シューマン 『蓮の花』
先日の八ヶ岳でのコンサートで披露された1曲。
動画の歌唱は、日本の歌曲を歌わせたらダントツの小川明子さん。伴奏は山田啓明さん 。
実は生で聴いたのは今回が初めてでして、なんとも美しい旋律とシンプルながら心にしみる和音進行に、改めて感動してしまいました。
この曲を含む歌曲集「ミルテの花」は、ご存知のとおり恋人クララに捧げられたものであり、実際そのすぐあとに二人は結婚しています。
ハイネの詩をワタクシ流に訳すとこんな感じ。
蓮の花は恐る
陽のまぶしさを
さればこうべを垂れ
夜を夢見、待ちわぶ
月、そは蓮の恋うる人
月は光もて蓮を目覚ます
されば蓮、月に心許す
おのが直きかたちを
蓮は咲き、頬を染め、輝きつつ
静かに月をまもる
蓮は香り、涙し、震う
恋と、その苦しさに
こんな歌を送られたら、そりゃあクララも参ってしまいますよね。シャレた男です、シューマン(笑)。
歌曲の良いところは、やはり旋律がシンプルであることです。歌詞を伝えるためのメロディーですから、器楽曲のような複雑さは必要ありません。
結局、歌が最強なんですよね。それを実感させられた名曲でした。
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