バッハ 『シャコンヌ(オルガン版)』
終戦の日。毎年いろいろ思うところはありますが、まずは亡くなった方々のために祈りましょう。
祈りの音楽という意味では、世界最高峰、いや宇宙最高峰と言って間違いないのが、バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータの「シャコンヌ」でしょう。
ヴァイオリン一挺すなわち4本の弦のためにこの曲を作ったこと自体奇跡的です。しかし、実はその限られた音の裏側に、象徴的な世界が広がっていることが、祈りという未来への無限の可能性を示しているのです。
そういう意味で、多くの作曲家、演奏家たちが、他の楽器のために(あるいはオーケストラのために)編曲を試みてきました。
そのほとんどが、たとえば私のイメージとは微妙に違いがあって、これだ!というものにはなかなか出会えません。当然ですね。だからといって、自分には才能がないので編曲することはできません。
はたして、バッハの脳裏にはどういう音が響いていたのか。それを考えるだけでも、実に興味深いし、楽しいし、夢があってワクワクしますね。
そして、今日、今までで最も自分のイメージに近い、すなわち私が想像するバッハ自身のイメージにも近い演奏に出会いました。
それがこの演奏です。アドリアーノ・ファルシオーニのオルガン演奏。これは正直びっくりしました。発見がたくさんありました。皆さんにはどう映るかわかりませんが、とりあえず私にとっては今のところベストな編曲です。
なんとなくですが、この編曲って頭で考えたというより、ダウンロードしたのではないかと思えるんですね。そうとうに深い瞑想状態にならないと、こうはいかないのではないでしょうか。
歴史の本当の意味も、その背後にあるのです。それを頭で考えるのではなく、まさに直観的にイメージすることこそ大切だと、最近強く感じるのでした。
過去の意味は、そうして未来に決定されていくのです。楽しいではないですか。
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