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2022.10.31

バッハ モテット「おおイエス キリスト、わが命の光」(BWV118)

 日はハロウィーンの日ですが、一昨日、韓国で悲しい事故がありました。楽しいはずのハロウィーンが一瞬にして悲劇に。

 もともとケルトの習慣であり、日本のお盆のごとく死者の霊との交流を主体とした行事です。もちろんキリスト教とは関係がないのですが、戦後キリスト教徒のアメリカ兵によって、日本や韓国に伝えられたのは皮肉と言えば皮肉です。

 特にキリスト教色の強い韓国ではどのように捉えられているのか興味のあるところでしたが、今回の事故によってハロウィーンに対する批判が起こる可能性もあると感じます。

 一方、日本的な「なんでもあり」宗教観に対し、正統なキリスト教は異教、異端を激しく拒否するところがあり、そのあたりにキリスト教が根付かなかった理由があるのかもしれません。

 とはいえ、これからは宗教こそなくしていかねばなりません。王仁三郎が「宗教がない世がみろくの世」と言ったのは、このような意味を含めてのことでしょう。

 というわけで、今日は韓国の悲劇の犠牲者に、キリスト教の音楽をもって追悼の意を表したいと思います。

 バッハのモテット「おおイエス キリスト、わが命の光」です。

 旧全集ではカンタータに数えられていましたが、特殊な葬儀の機会に作られたモテットであることが判明しました。

 バッハはのちに一般的なオケに書き直しているのですが、おそらく野外での演奏を想定したであろうこの金管楽器版の美しさは格別です。

 

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2022.10.30

合気道達人 白川竜次、清宮海斗に指導!

Th_-20221031-110107 日はプロレスリング・ノアの有明大会をネットで視聴いたしました。

 メインでは、清宮海斗選手が藤田和之選手を破って王座を防衛しました。

 その清宮選手が、昨日紹介した合気道の達人、白川竜次さんとコラボした動画が面白かったので紹介します。

 今回の試合では、合気道のテクニックが有効的に使われたシーンは見当たらなかったのですが、もともとスポーツとは一線を画するプロレスと合気道は親和性が高いと思いますので、今後両者の交流が進むことを期待します。

 というか、高齢のプロレスラーが若手を呑み込んで試合するのは、あれは決して八百長ではなく、多分に合気道的な意味合いが強いのです。相手の盛んな血気を利用するのはベテラン選手なら当たり前にやっていることですし。

 年を重ねるほどに肉体的な意味とは違った意味で強くなっていく世界は、武道やスポーツに限りません。音楽や演劇などにもよく見られることです。

 剣道や能なんか、まさにそういう世界ですよね。

 こうして若いレスラーと武術家がコラボすることによって、そうした物理的な力関係ではない、しかし理にかなった強弱の世界があることを、多くの若者たちが知ってくれると嬉しい。

 相手とつながる。離れない。相手を生かす。相手の力を利用する。変換する。これは日常の人間関係にも通用しますから。

 

 

 

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2022.10.29

合気道達人 白川竜次、出口王仁三郎を語る

 

 気道の始祖は植芝盛平翁ですが、翁が出口王仁三郎の直弟子かつボディーガードであったことは案外忘れ去られています。

 また「あいき」という言葉自体も王仁三郎の発案であったとも言われています。

 合気道の相手と衝突しないという技術や精神の源が、王仁三郎の思想にあったというのは、その両者の本質を知れば当然のことと感じられるでしょう。

 そのあたりを現代の合気道の達人はどう考えているのか。いまや合気道YouTuberとして世界中で大人気の白川竜次先生がこのあたりについて貴重な証言をしてくれています。

 対談相手の北川貴英さんはロシアの格闘技システマの達人。システマの始祖とされるミカエル・リャブコもまたある意味スピリチュアルな部分を重視しています。

 本来の格闘技、武術は、まさに実戦の中で育ちましたから、まさに命懸けの究極は神の世界に向かいますよね。そして、最後は相手の殺すのではなく生かすことを理想とするようになる。

 そのためには、力で力を制するのではなく、相手の戦意を喪失させてるために、こちらもリラックスした心境にならねばならない。相手の戦意、殺意をそのまま愛に変換しなければならない。

 私は合気道に関しては単なる体験者ですが、精神的にはそれなりに合気道に近い技術を持っていると自負しています。それはもちろん王仁三郎から学んだことです。

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2022.10.28

ボッケリーニ作品集

 

 動の車の中で聴いた曲集です。

 ハイドンとモーツァルトに隠れて、いささか地味な存在となってしまったボッケリーニ。かの「ボッケリーニのメヌエット」しか知らない人がほとんどでしょう。

 バロックから古典派への過渡期の中で、チェロという楽器を通奏低音から解き放った功績は非常に大きい。それがのちの「室内楽」の中心となる弦楽四重奏というスタイルを確立するきっかけとなりました。

 さらにそこにチェロをもう1本加えた「弦楽五重奏」に至っては、ボッケリーニによって発明され、ボッケリーニによって完成してしまったとも言えます。

 この曲集の最初に演奏される、かの「ボッケリーニのメヌエット」は、その弦楽五重奏曲の一部なのです。

Th_-20221031-100724 たしかにこのメヌエットは、非常にボッケリーニ的です。

 舞曲的実用性から遠く離れつつあったメヌエットという形式の中で、メロディ的にもアンサンブル的にもかなり独創的なつくりになっています。

 弱音器やピチカートによる音色の変化、セカンド・ヴァイオリンの非常に難しいボウイング、ヴィオラに寄り添うかと思うと通奏低音に徹したりもするファースト・チェロ。そして、淡々とリズム楽器に徹するセカンド・チェロ。

 いろいろな挑戦が聞き取れますね。何より、有名なメロディが印象的、装飾的なアウフタクトから始まるというのが、当時としてはかなり斬新です。

 私もそれほどたくさんの作品を聴いてきたわけではありません。これからはオリジナル楽器によるいろいろな録音が出るでしょうね。そして、私もどこかのパートを弾いて楽しんでみたいと思います。

