イキスギコード(ブラックアダーコード)とは
音楽ネタ、音楽史ネタを続けます。昨日の次男バッハの楽曲は、当時としては画期的な和音を使っていたりしますが、今となってはかなり純粋にも聞こえます。
和声の複雑化というのが、決して全て進化であるとは思っていませんが、人間の複雑な感情を表現するための音楽的挑戦には大変興味があります。
というか、逆に音楽によって私たちの感情が進化しているのではないかとさえ思うのです。
そういう意味で、オタク的、職人的傾向の強い、日本人が独特な世界を生み出している状況は面白いですね。決してグローバル・スタンダードではありませんが、シティ・ポップがそうであるように、もしかすると数十年後に世界が追いつくのかもしれません。
そんな日本的和声の代表が、「イキスギコード」です。ちょっと前に「UNION」のイキスギコードを紹介しましたね。
なぜか、日本のアニソンで発達したこの複雑なコード進行ですが、実はドミナントの代理コードだと考えると案外単純です。
それを上手に説明してくれている動画があったので紹介します。
アニソンという、ある種ネオテニーなジャンルで、こうした理論的ではあるが味わい深いモノが発達していることは、日本文化論的にも注目すべきですね。
絵や歌声は概して子供っぽいのに、鳴っている響きは「ブラック」だったりする。本当に面白いことです。
その他の「イキスギ」をも多用しながら、一定の聞きやすさを保ちつつ、職人技と商業性を両立させたのは、日本のフュージョンだと思うのですが、それについてはまた今度。
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