モーツァルト 『ジュピター・フーガ』
今日は10月1日のコンサートの練習。モーツァルトの名曲(大曲)を3曲をたっぷり堪能いたしました。
中でも交響曲41番「ジュピター」は、弾き甲斐があります。
昨日のバッハの「フーガの技法」つながりで言えば、特に第4楽章の壮大なフーガは興味深い。
私が説明するまでもありませんが、モーツァルトはバッハのフーガに大きな影響を受け、晩年に向かってその作風はどんどんポリフォニックになっていきます。
もちろん、天才モーツァルトは、その前時代の究極の音楽システムを未来的に作り変え、全く違う次元の音楽を作り出していきます。その代表作がこのジュピター音型を第1テーマにした4楽章でしょう。
考えてみれば、バッハのフーガの技法が作曲されてから半世紀経たずして、ここまでフーガの可能性が広がるというのはすごいことですね。バッハもびっくりでしょう。バッハの苦悩に対する一つの回答になっているともいえるかも。
ちなみにこの曲を演奏していて感じるのは、モーツァルトが興奮していることです(笑)。フーガが持っている本来の高揚と鎮静の波を感じながら、本人がどんどん興奮してゆき、あるいは自らの恐るべき天才性に陶酔しながら、やややり過ぎなくらいに作り込んでいっている。
その結果、必要以上に(?)長く壮大な楽曲になってしまったし、中間部ではあり得ない転調を繰り返したり、ちょっとイッちゃってる感がありますよね。
まあ、そこも含めてとんでもない名曲であることはたしかです。今日はブリュッヘンの指揮でこの楽章を聴いてみましょうか。
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