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2022.10.27

DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA にて

Th_-20221028-105229 日は横須賀(追浜)のDOCK OF BAYSTARS YOKOSUKAにて、ベイスターズの1軍練習を見学いたしました。

 日本シリーズも大いに盛り上がっていますが、今シーズン2位で悔しさを味わったベイスターズは、すでに来年の優勝に向けて始動しています。

 牧、柴田、田中俊太選手の守備練習を中心に、久しぶりに野球の練習の楽しさ、奥深さを堪能。

 花形選手たちを間近に見られるのも、こうしたオフの楽しみの一つですね。今回は入江投手のファンである娘と一緒に参戦。

 投手は最初の遠投以外はほとんど室内での練習ですので、なかなか近くで見ることができないのですが、今日はラッキーなことに、入江選手と伊勢選手が取材の撮影かなにかで出てきてくれまして、娘も大興奮でした(笑)。

 横浜スタジアムに試合を観に行くのもいいのですが、こうしてゆっくり練習を見るのも楽しいものですね。平日ですと100人くらいしか観客いませんし、とてもぜいたくな時間を過ごすことができます。

 かつて野球少年だったころ、多摩川ジァイアンツ球場の横で私たちのチームも練習しており、普通に長島さんや王さんとお話できたことを思い出します。考えてみればそれこそ超ぜいたくなことですよね。

 野球少年たちはこうしてプロの練習を見ることによって、その技術を学んだりするとともに、選手と交流することによって憧れを抱いたものです。そういうチャンスが他のスポーツより多いのも野球の良さではないでしょうか。

 いやあ、今日の守備練習(特守とまではいきませんが)、なかなか興味深い内容でした。技術的なこともそうですが、キーワードだった「リラックス」「ブレイン・ハッピー」は、何事においても大切だなあと感じた次第です。

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2022.10.26

グランドファイナルコンサート~原信夫とシャープス&フラッツ

 

 夜は原信夫さんに格別に可愛がられた音楽家の方と日本酒で乾杯。世界レベルのジャズ・ミュージシャンたちや日本最高のバンドの興味深いエピソードをお聞きすることができ、私も興奮気味でした。楽しかった〜。

 このグランドファイルコンサートに至る、様々な事情や人間模様も、さすがなかなか深いものがありました。

 そして、なんといっても美空ひばりさんのエピソードはすごい!の一言。噂には聞いていましたが、超天才歌姫が、いかに世界レベルのミュージシャンたちを緊張させたか、いやあ私だったらビビりすぎて逃げ出しますよ。

 そんな裏話を聞いてから、このコンサートを再び鑑賞しますと、本当に原さんが日本のジャズ界、いや音楽界に果たした役割がいかに大きかったかがわかるというものです。

 それにしても、ゲストのソリストの皆さんの豪華なこと。豪華すぎますし、それぞれの個性が見事にバンドになじんでいますね。これぞこのバンドの偉大さそのものでしょう。原さん、ひばりさんに鍛えられたのですね。

 それにしても、ひばりさんのコンサートで楽譜を忘れて、みんながアドリブでなんとか乗り切った話はすごかったなあ。そして、その時ひばりさんは…プロのすごさを痛感いたしました。

 ウチの学校のジャズバンド部ともご縁のあった原信夫さん。解散寸前の2008年、当時の高校生に語った言葉を引用してみたいと思います。

『…今のアメリカっていうのはジャズがないんですよ。どういうことかというと、つまり頭でっかちになって…よく鳴ってます、バンドは。編曲もものすごく素晴らしいです。もう、びっくりするぐらいのいい演奏をします。何が欠けてるかというと、ジャズの精神がないんですね…ジャズ界とクラシック界と違うことは、アンサンブルがいいだけではないんです。精神が違うんですよね。ですから、このままいくと、クラシック界もジャズ界もおんなじになっちゃいます。クラシック界の人たちがジャズが好きだからやろうって言ったら、これはアンサンブルは最高ですよね。それとおんなじになっちゃいます。ジャズバンドは何が違うか。精神が違うんです。ですから、演奏の仕方にしても、譜面にないことがたくさんあるんです…譜面に書いてないところのジャズをやっていただきたいんです。それはどういうことかというと、今日はたくさんのお客様が来ています。まず胸に響く音楽なんです。ジャズはそういうものなんです。わあ、すごいなあ、テクがすごいなあ、いい音してるなあ、ではジャズではないんです…』

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2022.10.25

野田元総理 「安倍元総理追悼演説」

 

 咽するほどに号泣してしまいました。

 本当に素晴らしい追悼演説でした。さすが野田さん。もう私がいろいろコメントする必要はありません。ぜひ全て聞いていただきたい。

 これが日本人でしょう。政敵であっても、いや戦った相手だからこそ誠を尽くす。

 神は人を使って世の中を動かします。

 あの党首討論での解散宣言に向かう歴史の見えざる大きな変動を、特別な立場で体感していた私たち夫婦と昭恵夫人にとって、あのくだりは格別感慨深い。いつかその裏の裏話もできる日が来ることでしょう。

 誤解を招く言い方をあえてしますが、安倍さんも野田さんも昭恵さんも、非常に霊的な方々なのです。

 野田さんがプロレスファンだというのも、私たち夫婦にとっては親近感がわきます。勝ち負けだけではなく、お互いを活かし合い、信頼し合い、場合によっては影で協力し合って、大事を進めていく。これぞいい意味でのプロレス魂だと思います。それが本当に美しく表された演説でした。

 与野党から多くの賛辞が寄せられたとのこと。レベルが下がりスケールが小さくなっていた政治の世界、マスコミの世界に、小さな救いを見たような気がします。安倍さんも喜ばれていることでしょう。

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2022.10.24

lofi hip hop radio

 日はまたまた違ったジャンルの音楽を。

 ただ、昨日の島津亜矢さんと共通するのは「日本的」というキーワードです。

 今や、日本以外(!)の世界中で人気な「日本的」なChillサウンド。

 たとえば、登録者数1100万を超えるこの「Lofi Girl」さんの「lofi hip hop radio」をお聞きください。

 

 

 これが、実は世界が感じる「日本」なのでした。面白いですね。どこか懐かしげなダウンビートな音楽。音質はアナログ的で、まさにHi-Fiの反対側。

 そして、ジブリ風な女の子のアニメ。日本人でさえ、どこか懐かしさを感じるから面白いですね。

 このLofi Girlさんもどこの人なのかわかりません。同様に、「サクラ」とか「ショウグン」とか「サムライ」とか、いかにも日本風な名前で活動しているこの界隈の方々はほとんど外国人。日本人はいないのでは。

