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2022.09.12

藤波辰爾(辰巳) 『マッチョ・ドラゴン』

Th_20220823_011757_p_o_57839702jpg 10日の夜、NHKの「1オクターブ上の音楽会」、ご覧になりましたか?

 私は今日、録画未見の方は、NHK+へ急げ!

 37年ぶりにドラゴンがこの名曲を歌ったのです。

 全く衰えていない…というか、さらに味が加わり最高の癒やしボイスになっていましたね。もう本当に涙が止まりませんでした(いろいろな意味で)。

 マッチョ・ドラゴンについては、15年前に一度紹介しております。あの頃はまさか68歳の藤波さんの生歌を聞ける日が来るとは、夢にも思いませんでしたね。

 その記事にも書きましたが、藤波さんの唯一無二の歌唱法のポイントは「リズム感」にあります。

 プロレスにおいては、最高のリズム感を持っている天才レスラーなのに、歌になると…(笑)。いや、ある意味天才ですよ。

 モノマネする人もたくさんいますが、やはり微妙なニュアンスは本人にかなわない。

 今回の素晴らしい演奏映像ではっきりわかるのは、左手でとっている(と思われる)リズムが、実際の音楽のリズムとは明らかに違うのです。

 それがあの「味わい」を醸しているわけですね。もちろん、天使の声質や、案外正確な音程もありますが、やはりあの独特のリズム感ですよね。

 素晴らしい。

 ある意味、日本的なリズム感とも言えましょう。能の謡なんかも、一見リズムがずれているようでいて、実は辻褄が合っている。そういう方が難しいし、かっこいい。

 それにしても、竹中直人さんがうまくまとめてくれていたなあ。

「荒々しい中の、とても繊細な誠実さが伝わる、深い深い音楽」

 本当にそれですよ。藤波辰爾さんのお人柄。純粋さ。歌は人なり。感激ですね。

 最後にオリジナル版を拝聴いたしましょうか。そう、もうこれは一種の宗教音楽ですね。

 

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