『TENET』 クリストファー・ノーラン脚本・監督作品
忙しくて更新が遅れております。
時間を早回しして、なんとか現実に追いつこうと思います(笑)。
ウクライナとロシアの戦争はなかなか終息に向かいませんね。両国の複雑な関係の歴史を思うと、単純な善悪二元論では片付けられません。
仲小路彰が昭和28年に著した「世界戦略論」にも、「第三次世界大戦」の一部としてのウクライナの騒擾のことが書かれています。
つまり、現在実際にウクライナで起きていることは、潜在的な第三次世界大戦であり、70年前から天才によって予測されていたものであるということです。
近いところでの記憶としては、この映画「TENET」が挙げられますね。冒頭からウクライナ、キーウの劇場でのテロ事件が描かれます。その背景には、第三次世界大戦に臨まんとするアメリカとロシアの存在が。
2020年公開のこの作品も、そうした目に見えない第三次世界大戦の中で描かれたものであって、単なるフィクションとは言えなかったのです。
さて、この映画、一回観ただけではなかなか理解しがたい複雑さを持っています。実際、私も劇場で観た時には正直完全には理解できず、それでこのブログでも紹介せずにおりました。
「時間は未来から過去へと流れる」ということを主張している私としては、当然この「時間を逆行させる」映画には興味を持っていたわけですが、そういう観点からもちょっと予想と違う内容、表現でした。
最近家で改めて観てみましたが、やはりいろいろなところに違和感があり、あまり共感はできませんでした。まあ、映像は逆回転させやすいジャンルですので、それで遊んでみたのかなという程度の感想でしょうか。
逆にいうと、安直に正回転世界と逆回転世界を同時進行させてしまったのが失敗だったかもしれません。
実は単純なストーリーですが、構成と表現(表現不足?)によって、あえて難解にしているような感じ。エンタメとしてはもう少し分かりやすくしてもよかったのでは。
まあ、今どきの映画は、コンテンツとして何度も観ることを前提に作られることも多いわけですから、こういうタイプの作品が増えてしまうのは致し方がないのかもしれません。
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