 無国籍…もしかすると、それこそ古来の日本を象徴しているのかもしれません。もともと世界中の文化、特に音楽を受け入れ、消化し昇華してきた我が民族の歴史。

 それが逆にこのようなある種のオリエンタリズムをもって逆輸出され、また再び逆輸入されようとしている。このような生命的、有機的な循環こそが、日本人の最も好む世界観なのかもしれません。

 このChillヒップホップは、2010年に36歳で交通事故死したNujabesさん(日本人)がルーツと言われています。夭逝の天才が残した種が、今世界中で開花していると思うと感慨深いものがありますね。

 数年後、私に時間的余裕ができたら、ちょっとこういう音楽を制作して配信してみたいなとも思います。けっこうこういう循環系の音楽を創造するのは得意ですので。はたしてその日は来るのか? そして、その時、私はどんな名前で活動するのでしょうか。

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2022.10.23

島津亜矢、松田聖子を歌う

 縄などからいらした方々と合宿いたしまして、充実の時間を過ごさせていただきました。

 あまりの盛り上がりに睡眠時間が少なくなるのが悩みです(笑)。

 という感じなので、昼寝の時に聴いた歌を紹介します。

 私の尊敬する女性歌手には二人の「あや」様がいます。一人は最近復活の兆しありの「松浦亜弥」様。まさに歌姫、女神様です(笑)。

 そしてもう一人、「島津亜矢」様。

 二人とも、本当に歌が好きで、そして歌に愛されている。その証拠に、二人とも、どんなジャンルのどんな歌も歌える。

 二人の魅力は、オリジナル曲はもちろん、カバー曲でさらに輝きます。

 今日は、島津亜矢さまのカバーを聴いてみましょう。これまた尊敬する、いやもう崇拝すると言って良い松田聖子様の曲のカバーです。

 まずは、黄色いドレスで歌う「青い珊瑚礁」。なんか、一瞬、「あやや」に見えてしまうところが恐ろしい。病気ですねー、私(笑)。

 

 

 うーん、完璧だ!これなら本家も納得でしょう。うまい!

 続いて、大瀧詠一さんの名曲「風立ちぬ」もどうぞ。これまた完璧すぎる。

 

 

 さらなる難曲、「Sweet Memories」。これがまたすごい!涙。

 

 

 最後に、これはどうだ!「あなたに逢いたくて〜Missing You」。ノックダウン。もう寝るしかない(笑)。

 

 

 いつか、両「あや」様の共演を見て、聴いてみたいものです。夢よ実現せよ!

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2022.10.22

仲本工事さんのナイスバッティング!

 

 から帰ってきましたが、すぐに富士山にて合宿です。

 ちょっと忙しいので、今日も昨日に続き、仲本工事さんの追悼記事とします。

 最近、我が家はなぜか野球ブームでして、特に長女は異常とも言えるのめり込みようです。そんな娘もこれを見てビックリ。仲本工事さんの偉大さを痛感したようです。

 昨日も書いたように、仲本さんの運動センスは抜群なのですが、それが野球でも発揮されたのがこのシーン。

 軟式で、あの外角高めの球をレフトに引っ張って、あそこまで飛ばす(推定90メートル)というのは只者ではない。力だけではとても無理であり、体幹がしっかりしていて、それを軸にして回転力をうまくバットの芯に伝えなければなりません。

 これはもうセンスとしか言いようがないですね。プロ野球選手でも通用したのではと思わせる打撃です。

 そして、これも言うまでもなく、その大飛球を超ファインプレーでキャッチした松尾伴内さん!これまたプロと見紛う動き。走り方、視線、最後のドンピシャのジャンプ。すごいとしか言いようがありませんね。

 まさに昭和のタレントはタレントに恵まれていましたね。おそらく真剣な遊びの中で培ったセンスなのでしょう。やはり遊びは大切ですね。

 そんな運動神経抜群な方が交通事故で亡くなったという事実にも、人間の老いの現実を考えさせられますね。

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2022.10.21

追悼 仲本工事さん

 の途中でとても悲しい知らせが。

 ザ・ドリフターズの仲本工事さんが交通事故で亡くなりました。無念です。

 ここのところ、あらためて仲本工事さんのすごさを実感していたので、本当にショックです。

 音楽の才能、運動の才能、コントの才能、まさにマルチタレントでした。

 最近「8時だよ全員集合」や「ドリフの大爆笑」の再放送を見ていて、つくづく仲本さんのセンスの良さを痛感しました。

 音楽の才能については、このブログでも何回か紹介してきた記憶があります。ギターはもちろん、歌もめちゃくちゃうまいんですよね。

 コメディアンとしての才能としては、コケ方一つとっても、さすが体操の選手だっただけのことはあって実に華麗でうまい。圧倒的ですよね。子供のころにはあまり気づかなかったのですが。

 つまり受け身がうまい。それが極まった回が、この全日本女子プロレスとのコラボでしょう。

 

 

 この神回は、本当に素晴らしい。ミミ萩原さん、ジャガー横田さんら全女の選手の皆さんのお宝映像でもありますし、ドリフのメンバーそれぞれがそれぞれの「見せるプロレス」をやっていてすごい。一般人がちょっと練習してできるレベルではありませんよ。

 常に舞台で体を張って演じているからこそできる神業です。特に仲本工事さん。躍動している。

 あらためまして、心よりご冥福をお祈りいたします。本当にありがとうございました。感謝しかありません。

 

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2022.10.20

岐阜にて

Th_unknown_20221022104701 の日は早朝大阪をたち岐阜へ。

 まず美濃加茂は伊深の正眼寺さんへ。残念ながら老師様はご多忙でお会いすることはかないませんでしたが、久しぶりに修行道場の張り詰めた空気を体感させていただきました。

 先週、開山忌だったんですよね。富士山と伊深との関係については、こちらに書きました。

 で、昼間は岐阜市で全国私学の研究集会があって、ノーベル物理学賞受賞者である梶田隆章さんの講演を聴いたのですが、梶田さん埼玉大学の理工学部出身なんですね。

 そう、正眼寺の山川宗玄老師も埼玉大学理工学部出身なんです。そんなところにもシンクロがあって一人びっくり。講演内容もどこか禅に通ずるところがありました。梶田さん弓道を究めていましたしね。

