっているようです。

 だいたいが、ライバルたちがほとんどスピリッツを使っているのに対し、さすが焼酎メーカーだけあって、自社の焼酎をブレンドして使っているとのこと。

 辛口と言うだけあって変に甘くないですし、8%というアルコール度数も私にはちょうどいい。

 というわけで、これからはタカラcanチューハイを選びます!朝からこだまでタカラcanチューハイを飲んでいる坊主がいたら私ですので、お声掛けください(笑)。



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2023.05.14

Style2030 賢者が映す未来〜竹倉史人 (BS-TBS)

Th_4902_32155_ep3 「偶を読む」の著者であり、友人でもある人類学者(独立研究者)竹倉史人さんが出演した番組を観ました。

 一昨年、昨年と富士山の麓に来ていただき、濃〜い合宿などいたしました。また、東京でも何度か飲む機会がありました。楽しすぎるんですよ、彼と話していると。

 けっこう同じ感覚で生きているのですが、私は彼のような勇気がないので(笑)なるべく目立たないようにしています。

 その点、竹倉さんは本当に批判を恐れず表舞台で頑張っておられますね。頼もしい!

 ある意味彼の嫌う「常識」とか、あるいはここでも語っている「存在」とは、ワタクシ的には「コト」世界であり、その補集合たる「モノ」世界、すなわち「現象」「変化」「非常識」こそ、感動や発見や驚きの源泉であるのです。

 「コト」しか認めないアカデミックな世界、いやいや「〜らしさ」を強要してくるこの現代社会において、私たちは本当に行きづらいですね。とはいえ、だからこそ「戦う」面白さを体験できているのかもしれませんから、まあ感謝ですね。

 こちらこちらでしばらく観ることができます。皆さんもぜひご覧ください。

 そして、こちらのグラレコもわかりやすくていいですね。グラフィックは言語よりも「モノ」的ですから。 

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2023.05.13

ジャンボ鶴田 大技集

 日の「小さな巨人」に続き、今日は「大きな巨人」の物語です。

 今日5月13日は、私の最も敬愛するプロレスラー、山梨が誇る天才、ジャンボ鶴田さんの命日。鶴田さんが亡くなって23年となります。

 鶴田さんのすごさはいろいろ語るまでもありません。こうして大技集を見れば、その驚異的な身体能力、運動神経、そしてスタミナがわかるというものです。

 

 

 私は、特に試合終盤に繰り出すドロップキックに毎度驚かされました。今ではオカダ・カズチカ選手がそういうテイストの使い手として有名ですが、やはりジャンボの方が迫力がありますね。

 せっかくの命日ですので、もう一つ「必殺技乱れ打ち」動画を見てみましょう。いやあ、強いわ。

 

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2023.05.12

Michel Petrucciani Trio - Live in Concert (1998)

Th_-20230517-112306 日の記事での「小さいひと」とは違いますが、今日は「小さな巨人」を懐かしみたいと思います。

 先日、オスカー・ピーターソンとステファン・グラッペリの共演を紹介しましたが、グラッペリと気が合ったピアニストの一人として、ミシェル・ペトルチアーニを挙げねばなりません。

 二人の共演アルバムは以前(18年前!)紹介しました。今ではYouTubeで聞けます。

 

 

 で、今日紹介するのはトリオのライヴ映像です。1998年ドイツのシュトゥットガルトでの演奏。

 翌年、ペトルチアーニは肺炎で36歳の短い人生を閉じることになります。

 ベースがアンソニー・ジャクソン、ドラムスがスティーヴ・ガッド。すごいトリオですね〜。アンソニーの6弦ベース・ギターが独特なので、普通のトリオとは違う新鮮な味わいが出てますよね。

 ペトルチアーニもまさかこの1年後に亡くなってしまうとは思えない脂の乗ったソロ、アンサンブルを聞かせてくれます。

 もっとたくさん聴きたかったなあ。せめてもの救いは、80年代後半に何度か富士山の麓で彼の生演奏を聴けたことですね。最高の思い出です。

 

