イマミヤール・ハサノフ 『ウクライナ民謡』
昨日に続き、ウクライナ関連の音楽を。
アゼルバイジャンのカマンチャ奏者、ハサノフ氏によるウクライナ民謡の演奏です。
ハサノフさん、伝統的なカマンチャの演奏もしますが、楽器も現代風に改造し、ピアノなどの西洋楽器とも共演するなど、民族音楽と現代をつなぐ役割を果たしています。
この人の動画、いろいろ見ましたが本当に上手ですね。このボウイングとフィンガリングはちょっと見習わないといけない。
弦は金属を使っているのかな。カスピ海の西に面するアゼルバイジャン。歴史的にはガット、シルクの両方が使われていた可能性があると思います。
伝統的なカマンチャは胡桃の薄片を張り合わせ、魚の皮を張って作るらしい。中央アジアを発祥とする擦弦楽器が、東西に分散していって、それぞれの土地の材料によって改造されていく歴史は興味深い。
「弦」に関しても、当然その地域ごとに材質が違います。シルク、ガット、そして馬の尻尾。さらには麻をよって使うこともあったらしい。
はたして古代の日本、たとえば縄文時代はどんな弦を使っていたのでしょう。シルクはまだ伝来していませんから。
と、この美しいウクライナ民謡を聴きながら、いろいろと思いを馳せました。
今日はスタジオ合宿の最終日でして、最後は四人の歌姫の歌を堪能いたしました。歌はすごいなあと感じると同時に、近代以降の楽器演奏が、歌を離れていってしまったことを痛感しました。
その点、こうした民族楽器の世界には、いまだに「歌」「語り」が生きていると感じます。近現代西洋音楽はもうたっぷり楽しんだので、後半生はその補集合の音楽と仲良くつきあっていきたいと思っています。
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