 さて、研修の1日目が終わり、宿泊場所である美濃加茂市へ。そこで知り合いのお店に行っておしゃべり会をやっていたところで、またびっくりなことが。

 愛知から王仁三郎マニアの友人も来てくれたのですが、私が地元ネタとして「山之上の富士山と白隠禅師」の話をしたところ、なんと彼がたまたま白隠禅師の本を持ってきていてまずびっくり。

 さらにお客さんの一人がなんと山之上の方で、富士山のことも、浅間神社のこともよくご存知というか、祭事などにも関わっている方だったので、またまたびっくり。もうあまりにピンポイント、マニアックすぎる出会いに驚嘆。偶然ではない。必然でしょう。

 ご仏縁、ご神縁に心から感謝です。

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2022.10.19

大阪にて

 西方面の旅から帰ってきました。

 旅の内容を軽く書けることだけ書いていきますね。

 前夜は姫路が大阪に移動し、小学校時代の同級生と久しぶりに再会。面白すぎました。

 そしてこの日は、まあ不思議なことがいろいろあったのですが、細かいことは置いておいて、写真だけ載せますね。

 午前中は四天王寺へ。聖徳太子(救世観音)さまにご挨拶。出版がうまく行きますように!

 門の上の猫が可愛かった。

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 続いて、天のお導きで阿倍野へ。安倍元総理のこともありまして、安倍氏にまつわる神社を参拝。阿倍王子神社と安倍晴明神社です。写真だけどうぞ。八咫の烏が。そして狐が。

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 続きまして、信じられない全くの偶然で耀わんさんどうしが80年ぶりの同窓会?本当に驚きました。ウチの十和田と同じ釉薬を使っています。本当に同級生のようです。

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 大本の幹部さんにまさかのお墨付きをいただき、背中を押されて実施したのは、「十和田の会」。CS60施術者の皆さんとの懇親会。いやあ、盛り上がったなあ。もう一つの耀わんにも出会い、この日だけで4つの耀わんが同窓会したということですか。すごい!

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2022.10.18

人を幸せにするデザイン

Th_img_9907 日は姫路の素敵な会社で、社員の皆さんと交流。

 素晴らしい懐石料理と地酒をいただきながらのお話会でした。楽しかった。

 短い時間でしたが、社員の皆さんそれぞれ気づきがあったようで良かった。

 昨日のプラセボの話にも通じますが、「人を幸せにするデザイン」というのが、今日のテーマの一つだった気がします。

 デザインといっても、視覚的なものだけではありません。今日のお料理のように、五感すべてにデザインがあります。

 料理で言えば、味覚、嗅覚はいうまでもなく、器の触覚、盛り付けや配膳の視覚、環境音や咀嚼音も含めた聴覚、そしてなんと言ってもその空間の総合的な「場」。

 さらに懐石ならではと思いましたが、タイミングですね。あるいは順序という時間をコントロールするデザインの秀逸さ。これが大事だと感じました。

 そうしたデザインが、あらゆる職種、仕事に生かされるのではと感じ、お食事を共有の教材として、そんなお話をいたしました。

 デザインによって、私たちの生活の質、体験の意味が大きく変わってくるのであって、単なる機能性や経済性を求めるのは非デザイン的であるどころか、ノセボ効果すら生んでしまうかもしれません。

 学校なんて、そんなノセボだらけですよ(苦笑)。そこで最大の効果を発揮しろと言われても。

 と、自ら語りながら、自ら学び、反省する素晴らしい時間、空間でありました。

 社長さんはじめ、社員の皆様に感謝です。

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2022.10.17

『プラセボ効果・ノセボ効果』 (サトマイ 謎解き統計学)

 

 師として自分がやってきたこと、今やっていること、また新しい事業や活動の方でも、「プラセボ効果」はとても重要です。

 というか、ほとんどそれが私の仕事という気もする(笑)。今日も生徒たちに対して、たくさんそういうことしたなあ。

 その気にさせる、暗示にかける、なんとなく効果があるような気にさせる、そして実際に結果が変わる。

 なんだか、これだと詐欺師みたいですが(実際そうかも?)、まあ多くの商業的な何かも基本そういう性質を持っているでしょう。

 もう少し拡大すると…たとえば私の扱うモノたちは、その原理がわからないが、しかし結果ははっきりしているモノが多いので、全くの嘘ではなく、ある意味演出的な効果というのも大きいかもしれません。

 それもまた誇大広告のような感じになりますけれど、それこそ商業的な世界では当たり前なことです。

 あるいは、自らに暗示をかけることも普通に私たちは行なっていますね。ほとんどそれで行動しているとも言えるくらい。

 そんな日常的な現象をこうしてたまに言語化してみるのも面白いでしょう。

 相変わらずサトマイさんのまとめ方、伝え方がうまい。

 言うまでもなく、こうした動画メディアにも、プラセボとノセボは常に働いています。

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2022.10.16

祝! ヴァンフォーレ甲府 天皇杯優勝

Th_vrwp1cu9cy2yl4fg3axpjthyhiqwv4q0pd5fn ょうどその時間、都内で講演をしておりまして、リアルタイムでは観戦できませんでしたが、まさに奇跡的というか感動的な優勝劇が展開されましたね。

 山梨県民ならずとも、きっと感動し、勇気をもらったことでしょう。

 マンガ的とでも言えそうな、いやマンガだと「できすぎ」「やりすぎ」だと言われそうなそれまでの流れと試合内容でした。

 高校野球、金足農業の下剋上ドラマは、さすがに最終回(決勝)では力尽きるという展開でしたが、まあこちらはまさかまさかの劇的勝利。

 延長ハンドPKでは、もう完全に終わったと思いましたが、そんな時にこそ神が降臨するのですね。まさに命がけの直観力で河田がセーブ。

 ずっとヴァンフォーレを支えてきた山本の痛恨のミス、いや本人のミスではなく運命のいたずらだったわけですが、それを救ってもらった本人が、最後決定打を蹴り込むというシナリオ。

 あのハンドがあったおかげで、結果としては過剰なほどに劇的な結末を迎えることになったわけです。

 いやあ、それまでの流れも含めて、こういう「できすぎ」「やりすぎ」な展開というのは、サッカーという競技の性質上も考えると、まあ100年に一度あるかどうかではないでしょうか。

 まあ、じゃあ本業のJ2で7連敗するなよ!というツッコミも入れたくなりますが、まあそれもまたマンガ的ご愛嬌ということです。

 やはり、そう考えると、スポーツにおける精神力や根性論、流れ、波といった非科学的なモノ(何か)があるのでしょうね。面白い。

 だからスポーツ観戦はやめられないのでしょう。

 本当におめでとう!そしてありがとう!ヴァンフォーレ!