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2023.05.11

追悼 のっぽさん

Th_b552b6371472ddcb80d2e4acf8c42eba_1 ろいろありまして、更新が途絶えておりました。ちなみに私は元気です。生きてます。

 さて、この日は「のっぽさん」こと、高見映(嘉明)さんのことをいろいろ思い出しておりました。

 実は昨年9月に亡くなっていたとのこと。

 のっぽさんらしく、あまり人にそのことを語りたくなかったのかな。

 教育者の端くれとしての私は、のっぽさんの子どもに対する接し方に感心していました。のっぽさんの著書、『五歳の記憶 ノッポ流子どもとのつき合い方』はバイブルの一つです。

 子どもを「小さいひとたち」と呼び、話しかける時は敬語を使う。決して見下したりしないし、いばらない。傲慢なの大人が一番嫌いだといいます。

 この世の中では、それはちゃんと意識しないとできない。特に日本は年長者を敬う習慣があるために、逆に子どもへの敬意を忘れがちです。

 私も、のっぽさんが言うように、自分の人生のピークは5歳の時だったと思います。あとはダメになるばかり。ですから、今の私の目標、憧れの人は5歳の自分なのです。私の講演やセミナーでは、そのことを違う言葉で表現しているのでした。

 そう考えると、私の人生を形作ってくれた恩人とも言えるのっぽさん。本当にありがとうございました。どうぞ、ゆっくりお休みください。

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2023.05.10

オスカー・ピーターソン&ステファン・グラッペリ 『枯葉』

Th_unknown_20230512085801 楽ネタが続きます。

 今日もまたオスカー・ピーターソンです。天才ジャズ・ヴァイオリニスト、ステファン・グラッペリとの共演。

 オスカー・ピーターソンの魅力の一つが伴奏力です。ですから、ソロやトリオよりもカルテットの方が面白い。

 カルテットというと、ギターのバーニー・ケッセルらとのコラボが有名ですが、グラッペリとも非常に優れた演奏を残しています。

 中でも私はこの「枯葉」が好きですね。

 グラッペリが歌っている時の、ピアノの音のチョイスが抜群に美しい。最低限の選び抜かれた音。そして、そこから自然に自らのソロに移行していくあたり、鳥肌モノです。

 

 

 同じ頃のトリオでの「枯葉」を聴くと、その違いが明確です。この切り替えがオスカー・ピーターソンの才能ですね。

 

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2023.05.09

バッハ 『平均律クラヴィーア曲集』 ヴォルフガング・リュプサム(リュート・ハープシコード)

 

 程アップロードされた音源。

 聞き慣れた(飽きた?)バッハの平均律が久々に新鮮に感じられました。こういうやり方もあったか。

 まず楽器がラウテンヴェルクであること。英語で言えばリュート・ハープシコード。つまり、本来金属弦であるチェンバロにガット弦を張った楽器です。

 ですから、あの金属音に抵抗がある人にはガットの比較的柔らかい響きは一つの救いではないでしょうか。ちょうどモダン・ヴァイオリンとバロック・ヴァイオリンの違いのように。

 私は今、シルク弦の開発に協力させてもらっていますから、いつかはガットではなくシルクをチェンバロに張ってみたいんですよね。もっといい音がするはずです!

 そして、このベテラン・オルガニスト、リュプサムの演奏がまた実に柔らかい。

 有名な冒頭、ハ長調のプレリュードから驚きの演奏ですよね。そしてフーガに入ってさらにビックリ。なるほど、こういう解釈もありですね。

 最近の演奏の傾向としてどんどんテンポが速くなっていましたから、この落ち着いたテンポと伸縮自在のフレージング、そしてあえて縦線をずらした「崩し」によるゆらぎは新鮮ですよね。

 特にフーガは縦が揃ってナンボだと思いこんでいましたから、この演奏には目(耳?)からうろこが落ちました。フランス的とも言えますし、昨日までのオスカー・ピーターソン的(ジャズ的)とも言えましょうか。

 リュプサムはオルガンを演奏する時はこういう様式ではありません。また、ピアノでのバッハ録音も多いのですが、やはり強弱のつかないチェンバロという楽器の特性から発想された演奏法なのでしょう。

