ミャクミャク様
もうすでに私ごときがいろいろ言うまでもないわけですが、ミャクミャク様がすごい。
これは日本ならではの現象ですね。
縄文起源のゆるキャラの時代は終わり、もののけ的・妖怪的な「こわカワイイ」時代が再来するのでしょうか。
鳥海不二雄さんの分析、論評が面白い。
もののけ、妖怪のカワイイ化は、それなりに時間を要するはずなのに、現代はスピーディーでして、なんと発表から5分後には「神格化」=「カワイイ化」が行われたようです。
いやいや、神格化=カワイイ化というのはまずいか。カワイイの前段階として「とうとい」があるんですよね。
「とうとい」は、その外見的な要素だけでなく、キャラクター設定、すなわちそのモノの人生(?)というかモノガタリが重要な要素となります。
さらに言うと「関係性」ですね。事実、ツイッターの「作品」たちの中には、ミャクミャク様を何らかの他者と絡ませることによって、その関係性から「とうとい」や「カワイイ」を現出させています。
これは「ものまね」です。つまり「モノを招く」ということです。他者、外部たる「モノ」をモノガタリを使って自らに招き、引き寄せることによって馴化するというのは、日本人の得意技です。
これほどまでに早く「ミャクミャク様」が登場したのは、元の「いのちの輝き」の異形さ、不気味さが際立っていたからであって、そういう意味でそれは非常に優れたデザインであり、またそれを採用した人たちの感性もまた非常に優れていたということです。
万博という、世界の中の日本を再発見する場に、実にふさわしい神が降臨したということでしょう。かの岡本太郎も、さすがにこれには讃意を表するでしょう。というか、50年前にも同じようにして神が誕生していたことに、大人になった私は改めて感心しているところです。
日本、まだまだ捨てたものではありませんね。ちなみに私は、ミャクミャク様の背中のラインが萌えです(笑)。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- 「みんな仲よく」の信念(サンリオ辻名誉会長)(2022.08.13)
- 「心の瞳」(合唱版)(2022.08.12)
- 思う壺?(虎ノ門ニュース)(2022.08.11)
- 【討論】政治と宗教の深淵(2022.08.10)
- 追悼 オリビア・ニュートン・ジョン(2022.08.09)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 「みんな仲よく」の信念(サンリオ辻名誉会長)(2022.08.13)
- 思う壺?(虎ノ門ニュース)(2022.08.11)
- 【討論】政治と宗教の深淵(2022.08.10)
- 誡太子書(花園天皇)現代語訳(5)(2022.08.08)
- 誡太子書(花園天皇)現代語訳(3)(2022.08.06)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- バッハ 『シャコンヌ(オルガン版)』(2022.08.15)
- 「みんな仲よく」の信念(サンリオ辻名誉会長)(2022.08.13)
- 追悼 オリビア・ニュートン・ジョン(2022.08.09)
- 誡太子書(花園天皇)現代語訳(5)(2022.08.08)
- 誡太子書(花園天皇)現代語訳(3)(2022.08.06)
「美術」カテゴリの記事
- 「みんな仲よく」の信念(サンリオ辻名誉会長)(2022.08.13)
- Origami-lite 蓮花 (カメヤマローソク)(2022.07.28)
- ミャクミャク様(2022.07.21)
- 運慶展 &ウクレレピクニック(2022.07.16)
- 夢枕獏(作家)×竹倉史人(人類学者)対談(2022.06.02)
「歴史・宗教」カテゴリの記事
- 14世紀と16世紀の音楽(作者不詳)(2022.08.14)
- バッハ 『シャコンヌ(オルガン版)』(2022.08.15)
- 「みんな仲よく」の信念(サンリオ辻名誉会長)(2022.08.13)
- 「心の瞳」(合唱版)(2022.08.12)
- 思う壺?(虎ノ門ニュース)(2022.08.11)
「モノ・コト論」カテゴリの記事
- ミャクミャク様(2022.07.21)
- 《大勉強 by PHAETON 》Issue 4 死生ってる?(2022.06.17)
- 現在の観測が過去を変える?!(2022.05.24)
- この世界を支配する“もつれ”(2022.05.23)
- 『都道府県別 にっぽんオニ図鑑』 山崎敬子(ぶん)・スズキテツコ(え) (じゃこめてい出版)(2022.04.24)
コメント