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2022.10.15

石の教会(軽井沢)

Th_-20221017-122328 井沢へ。アメリカ西海岸と東海岸で長らく活躍したお二人の偉人に迎えられ、そこに仲間も加わっての至福の交流の時間。

 すべての人たちがここ最近数ヶ月出会っただけ、私とオーナーさんは一度会っただけ、ほとんどご挨拶しかしなかったのに、なぜか一瞬で「両思い」という奇跡。そして、今日初めてどれだけすごい人生を送ってきた方か知るという次第。

 最近こういう出会いが当たり前になってきました。時間と空間と縁とが、新しい有機性をもって動き始めている感覚があります。

 オーガニック。

 今日の対話のテーマの一つはそれでした。もともと生命、有機体とは不思議な存在なのです。

 さて、軽井沢、オーガニックと言えば、「石の教会」でしょう。ケンドリック・ケロッグが内村鑑三を記念してデザインしたオーガニック建築です。

 最近、キリスト教関係者との対話も多く、また特に「日本人とキリスト教」をテーマにすることが多い。そうなると、当然内村の名前が出てきましすよね。

 彼の到達した「神の創った自然こそが祈りの場」という無教会思想を具現化したのが、この「石の教会」です。

 大自然(神)と、自然の一部でありながら反自然的傾向を持つ(すなわち「罪」を持つ)人間を有機的につなぐのが、本来の「教会」であるべきだと、私も思います。

 また、それは裏返せば、古代の日本人の信仰に、「建物」すらいらなかったという事実に気づかねばならないということです。

 私たち自身がオーガニックな存在であることを力説したのは釈迦でした。

 今日の対話の話題でもあった、仲小路彰や出口王仁三郎が求めた「新しい信仰」の形もそこにあったのかもしれません。

 すべてのオーガニックな関係性に感謝。

 石の教会・内村鑑三記念堂 公式

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2022.10.14

イマミヤール・ハサノフ 『ウクライナ民謡』

 

 日に続き、ウクライナ関連の音楽を。

 アゼルバイジャンのカマンチャ奏者、ハサノフ氏によるウクライナ民謡の演奏です。

 ハサノフさん、伝統的なカマンチャの演奏もしますが、楽器も現代風に改造し、ピアノなどの西洋楽器とも共演するなど、民族音楽と現代をつなぐ役割を果たしています。

 この人の動画、いろいろ見ましたが本当に上手ですね。このボウイングとフィンガリングはちょっと見習わないといけない。

 弦は金属を使っているのかな。カスピ海の西に面するアゼルバイジャン。歴史的にはガット、シルクの両方が使われていた可能性があると思います。

 伝統的なカマンチャは胡桃の薄片を張り合わせ、魚の皮を張って作るらしい。中央アジアを発祥とする擦弦楽器が、東西に分散していって、それぞれの土地の材料によって改造されていく歴史は興味深い。

 「弦」に関しても、当然その地域ごとに材質が違います。シルク、ガット、そして馬の尻尾。さらには麻をよって使うこともあったらしい。

 はたして古代の日本、たとえば縄文時代はどんな弦を使っていたのでしょう。シルクはまだ伝来していませんから。

 と、この美しいウクライナ民謡を聴きながら、いろいろと思いを馳せました。

 今日はスタジオ合宿の最終日でして、最後は四人の歌姫の歌を堪能いたしました。歌はすごいなあと感じると同時に、近代以降の楽器演奏が、歌を離れていってしまったことを痛感しました。

 その点、こうした民族楽器の世界には、いまだに「歌」「語り」が生きていると感じます。近現代西洋音楽はもうたっぷり楽しんだので、後半生はその補集合の音楽と仲良くつきあっていきたいと思っています。

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2022.10.13

ヴィタリ・クープリ 『Extreme Measures』

 日から某音楽スタジオにて合宿です。

 とはいえ、私は楽器を演奏するわけではなく、お話&個人セッションのお役目を頂戴いたしまして、大変充実した時間を過ごさせていただきました。

 そのスタジオはあの名曲も生まれた聖地なのですが、ずいぶん昔に私もそこでレコーディングさせていただきました。

 それはクラシックとロックの融合を目指すような謎の楽団だったのですが、あれはあれで面白かったなあと懐かしく思い出す次第です。

 そして、クラシックとロックの融合ということで、今大変なことになっているウクライナ出身の天才ミュージシャンの曲を久しぶりに聴いてみました。

 ヴィタリ・クープリ(Vitalij Kuprij、ウクライナ語: Виталий Куприй)、ご存知ですか?

 今、彼はアメリカで活動しているのでしょうかね。キエフやアメリカでピアノを専攻し、クラシックのピアニストとしてそれなりの評価を得ていたのですが、ロック(特にメタル)に出会ってしまい、超絶技巧を生かした独自の世界を作り上げました。

 そんな彼が1998年に発表したソロ・アルバムがこれです。まあとにかく聴いてみてください。カッコいいですよ!

