テレマン 『ヴァイオリンとチェロ、通奏低音のためのトリオ・ソナタ』
今日は、もう40年来のおつきあいとなる、バロック・ヴァイオリニスト赤津眞言さん率いるアンサンブルのコンサートがありました。
山中湖の教会の一室をお借りし、まさに目と鼻の先で世界最高水準の演奏を堪能できる、大贅沢な時間と空間でありました。
演奏会後には懇親会があり、赤津さんはじめ皆さんから貴重な、貴重すぎるお話をうかがうことができました。ありがたや。
今回も赤津さんらしくマニアックなプログラムだったのですが、そのストーリーの中心となるのはテレマン。つまり親鸞聖人です(笑)。
昨日の話ではないのですが、バッハとテレマンは、まあ最澄と親鸞みたいな対比がありますよね。バッハの音楽は法華経的ですし、テレマンは阿弥陀様的です(変かな?w)。
いやいや、そういうことではないな。やはり、出口王仁三郎が言うように「芸術は宗教の母」であって、音楽は宗教の上位概念ですから、バッハもテレマンも同等であり、実は同質でもあり、対比的に聴いてしまうのは、それこそ私たちが凡夫だからでしょう。
懇親会にて、教会の牧師さまが「日本人として西洋の古楽をやる意味とは」という大切な質問をされていました。それは当然、ご自身の「日本人がキリスト教を信仰する意味」という問いが重ねられているわけです。
不遜ながら申し上げますと、そのような問い自体が、もしかすると私たちに迷いを生むのかもしれませんね。宇宙的な視点からすれば、私たちの感じる、あるいは学んだ時間的、空間的差異というのは無限に微小なものですから。
と、まあ小難しいことはいいとして、本当に素晴らしい演奏会と懇親会でした。なにしろ、純粋に音楽が素晴らしかった。特に最後に演奏されたテレマンのトリオ・ソナタは隠れた名曲ですね。この曲は知りませんでした。
バッハとテレマンといえば、対照的でありつつ、仲良しでもあり、結果として二人の間に育った次男カール・フィリップ・エマヌエル・バッハが最強という気もしてきます。
今日も次男バッハの曲が演奏されました。蛇足ですが、その曲で赤津さんが演奏したヴィオラは私の楽器でして、上2本の弦はシルク(絹)弦が張ってありました(上の写真に写り込んでいます)。いい音でした。一流の演奏家の方に弾いていただき光栄です。
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