すすき祭りの日に「遠い飲み屋」にて
長年憧れであった「遠い飲み屋」にて飲む機会を得ました。
敬愛する音楽の先輩方が20年以上続けてきた「夏の終わりのコンサート」に初めて参加することが許され、八ヶ岳の標高約2400メートルにある「遠い飲み屋」こと青年小屋に宿泊することができました。
噂に違わぬ魅力的な小屋であり、主人である竹内さんのお人柄とカリスマ性に思いっきり惹かれてしまいましたね。
本来なら昨年参加の予定でしたが、コロナによって残念ながら中止。1年間の準備期間を経ての実現となり、結果として自分にとってはベストなタイミングとなりました。
一つには、体力的なこと。この1年、ほとんどデスクワークの毎日でしたが、実は私の「デスク」はエアロバイクの上に(無理やり)設置してあるため、頭と指を動かすと同時に、脚の運動も一日中続けてきたのです。
あとはもちろん、普段から1200メートルの高地にて生活しておりますので、そういう意味でも案外山登りには適した体になっておりました。
また吉田の火祭りの日に重なっておりましたが、今年はウチに不幸があったので祭りには参加不可となり、おかげさまで八ヶ岳に登ることができました。
あまり知られていませんが、吉田の火祭りは、八ヶ岳山麓にある御射山社の「(すすきの)穂屋祭」から派生したものです。今日行われるその「穂屋祭」と同日に吉田の「すすき祭り」も行われます。そしてその前夜祭が「火祭り」というわけです。
ある意味、私は本家の「すすき祭り」に参加したとも言えるわけですね。これもまた不思議なことです。今朝雲海の上に突き出た富士山を見た時、本当に思わず涙が出てしまいました。
穂屋祭では、諏訪の大神と国常立尊を祭ります。古くは富士山の祭神は国常立でした。まさに、諏訪と富士山をつなぐ霊脈がそこにあったわけです。
さて、そんなこんなで楽しく登山し、コンサートも無事終え、本格的に「飲み屋」にておいしい日本酒をいただきました。
主人厳選の全国のお酒が並ぶ中、慣れ親しんだ秋田の酒「雪の茅舎」があったのには感動。山の上で飲む銘酒はまた違った趣がありました。
この小屋は、そんなフランクな雰囲気でありながら、今上陛下もお泊りになり、そして御自らお持込みになられた「清酒」を嗜まれた聖地でもあります。
いずれにせよ、非日常の中にたたずむ素敵な飲み屋は最高でした。皆様、ありがとうございました。そして山々はじめとする神々にも感謝!
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