 実際、ロックとクラシックが融合しているというか、同居していて痛快ですね。もともとメタルってオンタイムなディヴィジョンが主体なので、非常に近代ヨーロッパ的、すなわちクラシック的なんですよね。コード進行もコテコテですから、それはバロック的とも言えますし。

 

 

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2022.10.12

「日本再興ラストチャンス」 成田悠輔・櫻田健悟

Th_-20221013-84225 れもまた刺激的な対談でしたね。

 ここで言う「経済」を「教育」に、「企業」を「学校」に置き換えて聴くと、完全に私の問題意識および解決策案になります。

 おそらく聴く方々のそれぞれの分野をそうして当てはめることができるでしょう。

 すなわち、日本はすべての分野において旧世代が「癌」になっているということです。

 私は自分が旧世代であることを知っているので、現場から一歩退きました。本当は一歩ではなく、完全に消えるべきなのかもしれませんね。なんだかんだしがみつく櫻田さんと同じかなと思ってしまいました(苦笑)。

 いや、実は今回の対談、関心したのは櫻田さんの発言の方でした。成田さんはある意味想定内。櫻田さんが想定外に柔軟だし、若い感性もお持ちだなと。

 ただ、櫻田さんの改革案は、成田さんが危惧するように結局アイデアは良いのだがアクションとしては尻すぼみになっていくような気がします。

 残念ですが、日本はやはり革命、戦争、災害がないと変われない国なのでしょうか。荒魂の発動。

 これからの時代は、外的要因を期待するのではなく、内なる荒魂が自らを変革していくことが必要なのではないでしょうか。

 微力ながら私ができることは、おそらく旧世代の意識を変えることと、新世代に自信を与えることでしょう。それはプチ内的革命になると信じています。

 

 

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2022.10.11

こころの時代~宗教・人生~シリーズ「問われる宗教と“カルト” 前編」

Th_-20221012-134655 日は午前中、幼稚園でプラネタリウムの授業を4本連続でこなし、午後はある牧師さんと「信仰」について議論いたしました。

 その牧師さんは非常に素晴らしい、謙虚で真摯な方で、もう半世紀以上も信仰と布教をされてきたにもかかわらず、日本人としていかにキリスト教を信仰すべきか、西洋のものまねではない日本人としての信仰とは何かを、自らに問い続けてきたとのことでした。

 私は特定の既存宗教の信仰者ではないのですが、たとえば仲小路彰が見つめつづけた未来の光への信仰については大変興味があります。そこをベースに僭越ながらお話をさせていただきました。

 まさに既存宗教をすべて知りつくした上での、それを超えた新しい信仰、宗教を模索したのが仲小路彰であり、その一つの到達点が(彼の言う)グローバリズムであり、コスミカリズムであり、未来学なのでしょう。

 この「対話」もまた、「信仰」の大切な条件なのではないでしょうか。それを深く感じた時間でした。

 さて、そのような大変充実した対話ののち、帰宅して観たのがこの『こころの時代~宗教・人生~ シリーズ「問われる宗教と“カルト” 前編」』でした。

 タイムリーだったこともあって、大変興味深く拝見しました。これはぜひ皆さんにもご覧いただきたい。

 疑いや迷いを許すのが正しい信仰であり、それを許さないのがカルトであると、私も今日お話しました。

 また、若松英輔さんのカルトの定義「恐怖・搾取・拘束」も納得するものでした。というか、これって例えば「学校」もそうですよね。そう、今の学校はカルトですよ!

 それはある意味、戦後GHQによって徹底的に「信仰」が排除され、日本人自身もそれを嬉々として受け入れてしまったための皮肉な結果ですね。

 もちろん、学校だけでなく、日本の社会にはある種の「カルト」が蔓延していると感じます。

 そこには、思考停止した「消費者」と、経済的勝者を目指す「経営者」があるだけです。そういう意味で、ここにもカウンター「信仰」としての、共産主義が現れてしまう。これもまた戦後日本の皮肉です。

 釈徹宗さんのおっしゃる「近景」「中景」「遠景」も本当によくわかります。納得です。

 そのあたりはYouTubeの予告動画で聞けますのでぜひ。

 予告動画  

 再放送は15日土曜日午後1時からです。

 あるいはNHKプラスで16日まで視聴できます。ぜひ。

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2022.10.10

ニルス・ラングレン 『Silent Way』

 うように、語るように楽器を演奏できる人シリーズ。

 スウェーデンのトロンボーン奏者、ニルス・ラングレン。この人のノン・ヴィブラートの澄んだ音、幅の広い表現は、バロック・ヴァイオリン弾きの私も常に参考にさせていただいています。

 この人は実際、ヴォーカリストとしても大変素晴らしく、喉と楽器を交互に操る天才的な人なのですが、この「サイレント・ウェイ」では、トロンボーンだけで歌い、語ります。

 まあ、とにかく聴いてみてください。

 

 いやあ、美しいですねえ。

 普段はジャズというより、ファンクやR&Bでの活動が多いニルス。彼のファンク・バンドは全員ヴォーカルができます。

 いかに彼が「歌」と「楽器」を同列にとらえているかがわかりますね。

 このコンサートも全員のプレイ&シングが圧巻です。

 

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2022.10.09

横浜ジャズプロムナード2022にて

Th_-20221010-110501 日は横浜ジャズプロムナードにて、我が校のジャズバンド部の演奏を堪能してまいりました。

 いやあ、実は久しぶりに生徒たちの演奏を聴きまして、本当にびっくりしました。みんな知らないうちにめちゃくちゃ上手になってる!

 これって久々に聴いたからこそわかるもので、学校にどっぷりいると、その生徒の成長が日常的に連続的に起きるので、なかなか気づきにくいのですね。

 いつもながら、そうした生徒の成長を導く顧問の先生の素晴らしさをも再認識いたしました。

 今回はジャズプロムナードの街角ライブの会場の中でも、特に観客が多く、また空間的にも恵まれた、みなとみらいクイーンズサークルでの演奏でした。観客の盛り上がり、また、他の出演バンドのメンバーの皆さんの反応も抜群でした。

 ちなみに横浜ジャズプロムナードの実行委員長さんは、何年か前に私のトークショーにおいでくださったロバート・ハリスさんということで、これまた不思議なご縁を感じるのでありました。

 ついでに、昨日の記事の続きになりますが、今回ウチのカミさんが1曲ボーカルを務めまして(いちおう副顧問だそうです)、身内のことながら、楽器の中での歌というのは、やはり特別な説得力があるなあと感じました。

 昨日、私の問題点は歌を歌えないことだと書きましたが、実はカミさんは歌は歌えるけれど楽器は全くダメなのです。なんだか、最近トランペットをやっているようですが、ある意味天才でして、ピストンを押しても音程が変わらないらしい(笑…ナチュラル・トランペットの逆だ!)。

 昨日のセラオコーのように、歌も歌えて楽器もできる(ダンスもできる)という人は案外少ないのかも…いやいや、そんなことなくて、いわゆる弾き語りできる人というのはたくさんいますよね。