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2023.05.08

オスカー・ピーターソン 『ラヴ・バラード』

 

 スカー・ピーターソンのネタが続きます。

 昨日紹介した映画でも演奏されていた「ラヴ・バラード」。これは本当に美しい名曲ですね。

 映画でも(最後の)奥さんが「私のめたに書いた」と言っていましたが、こんな曲で口説かれたらイチコロですね(笑)。

 オスカー・ピーターソンは作曲家としても大変優れています。この曲を聞いてすぐ分かるとおり、クラシックもしっかり勉強しています(学問的ではなく経験的な勉強)。

 ベートーヴェンやショパン、シューベルトを思わせる和声とメロディー。そこにジャズのエッセンスも加わり、まさにピアノの歴史をも堪能できるような楽曲です。

 この録音は、1996年パリでのカルテットによる演奏。70歳を超えた巨匠が余計な飾りなくこの名曲をゆったり歌います。

 そう、歌詞(言葉)はいらない。言葉でなくとも「愛」は表現できる。言葉以上に語れる。それが音楽の素晴らしさ、次元の高さですね。

 そして、AIやロボットでは作り得ない世界。幸せですね。

Amazon Oscar In Paris: Oscar Peterson Live At The Salle Pleyel

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2023.05.07

『オスカー・ピーターソン ジャズ界の革命児』 バリー・アヴリッチ監督作品

Th_81bixbpgtal_ac_ul400_ 日は東京にて、あるジャンルの名ピアニストといきなりセッションをしました。

 彼は言うまでもなく、いちおう私もアンサンブル経験だけは豊富なので(逆にソロ経験は皆無)、最初からお互いアドリブで楽しく合わせることができました。

 うん、やっぱりアンサンブルは楽しい!

 というわけで、世界一のソロ奏者にして、世界一のアンサンブルの達人、オスカー・ピーターソンについて今日も書きます。

 昨日紹介したアルバムを深く楽しむためには、この映画を見ておきたいところ。

 どういう歴史の上に、あの天国的なトリオ演奏が実現したのか。

 音数は多いが、しかし余白も感じさせる彼のピアノ。

 そして、絶対に他人の邪魔をしないどころか、共演者を至福に導く「愛のアンサンブル」能力。

 本当に彼は「演奏するため」「表現するため」だけに生まれてきたような人ですね。

 昨日も記した、戦後間もないころのJ.A.T.P.の来日の映像も出てきます。プロデューサー、ノーマン・グランツが流暢な日本語で挨拶している!

 そして、1964年のあのトリオでの来日についても触れられています。そして、あのアルバムの最後に演奏された「Hymn To Freedom(自由への賛歌)」の物語。それを知って聞くのと知らないで聞くのとでは、あまりに音楽の価値が違う。

 脳卒中からの復帰。復帰後の生き方がそのまま音になっている。障害や衰えも受け入れ、それらさえも味わいに変えてしまう「素直さ」。

 人間オスカー・ピーターソンの魅力がよく分かる映画ですよ。インタビューに答えるメンバーがまたすごい。それだけでもオスカーの才能と魅力がよく分かるというものです。

Amazon オスカー・ピーターソン ジャズ界の革命児

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2023.05.06

オスカー・ピーターソン・トリオ・イン・トーキョー、1964

Th_-20230509-151742 がこの世に生まれる2ヶ月ほど前の、東京でのライヴ演奏です。

 ずいぶん前にジャズ好きの友人が「これはいいよ!」と教えてくれたのですが、なかなか聴く機会がありませんでした。

 最近、当時の日本だけで発売されていたこのアナログ盤の音源がアップされていたので、聴いてみましたが、たしかに素晴らしい演奏ですねえ。

 1952年、ジャズ・アット・ザ・フィルハーモニック(Jazz At The Philharmonic : J.A.T.P.)のメンバーとして初来日して以来、親日家としても知られ、数え切れないくらいの来日公演をこなしたオスカー・ピーターソン。1999年には高松宮殿下記念世界文化賞を受賞しています。

