【歴史映像】 第21回日本エスペラント大会(昭和8年11月 京都)
中学で英語を教えている家内がいろいろ悩んでいます。そりゃそうですよね。日本の英語教育は難しい。150年間ほとんど成果をあげられないで来たのですから。つまり、150年間基本的に変わっていない。
これのルーツって、漢文訓読文化なんですよ。発音(会話)できなくとも意味だけわかればいいという。まあ、日本の外国語受容文化ですから、しかたないですね。
あの当時も、結局唐に渡ったエリート学生(僧)だけがネイティヴ並みにペラペラになっていたわけでして。
あと問題なのは、世界史の展開からして英語が準世界共通語になってしまったことです。
英語はヨーロッパ言語の中でも最も田舎の言語ですから、私にとっての秋田弁のごとく、音韻が訛りすぎているのと、文法的にも単純化しすぎていて実は学習しにくいのです。
中学生にとってあの訛りは苦痛の原因です。つまり、つづりと発音が全く一致していない。
文法の単純化は一見良いように見えますが、その単純化が中途半端で、余計に混乱をきたす部分もあります。中学1年生でいうなら、三単現というヤツですよ。なんでお前だけ残ってんだよ!w
そういう問題点を、まさに「外国語学習」という観点から解決した人工言語がエスペラントです。
私も少し勉強しましたが、本当によくできていて、学習意欲が継続しますよ。
このエスペラント語が日本で最も人気があったのは、実は戦前です。
二葉亭四迷や柳田国男、新渡戸稲造、宮沢賢治、そして出口王仁三郎らが大いにエスペラントを愛しました。その根底に「世界平和」「八紘一宇(為宇)」があったことは言うまでもありません。
この歴史的映像は本当に貴重なものですね。私としては動く王仁三郎という意味で萌えです(笑)。案外小さくてカワイイですよね。あの甲高い声で調子よくしゃべっているのでしょう。
日本はイギリスの植民地にならなかったので、英語ができないのは仕方ありません。さらに言えば、アメリカに負けたのにアメリカの植民地にも実質的にはならなかった。公用語が英語になっていたら、中学生は苦労しなかったでしょうね。
エスペラント(とその精神)の復活の時が、そろそろ来るのではないでしょうか。英米の、そしてヨーロッパの権威が低下していくでしょうから。
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