 ただそれは伴奏楽器としてのピアノやギターという場合がほとんどで、ソロとして楽器で「歌える」「語れる」人はあんまりいないかも。

 というわけで、これから時々そういう稀有な人を何人か紹介していきます。 

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2022.10.08

Sirocco: Ka Bohaleng | Abel Selaocoe with Manchester Collective & Chesaba

 

 日からの続き。南アフリカのミュージシャン、アベル・セラオコーのパフォーマンス。

 歌と楽器が本来一体のものであることを思い出させ、また民族音楽が西洋近代音楽を飲み込むという現場です。

 ジャズの発祥がそうであったように、近代の西洋楽器が、その親である西洋近代音楽を破壊していくという快感。

 日本ではまだまだこういう現場が少ない気がします。

 ですから、私は下手くそながらそういうことをちょっとやっているわけです。

 いちおう日本の古典音楽もヨーロッパの近代音楽もたしなんできまして、このアベル・セラオコーのような表現が実は自然であることを最近悟りました。

 特にシルク絃を使用することによって、東と西、過去と未来を結ぶことを多少ながらも実現できるようになったのです。

 ただ、問題は…私が歌を歌うことが苦手なことなのです。これは大問題です!

 いわゆる歌が下手だから楽器をやり始めたという、ダメダメなパターンなのです(苦笑)。

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2022.10.07

アベル・セラオコー & ヨーヨー・マ 『アフリカは帰ってきた』

Abel Selaocoe & Yo-Yo Ma record Ibuyile I'Africa / Africa is Back

 

 日は某所にて複数の秘密の(?)会議。

 天才チェリストであるヨーヨー・マさんにも協力を得るプロジェクトです。

 最近のヨーヨー・マさんのパフォーマンスで特に感激したのがこちらです。

 南アフリカの、これまた天才チェリストにしてボーカリスト、作曲家でもあるアベル・セラオコーとの共演。

 二人のチェロが歌うのではなく語り合うのが抜群に美しい。

 南アフリカは、ブラックとホワイトが暗い歴史も含めて出会った国。そこにイエローも加わり、音楽という共通の言語で平安を語り合う。

 これからの地球が和解、調和、融合に向かっていくことを象徴する演奏だと感じました。

 すなわち、音楽は祈りであり、祈りこそ私たち人類の共有する意識そのものであるということです。

 新しいプロジェクトを通じて、グローバル・ピース(地球の平和)を実現すべく努力してまいります。

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2022.10.06

松任谷由実 『翳りゆく部屋(2022 mix)』

 

 日もNHKの番組からのネタです。

 SONGS「松任谷由実」。

 ユーミンの音楽のルーツが教会のオルガン音楽、すなわちバッハなどのバロック音楽にあることは、今までも指摘されてきましたが、この番組であらためてご本人が言及しておられました。

 教会音楽とロックの融合、ギターではなくキーボードでロックができるのではないかと。そしてできた曲がこの「翳りゆく部屋」。

 それを2022年ヴァージョンとして録音しなおしました。ポジティフ・オルガンを弾くのは旦那さま。プロデュースは村井邦彦さん。

 たしかにユーミンの、特に初期の名曲は、プロコル・ハルムの影響もあってか案外下降ベースを多用しています。もちろんメロディーのつけ方と、自在なプチ転調によってバタ臭さはありません。

 50周年かあ。ご主人さまもおっしゃっておりましたが、この歳でもまだ伸びしろがあるというのがすごい。

 先日発売された「ユーミン万歳!」、50年という時の流れを感じさせないほどエバーグリーンな作品群ですね。

 

 

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2022.10.05

『闘魂よ、いつまでも アントニオ猪木』(NHKクローズアップ現代)

Th_-20221007-184713 日のクローズアップ現代は猪木さんの追悼。

 いやあ、本当に涙が止まらなかった。

 先日お亡くなりになった日の記事に、世阿弥の「花」について書きましたが、期せずしてこの番組の最後に紹介された、藤波さんに送られた言葉が心に沁みました。

花が咲こうと咲くまいと、生きていることが花なんだ。今、いくつもの年を重ね、川の岸辺に目をやると、きれいな大きな大きな花が咲いている」

 花を咲かそうとするのではなく、生きていることがすなわち「花」。気づくと自分の外に「花」が咲いていたことに気づく。

 なるほど、この猪木さんの言葉をもとに風姿花伝を読み直すと、全く違った意味、いや本当にの意味に気づかされますね。

Th_-20221007-185851 世阿弥が言いたいこともこれだったのか。

 その年どしの「花」は、その年どしの出会いであり、他者であり、おかげさまであったということでしょう。

 たしかにプロレスは相手がいてなんぼの芸術。相手を活かし、相手に活かされることを前提とした文化ですね。

 考えてみれば、植物の「花」も、自分のためとともに相手のために咲いているわけであって、花の目的はあくまでも自分を離れた他者を生むことですね。

 使命とかではなく、生きていることがメッセージ…この言葉にも感動いたしました。

 あらためて「元気をありがとう」と申し上げたい。元気とは、ただ生きることなのですね。

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2022.10.04

言語・文学・国語教育(ひろゆき・羽田圭介・成田悠輔)

 

 

 後は「岡田斗司夫」。いやあ、最高に面白い神回でしたね。

 言語、文学、国語教育…ある意味私の専門分野ですが、こういう議論ができる人が周りにいなかったので大満足です。

 もう30年も前から、「国語科は言語(日本語)と文学にわけ、文学は音楽や美術、書道などと同じく芸術科目に入れるべき!」と吠え続けてきた変人の話も、この3人だったら納得して聞いてくれそうです(笑)。

 言語の持つ抽象性、限定性、ラベリング性と、だからこそその向こうに広がる「メタバース」性について、これほど深く、しかし酒飲みながら軽いノリでやっちゃうことこそ、新しい「批評」の現場だと思いましたね。

 岡田斗司夫さんも山田五郎さんもそういうことだと思います。新しいポップな「批評」。

 いや、たぶん「近代批評」が「近代文学」に乗っかる形で「カッコつけ」になっていただけでしょう(笑)。

 本来、自由民主主義的な批評というのは「酒場的」な何かであるべきで、そういう意味では、文学(小説)と同様に「批評」もまたアカデミックとは敵対関係にあるべきなのでしょう。

 私も今後、こういう「場」を作っていきたい。いろいろな人たちと酒飲みながら楽しく議論したい。

 皆さん、ぜひやりましょう。私は全方位、全分野OKですので。お声掛けください。

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2022.10.03

祝!村上選手三冠王&56号HR

 

 終戦の最終打席でやりましたね!