 1960年代中盤、ある意味日本で最もジャズが盛り上がっていた時代かもしれませんね。

 そんな1964年に、ベースのレイ・ブラウン、ドラムスのエド・シグペンを率いてトリオとして来日。6月2日にサンケイホールでの演奏が収録されたのがこの2枚組のアルバムです。

 お客さんの質もいいのか、どんどん演奏が白熱していきますね。当時、オスカー・ピーターソンは38、9という年齢ですか。脂が乗り切っているだけでなく、すでに円熟味があるのがすごい。

 まるで名曲集のごとくスタンダード・ナンバーが並んでいますが、どれも新鮮に聞こえるから不思議ですね。個人的にはバグス・グルーヴがしびれました。

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2023.05.05

バブル崩壊前夜…日興証券のCM(1990)「インベストメント・テクノロジー」

 

 日の富田靖子さんの記事と、ちょっと前の数学者シリーズの合わせ技記事を書きます。

 時はバブル崩壊前夜1990年。日興証券の30秒CMです。

 日本を代表する数学者の一人、広中平祐さんと富田靖子さんが登場します。

 

 富田 「先生、明日のことって見えますか?」

 ナレーション 「数学も科学も、投資に活かせる時代になりました。リスクを少なく、リターンを確かに。日興のIT(インベストメント・テクノロジー)」

 富田 「よくわかんないけど、すごいな。日興のIT」

 

 いろいろ象徴的な会話ですよね。最初の質問に広中さんは答えません。そしてゴミ箱にゴミを投げる。そして入る。それを二度見する。

 結局賭けだったわけですよ、この時代の投資は。数学も科学も投資に活かせず、このあと日本はバブル経済の崩壊を迎え、そして失われた30年が現在まで続きます。

 富田さんの「よくわかんないけど…」が実は正解でした。まさにバブル経済は「よくわかんないけど」日本全体が祭り状態でした。

 そんな「よくわかんなんけど」豊かな時代の到来を予感させる富田靖子さんのCMがあります。たぶん86年。明治のプチクレープのCM2本。

 「お金さえ出せば、おいしいものが何でも食べられるなんて、ちょっと怖い気がするな…」

 「おいしいものを、好きな時、好きなだけ食べられるなんて、本当はすごいことだよね…」

 う〜ん、彼女は(私たちは)ある意味悟っていたのでしょうか。

 

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2023.05.04

富田靖子 『思春期・前期』

Th_41rz1h8dhws_ac_sy355_ ちゃくちゃ個人的な事情ですが、今日はこのアルバムを紹介します。

 今日、不思議な夢を見ました。私の青春のアイドル富田靖子さんが、あの当時の姿で夢に登場しまして、私は年をとっているのですが、彼女はあの頃のまま、しかし同級生でウン十年ぶりにクラス会か何かで再会するという設定でした(笑)。

 あんまりにもリアルだったので(リアルにフラれたので)、思わず地下室からこのアルバムを引っ張り出してきました。

 大林宣彦監督の超名作「さびしんぼう」のテーマも収録されたアルバムです。

 いやあ、このジャケット写真、カワイイわあ…。大学時代、下宿の部屋に飾っておりました。やっぱりアナログレコードのジャケットっていいですねえ。

 当時、ふすま隔てて同級生が二人住んでいたので、このレコードを大きな音を聴くのはちょっとはばかられました。普段はロックやバロック、ジャズやフュージョンをかけていましたから、突然これを聴く(聞かせる)のはどうかと(笑)。

 正直、歌が下手でして、モノマネ女王のウチのカミさんも、これは真似が難しいと言っていました。というか、どうするとこんなに下手に歌えるのかと(笑)。うまい人にとってはそんな感じなのでしょうかね。

 もちろん富田靖子さんは女優さんですので、歌は下手でも構わないわけでして、逆にそんなところが身近に感じられて良いのですよ!

