« 展覧会 岡本太郎 (東京都美術館) | トップページ | カプスペルガー 『リュート作品集』 »

2022.11.27

「切り替え」ということ

Th_-20221128-124833 日は多くの日本人が落胆したことでしょう。そう、サッカーワールド、コスタリカ戦です。

 考えてみれば、ドイツ戦が始まる前、あるいはその前半までは、「やはり厳しいな」と思っていた日本人が多かったに違いない。ただ、その時の状況に戻っただけなのに、なぜこれほどに脱力するのか。

 これは、最近私が好き好んで語っている「過去はいいことも悪いことも含めて全部ウンコだから、とっとと水に流せ」そのものです。

 ドイツ戦で奇跡的逆転をしたという良き過去に多くが囚われ、つまり意気軒昂ととなり、期待大となり、興奮していたところ、現実の冷水をかぶらされた。すると、今度はその悪しき過去に囚われる。

 そうした浮き沈みさえもウンコであるわけですが、人はどうしてもそれを拭い去れない。さらに困ったことには、社会全体がそういうムードになったりする。マスコミやネットのせいだけではありませんよ。

 お釈迦様はこういうことに警告を鳴らし続けたのでしょう。過去はウンコとは言っていませんが、過去は「カス」とは言っています(カスはウンコの意味なのですが)。

 因果応報、前世からのカルマを語る仏教が過去をカスというのはおかしい、と言う人もいるでしょう。いやいや、お釈迦様は、まさにそうしたカルマ(ウンコ)から解脱せよと言っているのです。

 そういう意味で、ドイツ戦直後、そして今回も試合終了後数秒で「切り替え」を訴えた本田圭佑はすごい。本当のプロだなと感じました。

 彼の解説ぶり、あるいは選手の呼び方など、どうも宇宙人っぽいところがある。昨日紹介した岡本太郎に通ずるモノを感じますね。

 一流とはつまりそういうモノなのかもしれません。

 さあ、「窮すれば変ず」。もう最初から十分窮しているのですから、どんどん変じていきましょう。ウンコを拭い去り、水に流して。

|

« 展覧会 岡本太郎 (東京都美術館) | トップページ | カプスペルガー 『リュート作品集』 »

スポーツ」カテゴリの記事

ニュース」カテゴリの記事

心と体」カテゴリの記事

歴史・宗教」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 展覧会 岡本太郎 (東京都美術館) | トップページ | カプスペルガー 『リュート作品集』 »