 今年のプロ野球は両リーグともに最終戦までいろいろと盛り上がりました。

 昨日の試合、私はベイスターズファンとしてというよりは、プロ野球ファンとして様々なドラマに感動させられました(涙)。

 佐野選手の最多安打タイトル、まずはヤクルトがそのお膳立てをしましたね。極端なシフトでショートがら空き。そして外角に投げてくれて、見事レフト前ヒット!まあ、ちゃんとそこに打つのはさすがプロですね。

 そのお返しではありませんが、ベイスターズの投手は村上に対して皆ストレート勝負。

 順位も決定していたからこそ、それも1位と2位のチーム同士だからできたことでもありましょう。

 最後、渾身のストレートを真ん中やや内角よりに投げ込んだ入江投手、それを見事に完璧なホームランにした村上、しびれるシーンでした。

 ちなみに入江の大ファンである長女は、悔しがる、怒る、泣く(笑)。

 いやいや、男と男の勝負だよ、死ぬ気で正面突破した入江はすごい!と言っても、「男の世界に憧れるのは男だけ!」は言い張って泣いていました。なるほど(笑)。

 いや、これから若い二人は良きライバルとして「名勝負数え唄」を奏でていくことでしょう。そういう「男の世界」大好きですよ。まずはCSでの二人の対決が楽しみです!

 試合後のセレモニーも良かったなあ。高津監督の言葉も感動的。御人柄が表れていました。そして、内川、坂口、嶋の引退。試合中から選手もみんな泣いてましたよね。ああ、男の世界だ(笑)。

 いつも言っているように、日本の野球とプロレスは純粋なスポーツではなく「文化」であり「芸術」です。

 今日の神宮球場はまさにドラマの大舞台でしたね。

 村上選手には、さらなる高みを目指してもらいたい。そして、他の選手たちは、彼をライバルとして成長し、様々なドラマを生み出す主人公になってもらいたいと思います。

 あらためて、村上選手、おめでとうございました!

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2022.10.02

『最悪の平和とまだマシな戦争』 岡田斗司夫

 

 由学園での講演の内容が公開されました。

 中高生にとって非常に刺激的かつわかりやすい内容ですね。いい企画だと思います。

 知り合いのご子女が数人、自由学園の卒業生だったり在学生だったりしますが、話を聞くかぎりいい意味での「本当の自由」を謳歌しているようでした。

 たしかに現今の学校制度の中では、「まだマシな戦争」というワードさえタブーになりそうですね。

 戦後の学校現場では、あまりに単純化された、すなわち左右に分断された「平和教育」「戦争反対教育」が行われてきました。そして、今もそうです。

 私のような変わり者はそこに楯突いて顰蹙を買ってきたわけですが、ちょっと真剣に考えれば、まさに「最悪の平和とまだマシな戦争」という二分法の方がより現実的であることがわかるはずです(もちろん、その二分法もかなり単純化しているわけですが)。

 まあ小学生くらいまでは、単純化も理想論も大切だとは思いますよ。しかし、中学生以上にはやはり理想と同じくらいに現実を教えねばならないはずです。

 自由学園だけでなく、ウチの学校も含めた「普通な」すなわち「不自由な」学園で、こうした講演、いや授業が行われることを望みます。

 岡田先生が語るとおり、アニメやマンガの世界は、そうした理想と現実、自由と不自由を行き来しながら、この世界のことや人生のことを、実は学校(先生)以上に教えてくれるのです。それもより効果的かつ継続的に。

 まあ、昔のように、テレビやマンガを敵対視するセンセイはもういないと思いますけどね(笑)。

 ところで、皆さんはどららを選びますか?「最悪な平和」と「まだマシな戦争」と。

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2022.10.01

追悼 アントニオ猪木さん

 

 日は横浜でモーツァルトを演奏。終演後開いたスマホに悲しいニュースが…。

 燃える闘魂が燃え尽きてしまった…。

 最期の最期まで、過激なプロレスラー、過激な役者でありつづけたアントニオ猪木。

 「最期の言葉」の動画も、痛々しいだけでなく、私たちの心を強く揺さぶる何かを表現しています。

 陳腐な言い方になってしまいますが、なるほど「弱さを隠さない強さ」というのはあるのですね。

 ごまかさない、嘘をつかないことには本当に勇気がいります。強さが必要です。

 普通のレスラーなら、肉体的、精神的な衰えをファンに見せたくないでしょう。それが普通です。

 しかし、彼はあえてそれを晒すことによって、私たちを挑発し続けました。

 世阿弥は、その年齢ごとに花があり、それを活かし見せ続けることを能役者の仕事としました。

 私は常に能とプロレスを同じ次元の舞台芸術として見てきましたが、こうして「花が枯れて落ちる」ところまで見せつづけた役者は、アントニオ猪木が初めてでしょう。

 観阿弥のように最期まで舞台に上がり続けたり、三沢さんのようにリング上の事故で亡くなったレスラーはいましたが、リング、舞台を降りてまで、その衰えゆく心身を隠さずに晒し続けた人はいませんでした。

Th_img_8768_20221003120001 何年前でしょうね、夫婦で一緒に写真を撮らせていただきました。この頃もうすでに、肉体はボロボロという感じでしたが、「元気があればなんでもできる!」を体現されていて、私たちも勇気と元気をいただきました。

 若い頃は、私たち夫婦はともに完全なる全日派でして、猪木さんに対してはある種の嫌悪感すら感じていたのですが、もちろん今となれば、それも見事に猪木さんの手のひらの上で転がされていたのだと実感できます。

 運命は面白いもので、ここ20年くらいは猪木さんはじめ、元新日本のレスラーの方々とのご縁が増えました。

 そんなところも含めて「プロレスは人生だ」とも思いますし、「人生はプロレスだ」とも思う次第です。

 馬場さんからは「和魂(にぎみたま)」を学びました。猪木さんからは「荒魂(あらみたま)」を学びました。なるほど、こうして神話的世界は今に続き、これからも継承されていくのでしょう。

 本当に素晴らしい「神」でした。ありがとうございました。ゆっくりお休みください。

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