 音楽的にはいかにも80年代という音作りの面と、懐かしい70年代風な音作りとのミックスで面白いですね。

 うん、それにしても可愛いぞよ。還暦近いオジサンですが、今日の夢はさすがにドキドキしましたよ(笑)。

 

 

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2023.05.03

横浜しか勝たん!(文法のお話)

Th_img_2283 日は長女と一緒に横浜スタジアムへ。バウアーの日本デビューを観戦。

 いやあ、本当にすごいピッチャーでした。打たれても点を取られない。相手にとって一番いやなピッチャーのタイプ。

 そして、そのバウアーを迎えるハマスタの雰囲気の良いこと。ライト側ウイング席の上の方だったので、正直、デーゲームということもあってボールが見えない(笑)。

 それでも生の雰囲気を楽しみました。最高でした。たまたまチケットを取ってあって日がまさかの歴史的な日に。本当に良かった!

 さて、そのパウアー、ヒーローインタビューで最初に「アリガトウ」と、そして次に「ヨコハマシカカタン!」と流暢な日本語を披露してファンを盛り上げました。

 「横浜しか勝たん!」…いったい誰が仕込んだのか(笑)。上茶谷?入江?

 「〜しか勝たん」というネットスラング…とは言えないほど若者言葉として定着していますね。

 これに違和感を抱く旧世代の人たちも多いとか。ウチでは娘たちが毎日のように使っているので、なんとなく慣れていましたが、たしかに面白い表現ですよね。

 限定の副助詞「しか」は否定語を伴って使われます。最近ウチのカミさんも歌った、メリサ・マンチェスターの名曲「あなたしか見えない」を例にします。

 ○あなたしか見えない ☓あなたしか見える

 ○あなただけ見えない ○あなただけ見える

 「しか」には必ず「ない」がつく。

 表面的な意味においては、「あなたしか見えない」=「あなただけ見える」なのですが、実際この曲のタイトルが「あなただけ見える」とか「見えるのはあなただけ」とはならないのは、なんとなく感性として分かるのではないでしょうか。

 恋は盲目と申しますとおり、このラブソングにおいて、あくまでも「他は全く眼中にない」ということによって、「あなただけ見える」という事実を表現しているわけです。ある種の反語的表現とでも言いましょうか。

 そう、「しか」に否定語が必ず呼応するのは、その「否定」の部分に重点が置かれているからです。普通と違ってある意味異常な、緊張感ある状況におかれていることを表現するのです。

 それは恋の場合は「病気」となりますし、たとえば「100円しかない」といった場合には「不足」「心配」となります。

 一方の「だけ」は、「あなただけ見える」「100円だけある」など、基本的には客観的な事実の表現ですね。

 ちなみに「だけしか」とも言えますが、それは「しか」の強調になります。「あなただけしか見えない」。

 それが最近になって、「推ししか勝たん(勝たない)」とか、「〜には感謝しかありません」など、プラスの意味での異常さを表現するようにもなってきたんですよね。

 マイナスからプラスへ。そこに違和感を抱く人たちがいるということです。

 中でも「〜しか勝たん」という若者言葉は、「〜こそ最高」という意味なので、それまでの「病気」「不足」感からすると、正反対のような気がするのもまあ納得です。

 考えてみると「あなたしか見えない」も言われた方とすれば嬉しい場合がほとんどなわけで、すでにマイナスからプラスへの変異が見られますよね。

 また逆に、「〜しか勝たん」というオタク的感情も、ある種の「病気」とも言えるわけで、それを自身が半ば自虐的に使い始めたような気もします。

 日本語には、このようにプラスイメージからマイナスイメージへ、またその反対の進化を遂げた言葉が無数にあります。御前、貴様などにおける「敬意の逓減」や、「やばい」がいい意味に用いられることなどもその例です。

 ついでに言うと、野球選手のバウアーが「横浜しか勝たん!」と言うと、「横浜最高!」という意味とともに、実際に試合で「横浜だけが勝つ!」という意味も重なりますよね。ダブルミーニング的にも面白い。

 まあ、思いつくままにいろいろ書いてきましたけれど、外国人であるバウアーがこの複雑な表現を使ったことは、本当に面白いですね!今年の流行語大賞にノミネートされるかも(横浜が優勝すれば)?

