「切り替え」ということ
今日は多くの日本人が落胆したことでしょう。そう、サッカーワールド、コスタリカ戦です。
考えてみれば、ドイツ戦が始まる前、あるいはその前半までは、「やはり厳しいな」と思っていた日本人が多かったに違いない。ただ、その時の状況に戻っただけなのに、なぜこれほどに脱力するのか。
これは、最近私が好き好んで語っている「過去はいいことも悪いことも含めて全部ウンコだから、とっとと水に流せ」そのものです。
ドイツ戦で奇跡的逆転をしたという良き過去に多くが囚われ、つまり意気軒昂ととなり、期待大となり、興奮していたところ、現実の冷水をかぶらされた。すると、今度はその悪しき過去に囚われる。
そうした浮き沈みさえもウンコであるわけですが、人はどうしてもそれを拭い去れない。さらに困ったことには、社会全体がそういうムードになったりする。マスコミやネットのせいだけではありませんよ。
お釈迦様はこういうことに警告を鳴らし続けたのでしょう。過去はウンコとは言っていませんが、過去は「カス」とは言っています(カスはウンコの意味なのですが)。
因果応報、前世からのカルマを語る仏教が過去をカスというのはおかしい、と言う人もいるでしょう。いやいや、お釈迦様は、まさにそうしたカルマ(ウンコ)から解脱せよと言っているのです。
そういう意味で、ドイツ戦直後、そして今回も試合終了後数秒で「切り替え」を訴えた本田圭佑はすごい。本当のプロだなと感じました。
彼の解説ぶり、あるいは選手の呼び方など、どうも宇宙人っぽいところがある。昨日紹介した岡本太郎に通ずるモノを感じますね。
一流とはつまりそういうモノなのかもしれません。
さあ、「窮すれば変ず」。もう最初から十分窮しているのですから、どんどん変じていきましょう。ウンコを拭い去り、水に流して。
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