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2023.05.02

『ビューティフル・マインド』 ロン・ハワード監督作品

 

Th_61iqsecgql_ac_ul400_ 学者ネタが続いてスミマセン。

 やっぱり数学は大の苦手だけれど、数学者は大好きだなあ。

 天才数学者の大変さはこの映画を観れば分かりますよね。

 この映画が公開された時、主人公のジョン・ナッシュは存命でした。彼はこの映画を観て、事実に基づいているが「芸術的」と評しました。

 客観性を重んじる数学者としての姿勢があり、幻覚に悩まされ続けた病人としての視点があり、しかしその両者ともに本人にとってはフィクションではないということを「芸術」という言葉で表したのでしょう。

 その後、事実は小説よりも奇なりということで、アーベル賞受賞の帰途、ナッシュは愛するパートナーと一緒に交通事故で亡くなりました。

 ワタクシの「モノ・コト論」で言うなら、数学者はモノをコト化する仕事を最も純粋な形で行っている人種です。

 マコト(宇宙の真理)を求めるからこそ、人間社会というマガゴトの嘘くささが見えてしまい、そこに迎合できない。それを社会側は「障害(コミュ障)」と呼び、「病気(統合失調症)」と呼ぶ。

 数学者たちは、「意識」たる「コト」を極めた「数字」「数式」をもって宇宙の記述しようとします。面白いのは、「数字」「数式」という、「コトの端」「文法」が非常にシンプルであるということです。

 一般的な言語としての「言の葉」は、それぞれの人や共同体や風土の「モノ」をまとっているため、結局マコト(真理)の描写ができません。

 一方、数字や数式は非生物的であるからこそ、はっきりとした輪郭線を持ち、結果として、それ自身以外の「モノ」世界を逆説的に表象することができます。

 同様にコトを追究する人間のモノ性が鮮明になるから、それが「人間的魅力」や「物語」になりうるわけですね。

 「何もたしかに言えないということはたしかに言える」

 「わからないが信じる」

 「愛という方程式」

 この映画でセリフとして語られる言葉は、そうしたモノとコトの関係と葛藤を見事に表現してくれていると感じました。

 良い映画です。

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2023.05.01

『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』 ジョン・マッデン監督作品

 

Th_turukame515img516x7171511900852rp7hdd 学者ネタが続きます。

 天才数学者とその娘の狂気と歓喜と苦悩を描いた映画作品。

 地味ですが、なかなかいい映画です。

 天才ならではの閃きの歓び、そしてその能力が衰えたり突如枯れたりする不安との闘い。

 これは数学に限らず、たとえば作曲家なんかもそうですよね。

 この映画では、アンソニー・ホプキンス演じる天才数学者が加齢とともにその閃きを失い、心と体が壊れていく様子が描かれ、そしてその遺伝子を継いだ娘もまたその天才性のために壊れていくお話です。

 それだけでは全く救いがないわけですが、その父娘の才能に…いや才能も含めた二人の「人間」を愛する男性によって救いの光が差す、すなわち「人生を通じて人生の意味を証明していく」ことになるというストーリーです。

 そういう意味では、その第三者である男性(ハル)が主人公なのかもしれません。天才ではない彼こそがキーパーソンなのです。

 ラマヌジャンも若くして亡くなってしまったし、ペレルマンも失踪してしまった。その他のジャンルの天才たちも多くが夭逝しています。

 もしかすると、彼らにはハルのような人がいなかったのかもしれません。そう考えると、一見天才ではないハルこそ、実は天才的な愛の持ち主だったのかもしれませんね。

 私は天才に憧れを抱く時もありましたが、今では凡俗で良かったとつくづく思いますね。

 天才的な閃きとは、まさに未来から降ってくる情報をキャッチすることなのであり、この前も書いたように、それはたとえばAIには不可能なことです。

 同様に、天才的な愛もまた未来からやってくるのであり、AIにはそれを知るすべすらありません。私はそれをキャッチできる人間になりたいと思いました。

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